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#1248 アザトホース攻略戦とプラネットデストロイヤー

これで年末年始の更新は終わりとなります。ここからはまた一日置きの更新で行こうと思いますので、よろしくお願いいたします

俺たちよりも先に接敵したのは地球から宇宙に上がったプレイヤーたちだった。そしてみんなはアザトースの軍に先手を取られる。敵艦隊からの一斉のレーザー攻撃が放たれる。


「「「「みんな、頑張って!」」」」


宇宙にみんなを運んだ召喚獣たちが必死に攻撃に耐えるが流石に物量があり過ぎてこの攻撃が次々背後の俺たちの星に落ちる。


「くそ!」


「悔し気っている場合じゃないよ。とにかく僕たちに出来るのは敵の注意を引きつける事と少しでも星へのダメージを少なくすることだけだ。魔術師部隊、禁呪行くよ! シュブ=ニグラスに吸収されないように離れた所に出す」


「え? でも、それじゃあ、無駄打ち」


「魔力吸収する敵に僕たちが出来る事は味方のサポートと敵の気を逸らすこと! 気を逸らすなら大きいほどいいでしょ? あいつらには餌に見えるか脅威に見えるかわからないけどさ!」


レッカの意見に賛同した魔術師部隊がわざと外した禁呪を使うとレッカの狙い通りシュブ=ニグラスの触手は禁呪を狙い、艦隊の砲撃も一瞬止まる。その隙をチロルたちは逃さない。


「「「「今!」」」」


一気に距離を詰めて、地上で補給したプレイヤーたちが敵艦隊に接近戦を挑む。しかし俺たちが思っていたよりもやばい戦術をアザトースは選んだ。


「なんだ? うわ!?」


攻撃しているアブホースをぶち抜いて、アザトホースの光線がプレイヤーに直撃する。その結果、射線上のアブホースは消滅するが消えたアブホースのところに肉片が集まると新たなアブホースの艦隊が現れる。


これが創造神の力だろう。歴史からアブホースの艦隊を消しても新たにアブホースを作れば何も問題はないと考えているようだ。寧ろそれでプレイヤーを確実に減らせるならプラスって感じか。創造神はお金とか損失とか無縁でいいね。


この戦術のヤバいところはプレイヤーはアブホースからの攻撃が見えず、また分からないことが問題だ。プレイヤーは目視か魔力察知系、危険予知系のスキルで表示される警告で身の危険を察知している。


これがまずアブホースが遮蔽物となり、目視での察知は不可能で危険予知系はアブホースの攻撃も表示されているからどれがアブホースの攻撃か分からないのだ。魔力察知系のスキルならやばさの度合いが分かるから理解出来るけど、精霊眼や魔力察知を持っている近接戦闘職は意外に少ない。


魔法や攻撃スキルは魔力切断などで対処すればいいというのがこのゲームでの近接戦闘職の考え方だ。大きさは見ればわかるからそこまで重要じゃないとされている。流石にスキルに余裕がある上位プレイヤーは持っている人が多いけどね。


そのプレイヤーも被害が出ている。その原因が敵艦隊による密集状態だ。これのせいで逃げたくても逃げれない。それでもプレイヤーたちは必死に攻撃を続ける。全てはアザトースを倒すためだ。


そして俺たちがアザトースの斜め後ろからやって来る。そして最初の一撃でプレイヤーたちにエビデンスゼロの射線を伝えた。


「行くぞ!」


「「「「竜化!」」」」


再びリリーたちが竜化し、竜騎士たちも竜化する。完全にごり押し態勢だ。ここで俺たちもアザトースの戦術を伝えられる。


『『恋火、和狐!』』


『『はい! 神降ろし!』』


獣化した二人が空天狐と九尾になる。


「はっはー! 宇宙で戦闘することになるとは最高じゃねーか!」


「うちの領地によくも攻撃してくれはりましたな? 覚悟は出来ておりますな?」


他にも次々切り札が導入される。しかし九尾と空天狐はやはり暴れっぷりが凄いね。九尾はもう力押しの権化だ。手あたり次第、スキルを周囲に展開して次々敵に叩き込んでいく。空天狐は尻尾の一撃だけでアブホースの艦隊を薙ぎ払っていた。


「ええもん貰っとるな」


「折角だし、俺も使うか!」


二人が恋火と和狐の装備で暴れ出す。たぶん二人は抗議していそうだけど、この二人は聞く耳を持つタイプじゃないよな。


ここで消えた艦隊の隙間からアザトホースの攻撃を目撃出来た。どうやらアザトホースの肉片の装甲に一つ目が現れて、そこから灰色の光線や灰色の雷で攻撃して来るらしい。光線は早く単体を狙い撃つ用で雷は広範囲の敵を狙う用みたいだ。


更にアザトホースから次々手足のような触手が生えている目玉とヒトデの中央に目玉がある敵が現れた。どうやらフライヤーのような立ち位置らしい。普通に生き物のような動きな上に目玉は魔力吸収と灰色の光線と雷を使い、ヒトデも同じ動きで五つの腕には口があり、空間捕食を使って来た。もう飛行砲台とかそういうレベルじゃないんだよな。


「みんな、頼むぞ」


リリーたちがエビデンス・ゼロの射線上に陣取り、敵を生み出すのを阻止しながら敵艦隊を撃破していく。


「マスター、射線確保を確認しました」


「イクス。エビデンス・ゼロに支援要請」


「イエス、マスター! マザーシップより支援要請! エビデンス・ゼロ起動します」


中央モニターに宇宙にある巨大構造物が映し出される。


『マザーシップより、支援要請を受諾。エビデンス・ゼロ発射態勢に移行』


巨大構造物が変形し、巨大な砲身が現わになる。


『消滅目標を設定してください』


「異星母星アザトホースだ」


『マスターの消滅目標設定を確認。エビデンス・ゼロ、ロックオン完了』


「マスター、ご命令を」


俺はアンラ・マンユ以来のエビデンス・ゼロのトリガーを引く。


「エビデンス・ゼロ発射ぁあああ!」


『エビデンス・ゼロ発射します』


巨大構造物の砲身から光の球体が発射された。それがアポの計算通りの射線を通りアザトホースに向かう。そしてギリギリでリリーたちが回避すると直撃を防ごうと敵軍も体当たりでエビデンス・ゼロを止めようとするがグレイたちとプレイヤーたちがそれを許さない。


激しい攻防の末にエビデンス・ゼロはこちらの予定通り、アザトホースのバリアに直撃し、バリアを大きく破壊する。


「行くぞ!」


「「「「おう!」」」」


鉄心さんたちや銀たちがバリアの内側に潜入成功する。後はバリアの発生装置を破壊するだけだが、アザトホースの表面に通常サイズの一つ目が無数に現れて、みんなに攻撃する。これを咄嗟の判断能力で回避するみんなだったが次はヨグ・ソトースを食べた腕がアザトホースの装甲から無数に生えて、襲い掛かって来た。


「でぇやあああああ! 足を止めるな! 誰が犠牲になっても前に進み続けるんだ!」


次々犠牲者が出る中、確実に四つあるバリア発生装置に潜入組たちが接近する。


「くそ! なんで俺が最後なんだよ! どわ!?」


ケーゴが触手に捕まってしまう。


「舐めんなよ! 英雄門! 間に合えぇええ! 英雄技! モーロン・ラベ!」


ケーゴがスパルタの英雄レオニダスの投擲槍の技を放って、バリア発生装置を破壊する。


「へへ…やったぜ。次はお前の番だぜ。タクト」


もう一つの所にはユーコとミランダが接近していた。


「もう少しよ! ミランダ!」


「はい! ユーコさん!」


二人の前に触手の壁が立ちふさがる。


「あんたが決めさない! ミランダ! 英雄門! 消し止べぇえええ! カラミティカリバー!」


ユーコの一撃で壁が消し飛び、ミランダが抜ける。


「ありがとうございます! ユーコさん! ユーコさんのためにも絶対に決める! クラウ・ヌアザ! 神威解放! 消し飛べ! 王撃!」


ミランダの一撃でバリアの発生装置が破壊に成功する。そしてユーコの方を見ると触手がいた。


「だからじゃんけんに負けたくなかったのよ…でも、任された任務は全う出来て良かったわ。次はあんたの番よ。タクト」


もう二つの場所では火影さんたちと銀たちが影分身で頑張っていた。


「火影! 先に行くでござる!」


「任されたでござる!」


「…銀ちゃん! 行って!」


「うん! 死なないでねん! 二人共!」


火影さんと銀が射程距離に入るが触手の邪魔が来る!


「炎化! あぶな…く…火影の意地を見るでござる! 忍法! 起爆苦無影分身!」


銀たちが使った以前使った爆破の霊符を苦無を巻いたものをたくさん投げつけているだけの技だ。影分身要素は全くないが火影さんが必死に再現しようとしている情熱だけは評価してあげたい。


そして銀は触手に捕まってしまう。


「きゃあああ! 身代わりの術! いっけぇえええ!」


触手の攻撃から脱出するとポーチをシールド発生装置に投げつける。


「「爆破の霊符!」」


苦無とポーチが爆発し、バリアが完全に消える。それを確認したマグラスさんが仕掛ける。


「聖剣デュランダル。伝説解放! ぶった斬れ! 聖剣技! エラードイ・デュランダーナ!」


巨大化した聖剣デュランダルがアザトホースの装甲を斬り裂く。すると斬り口から無数の触手が出て来た。こういう気持ち悪いものはさっさと消したほうが健康にいい。一応アポにデータを送信する。


『これならアザトースの邪魔が入らない限り破壊出来るはずだ』


「分かりました。信じます。エクスマキナ最強兵器を…イクス」


「イエス、マスター。マザーシップより支援要請! プラネットデストロイヤー起動します」


エクスマキナの母星の地面から超巨大な砲台が現れる。そしてアポが言う。


「破壊目標、異星母星アザトホース。ロックオン完了。イクスのマスターよ。コールするがいい! 惑星を一撃で破壊するエクスマキナの最終兵器の名をな!」


「プラネットデストロイヤー発射ぁあああ!」


惑星と同じくらいの大きさの青白い集束砲が真っ直ぐアザトホースに向かう。これだけは邪魔させる訳にはいかない。


「最後のふんばりどころだよ! みんな!」


「触手を少しでも減らせるように頑張ろう!」


「行くぜ! エクスカリバー持ちの力をみせてやら!」


「いきますよ!」


みんなが伝説武器を全開放して、手あたり次第触手を葬り去ってくれた。そして攻撃を終えると一斉に逃げ出す。そして後方からプラネットデストロイヤーがやって来ると残った触手を消し飛ばして、アザトホースに直撃するとアザトホースに赤いヒビが次々発生し、そして大爆発をするのだった。

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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