#122 食中植物と危険な状態異常
更新の予定ですが3月2日で2章が終わり、3月3日から3章運営イベントの話になる予定です。
また2日に用語説明など色々上げる予定です。
翌日、学校が終わり、早速ゲームにログインする。
早速ゲイルたちを召喚して、昨日の一件を謝り、お礼をいう。みんな、ちゃんと許してくれた。俺はいい奴らに巡り会えて、幸せものだな。
お礼の料理を作っているとリリーたちが話してくる。
「タクトも失敗するんだね」
「当然だろ? 失敗しない人間なんていやしないさ」
「アカエイの尻尾にも当たりそうになりましたね」
「そうだったな…そう考えると最近ミスばかりな気がしてきた」
気が緩んでいるのかもしれないな。もっと緊張感を持たないとな。
「私は失敗するタクト様も素敵だと思いますよ?」
「あ、あたしもそう思います!」
セチアに恋火。それは褒めてないだろ。
リリーたちにロコモコ、エアリーの生産作業をしてもらい、その間にハチミツ料理を完成させる。ヘーパイストスを呼ぶと、ヘーパイストスは自慢げに一本の大剣を持ってきた。まさか、完成したのか!
「お待たせしました。ようやく鉄の大剣が出来上がりました!」
「リリーの新しい武器!?」
「あぁ。そうだ」
早速鑑定してみよう。
リープリングの大剣:レア度4 大剣 品質E
重さ:40 耐久値:50 攻撃力:30
鉄で作られた大剣。重さがネックの武器だが、使いこなせると非常に強力な武器。
大剣の鍔にはクラン『リープリング』のエンブレムが焼入れされている。
な、何ぃ~!?俺が鍔を見ると確かにリープリングのエンブレムを見つけた。
「…よくこんなの入れれたな」
「サプライズです。驚きましたか?」
「あぁ。完全にやられたよ」
くそ、嬉しいじゃないか!しかし本当に最近、ダメダメな気がしてきたぞ。
凹んでばかりはいられないな。
「リリー、これがお前の新しい剣だ」
「うん! ありがとう! タクト! ヘーパイストス!」
人狼の大剣が壊れて凹んでいたからな。ヘーパイストスにはいいタイミングで出してもらったよ。
リリーは嬉しそうで何よりだが、店中で剣を振り回すのはやめような。
その後みんなで食事をして美味しそうに食べてくれた。そして久々に料理スキルがレベルアップ。いや、この場で上がるのはなんとも微妙なんだが。
食後の運動も兼ねて、訓練をする。今日の相手はイオンだ。以前言ったように接近戦を中心に訓練する。やはりイオンは飲み込みが早い。俺の動きを予想して剣を弾くのを狙ったり、攻撃してきたりする。だがまだまだ甘いな…予想が外れると防御一辺倒になるからな。まだまだ訓練の必要がありそうだ。
その後、獣魔ギルドで召喚をする。今回召喚するのは合成狙いの召喚だ。
というわけで最初にスネーク、次にライオンを召喚に成功した。
それぞれ名前はこうしてみた
名前 ルート スネークLv1
生命力 16
魔力 2
筋力 10
防御力 6
俊敏性 8
器用値 8
スキル
噛みつきLv1 巻き付きLv1 毒Lv1 熱探知Lv1
名前 レクス ライオンLv1
生命力 8
魔力 6
筋力 12
防御力 8
俊敏性 8
器用値 6
スキル
噛みつきLv1 爪撃Lv1 威嚇Lv1 夜目Lv1
これで俺が召喚できる召喚獣の数は8となった。
ルートは道のりとかの意味だが合成モンスターの最初になるかも知れないし、狙い通りワイバーンとかになるならドラゴンの進化の道のりを開く召喚獣になるかもしれないからこの名前にした。
レクスはラテン語で王の意味。ライオンにもグリフォンにも相応しい名前を意識した。
あっさり名付けられたのは学校で考えていたからだ。本当にどうしようもないレベルになってきていると思う。
今日は二匹のレベル上げなわけだが、場所はトレントの森にする。理由はミュウさんから届いていたこのメール。
『ウールのローブ完成したよ! 明日の夜に渡すね。お礼は木材でよろ!』
まさかの木材催促だ。だがトレントのクエストも実はまだクリアしていないことを思い出したので、トレント退治に行きますか。それにまだ出会っていないモンスターがいるし、ハニービーのハチミツを集めたい。数次第でお店をオープンしたいな。
というわけで最初のメンバーはセチア、ゲイル、リキュール、ルート、レクスで行く。ルートは俺の首に…蛇はみんなこうなのか?あのキングコブラは絶対に無理だぞ。俺は潰れる自信がある。
街道のモンスターはグレーウルフしか出なかった。セチアの魔法で先制してリキュールで突進。生き残りをゲイルが仕留める。
二匹はレベルアップして、そのまま森へ。ここでリキュールに代えて恋火を召喚。では森の探索に行くか。
最初に出会ったのは相変わらずゴブリンたち。せっかくなので新魔法を使ってみよう。
「ボトムレススワンプ!」
突然できた沼に沈んでいくゴブリンたち。そこにセチアの弓とゲイルの雷が容赦なく降り注ぎ、全滅。
うん。凄い楽に倒せた。新魔法さまさまだ。
檜を探しているとセチアが何かに襲われた。
「きゃあ!?」
セチアの急な悲鳴に振り返るとセチアが蔓に捕まり、逆さづりにされていた。
「ちょ!? 何、見ているんですか! タクト様!」
セチアが顔を赤くしてスカートを押さえる…見ているなんて心外だ。見えないんだもん。俺は無罪だ。
俺が魔法で助けようとするとセチアは何処かに連れていかれる。連れていかれる方向を見ると筒状の植物がいた。識別する。
サラセニアLv9
通常モンスター 討伐対象 アクティブ
これがサラセニア?でかくない?俺よりでかいんだけど…
しかしその間にもセチアは連れていかれる。
「タクト様! 何、呑気にしているんですか! あ」
入口の葉っぱを上げて、トゲトゲの口(?)を開く。やばいな。
俺が助けに行こうするが、それより先に恋火が動いた。
「セチアお姉ちゃん! はぁぁ! 狐火、一閃!」
恋火の必殺技が炸裂して、サラセニアは真っ二つになり、火に包まれ、倒された。
お見事と思っていたら、恋火にキラキラした光が降りかかる。なんだ?進化ではないはずだが…
「お、お尻…い、痛いです…でも助かりました。ありがとう恋火…恋火?」
落下してお尻を打ったセチアが恋火にお礼を言うと恋火の反応がない。どうかしたのか?
恋火がセチアのほうを見る。良かった…大丈夫そうーー
「セチアお姉ちゃん…大好きです!」
「えっ!? 急にどうして!? きゃ!?」
恋火がいきなり告白してセチアを押し倒し、じゃれつく。突然の事で思考を停止する。
「はぁ…はぁ…セチア…お姉ちゃ〜ん…すりすり〜」
「れ、恋火…気持ちは嬉しいですが…とりあえずどいてくれませんか?」
「嫌です」
お、落ち着け…相手は小学生だ…最近の小学生は…その…なんだ?こういうスキンシップがあるのかも知れない。
そんなことを考えて冷静になると恋火が謎の状態異常になっている事に気が付いた。これは…まさかさっきのキラキラで?
すると俺の視界にキラキラが映る。やばい!?
俺はバックステップで距離をとり、上を見ると犯人がいた。識別する。
バタフライLv5
召喚モンスター 討伐対象 アクティブ
バタフライは気付かれたからか、逃げ出す。逃がすか!
「サンダーブランチ!」
俺のサンダーブランチが直撃。麻痺して落下した。もらった!
「レイブロード!」
バタフライに光が集まり爆発。そこでレベルアップ。インフォがくるまで油断したら、ダメだな。俺が恋火にクリアをかけると恋火が元に戻る。
「…はっ!? ごめんなさい! 本当にごめんなさい!」
どうやら記憶があるらしく、セチアにめちゃくちゃ謝る。
因みに俺はセチアの命令で正座。大変ご立腹です。
「どうして助けてくれなかったんですか!」
「いや、助けようとしたんだけど…」
「恋火をどかすことも出来たでしょう!」
「俺も状態異常になりかけたんだ。仕方ないだろ?」
「どうしてタクト様も状態異常にならないんですか!」
それは酷すぎだろ。謎の状態異常の正体は魅了。オートで味方を妨害してしまう状態異常らしい。
この状態異常に俺がなった場合、誰の邪魔をするか?可能性が高いのは首にいるルートな気がする。毒蛇とすりすりする光景は…やばいな。遠慮したい。
しかしこの魅了は色んな意味で危険だ。プレイヤーでもあんな風になるとしたら人間関係崩壊しそうな気がする。いや、流石に異性の接触はセキュリティがブロックするはずだが、それでも人間関係崩壊しそうだよな…
とりあえずセチアにはバタフライを召喚することと魅了の状態異常に俺がなること、リリーとイオンには内緒にすることを約束することで許して貰った。何を考えているのやらだ。
名前 タクト 中級召喚師Lv7
生命力 41
魔力 82
筋力 30
防御力 20
俊敏性 26
器用値 57
スキル
格闘Lv7 蹴り技Lv12 杖Lv16 片手剣Lv8 投擲Lv3 高速詠唱Lv6→Lv7 召喚魔術Lv20
封印魔術Lv1 錬金Lv9 採掘Lv14 伐採Lv10 解体Lv20 鑑定Lv10 識別Lv16
風魔法Lv20 火魔法Lv20 土魔法Lv20 水魔法Lv20 闇魔法Lv19
光魔法Lv23 雷魔法Lv17→Lv18 爆魔法Lv16→Lv17 木魔法Lv16 氷魔法Lv15 時空魔法Lv16
読書Lv8 料理Lv20→Lv21 餌付けLv6 釣りLv8 シンクロLv4
名前 セチア エルフLv23
生命力 30
魔力 76
筋力 21
防御力 16
俊敏性 21
器用値 76
スキル
杖Lv9 弓Lv2→Lv4 木工Lv5 採取Lv8 調薬Lv5 風魔法Lv3 火魔法Lv3 水魔法Lv12
土魔法Lv12 木魔法Lv12 樹魔法Lv4 エルフの知識Lv5 精霊召喚Lv2
名前 ゲイル ライガーLv6→Lv7
生命力 27
魔力 34→36
筋力 35→36
防御力 20
俊敏性 40→42
器用値 20→21
スキル
噛みつきLv7→Lv8 爪撃Lv7→Lv8 威嚇Lv5 夜目Lv7 挑発Lv5 雷魔法Lv9
名前 リキュール 一角馬Lv3
生命力 24
魔力 2
筋力 24
防御力 17
俊敏性 39
器用値 34
スキル
角撃Lv1→Lv3 蹴り技Lv1 突進Lv1→Lv3 乗馬Lv4→Lv6 疾走Lv4
名前 ルート スネークLv1→Lv8
生命力 16→30
魔力 2→5
筋力 10→25
防御力 6→15
俊敏性 8→23
器用値 8→20
スキル
噛みつきLv1 巻き付きLv1 毒Lv1 熱探知Lv1
名前 レクス ライオンLv1→Lv8
生命力 8→22
魔力 6→12
筋力 12→26
防御力 8→20
俊敏性 8→18
器用値 6→13
スキル
噛みつきLv1 爪撃Lv1 威嚇Lv1 夜目Lv1
魅了について補足します。当然ですが異性同士で過度な触れ合い行為は発生しません。魅了は確率で味方の邪魔をする状態異常です。前に出ようとしているプレイヤーの前に出て邪魔したり、服を掴んだり、詠唱中に体を揺さぶって不発させたりする地味に嫌な状態異常。
恋火の場合は近くにセチアがいたことも災いして、同性のセチアにじゃれつく行動で邪魔をした感じとなります。