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#1224 北欧の運命の女神と復讐神

ヴァルキリーが光の柱に消える中、残されたスレイプニルは漆黒の鬣が黄金に変化し、稲妻を帯びる。超覚醒か。見た感じ雷属性が追加されたな。


そして白が基準で緑の宝玉がある鎧と緑色の天使の翼を持つ女神と緑色と黄金の鎧に毛皮の服を腰巻しているオシャレな神が降臨する。


ディース?

? ? ?


ヴァーリ?

? ? ?


ディースは北欧神話に登場する運命や戦いを司る女神の総称だ。緑なのは恐らく豊穣も司っているからだろう。一応リースが幸運操作を覚えているからヴァルキリーの切り札の予想候補ではあったんだけどね。厄介な女神になってしまったものだ。


運命を司る女神なら恐らく幸運支配が使えるだろう。伊雪の吉祥天で能力のヤバさはもう知っている。あのレヴィアタンを苦しめたスキルを攻略しないといけないことを考えると嫌になるし、それが複数となると相当やばいがやるしかない。


ヴァーリはオーディンの息子とされている神だ。光の神バルドルの仇打ちをするために生まれた神で異母兄弟のヴィーザルと共にラグナロクを生き残る神として知られている。


一応は弓を使う神なので可能性としてはあったが狩猟の神であるウルのほうが可能性的に高いと思っていた。恐らくオーディンとの繋がりが優先されたのだろう。


流石にこの状況ではリースは神剣グラムの全力を使わないといけないだろう。しかし他の俺たちに動きはない。


「まだあなたは本気になりませんか…甘く見られたものです」


「俺も本気を出したいんですけどね。色々抱えている物が多すぎるんですよ」


「そうですか…それでも手加減は出来ません」


「分かっています。かなり厳しいですがあなたたちが決めた運命に全力で歯向かわせて貰いますよ」


俺たちとの戦闘が始まる。まず予想通りスレイプニルは雷化を使い、一気に攻めて来た。これにスピカも応戦するが流石に切り札を使ったスレイプニルが相手では分が悪い。その上、俺たちの攻撃が悉く外れる。やはりディースは幸運支配持ちだ。


そしてヴァーリは狙撃に必中が追加され、弓矢に追尾性が追加された。こうなると破壊するしか対処法がない。


「この! いた!? な、何?」


飛び回りながら弓矢に対応していたリリーがいきなり足に激痛が走る。見えるとリリーの足をトラバサミが挟んでいた。しかもこのトラバサミは空間に固定されており、リリーは動けなくなる。


そこに弓矢が飛んで来るがリリーはドラゴンブレスで破壊するがトラバサミの効果かリリーの生命力が減り続ける。やってることが完全に狩猟の神なんですけど!


このトラバサミは透明で空間に罠設置するタイプの様だ。俺も含めて、みんな次々引っかかるが一応破壊することが出来るのを確認した。それでも足が止まるのは相当痛い。


『まずヴァーリから何とかしよう。シルフィ、ラードーンの切り札でとにかくブレスを周囲に放って欲しい』


『罠を破壊するわけですね。任せて下さい』


ラードーンが本気になり、地上から空に向けて、ブレスが連射されたことで設置されたトラバサミトラップが次々破壊され、ディースの牽制もしてくれた。この隙に一斉にヴァーリを狙う。


「森羅万象!」


「流星一文字!」


「閃影!」


俺と千影、夜叉の攻撃を剣で止められる。俺は自分の胴の攻撃を流して、上段から斬り落ろすとこれもガードされるがそのまま地面に追い込もうとする。


千影と夜叉の助けに入ったリリーとブランも俺の真似をした。何故なら下にはラードーンがいる。しかし俺たちの誤算は俺たちの攻撃をヴァーリが耐えていることだ。俺やブランはともかくリリーの筋力で耐えられるのはちょっと可笑しい。原因として考えられるのはやはりスレイプニルの強化だろう。


逆に弾かれてしまった俺たちだがヴァーリたちは距離を取ることを優先する。本当にこの戦闘は面倒臭い。そう思っているとシルフィが決断する。


『タクト、ロードガーゴイルの切り札を使います。皆さんと一緒に合わせて下さい』


『分かりました』


「ロードガーゴイル! 超覚醒です!」


「グォオオオオオ!」


ロードガーゴイルが巨大化すると槍を構えると号令スキルが発動し、無数のガーゴイルが出現する。そのガーゴイルたちが一斉にディースとヴァーリに襲い掛かる。


これを見たディースとヴァーリは破壊に動くが壊れたガーゴイルたちは石が集まりすぐさま復活してしまう。


「く…接近したところで!」


「我らに勝てぬぞ!」


「それはどうでしょうか?」


槍や剣で貫かれたガーゴイルたちが手で武器を掴むと発光し、自爆する。えぐ…復活する追尾型の自爆爆弾と言うべきか。それが次々ディースとヴァーリに襲い掛かる。破壊しても無理なら逃げるしかない。


ただ巨大化してしまった故にロードガーゴイルは格好の的だ。それはシルフィも理解しており、ラードーンがロードガーゴイルを狙う弓矢や武器を全て撃ち落としてしまう。


「厄介な姫だ」


「それは同意しよう」


「っ!?」


夜叉が背後から斬りかかるがギリギリでディースはガードするが夜叉が言う。


「その馬の強化は理解した。しかし貴様の剣の腕前はどうなんだ?」


狩猟では確かに剣を使うがやはりメインは弓だ。剣の道を極めんとする者との腕前の差だけはどうしようもない。それには千影も気が付いていた。


「武器の多さが自慢ならあたしも武器の質の良さには自信があるでありますよ! 才気煥発!」


俺たちは何とかヴァーリ全てを倒し切り、残りはディースだ。ただこちらはロードガーゴイルとラードーンが落とされてしまった。このディースだけは近接戦で有利には立てないだろう。


「ヴァーリに見事勝ちますか。これは私たちも本気にならないと行けませんね」


そういうとディースの右目にルーン文字が発生すると動きが劇的に変化する。俺のフェイントが通用しなくなり、戦闘から迷いが消えた。そして俺たちの攻撃が全て先手を取られることになる。この状況の変化にリリーは対応出来なかった。


「な、何!? わ!?」


「そこ!」


「きゃ!?」


「剣のルーン! はぁあああ!」


リリーが突如速度が上がったディースに蹴り飛ばされ、地面に落下する。そして剣のルーンが発生した槍でリリーを付き刺そうとする。


「させないであります! きゃ!?」


「行かせると思うか?」


「リリーお姉様!? く」


「我々を本気にさせたのだ。そう簡単に助けには行かせられんな」


やはりこちらの動きが読まれている。さっきまでもその傾向はあったのだが、より精度が上がった気がする。俺はこの能力に心当たりがあるが今はリリーを助けるのが先決だ。しかし俺も妨害を受ける中、シルフィがリリーの助けに入ってくれた。俺は目の前のディースに言う。


「オーディンの(まなこ)か?」


「ふ…残念ながらこの目は違いますよ。オーディン様の力の一部ではありますけどね」


右目繋がりでもしかしたらと思ったけど、違ったか。それでもオーディンの力の一部という事は未来予知を超える何かしらの力があると見るべきだな。


ここでディースたちが戦術を変えた。


「「「号令!」」」


リリーたちに光のヴァルキリーたちが立ちはだかり、本体たちが俺とシルフィの所にやって来た。


「おいおい…やりすぎだろ」


「それだけ評価されているという事ですよ。それに私たちに求められているのは勝利です。どんな形であれ勝たせて貰います」


「いいね。それは俺も同意見だよ」


未来が読まれるならこっちは読まれた未来を反射神経で超えるしかない。しかしそれは容易なことでは無く、俺は攻撃がいくつもかすめる。急所だけは絶対に避けているがダメージが確実に蓄積していく。


「我々が見る運命に己の純粋な力でここまで耐えるとは称賛しない訳にはいきませんね」


「しかし勝負ありだ」


「本気を出さない時点であなたの負けは決まってました」


「決まっていたか…」


そういう事を言われると全力で抗ってみたくなるじゃないか。俺の笑みを見たディースは危険を感じ取り、攻撃を仕掛けて来た。その瞬間、彼女は信じられない未来を見る。


「な…!?」


その未来を見た彼女は攻撃を止めてしまう。それが決定的な隙になった。


「転瞬!」


「ぐぅうう!?」


俺の捨て身のタックルが決まる。彼女が見た未来は槍に貫かれたまま、特攻してくる俺の姿で自分が負ける未来まで見てしまった。


「正気ですか!?」


「無論正気じゃないさ。正気のままで運命を変えられるわけがないと思うぜ? 星核!」


ゼロ距離の星核が炸裂し、ディースは落下する。それを見た俺は追撃に出るが仲間のディースに次々、身体が槍で突き刺されるが俺は止められない。


「大雷霆! おら!」


「あぁあああああ!? ぐ…なんという覚悟…勝ちへの執念…そこまでして勝ちたいですか?」


大雷霆から剣で貫かれたディースの質問に俺は答える。


「あぁ…勝ちたいね。負けるのは大嫌いだからさ」


「ふ…見事です」


俺とディースが倒れるが俺は奇跡で復活する。はっきり言おう。槍に貫かれて、滅茶苦茶痛かった。


「さぁ。これでお前たちの運命を超えれることを証明したぜ」


「そうだな…見事だ。しかしお前たちの劣勢は変わりないぞ?」


「そうだな。だが、お前たちの弱点を見つけたぜ」


「何?」


彼女たちがどれだけ運命を決めても、彼女たちにも限界は存在している。彼女たちがどうしようもない運命からは逃れる事は恐らく出来ないのだろう。もしそれが出来るなら北欧神話でラグナロクは起きていないはずだからね。


つまり彼女たちを倒す手段はこうだ。彼女たちが物理的に対応出来ない攻撃をすれば彼女たちに攻撃は通る。これを皆に伝える。


『理屈ではわかりますが』


『主…たぶんリリーお姉様が理解出来ていません』


『そんなことないもん! タクトみたいに突撃すればいいんだよね?』


『違う』


たぶんリリーはショックの顔をしている。もう少し具体的に伝えよう。


『彼女たちの未来予知以上の能力を突破し、物理的に対応出来ない攻撃をする最も効果的な方法は速さと連続攻撃で勝負するのが一番いい。リリーもイオンと勝負していたら、どうしても避けられない攻撃が来るだろ? あれをすればいいんだ』


『なるほど! わかった!』


更に指示を出す。


『千影、夜叉。糸をフィールド中に貼ることは可能か?』


『流石に全体は無理でありますが持っている糸分ならなんとか』


『俺も同じだ』


糸をたくさん持たせておくべきだった。それでも少しでも動きを制限させるためにワイヤートラップを設置して、鎖スキル持ちは鎖を展開する。ヴァーリが落ちた今、今度はこちらが嫌がらせをさせて貰おう。


「なるほど…そう来るか。ならば!」


「破壊するまで!」


やはり動きを制限されるのを嫌って来た。その結果、俺とシルフィの相手をしていたディースの数が減る。俺がスキルを使おうとすると一斉にディースたちが防御体制になる。


「大気震!」


やはり避けるのが難しい広範囲攻撃は有効だな。一方でシルフィのほうはディースたちを苦しめていた。これには流石にシルフィの疑問だ。武器の腕前なら恐らくディースたちのほうが上回っているからね。それを聞いた俺はまた一つ弱点を知る。


『たぶん勝利の加護を警戒している。どれだけ運命を変えれても勝利が約束されている勝利の加護の効果を変えるまでの力はないんじゃないかな?』


『あ、それなら確かに納得がいきます』


こんな設定にした運営に俺は好感が持てた。やっぱり決められた運命、決められた人生じゃつまらないよね。それがいいという人もいるかも知れないがいざやると窮屈に感じると思う。何故ならそこには自由がないからだ。


これを知った俺はリースとシルフィでかなり有利に戦えることを確信し、作戦を練る。まず俺とシルフィが合流し、シルフィと夜叉、スクリームペガサスと共にディースと戦闘をする。この行動を取ったことでディースたちも勝利の加護が天敵であることを知られたことを理解し、リースとシルフィを警戒するようになった。


避けられない大技が飛んで来れば彼女たちの負けが確定するからこの判断をするしかない。そしてリースへのマークが厳しくなったがスピカの機動力が彼女たちの前に立ちはだかる。


「くそ! ちょこまかと!」


「そこまでだ!」


「よし! 仕留めるぞ! っ!」


「ヒヒーン!」


囲まれたリースとスピカだったがスピカが雷化を使い、強引に正面のディースを突撃し、包囲を抜けるが雷化を使ったスピカは攻めに転じない。そのことにディースたちは違和感を持つ。


「どういうことだ? なぜ攻めてこない?」


「何を狙っていて…しまった!?」


俺の狙いに気付かれたか。だが、彼女たちがそれに気づいたという事はもう彼女たちの敗北のカウントダウンが始まっていることを意味している。


「神格解放の終了時間狙いか! 小賢しい事を考えてくれる!」


俺は最初から解放スキル共通の弱点である効果時間の終了を狙っていた。


「急いで仕留めるぞ! あの召喚師は奇跡を使っている!」


「一斉攻撃で終わらせ」


「待て!」


「シグ・ヴォルスング!」


リースの一撃は回避されるが彼女たちに大技を使わせない意思表示には十分な効果だ。しかも下手に集まることも出来ない上に俺の近くにはシルフィがいる。下手に超連携で飛び込んで来たら、勝利の加護の餌食になるのはディースたちだ。


かと言って、シルフィの召喚獣たちが守りを固めている状態で残り時間で突破するのは相当難しい。それでも彼女たちはその道を選んだ。


「「「「神技! ルーンフォース!」」」」


ルーン文字をティールは指で空に描くと彼女たちにドラゴンフォースと同じ強化が発動する。


「「「「はぁあああああ!」」」」


全員が突撃するとシルフィたちが俺の所から離れた。そして彼女たちは最悪の未来を見てしまう。それでも彼女たちは行くしかない。


「「「「おぉおおお! 英雄技! エインダイブ!」」」」


「大瀑布!」


天羽々斬を上に掲げた俺の頭上から大量の滝の水が落下してくる。彼女たちは自分の攻撃が間に合うと確信する。俺の手にクロノスクロックを見るまではね。


時間が止まり、俺はその間に避難すると時間が進み、突撃技を止められないディースたちは俺がいた地面に槍を突き刺すと頭上からの滝に呑み込まれた。


彼女たちは泳げないと思っていたがスレイプニルが彼女たちを救う。しかし出て来た彼女たちとスレイプニルは切り札の効果時間が終了していた。


「形勢逆転だな」


「そうだな…あの場面で恐ろしい事を考え付くものだ。最初から水中に潜っていればよかっただろうに」


「それは俺も思いついた時に思いましたよ」


「ふ…ははははは! 人間らしい答えだ! さて、我々も後がないが最後まで誇り高く戦わせて貰おうか! 聖剣解放!」


俺たちも再度武器を構える。


「受けて立ちましょう!」


リリーたちが武器を解放し、最後のぶつかり合いをした結果、俺たちが武器の性能で上回り、必殺技に呑み込まれたヴァルキリーとスレイプニルは地面に倒れ込むと彼女たちは光となって消えてしまった。


そしてどこからかオーディンの声が聞こえて来た。


「儂の名はオーディン。見事な勝利じゃった」


俺たちが声がするヴァルハラを見ると館の屋上に二羽のカラスがいた。


フギン?

? ? ?


ムニン?

? ? ?


オーディンのペットとして知られているワタリガラスだ。ずっとあそこから戦闘をみていたのか?気付かなかった。視線とか結構敏感に察知する自信があったんだけどね。自信無くすわー。


「儂の試練を越えた褒美としてヴァルハラに入ることと儂らがいる天界アースガルズに入ることを許可しよう。更にヴァルハラ内に報酬も用意した。探すが良いぞ」


オーディンが言い終わるとカラスたちは飛び立ち、インフォが来る。


『特殊イベント『ヴァルハラの試練』をクリアしました』


『職業召喚師のレベルが上がりました。ステータスポイント4ptを獲得しました』

『職業召喚師のレベルが上がりました。スキルポイント4ptを獲得しました』

『リリーのレベルが40に到達しました。成長が可能です』


称号『アースガルズの到達者』

効果:アースガルズに行くことが出来る、無限のルーン

北欧の天界『アースガルズ』に到達した者が獲得できる称号。

アースガルズに自由に出入りできるようになる。


まだ到達していないんだけど、称号貰えるんだ。まぁ、この後行くので、深く突っ込むのは止めておこう。ここで俺たちは力が抜けて倒れ込む。


「滅茶苦茶強かったですね…」


「はい…何度も死を覚悟しましたよ」


「主様!」


「おっと」


リースだけが抱き着いて来て、俺は倒れてしまう。


「私! その! あ」


「よく頑張ったな」


リースの頭を撫でて、これだけ伝える。それだけで十分だろう。


「は、はい! ありがとうございます!」


リースは今まで見た中で最高の笑顔を見せてくれた。一方で腰に手を当てて怒っているのが女性陣だ。


「タクト? その体勢はどうかと思いますよ?」


「リースもです。主に馬乗りするとは何事ですか」


「ずるいよ! リース! リリーもする!」


「してはいけません!」


ブランは大変だね。ブランに指摘されたリースはリンゴのように顔を真っ赤にしているのが印象的でした。いつもの俺たちに戻ったところでステータス操作をする。残りスキルポイントは293ptとなり、ステータスポイントは俊敏性に回した。


それじゃあ、放置されている死骸を確認するとグリンカムビだけ残っていたので解体する。納得はしていないが屋敷の中に報酬があるのかな?そう思っているとリリーが謎の儀式を始めた。


「ほわぁ~…ほおぉぉ~…わあぁぁ~…」


「何しているんだ? リリー?」


「お肉が出るように念じてる」


これは念じているのか…呪われている感じがしたぞ。しかしリリーのお肉への飽くなき精神がお肉を呼ぶ。


グリンカムビの肉:レア度10 食材 品質S

英雄たちが絶賛する金色に輝く鶏肉。料理して食べると英雄たちの筋力を大幅に強化することが出来る。


英雄限定の食材かよ。まぁ、エインヘリヤル関係の鶏だからそうなんだろうけどね。


「やったー! 美味しいそう…」


「リリー…これは英雄を強化する食材でな」


「食べれないの?」


涙目までしますか。


「はぁ…食べるか」


「賛成!」


そりゃあ、リリーは賛成だろうよ。


「ふふ。タクトとリリーちゃんはずっとこんな感じだったんですよね?」


「そうですよ。最初の頃からずっとこんな感じです」


「うんうん」


「自慢げに言う所じゃない」


シルフィに俺とリリーのいつもの会話を見せたところでヴァルハラの中を調べさせて貰うとしよう。リリーの成長はその後でいいだろう。

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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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