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#1192 セト戦

流石にみんながボロボロなので、ここでファリーダだけ残してメンバーを変える。選んだのはリビナ、ダーレー、伊雪、千影。かなり激しい接近戦になると予想して、このメンバーを選んだ。


ファリーダと俺を回復させてから中に入るとジャッカルの顔をした神がウアス杖と曲剣を手にして、立っていた。


「来たか…よくぞ。俺の試練を突破した。褒めてやる」


「相変わらずの上から目線ね」


「俺のほうが強いからな。当然だ」


うーん…やっぱり悪者要素が強く出ているのかな?ただ態度がでかいだけでそこまでの悪者感は感じないな。


「前回勝っているんだけど?」


「あれで勝った気になるとはおめでたい頭をしているんだな。流石炎の魔神の娘なことはある」


ファリーダからキレる音が聞こえた気がした。


「ふーん…戦いの神なのに本気で戦わなかったのね。戦いの神失格なんじゃないかしら?」


「ラーに直接頼まれては俺たちではどうすることもできんさ。だが、今回は人間の召喚師が挑んで来た試練だ。神として思う存分戦うことが出来るから安心して全力で来るがいい。この戦いで負けたならお前の強さを認めてやろう」


「言ったわね」


俺たちが武器を構えるとセトが神軍を発動させジャッカルの顔した神官が五人現れた。


ヘム・ネチェルLv70

通常モンスター 討伐対象 アクティブ


それぞれ武器は長斧(ちょうふ)の二刀流、戦斧の長斧、曲剣の二刀流、槍、ハルバートでみんなが武器を構えたままゆっくり横に移動すると相手もそれに合わせて来た。


どうやら俺の相手はセト。長斧の二刀流はファリーダ、戦斧の長斧はリビナ、ハルバートはダーレー、槍は伊雪、曲剣の二刀流は千影になったようだ。


「やれ」


「「「「おぉおおお!」」」」


セトの命令でみんなが激突する。みんながぶつかり合う中、リビナだけは押されていた。


「何!? この筋肉達磨!?」


「おぉおおお!」


「この!」


リビナが爆発蛇の鞭で攻撃するが爆発を気にしないで戦斧の長斧をぶん回してきていた。しかしこういう相手はリビナの得意な敵でもある。


「あぁ…もういいよ! 堕落!」


ヘム・ネチェルが魅了を受けて、首が下に落ちる。


「はい。終わり~。ん?」


「ふぅ…ふぅ…おぉおおおおお!」


「わぁあああああ!? 何!? こいつ!? 目がやばいんだけど!? ていうか強くなっていな!?」


調べてみると魅了ではなく、暴走状態になっていた。


「俺の神官に魅了は逆効果だぞ…俺がそういう神だからな」


そういえばセトは性欲を象徴する神でもあったな。だから魅了を受けると強化になってしまう訳か。


「これはミスったな」


「冷静に呟いてないで助けてよ。タクト!」


リビナが俺に抱きついて来ると戦斧の長斧が振り下ろされる。


「爆風波!」


「が!?」


俺は天羽々斬でぶっ飛ばすとセトが来る。


「ふん!」


「おっと! やらせないよ」


リビナの蛇がセトに襲い掛かると蛇の首を掴まれる。


「いぃ!?」


「俺と蛇の相性は最悪だぞ! おぉおおお!」


「うわぁあああああ!?」


俺から無理矢理剥がされたリビナが遠くに飛ばされる。セトはアポピスからラーを守る雄一神でその功績から英雄神となっている。蛇の扱いに慣れているのは当然と言えば当然なのかもしれない。


「せぁ!」


「ぬ!」


俺の斬撃を見ずに杖でガードされる。やはり普通の杖じゃないな。


「いい力だ。せい! はぁ!」


弾かれて、杖の突きが来る。


「おっと。はぁああ!」


それを体を捻って躱すとそのまま遠心力を活かして斬撃を繰り出すと曲剣で止められた。


「ぬん! そしていい反射神経に体捌きをしている…流石英雄神と契約しただけはあるな」


ばれてるのね。まぁ、その英雄神の武器を使ってればバレるものしょうがないか。ここで鍔迫り合いからお互いに距離を開ける。そして再びぶつかり合うと体術も合わせたぶつかり合いになった。


やはり体術でも強い。しかもただの体術ではなく杖を棒に見立てた棒術を披露して来た。ここで俺は近衛を腰に装備し、再びぶつかり合う。すると体術が来たタイミングで俺が近衛の居合斬りをするが心眼で回避された。


「なるほど…その武器はそう使って来るか。これでは下手に手を出せば斬られてしまうな。小賢しい手を使う」


「嫌いか?」


「まさか…面白い!」


セトは俺の居合斬りに対して攻撃を連打し、俺に近衛を抜かせてきた。流石戦いの神。攻略法を見つけるのが早い。しかし俺の狙いはあくまでみんなが敵を倒すまでの時間稼ぎでいい。


「伝説解放! 行くぜ! 覇撃!」


「覇撃!」


「おらぁあああああ!」


「ぐ…申し訳ございません。セト様ぁあああああ!?」


最初に決着が付いたのはダーレーだった。パワーとパワーのぶつかり合いで伝説の武器を持つダーレーが終始ヘム・ネチェルを圧倒していた。


そして俺の援護に来てくれるがセトはダーレーの攻撃も杖を持つ片手で伝説解放中の霸王戟を止めてしまう。


「マジかよ…おっ! が!?」


ダーレーが弾かれると急にセトがスピードを上げて、ダーレーに強烈な杖の突きが決まって、吹っ飛ぶ。


「これで本気になるか?」


「俺が本気を出したら砂嵐を使う気な癖によく言うな」


「ふ」


やはり否定しないよな。俺が雷化を使えば砂嵐を使われる。そうとなると雷状態の俺がどうなるか分からず下手に使えない。


「では、来ないなら俺から行くぞ。デシュレト・ケペシュ!」


巨大な砂の斬撃が縦に飛んで来る。俺が避けると壁が縦に斬られた後が残っていた。あっぷね…しかも滅茶苦茶速かった。


「いい判断だ。デシュレト・ケペシュ! デシュレト・ケペシュ! デシュレト・ケペシュ!」


次々砂の斬撃が俺に飛んで来る。俺は逃げるので精一杯になっているとセトが目の前に現れて、俺の股間を杖で強打され、天井に激突する。こいつ…絶対に許さん。現実なら完全に潰されてたぞ。


追撃に出ようとしたセトに千影が襲い掛かった。だが、またしてもガードされるが千影は武器を巧みに使って、セトの攻撃に見事に対応した。


「ほぅ…それほどの多彩な武器をここまで使いこなすか。面白い!」


「はぁあああ!」


「おら!」


「ぬん!」


ダーレーも加わり、戦闘が激化する中、俺は動けないでいた。それほど、さっきの攻撃は俺に致命的なダメージを与えた。流石に復帰するのに時間が掛かる。


「溶岩壁!」


「く!? ん?」


「デモンクラッシャー! 魔神波動! これで終わりよ!」


ファリーダは溶岩壁でヘム・ネチェルの視界を奪うと溶岩壁を貫通する形でデモンクラッシャーを放ち、ぶっ飛ばすと更に魔神波動で追撃し、最後はデモンクラッシャーを構える時に投げたイフリートバトルアックスで止めを刺した。


「手こずったわ…手の内がバレているとやりにくいわね…早くタクトを助けにいかないと」


「ファリーダ! バトンタッチ!」


「おぉおおお! ぐお!?」


「バトンタッチじゃないわよ。爆心!」


「がぁ!?」


リビナを追いかけ回していたヘム・ネチェルの顔を掴むと爆発する。その際に斧を落としてしまうがファリーダに振りかぶった拳が決まる。するとファリーダを見たヘム・ネチェルは目が爆発し、悶絶するとファリーダが拳を構える。


「シャイターン・ラッシュ! 最後くらいあなたが決めなさい!」


「了解! シャドーコブラ!」


壁までぶっ飛ばされてもそのままタコ殴りにあい、グロッキー状態のヘム・ネチェルは影の蛇に丸のみされて、死んだ。一方伊雪も苦戦していたが勝負が決まる。


「はぁあああ!」


「おぉおおお!」


天逆鉾と槍が何度目かにもなるぶつかり合いをすると伊雪はようやく弾き飛ばすとヘム・ネチェルはジャンプし、槍を掴もうとする。だが、届く前に足に天の披帛が巻き付く地面に叩きつけられると天逆鉾に突き刺されて終わる。


これでみんながセトに襲い掛かることになったのだが、みんなの攻撃にセトは対応して見せた。二人同時に攻撃すれば一人に一人を投げつけ、ぶっ飛ばす。四人同時に攻撃すると上に逃げて、集まった所に神撃を使って来た。


「くそ…こっちの動きがバレてるみてーだな」


「恐らく戦闘における感だけで見切られているでありますよ」


「事前に分かっているような反応ではありませんからね…流石戦いの神というべきでしょうか」


「どうした? もう終わりか?」


みんなが挑みかかるが次々ぶっ飛ばされていく。


「ふ…やっと本気で戦えるか…楽しませてくれよ」


セトがそう言うと俺とファリーダ、リビナを見る。


「「「マリッジバースト!」」」


首に白蛇を巻き付けた炎の魔神が降臨する。


名前 タクト 究極の召喚師(マリッジバースト)Lv40


生命力 473→1157

魔力  928→2090

筋力  595→1674

防御力 390→975

俊敏性 707→1532

器用値 814→1616


スキル


格闘Lv47 魔拳Lv50 蹴技Lv47 杖Lv50 片手剣Lv50 

槍Lv47 戦斧Lv46 刀Lv50 二刀流Lv49→Lv50 鞭Lv43 

催淫爪Lv35 舞踊Lv10 飛翔Lv46→高飛翔Lv46 魔力飛行Lv31 軍略Lv33→Lv38 

恩恵Lv9 念動力Lv44→Lv77 神気Lv43 英気Lv33 魔神覇気Lv43→Lv62 

天耳通Lv32 他心通Lv32 危険予知Lv32 強激突Lv28 神瞳Lv44→83 

爆破の魔眼Lv32 魅了の魔眼Lv1 精霊眼Lv27→Lv42 神障壁Lv26 魔王障壁Lv27→魔神障壁Lv27 

炎熱装甲Lv28 大気壁Lv1 溶岩壁Lv12 黒霧Lv38 詠唱破棄Lv50 

魔力支配Lv37→Lv75 荷重操作Lv42 高速再生Lv25→瞬間再生Lv25 再生の炎Lv25 魔力超回復Lv28→Lv40 

万物破壊Lv44 防御無効Lv37 戦闘高揚Lv39 肉体活性Lv34 焼失弾Lv33 

魔素弾Lv32 消滅弾Lv30 暴旋風Lv1 死風Lv19 熱波Lv28 

魔力放射Lv1 黒雨Lv5 夢幻回廊Lv16 夢幻泡影Lv25 炎熱支配Lv23 

引力支配Lv24 重力支配Lv34 溶断Lv21 魔力切断Lv51 時空切断Lv22→Lv31 

魔法破壊Lv26→Lv28 空間転移Lv28 空間歪曲Lv24→Lv35 空間索敵Lv29 魔力感知Lv28 

時間遅延Lv21 第六感Lv35→48 天言Lv38→50 神感覚Lv50→Lv62 召喚魔術Lv50 

封印魔術Lv45 ルーン魔術Lv43 阻害無効Lv39 騎手Lv56 錬金Lv33 

採掘Lv41 伐採Lv42 解体Lv69 鑑定Lv64→Lv65 識別Lv75 

疾魔法Lv30→Lv35 炎魔法Lv28→Lv34 地魔法Lv31 海魔法Lv29 暗黒魔法Lv30→Lv35 

神聖魔法Lv36 雷魔法Lv65→Lv71 爆魔法Lv65→Lv77 木魔法Lv49 氷魔法Lv61 

時空魔法Lv80 魔神魔法Lv16→Lv31 惑星魔法Lv4 獣魔魔法Lv24 遅延魔法Lv31 

禁呪Lv4 連続詠唱Lv50 遊泳行動Lv40 呪滅殺Lv20 神魔毒Lv32

弱体毒Lv24 暗転Lv8→常闇Lv8 色欲Lv64 精神誘導Lv32 罠設置Lv5 

魅了吸収Lv51 吸収Lv27 転瞬Lv41→Lv65 神速Lv30 超加速Lv1 

心眼Lv41 影潜伏Lv19 影移動Lv14 金縛Lv27 瘴気Lv23 

疫病Lv6 復活Lv19 超集束Lv20→Lv22 全反射Lv12 夢幻Lv24 

紅炎Lv34 焼尽Lv14 陽炎Lv26 獄炎Lv31 噴火Lv2→大噴火Lv2 

溶岩流Lv7 無我Lv43→66 空虚Lv32 空振Lv21 大気震Lv13 

海震Lv8 星震Lv12→Lv24 爆心Lv25 猛爆Lv1 帰還Lv14 

叡智Lv36 放射熱線Lv15 死滅光線Lv16 大気波動Lv6 溶波動Lv19 

冥波動Lv19 星波動Lv5 魔神波動Lv45 太極波動Lv1 料理Lv56 

釣りLv23 シンクロLv40 エンゲージLv31 マリッジLv12 超連携Lv47 

絶対防御Lv12 炎化Lv4 雷化Lv7 光化Lv3 魔素化Lv24 

多連撃Lv51 多乱刃Lv39 神鎌鼬Lv15 星光刃Lv11 魔素刃Lv1 

火山雷Lv16 氷雷Lv6 黒雷Lv31 大雷霆Lv8 逆鱗Lv3 

溶ブレスLv12 流星群Lv7 彗星Lv1 捨て身の一撃Lv10 魔神域Lv2 

英雄技Lv9 魔神技Lv41 星核Lv4 煉獄Lv6 淫獄Lv42 

覇撃Lv12 妖精の輪Lv11 精霊門Lv1 魔軍Lv9 魔素解放Lv30→Lv37 

神格解放Lv7 奇跡Lv3 耐性無効LLv35 加護無効Lv26 巨人の加護Lv44 

淫魔の加護Lv33 星霊の加護Lv18 破壊神の加護Lv29→Lv43 炎精魔神の加護Lv33→Lv46 アテナの加護Lv41 

スサノオの加護Lv28→Lv29


両手にイフリートバトルアックスを構えて、飛び込む。セトは迎え撃つ構えを取った。


「おら!」


『猛爆!』


俺がセトの前で足で地面を思いっきり踏みつけると地面が爆発に包まれる。


「煙幕のつもりか!」


俺たちの斧の攻撃は止められるとここで俺は頭突きをした。流石に今まで普通の格闘戦をして来たので、突然の頭突きには対応出来なかったみたいだ。そして爆心の効果でセトの顔面が爆発する。


「く…なんて野蛮な…がぁ!?」


俺たちのエルボータックルがセトの腹に練り込む。


「あいにく綺麗な戦いを俺は求めていないんだよ。どんなに野蛮でも勝てば勝者だろう?」


『爆心!』


「ぐ!?」


「シャー!」


「何!?」


爆心でぶっ飛ぶかと思われたセトを白蛇が噛みつき、ぶっ飛ぶのを阻止する。


「お返しだ!」


「ふん!」


『爆心!』


「が!?」


俺の股間蹴りが炸裂した時は耐えたように見えたが後の爆発は致命傷になったようだ。しかしセトは自分に噛み付いている白蛇を斬り裂くと多乱刃を使って来た。俺たちはイフリートバトルアックスで弾きながら距離を詰めている間に白蛇は復活強化が発動する。


そして俺たちが接近戦になると俺たちが押していく。


『どれだけ蛇が得意でも弱化毒は別みたいだね!』


「おのれ! 神技! デシュレト・ダー」


セトの下から砂が発生すると無数の砂の手が俺たちを掴もうとやって来た。


「熱風!」


『融解!』


風を浴びた砂の手が溶けて溶岩となる。


『炎熱支配!』


そして溶岩がセトに襲い掛かるとセトは回避するがここでダーレーが霸王戟を叩き込むが杖で止められる。しかしやはり弱化毒が効いており、先程までの余裕はセトにはなかった。


「ぬぅううん!」


「おぉらぁあああ!」


「流星一文字!」


「く…鬱陶しい! 魔力放射!」


二人の勝負は拮抗していると千影がセトの腹を斬り刺したが浅かった。そしてセトから膨大な魔力が発生して、二人がぶっ飛ばされると魔素解放を使った俺たちがセトの魔力とぶつかる。弾けて、再び接近戦になると首の白蛇が猛威を振るう。


「シャ!」


「く…鬱陶しい!」


視線を見れば爆発し、更に俺たちに当たるはずの攻撃を噛み付いて防御してくれる。そして復帰したみんなが連携してセトに次々攻撃を当てていく。


「致し方ないか…砂嵐! 神威解放!」


砂嵐で俺たちをぶっ飛ばすとセトが本気になる。すると武器が曲剣の二刀流に変化し、魔素がセトを覆う。


「我、兄殺しの大罪を犯しし悪神なり。ここより先に進みたければこの醜き神を倒していけ。それでこそラーに挑む資格がある」


どうやらオシリス殺しのセトの要素が強くなったようだ。これは後から付け加えられた神話なんだけどな。みんなが構わず、突っ込むとセトが言う。


「神域」


次の瞬間、俺の精霊眼に無数の透明な線がフィールドに見えた。何かやばい!


「下手に飛び込むな!」


「もう遅い」


透明の線に触れたみんなの体がバラバラになる。


「く…何? あ!?」


左手を失った伊雪が下がると背後に設置されていた透明な線に触れて右足を失う。どうやらこの透明な線は設置された斬撃とでもいえばいい代物みたいだ。セトはオシリスの体をバラバラにして川に投げ捨てたと言われている。恐らくそのバラバラ要素を神域の効果として再現したんだろうな。


「魔神域!」


「やらせん! 領域支配!」


領域支配が使えたのか…厄介だな。こうなると自力で突破するしかない。伊雪が触れた透明な線は触れると無くなり、代わりに別の領域内に設置された。


設置場所がバラバラな所を見ると設置場所は選べないみたいだ。そして設置される斬撃には上限が存在している。


「はぁ!」


俺がイフリートバトルアックスを投げると透明な線を通り抜けたがセトに当たる前に透明な線で弾かれる。自動で発動しているのではなく発動タイミングはセトが選んでいるな。そしてスルーされた透明の線はその場に残り続けた。つまり消える条件は技の発動なわけだ。全部発動してくれたら、まだ良いんだけどな。


「貴様らも本気になれ。そうでなくては我には届かぬぞ」


「ふぅ~…勝手に決めるなよ」


「お父さん」


「すみませぬ」


「いや、みんなよくやってくれたな。後は俺たちが決める」


俺たちが飛び込むと俺たちの体がバラバラになる。


「だから言ったのだ。つまらん」


『炎化!』


俺たちが炎になると斬られた箇所が復活する。


「そうくるか…だが!」


俺たちが斬られるたびにダメージが入る。普通の斬撃とは異なるようだ。だが、この程度の痛みを我慢出来ないと俺は俺のために命を張ってくれている召喚獣たちに示しが付かない。


「おぉおおおおお!」


「斬撃の痛み程度では止まらんか! 面白い!」


俺たちの武器が激突し、激しい乱打戦になるがさっき斬られた箇所から激痛が発生し続けて、ダメージを受けていた。


「ふはははは! どうした! どうした! 顔が歪んでいるぞ!」


「あぁ…痛くて痛くてしょうがねーよ! だけどな!」


俺たちはセトの曲剣を弾いた。


「俺とお前とでは戦いで背負っている物が違うんだよ! くそったれ!」


『溶断! 時空切断! 決めるわよ! タクト! リビナ!』


「ミーティアエッジ! おら! リビナ!」


『任せて! ほい!』


俺たちはイフリートバトルアックスの片方を手放すと腰にあった爆発蛇の鞭を手にして、セトの体に巻き付かせると爆発させながらこちらに引きよせると爆発蛇の鞭を手放し、手放したイフリートバトルアックスを再び構える。


「『『グランドサザンクロス!』』」


『これで終わりよ。核撃!』


灼熱のグランドサザンクロスで喰らったセトに真っ赤な星が落下する。


「ぐ…認めよう。お前たちは俺より強い! ふははははは!」


セトは最後に笑いながら核爆発に包まれて、倒れるのだった。そしてインフォが来る。


『二刀流のレベルが50に到達しました。二刀流【グランドサザンクロス】を取得しました』

『二刀流スキルが上限に到達しました』

『ダーレーのレベルが30に到達しました。成長が可能です』


マリッジバーストが解除されると俺は倒れ込む。流石に連続マリッジバーストの戦闘はきつい。ダーレーの成長は明日に持ち越しだな。


「ファリーダのダンスを見るためとはいえこの激痛はきちぃー」


「戦いで背負っている物ってそこのことじゃないでしょうね!?」


「もちろん召喚獣のことだけど、踊りも入っているぞ」


「はぁ~…あなたって人はもう」


「踊りって何の話? ボクは何も聞いてないんだけど」


ファリーダは必死に止めて来たがリビナに伝えると悪い笑みを浮かべた。


「へぇー…ファリーダが王女の踊り子衣装で踊るんだ。リリーたちに伝えてみんなでみようっと」


「そう言い出すと思ったから嫌だったのよ! 絶対にダメ! 私の踊りはそんなに安くないのよ!」


「えぇ~…別にいいんじゃん。ほら、みんなファリーダの試練のために頑張ったんだよ」


「く…」


そこを言われると辛いよな。ファリーダが珍しく俺に困った顔を向けて来た。


「まぁ、今日の踊りは俺に優先権があるからリビナたちはまた今度踊って貰ってくれ」


「あぁ~! タクトだけ独り占めした~! 今度にしたら、絶対ファリーダは見せてくれないよ! ただでさえ踊りを見せてくれないのに~」


リビナの文句を聞きながらセトを解体するドロップしたのが神剣ハルパーだった。セトが持っていたのはやはり神剣ハルパーだったんだな。


ギリシャ神話の武器がなぜエジプト神話に登場するかは謎だ。ただ全く関係がないとも言えない。テューポーンの神話で最初にテューポーンを見た神々は動物の姿に化けて逃げ出している話があるのだが、その逃げ出した先がエジプトでそれ故にエジプトの神々は動物の姿をしているという説が存在している。


俺個人の意見としてはかなり強引な説だと思っているのだが、この説がこのゲームに反映されているなら神剣ハルパーをセトが持っていてもいいのかも知れない。


これで今日の攻略はお終い。ホームに帰るとダーレーたちの無残な姿を見たセチアが言う。


「いきなり使う事になるとは思いませんでしたがしょうがないですね」


そういうとアアルの包帯を取り出した。そういれば部位破損を治療出来るんだったな。完全に次の階で部位破損が発生すると予告されていたわけか。これは酷いな。


「さぁ、みなさん。治しましょうね」


「あぁ~…俺は結構だ。こんなの召喚石に戻れば元通りになるからよ」


「そ、そうですね! 貴重なアイテムを使って頂くわけにはいきません」


「問答無用です!」


みんながセチアから逃げ回るが流石に部位破損状態では逃げきれなかった。そしてミイラ姿になる。


「絶対に使い方が違うよな? これ」


「というかもう治っているので、ほどいてくれませんか?」


「縛られて動けないであります」


「そういうアイテムですからしょうがありません。我慢してください」


「おい…ほどき方を忘れているわけじゃねーよな?」


ダーレーの鋭い指摘にセチアが固まる。


「タクト様、温泉に行く話をしてましたよね?」


「おーい! どうするんだよ! これ!」


「私たちも温泉に入りたいですよ! セチアお姉様!」


「こんな状態で入りたくないであります!」


三人の願いは届かず温泉にミイラが三体浮かぶシュールな光景となった。それが終わると聖域の島でお楽しみのファリーダの踊りを鑑賞した。


妖艶ながらも美しいダンスだった。映画とかで見たことあったが目の前で踊られると全然違うな。


「おぉ~! 凄く綺麗だったぞ! 今夜はいい夢が見れそうだ!」


「それはよかったわね。変態」


酷い言われようだ。俺としては褒めたつもりなのだが、冷静に考えてみると確かにやばいか?褒めるのって難しい。


そしてイオンを連れて城に帰るのだが、シルフィが俺の部屋のベッドでダウンしていた。


「疲れました~」


「執務お疲れ様。明日は冒険に行けるのか?」


「行けますよ! そのために今日、頑張ったんですから!」


自分が冒険に行きたいから執務を頑張っていると国民が知ったら、泣くぞ。案外この国なら受け入れてしまうかも知れないけどね。


「今日はイオンちゃんとですね」


「はい。よろしくお願いします。たっぷりタクトさんの話をさせて貰いますね」


「あぁ…悪い。今日は流石に疲れたから多分すぐに落ちると思う」


「タクトさんは私の事が嫌いなんですか?」


「大好きです」


そんなわけでイオンとシルフィに付き合う事になり、俺がログアウトするのは深夜を過ぎてのことだった。

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