#1193 シルフィの防具とチェスの鎧
今日は週末だが、寝るのが遅く寝不足です。そして授業中に爆睡して先生に怒られました。だって、しょうがないじゃん。寝不足だったんだもん。テストが終わったら、もう授業なんてどうでもいいやと思う現象はなんだろうね?
もうすぐ冬休みなのも影響しているのかも知れないが睡眠不足を解消できた一日だった。今日はスーパーで休み分の買い物して、家に帰る。そしてゲームにログインするとイオンだけが眠っていた。頬を突いてみる。
「それ、楽しいですか? タクトさん」
「もちろん楽しい」
「突きすぎです! この! この!」
イオンが反撃してきた。こうなると俺も負けるわけにはいかない。
「楽しそうですね」
「「ふぇ?」」
シルフィが笑顔で見ていた。非常に怖い。
「今日は冒険に行くんですから早く起きて下さい!」
「「はい!」」
二人して飛び起きるとなんかおかしくなって、笑ってしまう俺たちだった。そしてみんなでご飯をお城で食べる事になるのだが、ここで装備が完成した報告を受けた。そしてパンドラが自慢げに言う。
「聞いて! おじ様! パンドラは装備に好きなスキルを一つだけ与える事が出来るようになったよ!」
「好きなスキルを武器に付与出来るってことか?」
「補足すると加護や解放系スキルなど一部のスキルは出来ないみたいです。スキル名は贈呈。刻印スキルというより、タクトさんの恩恵に近いスキルだと思います。自分のスキルを装備に付与するイメージですね。ただし恩恵のように自分が使えなくなったりはしないスキルみたいです」
全知全能の神様ならなんでもありかよ。しかもこの説明からするとパンドラはほとんどのスキルを持っていることになる。まぁ、これは最初の頃からあったような設定だから今更何も言うまい。戦わせたら、チート級だと思うがパンドラにはなるべく戦って欲しくないというのが俺たちの共通認識だ。それが守られるように頑張らないとね。
そんなわけで新生パンドラが作ったシルフィの鎧がこちら。
神鎧ロイヤルフリーティア:レア度10 鎧 品質S+
重さ:10 耐久値:10000 防御力:5000
効果:ドラゴンの防御力アップ(究)、全属性耐性、星間行動、半減、神気、竜気、神障壁、黄金障壁、神鎧、堅固、衝撃無効、絶対防御、神バリア、多重障壁、光吸収、後光、聖療、全反射、乱反射、瞬間再生、魔力超回復、天候支配、復活、烈日、陽光、光化、全滑走、精霊結界、環境無効、武器破壊、妨害無効、魔法無効、物理無効、奇跡、原初の加護、神の加護
刻印効果:無限のルーン、超加速、格納
オリハルコンとドラゴンメタル、原初の砂の合金と胸には守護精石を中心に最高級の宝石が装飾されており、内側にはゴッドウールで作られた究極の魔法鎧。全てのダメージを半減させてしまう能力があり、魔法に対しては攻撃を受け付けない。僅かに天空神の力も加わり、非常に使いやすい装備になっている。
うん。どのスキルが追加されたのは分からないので、聞いてみると魔力超回復らしい。魔法戦が得意なシルフィを意識したパンドラはシルフィに抱きしめられていた。シルフィがパンドラに取られそうです。これがゼウスの力か!
ここでセチアが謝罪する。
「すみません。タクト様の同じ妻だとは思っているのですが流石に魔法鎧を作る訳にはいかず」
「その辺りの事情は分かっていますから大丈夫ですよ。元々は人間が悪いのです。セチアちゃんが謝る必要なんて全然ありません。いつかエルフと人間の確執が本当の意味で無くなったその時には、よろしければ作って下さい」
「その時が来たら、一番最初に作らせて貰います」
流石に魔法鎧には出来なかったんだな。セチアの事情に理解があって、助かった。さて、伊雪とアラネアが作ってくれたものも見る。
シルフィのロイヤルコート:レア度10 防具 品質S+
重さ:10 耐久値:2000 防御力:800
効果:衝撃無効、妨害無効、寒無効、星気、神気、烈日、後光、陽光、全滑走、黄金障壁、英雄障壁、太陽の加護、神の加護
ゴッドウールのみで作られたロングコート。空や水中でも飛ぶように行動することが出来き、あらゆる衝撃と寒さから守ってくれる。セレブの女性に非常に人気がある。
これは俺のコートと同じ代物だ。ただしフリーティアの紋章がある。
「お揃いですね。ふふ」
くるくる回って、幸せそうな笑顔を見せてくれた。これだけでパンドラたちに作ってもらった甲斐がある。最後はユウェルが作ったチェスの防具だ。
神鎧アルテミアーマー:レア度10 魔法鎧 品質S+
重さ:10 耐久値:10000 防御力:5000
魔法鎧効果:全属性耐性、半減、神気、神障壁、黄金障壁、神鎧、堅固、衝撃無効、絶対防御、光吸収、後光、聖療、全反射、乱反射、瞬間再生、復活、烈日、陽光、光化、全滑走、環境無効、重力場、重力支配、隕石、武器破壊、妨害無効、魔法無効、神の加護、地竜の加護
宝玉効果:全属性アップ(究)、魔法再時間短縮(究)、魔力超回復、天候支配、炎熱支配、物理支配、海流支配、粒子支配、魔素支配、時空支配、宝玉解放、宝玉全解放
刻印効果:無限のルーン、超加速、星間行動
オリハルコンとグラビティサイトの合金と最高級の宝石、内側にはゴッドウールで作られた熊専用に作られた究極の魔法鎧。全てのダメージを半減させてしまう能力があり、魔法に対しては攻撃を受け付けない。更に地竜の力で武器に対しても圧倒的な防御力を誇っている。
グレイの防具と同じ性能だ。斧二つ持ちのチェスは接近戦を強化した方がいい。防御力もこの装備と合わせて盤石になったね。チェスの遠距離で攻撃しながら前に出る制圧力に期待だ。
さて、次の依頼をしよう。パンドラにはリビナの鎧、ユウェルにゲイルの鎧を依頼した。最後にヘーパイストスからタロスの開発状況について聞く。
「明日の朝には完成します」
「すっごいんだよー! フリーティア城の黒鉄さんって感じ!」
「フリーティア城より大きいよ。パンドラ」
「ほぇー。そうなんだ」
更に二人乗りであることが伝えられた。これは俺とシルフィが乗る流れだな。二人で巨大ロボデートか。どんな感じになるのかな?俺がわくわくしているとヘーパイストスとパンドラが笑顔で宣言する。
「運転は操縦や武装が分かっている僕とパンドラがしますね」
「任せて! おじ様!」
「うん。ちょっと待ってみようか。また戦場に出るつもりなの? しかもパンドラまで」
俺のデートの為にここで引く訳にはいかない!
「お父さんと一緒に乗るから大丈夫!」
「作製したギャラクシータロスは難攻不落です。それに僕とパンドラならいざという時の為のエンジンの役割にもなれますから適任なんですよ」
「はいはい…そういうのいいから。本心を言ってみなさい」
「「乗りたい!」」
ダメだ。この鍛冶親子。テューポーン戦から何も学んでいない。
「乗りたい気持ちなら俺も一緒だ。というわけで却下」
「タクトさんにはマザーシップがあるじゃないですか! それに普通に外で戦闘したほうが強いですよね!」
「そうだ! そうだ!」
「召喚師は安全な所から皆に指示出しする職業なんだよ」
「タクトさんがそれを言いますか!」
結局誰が乗るかは決まらずに終わった。多分操縦の仕方などを知っている二人に何も知らない俺が勝てるはずがないから二人が乗ることになりそう。俺はマザーシップで見学がほぼ確定か。まぁ、マザーシップの全力戦闘を楽しむとしよう。
さて、今日の聖杯は既に決まっている。俺が出した物を見て、それを知っているイオンとリアンが反応した。
「あれ? タクトさん、これって昔使った」
「またこれを使うんですか? かなり使うのに苦労してたと思うんですが」
「そうだな…それを多分解決するためにこれがあるんだと思う。これに込めているのは神の呪いだからな」
「確かにそうですが…まったく主は恐ろしい事を考える天才ですね」
ブランに褒められた。褒められていないのはわかってます。後は生産して、シルフィと合流するとバスケットを持っていた。
「今日もお弁当を作りましたよ」
「おぉ~! テンション上がって来た!」
「それはよかったです。それで今日はどこに行くんですか?」
「天界のエデンに行こう。寒いから覚悟してね」
「大丈夫です! これがありますから」
シルフィはコートのフードを被るとフードに猫耳があった。誰の仕業だ。こんな可愛い罠を使うとは!俺を殺しに掛かっている。
「どうかしました?」
「いや、なんでもない。先にダーレーの成長していい?」
「もちろんいいですよ」
そんなわけでダーレーの成長を実行する。
『ダーレーの成長が完了しました。魔力回復、星虹、超加速、物理無効を取得しました』
『ダーレーの雷放電スキルが電弧放電スキルに進化しました』
これでよし。
「お待たせ。それじゃあ、行こうか」
「はい!」
俺とシルフィが手を繋ぐと極寒のエデンに転移した。




