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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
太陽神ラーとラーヴァナ戦
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#1290 砂漠の日輪の神

俺たちはラー戦の話をファリーダから聞く。


「最後の階の敵はラーのみよ。これに変わりはないと思うわ。何故ならラーが五つの顔を持っている太陽神なの。このラーの五つの顔と連戦することになるから変わるとは思えないわ。因みに私が負けたのは四番目の顔のアトゥムよ。無限属性の太陽神を前に成す術なく瞬殺されたわ」


「連戦な上に無限属性の神が来るのか…その話が事実なら最後は創造神としての太陽神が来ることになりそうだな」


「そうだと思うわ。それまでの順番はアテン、アメン、ホルアクティね。それぞれ特徴があって、それに合わせた戦闘を仕掛けて来るわ」


こういうのって最終形態になると今まで登場したキャラクターの全能力を持った化け物が登場する流れになるよね。そして一人で三柱の太陽神に勝ったファリーダが凄まじい。


連戦で最悪無限属性と創造属性の太陽神に挑むための編成を考えて、万全の準備をしないといけない。というわけで蘇生アイテムや回復ポーションを買い込み、装備の準備を整えて貰い、アイテムの最終確認をしてから編成を決めた。


俺が選んだのはノワ、セフォネ、ファリーダ、スキアー、叢雲という太陽と闇のガチンコバトル編成だ。鍵はノワとセフォネ、ファリーダの三人のマリッジバーストだ。ノワが無限、セフォネが創造、ファリーダが魔神でこれなら無限と創造の力がある魔神になれると考えた。実験はしていないので、ぶっつけ本番だ。


「一応みんなもいつでも戦える準備はしておいてくれ」


「もっちろん! リリーたちはいつでも戦う準備万端だよ! タクト!」


俺はみんなを見渡してから口を開く。


「今までの俺たちの戦いの中でもかなり厳しい戦いになると思うがやれるだけの準備はした。俺たちはサンドウォール砂漠の太陽神に勝つ資格は十分にあるはずだ」


俺が旭光近衛を抜くとリリーたちも武器を構える。


「絶対に勝つぞ!」


「「「「おぉー!」」」」


俺たちは気合いを入れたところで転移する。最後の階段を昇ると目の前に黄金で作られた太陽の装飾が施された扉の前に立つと扉を開けた。そこの部屋は円形の部屋で黄金で作られていた。


そして部屋の中央から太陽の輝きを放ち、頭の上に日輪の装飾があり、黄金の隼の翼を持つサンドウォール砂漠最強の神が姿を見せた。


砂漠創造神ラー?

? ? ?


ラーは鍛え抜かれた肉体を持つ大人独特の風格を備える男だった。


「久しいな。イフリートの娘よ」


「そうね。あれから何年たったか分からない程、時間がかかったわよ」


「あの敗北を知ってもなお何故我に挑む?」


「私自身の誇りと夫と仲間のためよ」


「ほぅ…よい答えだ。あの猪娘が変わったものよ」


ファリーダは砂漠の神々からの評価が悪すぎじゃないか?俺が苦笑いを浮かべると今度はラーが俺を見る。


「この娘を指輪から解放した召喚師よ。汝に問う事は一つのみ。最後の砂漠神の試練に挑むか?」


「挑みます。俺たちは今日、あなたに勝つ為にここに来ましたから」


「よい気迫だ。他の召喚獣もいい顔をしている。では、最後の砂漠神の試練を始めるとしよう」


「来るわよ!」


ラーが眩く輝くと姿が変化する。


アテン?

? ? ?


アテンの姿は宇宙空間で見る太陽そのもので最大の違いはその太陽に顔があり、アンクを持った眩く光る手が十ぐらいある神だった。正直運営はギャグに走ったなと思ってしまう神だが、現実の神話でもアテンは太陽円盤の姿に変貌した神とされている。そこには手についても書かれてはいるが顔があるとは書かれていないはずだ。まだ威厳が顔だからいいのかも知れないけど、俺はギャグに走ったと結論付けます。


「まずは小手調べと行かせて貰おう。日輪!」


「スキアー!」


「シャー!」


スキアーが俺たちの前に出来ると日輪を正面から受け止めると光吸収で全てを吸い尽くした。


「我が宿敵のアポピスを用意するとは厄介なことをしてくれたものだ」


「シャー!」


スキアーがお返しの暗黒ブレスを放つとアテンはアンクを持つ手で受け止めた。ファリーダの事前の説明ではアンクの数だけ蘇生するらしいので、まずは手に持つアンクの破壊から始めるのがいいそうだ。


しかしアテンはここで本体から日光の拡散光線を放つとスキアーを避けて俺たちに襲い掛かって来た。それを今度は叢雲が俺たちを抱え込むように守ると日光の拡散光線を光吸収で吸収した。


「よい編成だ。しかし我が力は光だけではないぞ? 放射熱線! 拡散光線!」


「炎熱支配! 炎の魔神の娘がいるのを忘れているんじゃない?」


放射熱線が俺たちに当たる前に不自然に逸れた。そしてここで俺とファリーダが距離を詰めて、それぞれ手を斬り裂くとアンクが光輝き、手が復活するとアンクが無くなる。これでも消せるのか。良かった。そう思っていると手が拳を握る。


「神拳!」


「朧! 雷光刃!」


「デストロイヤースマッシュ!」


俺は拳を躱すとカウンターで手を斬り裂いた。ファリーダは拳と真っ向勝負をして、破壊する。するとまた別のアンクが輝き手が復活する。勿体ない使い方をしていると思っているとここでアテンが仕掛けて来た。


「はぁあああ! 烈日!」


「スキアー! 叢雲!」


俺たちは烈日を避ける為にスキアーと叢雲がいる所まで下がらせられる。


「以前のお主には見せなかった戦術を見せてやろう。ぬぅううううん!」


そう言うとアテンは発光した。はい。これは自爆スキルですね。最悪です。この部屋が狭い時点で悪意がある。俺たちは阻止に間に合わないと判断して、俺たちは集まり、距離を取る。


「大自爆!」


「ノワ!」


「…ん。虚無壁」


アテンが大爆発するとアンクが光り、消滅するとアテンが蘇生する。太陽神がするようなコンボには思えないがえげつないコンボではある。ただ俺たちは壁を背に無限属性の壁で周囲をガードすることで太陽の爆発から身を守った。


「ほぅ…では、どれだけ耐えられるか試してみるとしよう」


アテンが残りのアンクを使い切り、連続の大自爆を仕掛けてきたが叢雲とノワが交代で虚無壁を展開することで耐えきった。


「これで全部使い切ったわね!」


「ファリーダ! 待った!」


俺は飛び出そうとしたファリーダの腕を掴んで止める。これで簡単に倒してしまえる敵ではないはずだ。そして俺の予感は当たる。


「神技! ゴッドラッシュ!」


アテンの手が拳を握ると光の拳が無数に飛んで来る。手が多い分、普通のラッシュ技より数が多い。これは回避するしかない。


「セフォネ!」


「常闇なのじゃ!」


部屋が真っ暗になるが光の拳はそのまま俺たちがいた場所に飛んできた。


「む? 真昼!」


元の部屋の状態になるとアテンの目の前に俺たちの姿が急に現れる。


「何!?」


アテンは空を飛びながら回避行動を取るが俺たちは手を斬り裂き、叢雲とスキアーは食いちぎった。俺たちはあの攻撃を影潜伏と影移動で回避と攻撃に繋げた。もしもの時の為の回避手段として伝えていた戦術だ。出来ればもっと後に使いたかったがしょうがない。


「ぬぅ! 復活!」


「させないわよ!」


ファリーダは神戦斧イフリープアックスを投げて、復活したアテンの手を斬り落とすと拳を握る。


「シャイターン・ラッシュ!」


「ぎー!」


「シャー!」


ファリーダが逆にラッシュ技を叩き込むとスキアーと叢雲のブレスも決まる。しかしこれで俺たちとアテンとの距離が空いてしまう。


「ぬぅ! 光球!」


「…黒星!」


太陽と黒い太陽が激突するとお互いに押し合いになると流石にノワは押し負ける。しかしスキアーと叢雲がブレスでノワの助けに入る。これで十分だ。


「雷光刃! ぶった斬れ! 旭光近衛!」


「魔素刃! ぬぅええええ!」


「覇撃!」


「…今! 一気に押す!」


俺とセフォネが左右からバツの字にアテンを斬り裂くと太陽と黒い太陽のぶつかり合いの上でファリーダが操った神戦斧イフリープアックスを手に取ると覇撃が炸裂するとアテンが部屋の壁に激突し、その瞬間、ノワたちが光球に押しかち、アテンに直撃する。


「…見事な連携だ。よくイフリートの娘を止めたものよ。この姿での敗北を認めよう。さて、次の姿には勝てるかな?」


そう言うとアテンが光り輝き、姿を変えるのだった。

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