#1235 アトランティス研究所
もうすぐクリスマスということで24日と25日は連続更新します。時間はいつも通りで23時更新です。
年末年始も連続更新したいと思っているのですが、現在頑張って執筆中。ここで恐らくこの章がやっと終わると思います。決まり次第、前書きで告知いたします。
一息ついた俺たちは生命力と魔力を全回復させる。黒鉄がいても流石に乱射される銃撃が相手じゃ、被弾はどうしても出る。急所は外していたし、黒鉄の回復と同時に俺も回復していたから大丈夫だったんだけどね。流石に魔力の消費が激しい。
「確か研究所の地下を目指すんだったよな。さて、何が来るやらだ」
俺たちが入り口の扉から前に進むと研究所の警報が鳴り、アナウンスが流れる。
『研究所内に敵が侵入しました。警備兵は至急排除に動いてください』
敵が来ることを教えてくれるのはありがたい。
「来るぞ。黒鉄」
研究所の奧の扉が開くとそこからホバーして動くパワードスーツを着た敵が現れた。
アトランティス・ホプリテスLv75
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
ホプリテスは古代ギリシャ語で重装歩兵を意味する。しかしアトランティスの重装歩兵はどちらかというと宇宙戦闘時の満月さんたちに近い姿だ。俺の中で運営パクリ疑惑が発生するがパワードスーツに電気と思われる灯りがある分、こちらの方がデザイン的にかっこいい。
それにホバーして動いているので、足の遅さが感じないから性能でも負けていそうだ。ただパワードスーツが歩く時のガチャンという音がないのは個人的にはマイナス。あの音で装備の重たさや動きにくさが伝わり、装備している本人の頑張りまで伝わって来るから俺は結構好きなんだよね。
後でサバ缶さんたちにこの事を伝えるとするか。たぶん運営へのライバル心をむき出しにすると思う。
武装を気にしているとなんと火炎放射器を使って来た。室内での火炎放射器はかなり凶悪だ。普通のゴーレム使いならかなり苦戦を強いられるだろうな。だが、生憎俺には称号『エデンの到達者』の効果がある。
「炎は通用しねーよ!」
俺は炎に突撃し、斬りかかるがパワードスーツの腕でガードされるとそのまま弾き返された。重装歩兵の名は伊達じゃないな。凄いパワーだ。そして彼らの肩にミサイルランチャーが現れて、ぶっ放してきた。
「結局またミサイルかよ。っ!?」
俺の背後に殺気を感じて、振り返ると空間歪曲から現れた黒色のパイロットスーツを着た敵が刀のような武器で俺のほうに向かって来た。しかしそいつの攻撃は黒鉄の目から放たれた荷電光線で防がれ、距離を取る。
アトランティス・ドロフォノスLv75
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
ドロフォノスはギリシャ語で暗殺者という意味だ。その暗殺者は空間歪曲を使い、姿が消えた。
面倒臭い敵だが、黒鉄はしっかり空間探知、危険予知、行動予知を使い、しっかり守ってくれた。俺たちの壁役をずっとして来た黒鉄の守りは本当に凄いのだよ。
何せ俺に飛んで来ていたミサイルまで黒鉄がガードしてくれる。更にアトランティス・ホプリテスに拳を黒鉄は叩き込んだ。
これを躱さずに受け止めるアトランティス・ホプリテスだが、黒鉄の衝撃放射でぶっ飛ばされる。それを見た他のアトランティス・ホプリテスは装備をヒートアックスに変えて、黒鉄に襲い掛かろうとしたが今度は俺が横からぶっ飛ばす。
「先に進むぞ。黒鉄」
その後はビームソードやビームランスを装備したアトランティス・ストラティオティスとアトランティス上に配置された銃持ちで時々スモークやスタングレネードを投げて来るアトランティス・ストラティオティスと戦闘になる。
彼らのビームソードとビームランスと戦うとプラズマが発生し、電子分解のスキルがあることを理解した。その上、恐らくオリハルコンが防具に使われているせいで斬撃が届かない。このため、ただ敵をぶっ飛ばす戦闘が続いた。
そして大きな扉を黒鉄が破壊して中に入ると地下への入り口を発見した。
しかしそれを阻むかのように上に配置されたアトランティス・ホプリテスの二人から機関砲を乱射される。
「ばかすか撃ちやがって、いい加減にしろ!」
「「ウルトラバイオレットレイ!」」
ウルトラバイオレットレイがアトランティス・ホプリテスに直撃するが起き上げる。しかもダメージが全然出ていなかった。
「あのパワードスーツ、万能過ぎだろ…黒鉄、地下に行くぞ!」
俺は前と同じでランパードを何重も貼って、回復と休憩をする。
「アイテム、足りるか? このクエスト」
黒鉄の回復が止まり、黒鉄が倒されるとほぼ詰みなのは理解した。しかも電子分解のせいで武器同時のぶつかり合いはこちらの武器の耐久値が減らされることになる。いろんな意味で回復が要求されるクエストだ。間違くなく過去一で回復魔法を使うことになるだろう。
「ふぅ…そろそろ行くか」
ここで俺が灯りを確保すると壁にエジプトの壁画のような物を発見した。そこにはUFOのような物が島に落下する絵があり、そこからアトランティス人とポセイドンと思われる神との出会い、アトランティスの建設、カプセルから生まれるアトランティス人、人魚とアトランティス人二人、そしてアトランティス人と人魚の一団がアトランティスから離れて行く絵で終わっていた。
文字もあったので、久々に叡智による解読をしてみた。そこにはアトランティス人の歴史が書かれていた。まず最初のアトランティス人はこの星とは異なる星からやって来た異星人だった。そしてまだこの星が出来上がって間もない頃にやって来た彼らはゼウスたちに好まれていなかった。
そこで救いの手を差し出したのがポセイドンで彼らが作り上げた楽園で生活するならこの星にいる事を許可した。こうしてアトランティス人たちは自分たちが生活しやすい海底にアトランティスを作った。
しかしアトランティスで生まれて来る子供たちは人魚と恋に落ち、人魚の話で外の世界のことを聞くようになると次第に外の世界に興味を持ち始めた。そして一部のアトランティス人はポセイドンとの約束を破り、人魚と共に地上に行き、自分たちの文明を作ったそうだ。
しかし地上で生活し始めた彼らは彼ら本来の能力が失われて、二度とアトランティス人に戻ることはなく、人間として暮らすことになった。ここで文章は終わっていた。
現実のアトランティス伝説にはこういうSFの設定は結構あるがこの感じだと最初の人類はアトランティス人という解釈になる。俺のアトランティスの伝説を全て把握しているわけじゃないので、詳しいことは分からないが面白い解釈だと思った。
人類は猿から進化した存在なのか人間そっくりの宇宙人が地球にやって来て、そのまま人類になったのかどっちを信じられるかだよね。意外と宇宙人説を信じる人は結構いるんじゃないかな?宇宙人から見たら、俺たちが異星人になる訳だし、今や月や火星とかに移住しようとしているんだから、それが最初の頃の地球で起きても俺は否定出来ないね。
まぁ、猿の進化論を信じたくないだけかも知れない。初めて聞かされた時はそんな馬鹿なと信じなかった子供でした。
アトランティスの歴史を知ったからこそ言える話だが、ヘーパイストスがギリシャ神話の神の仲間入りしていないゲーム設定に少しだけ納得がいった。
ギリシャ神話で最初の人類はパンドラとするのが一般的だ。しかしこの説を採用するとアトランティス人の設定が成立しなくなる。そこで運営はギリシャ神話の設定をパンドラが誕生する前に設定したんだと思う。どっちの設定を先にしたかは運営のみが知る所だけどね。
先に進むとまた背後から殺気を感じる。しかし黒鉄は今回は反応しなかった。俺は回転して攻撃を躱して、アトランティス・ドロフォノスをぶっ飛ばすとアトランティス・ドロフォノスの身体が液状化し、液体のまま天井を動き回る。確かに液体なら空間探知には引っかからないからな。
俺たちが水を蒸発してやろうとしていると部屋に置かれていた木箱が浮かび上がり、俺たちに向かって飛んできた。ぶつけられたがアリエスの魔法ローブの効果でダメージはない。しかし黒鉄に当たった木箱が壊れると大量の白い粉が部屋中に発生する。
「まさか小麦粉!?」
ここで木箱の裏に隠れていた紫色のパイロットスーツを着た敵を発見する。
アトランティス・サイキッカーLv75
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
サイキッカーは超能力者という意味の和製英語だ。さっきの攻撃はサイコキネシスだと言いたいわけだな。そしてこいつが超能力ならパイロキネシスも使えるだろう。大技の魔法じゃ、間に合わない。これでなんとかなってくれ!
「黒鉄! 遮断結界! ダウンバースト!」
「発火の魔眼!」
下降気流で部屋中に舞っていた小麦粉は下に落ちた後に床に広がっていく。ここで小麦粉が発火する。しかし粉塵爆発までには至らなかった。粉塵爆発の発生条件は一定の濃度の可燃性の粉塵 が浮遊していること。ギリギリの賭けだったけど、ダウンバーストのせいで浮遊している粉塵が少なくなったことで不発したのだ。
賭けに勝った俺は斬りかかるが空間転移で逃げられる。本当に厄介な敵ばかり出て来る。地下二階はアトランティス・サイキッカーとアトランティス・ホプリテスが主に出て来た。どうやら階層ごとに出て来る敵が制限されているらしい。
そう思っていると地下三階に続く扉を発見し、破壊すると結構長い長方形の部屋に辿り着く。
「あそこが地下三階の階段か…黒鉄!」
地下三階の階段の後ろの上から荷電光線が放たれた。黒鉄にシンクロビジョンを確認するとアトランティス・サイキッカー五人がスナイパーライフルでこちらを狙っていた。
「超能力者がビームライフルを持つなよ。黒鉄。あいつら邪魔だから機関砲でどかしてくれ」
黒鉄は機関砲の射程範囲に入るまで撃たれ続けるが俺の回復のサポートもあり、距離を詰めて、機関砲を構えるとアトランティス・サイキッカーたちは撃たれて、倒れ込む。この程度でやられるはずがない。
警戒していると倒れていたアトランティス・サイキッカーたちから彼らの幽霊が現れて、向かって来た。幽体離脱まで使えるのか。恐らくは憑依スキルだと思うが俺には通じない。そう考えた瞬間に彼らの狙いが黒鉄であることを理解する。
「やらせるか! サンクチュアリ!」
聖域が展開されると霊体の彼らは大ダメージを受けて、慌てて自分たちの身体に戻る。そして起き上がるアトランティス・サイキッカーたちだったが黒鉄はミサイルを放っており、爆発する。
「今のうちだ。行くぞ! 黒鉄!」
俺たちが走り出すと俺の下から殺気を感じて、上に跳ぶと俺の影からアトランティス・ドロフォノスが現れた。俺は回転して、天井を蹴る。
「お前はさっきからうざいんだよ! 星震!」
アトランティス・ドロフォノスが床に押し付けられる。更に剣で貫いて、とどめを刺した。そして黒鉄と共に地下三階に降りて、ランパードで天井を封鎖してから休憩する。するとここで黒鉄が俺に手を差し出して来た。
「ん? あぁ…俺は大丈夫だよ。黒鉄。どこまで潜ればいいのか分からないけど、もうクエストの半分は終わっているだろう。もうひと踏ん張り、一緒に頑張ろうぜ」
黒鉄は頷いてくれた。声が無くてもある程度の意志疎通が出来ることを黒鉄は俺に教えてくれている。俺が生きている間にロボットと人が助け合ったり、喧嘩をする時代が来るのだろうか?黒鉄と一緒にいるとそういうことを考えてしまう。
一歩間違えば大変なことになる技術であることは映画などで証明されているけど、そう言う事が起きなければいい社会だと思うんだよね。絶対に起きないと保証することが出来ないから当分は来ないと思う。
回復が終わり、気分を切り替えて、目の前の巨大な扉を破壊すると奧に謎の巨大装置を発見して、その真ん中にひと際大きい七色に輝く宝珠を発見した。後半どころか終盤だったか。
俺たちが扉の中に入ると横の通路から黒鉄の半分サイズのロボットが二十体ほど現れた。
アトランティス・フレーム?
? ? ?
前のアトランティス・フレームたちはアーム上の腕を黒鉄に伸ばして、黒鉄を固定するとそのまま壁に黒鉄を押し付けると黒鉄に電気が発生する。
更に真ん中のアトランティス・フレームからイクスのデストロイヤーユニットに装備されているツインバスターキャノンのような物が肩に装備されており、エネルギーチャージを始める。
何とかしようと思うが俺には後ろのアトランティス・フレームから無数のミサイルが飛んできた。本当にこいつら、なんでアトランティスのピンチで助けようとしなかったんだよ。
「時空切断! 神鎌鼬!」
まずは神バリアが貼らているミサイルを破壊する。
「時空切断! バスターカリバー!」
次に伸びた腕を破壊して、黒鉄を解放した。すると壊れた腕に電気が発生すると元の状態に修復される。ここでツインバスターキャノンが放たれる。
「黒鉄! 遮断結界!」
黒鉄が遮断結界で攻撃を防ぐとそこに無数のドリルミサイルが飛来して遮断結界にぶち当たると遮断結界が破壊されて、俺たちはツインバスターキャノンとドリルミサイルの爆発に包まれる。
更にツインバスターキャノンを放ったアトランティス・フレームは拡散光線を放ち、ドリルミサイルを放ったアトランティス・フレームは更にドリルミサイルを放ってきた。
「全宝玉解放!」
爆煙の中から七色の光が発生して神剣エスカトンリープリングの力が解放される。これが最後なら手加減無しだ。
「星渦!」
星の渦が上に展開されるとドリルミサイルと拡散光線が星に当たることで俺たちに攻撃は届かなかった。ここで前のアトランティス・フレームのアームと肩から火炎放射器が来る。
「そっちが炎での勝負がしたいなら乗ってやるよ! 大焦熱!」
部屋全体が業火に包まれる。しかし黒鉄もアトランティス・フレームもダメージは発生しなかった。向こうも熱無効持ちか。俺は神剣エスカトンリープリングを地面に突き刺す。
「行くぜ。黒鉄。大噴火!」
アトランティス・フレーム部隊の真ん中で火山噴火が発生し、にツインバスターキャノンを放ったアトランティス・フレームが噴火の勢いに巻き込まれて、天井に押し付けられる。熱無効でマグマは効かなくても噴火の爆発やマグマの流れの力までは防げない。
そして俺と黒鉄は一気に距離を詰めるとアームを使うアトランティス・フレームはアームを伸ばして来た。
「時空切断! 溶断! 電解!」
俺はアームを斬り裂くとそのまま伸びたアームを斬り裂きながら、間合いを詰めて真っ二つにする。
黒鉄は肩腕を剣に変えて、溶断でアームを弾くことで距離を詰め、アトランティス・フレームの上から拳を降ろして潰すとそのまま回転して、周りのアトランティス・フレームをぶっ飛ばした。
すると新しいアトランティス・フレームがこいつらが現れた通路からまた現れる。やはりこのクエスト、敵が減らない無限沸きクエストだ。まぁ、元々宝珠の奪取がクエストのクリアなので敵を無視して前に進むのが正解なんだろう。
俺も普通に戦っていたら、アイテムが尽きて詰んでいたと思うからな。そんなわけで俺たちの目の前の敵を投げ倒して前へと進んでいく。
流石に大きさの差があるので、黒鉄は接近戦にさえ持ち込めたらアトランティス・フレームにかなり有利に戦闘している。俺も負けておらず、閃電で次々アトランティス・フレームを葬って、ドイルミサイルのアトランティス・フレームを突破する。
すると上から最後のアトランティス人が光速で俺に向かって落下してくると俺の背中に膝が決まる。
「が!? うら!」
俺は足を掴んで投げ飛ばす。普通なら背骨が折れて、下手したら死んでたぞ。俺が起き上がると敵は普通に着地し、武器である両方に刃がある三叉槍を構えるとビームの刃が発生する。
アトランティス・ストラテーゴス?
? ? ?
ストラテーゴスはギリシャ語で指揮官という意味だ。つまりこいつがこの研究所のリーダーと考えていいだろう。
俺とアトランティス・ストラテーゴスが激突していると俺は押されてしまう。というのもこいつはサイキッカーの能力が使えるようで俺の動きを完全に呼んで来て、フェイントが一切通用しなかった。
こういう戦いをしていると戦闘職との差を感じてしまう。ステータスの差と未来予知のせいで打つ手が無くなっている。ステータスで上回っているならいくらでも対策は考えられるんだけど、流石にきつい。
俺が苦戦する中、黒鉄がアトランティス・フレーム部隊を突破し、腕を宝珠に伸ばす。これが通ればクエストクリアだ。そう思っていると装置の前に青い巨大なロボが落ちて来た。
アトランティス・ガーディアン?
? ? ?
だからお前らはアトランティスがピンチの時にこういうのを出せよ!マザーシップが無かったら、本当に危なかったんだからな!
黒鉄は伸ばした腕でパンチすると射出杭が撃ち込まれる。しかしパイルバンカーが届いていない。そして黒鉄がぶっ飛ばされる。斥力場か。そして倒れた黒鉄にアトランティス・フレームたちが群がり、自爆の光を放つと同時にアトランティス・ガーディアンの胸が開くと荷電粒子が発生する。
「黒鉄! 電磁場だ!」
電磁場で黒鉄から弾き飛ばされたアトランティス・フレームは自爆し、倒れている黒鉄に荷電粒子砲が放たれるが電磁場で防がれる。元々雷は効かないが流石に自爆は
「余所見をするとは余裕だな」
俺は槍の棒部分で連続で殴られてから蹴り飛ばされて、壁に激突する。
「大海波動!」
「ぐ…神障壁」
神障壁を貼るが破られて、直撃する。ここで黒鉄が起き上がり、アトランティス・ガーディアンに吶喊する。黒鉄はここで決めるつもりだ。俺も黒鉄に答えよう。
「神威解放! 海流支配!」
俺が受けていた大海波動が左右に逸れると俺は一瞬でアトランティス・ストラテーゴスとの距離を詰めて、上段の構えを取る。
「流動! 貴様…」
変われた大海波動が俺に向かってくる。アトランティス・ストラテーゴスの狙いとしては槍で俺の攻撃をガードしてからの背後から二つの大海波動を浴びせるプランだろうが俺はその場を蹴ると狙いをアトランティス・ガーディアンに変える。
「神技! エスカトン・フローガ!」
俺の斬撃がアトランティス・ガーディアンの側面から襲い掛かるが踏みとどまれる。
「黒鉄の邪魔をしてんじゃねーよ! そこをどけぇえええええ!」
「ぬん!」
必殺技中に俺は背後からアトランティス・ストラテーゴスに貫かれるが黒鉄の前からアトランティス・ガーディアンをどかすことに成功する。
「貴様の仲間を大切にする気持ちが勝ったか…見事だ」
「どーも」
俺は死ぬが起死回生で蘇生し、黒鉄は謎の装置を破壊するとその手に宝珠を掴んだ。そしてポセイドンが現れる。
「そこまでじゃ。試練を終了する。双方戦闘をやめよ」
ポセイドンの命令で戦闘は終了して、インフォが来る。そしてポセイドンは俺たちに言う。
「最後の最後まで目的を見失わず、仲間を助け信じる姿勢。見事じゃったぞ。さて、お前たちの敗因は分かるかの?」
「全ては我々の慢心が招いた結果です。優れた武器や兵器を使えば勝てる。地上の人間にはない超能力を使えるから強い訳ではない。大切なのはどう戦うかだと学びました」
「うむ。お主たちは間違いなく強いが武装や己の能力に頼った戦いだけではそれ以上の強さを得る事は出来ん。日々どうやったら、もっと強くなれるのか考え続けることじゃ」
「は。皆にもポセイドン様のお言葉を伝えておきます」
ポセイドンはこうは言っているけど、ただ銃を乱射してくるだけでも滅茶苦茶強かった。俺にとっては普通の戦闘がどれだけ厄介で強いかが証明させられたようなクエストだった。恐らく弾切れとか敵には無かったからな。遠距離戦で永遠に銃を撃ち続けることが出来たならそりゃあ、最強ですよ。
ここで俺たちに光が発生すると俺たちはポセイドンたちがいる玉座の間に転移させられた。
「ポセイドン様」
「分かっておる。これから異星の神と決戦に挑むんじゃろう? 儂らは参戦出来ないことが口惜しいが儂らは儂らでやるべきことをさせて貰うわい。あやつらの主神に合ったなら、代わりに痛い目に合わせてやってくれるかの?」
「はい。必ず」
俺の返事にポセイドンは優しい顔を浮かべて、俺たちはホームに転移するのだった。




