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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
シルフィ姫様との結婚とテューポーン討伐戦
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#1179 テューポーン討伐戦、火口の戦い

陣形を整え終えて、作戦会議時間を迎えた。最初は銀に託したテューポーン弱体化作戦だ。


「行くぞ! 私に続け!」


「「「「おぉ!」」」」


「「「「突撃!」」」」


みんなが溶岩の洞窟から飛び出すとテューポーンの蛇たちが待ち換えており、一斉にドラゴンブレスが放たれる。それをこちらも読んでおり、重装歩兵たちがガードする。その一方で鉄心さんなどのプレイヤーは攻撃を見切って、距離を詰めて攻撃するとあっさり弾かれる。


「人間風情が図に乗るな」


「「「「っ!?」」」」


ドラゴンの首が視認不能な速度で鉄心さんたちに襲い掛かり、噛みつかれながら壁に押し付けられる。


「く…この!」


ここでドラゴンの首に稲妻が発生する。


「まずい! この!」


「電弧放電」


噛み付かれたプレイヤーたちが感電し、噛み砕かれる。しかし事前に付与していた自動蘇生の魔法が発動し、復活すると再び攻撃を開始する。しかしダメージが与えらない。鉄心さんたちの武器も近衛と同等クラスの武器でこれだ。やはりアテナが先に助言してくれたように無常の果実を食べさせないことには活路がない。


ここで大砲が四方から放たれる。


「撃て撃て!」


「ほら! 球だ!」


「はいよ! 装填完了!」


「撃て!」


大砲の球を片手で投げて片手でキャッチすると大砲の中に片手で入れて、撃つ。現実世界だと滅茶苦茶マッチョの人でも厳しい芸当だろうな。しかし当たり前だが通常の大砲が今更テューポーンに通用するはずがない。俺たちの狙いはそこにはない。


大砲によって発生した爆煙が火口を包み込んだ。


「無駄なことを…ふん!」


テューポーンの羽ばたきでプレイヤー全員が吹っ飛ばされる。そして移動式大砲の所にテューポーンの拳が迫り、木端微塵になる。


「くそ!」


「怯まないで! とにかく攻撃して!」


みんなが必死に攻撃している姿にテューポーンは違和感を持つ。どうあがいても自分の勝利は揺るぎえない。この状況で彼らが戦える理由が分からないのだ。勝てるならもちろん戦うし、自分の人生が掛かっているなら戦う理由となるだろう。しかし負けて死ぬしかない彼らの戦う理由がテューポーンには理解出来なかった。


そんなテューポーンにかつて感じたことがある悪寒を感じて、急に守りに動きを変えた。


「そうか…貴様ら。あの憎き果実を手に入れたな! 俺様にまたあれを食べせるか!」


テューポーンが絶叫するとドラゴンの首が暴れ回るとハデスの隠れ兜で姿を消しながら接近していた銀に触れる。完璧な透明能力でもそこには実在しているから触れてしまうとその瞬間、分かってしまうのがハデスの隠れ兜の弱点だった。


「そこか」


「やば!? きゃ!?」


銀がテューポーンの手で壁に叩きつけられると持っていた無常の果実を落としてしまう。それをメルが必死に取ろうとしたがテューポーンのドラゴンの首が先にキャッチしてしまった。そして銀はテューポーンの手に捕まってしまう。


みんなが助けようとするが無数のドラゴンの首に邪魔される。


「人間の娘よ。これをどうするつもりだったのか言ってみろ」


「えーっと…それは言えそうにないかなん? それよりも食べないで欲しいだけど、ほら。これをあげるから食べるのだけはやめて欲しいよん」


銀は勝利の果実までテューポーンに見せてしまう。しかしこれは完全に怪しさ丸出しだ。


「ふん…魔獣技! テラス・ヴリヒスモス!」


ギリシャ神話の神々を恐怖のどん底に叩き落した叫び声が発生し、全員が恐怖と気絶の状態異常になり、倒れ込む。


「あのような失態を二度とすると思うな。死滅光線!」


ここでテューポーンはなんと二つの果実を破壊してしまう。まさか二つとも破壊して来るとは思って無かった。銀もどちらかは食べると思っていたから完全に誤算だ。それだけ果実を欲したことがトラウマになっているという事だろう。


「これで後は俺様にこれを食わせようとしたお前たちを全滅されるだけだ。まずは直接食べさせようとしたお前からだ。女!」


テューポーンに銀が食べられそうになる。ここで洞窟から飛び出してきたのはマダムさんだった。技を使われるタイミングで外にタイミングを知らせるボタンをルインさんが押しており、そのタイミングでマダムさんを洞窟内に転移されたのだ。これならテューポーンの技を避けることが出来る。


「ハーベスト・リフレッシュ!」


マダムさんが聖職者のみが使える全体状態異常回復魔法を使う。緑の風を浴びたみんなが目を醒ます。そこには当然、銀も含まれていた。


「ん…は!? ちょ、ちょっと!? 待って! たんまたんまだよん! 誰か助けて~! …なんてねん。脱出!」


銀が脱出スキルでテューポーンの手から抜け出すと自ら口の中に入る。


「ほい!」


銀が謎の巻物をテューポーンの口の中に入れるとテューポーンに噛まれる。だが、銀は変わり身の術で逃げ出していた。


「今、俺様の口の中に何を入れた! 娘!」


「ただの巻物だよん。格納!」


格納の巻物に入れていた無常の果実が飛び出す。これでテューポーンは無常の果実を食べたことになる。銀はどちらの実も偽物を作っていた。このことは全員に教えられておらず、必死に取ろうとしたメルは絶句している。


勝利の果実に無常の果実を偽装すると思っていた絶望的な顔をしていたプレイヤーたちのまさかの展開に歓声を挙げる。


「ぬ!? これは…ギャアアアアア!?」


テューポーンの体の色が髪が白くなっていく。まるで老いているようだ。これが無常の果実の力か。


「む…す…めぇえええええ!」


テューポーンの拳が迫ると銀は跳び上がって回避するが次々ドラゴンの首が銀を狙う。


「白熱刃! はぁあああ!」


銀は忍者刀で今まで全く歯が立たなかったドラゴンの首を次々切断しながら空を蹴る。


「行ける!」


「銀くんに続け! 外にも作戦の成功の合図だ!」


「調子に乗るな! 人間ども! 大噴火!」


火口のマグマが急上昇してくる。


「逃げろ!」


「空間転移! え? 発動しない!?」


「洞窟だ! 洞窟に逃げ込め!」


しかし全ての洞窟が封鎖で閉じられる。転移も時空支配で発動されることが出来なかった。結果、火山島が大噴火し、洞窟戦に参加していたプレイヤーたちは大噴火の直撃を受けて、外に放り出される。


それが収まると銀が大噴火の中、テューポーンのドラゴンクローの直撃を受けていた。流石に変わり身の術でも周囲がマグマでは逃げ場がなかった。


「行くわよ! スピカちゃん!」


スピカに乗るトリスタンさんがオリオンの弓を構える。アルテミスの神殿クエストの最後の相手がオリオンだったらしい。オリオンは星座になっている巨人の狩人でアルテミスが唯一恋をした人物として知られている。


オリオンの誕生には諸説あり、ポセイドンの子とする説もあるが一般的には神ではない。その為ギリシャ神話の中では神を除いた最強の狩人として知られている。その為、狩人の神であるアルテミスが彼と恋に落ちるのは必然だったのかもしれない。


ただアルテミスは純潔の処女神でオリオンは乱暴な男として知られていた事から兄であるアポロンはアルテミスを罠に嵌めてオリオンを殺させるという最低なことを思いつく。


アポロンの罠にはまってしまったアルテミスはオリオンを撃ち殺してしまい、それがオリオンだと気付いた時に物凄い悲しみに襲われたそうだ。俺がアポロンのことが嫌いな理由はこの神話がかなり影響している。


その後、アルテミスはオリオンを生き返らせようとしたがハデスがそれを許さず、ゼウスに頼んで星座にして貰ったというのがオリオンで一番有名な神話だ。その後、アルテミスは恋をすることなく処女神であり続けた。アルテミスも結構怖い神様なのだが、この神話を見ると一途なアルテミスの一面が見えて女性に人気が出る理由もわかるよね。


因みに別な神話ではオリオンが浮気して怒ったアルテミスが射殺したという話もある。俺としては最初の説を信じたい。


そんな神話なのでアルテミスの神殿クエストの最後でオリオンが出て来るのはまぁ、当然といえば当然な訳だ。戦闘はもちろん大変だったらしい。まず狙撃の撃ち合いでは勝ち目がなく、その上オリオンは棍棒も使って、矢を撃ち落としてきたそうだ。煙幕などのアイテムを使っても、狙撃を防ぐことが出来ず、トリスタンさんはもう現代的に爆弾を使うしかなかった。


最後は遠距離武器のみだと信じ込ませたオリオンにスターヒュドラの毒を塗った毒矢を弓で撃つのではなく、手に持って棍棒で大振りしたタイミングで突き刺したことが勝敗を分けたらしい。因みに毒矢を受けた後、逆鱗状態で追いかけ回されて普通に恐怖しか感じなかったとトリスタンさんは言っていた。それを聞いた俺はオリオンがトリスタンさんをストーキングしている絵にしか想像できなかった。


こうして手に入れたオリオンの弓を構えたトリスタンは言う。


「オリオンの弓! 伝説解放!」


オリオンの弓の力が解放され、空にオリオン座が描かれると構えている矢に星の光が宿っていくと赤雷が弓に発生する。


「超連携! 英雄技! ベテルギウス・リゲル!」


ベテルギウスとリゲルはオリオン座を作っている星の名前だ。リゲルがオリオン座の中で一番明るい星でベテルギウスは二番目でどちらも全天21の一等星の一つに数えられている。その二つの星の光が合わさった必殺の矢がスピカの強化と超連携で更に強化されて、放たれる。


矢の先端は赤く、矢全体は青く輝く矢がテューポーンを封印している結界にぶち当たると火山の火口が蒼い光の柱が発生すると赤い稲妻が発生していた。とんでもない威力の技であることはよくわかった。


「うわー…」


撃った本人が引いているということは元々はここまでの威力が無かったのか。まぁ、ゼウスから贈られた封印を解除するための矢を使い、スピカの力まで加わったのだから威力が変化するのは当然だ。


そんな中、蒼い光の柱から巨大な手が現れると火山の山頂を掴んでいる姿を目撃する。そして無数のドラゴンの首が現れ、テューポーン本体の姿が蒼い光の柱の中から姿を見せた。ここでインフォが来る。


『特殊クエスト『解放されし星の怪物』が発生しました』


特殊クエスト『解放されし星の怪物』難易度:SSSSS

報酬:結果によって変動

封印から解き放たれたテューポーンを討伐せよ。


ここからがクエストの始まりなんだな。


「封印を解除してくれて感謝するぞ。愚かな人間ども。今すぐにでもゼウスどもを殺しに向かいたいところだが、その前に果実を食わせた貴様ら人間から絶滅されせくれるわ!」


そういう思考になりますか。しかも復讐対象がここにいる人だけじゃなくて人類すべてにまでなるんだね。流石ギリシャ神話最強の怪物だね。こうしてテューポーンとの本格的な戦闘が始まるのだった。

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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