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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
シルフィ姫様との結婚とテューポーン討伐戦
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#1175 フェンリルの情報とジェノサイドユニット

そんなわけで生産作業のために島に行くと当たり前のようにシルフィが付いて来て、生産作業を手伝ってくれた。その一方でドラゴンたちはリリーたちと一緒に仲良くドラゴンフルーツを食べている。


「あの子たちはもう…この島にタクト様は関わっていないんですか?」


「何処に何を植えるか最終決定している感じですね。ドラゴンフルーツとか異常に増えてますけど」


俺がドラゴンフルーツを食べているリリーたちとジークたちを見ると俺から視線を逸らす。


「「「「ヒュ、ヒュルル~」」」」


俺が決めているのは植える物のエリアのみ。量についてはセチアとミールに任せている。つまりリリーたちはミールにお願いして増やして貰っているわけだ。因みにみんながつまみ食いをしているのは知っている。ステータス見ると満腹度が回復しているので、丸わかりなんだよね。でも、俺のところはリリーたちに加えてドラゴンが多いし、食材には余裕があるから黙認している。


ここで俺は気になったことをシルフィに聞いてみる。


「そういえばシルフィの召喚獣に生産能力がある召喚獣って少ないですね」


「ほぼいませんね。アリエス・ネペレーは本気で欲しかったんですがフリーティアの王族の召喚師は強さを求められるので、生産系の召喚獣は避けられがちなんです」


「強くないと国を守れないからですか?」


「そういうことになりますね。生産能力がある召喚獣は獣魔ギルドに任せればいいですし、人間の生産職のほうがずっと効率的ですから…ただタクトたちを見ているとこの考えに疑問をちょっと持っているんです」


確かに戦国時代のようなこの世界では国を守る力はどうしても必要だ。ただ生産を疎かにすると戦えなくなることもこのゲームは教えている。フリーティアでは特にゾンビイベントの時に籠城する際に大ピンチを迎えたからね。


フリーティアの王族としては生産について色々考えさせられる点があったんだろう。俺たちの冒険でも桜花やラーマたちなど時々食料の無さが物語のきっかけになることがある。単純に物語を作りやすいのかも知れないが俺には食料や水の有難さを伝えようとしているように感じる。


「そう言えば天界は先程聞きましたけど、シルフィは何処かの理想郷など特殊な場所には行った事があるんですか?」


「アルフヘイムに行った事があるぐらいですね。フェンリルの進化素材を得る為に精霊界に行って、倒した時にフレイ神が現れて、フェンリルを倒した褒美として招待された感じです」


「アルフヘイムもあるんですね。話からすると精霊界にある感じでしょうか?」


「そういう事になりますね。詳しい場所については私もよくわかっていないんです」


シルフィの話を聞くとアルフヘイムは精霊界にある理想郷系に属していそうだな。場所は恐らくエルフの森周辺かユグドラシルのどこかと見るべきだな。ただシルフィはエルフの森は初めての様子だったし、フレイ神に招待されたという事は転移させられたという事だろう。


それなら俺も行けるかと思ったが行けないらしい。プレイヤーには厳しい運営だよ。この話を聞いて気になることが出来たので聞いてみた。


「さっきの話ですがシルフィは野生のフェンリルがどこに出るか知っているという事になりますよね?」


「はい。でもフェンリルは精霊界なら何処でも現れますよ? 逆に言うと出会えるかは多少の運が入ります。しかもフェンリルにも強いフェンリルと弱いフェンリルがいますからね。私の場合はまだ若いフェンリルだったみたいで助かっちゃった感じです」


実は滅茶苦茶強かった説があるな。シルフィの強さで弱いとか若いとか言われても説得力がない。因みに封印されていると思われるフェンリルについて聞くとフレイ神に教えて貰えた。


どうやらフェンリルの封印されていた設定であっているらしい。ただしフェンリルの子供たちが精霊界で繁殖し、子供が進化して野生化したことでフェンリルが精霊界にいる状態になっているらしい。


それなら普通に神が討伐に動きそうなものだが、ロキのずる賢さが関係しているようだ。精霊界は精霊の世界だ。立場的には上位に位置している神だが、精霊の世界に下手に干渉するのは人間の世界同様でご法度らしい。そこにロキは狙いを付けて、見事にフェンリルの子供たちを守ってみせたということみたいだ。


さて、フェンリルの話も聞けたことだし、ここで昨日しなかったステータス操作をする。ステータスポイントは全部俊敏性に回して、残りスキルポイントは269ptとなった。


次にブランとアリナ、燎刃の成長を一気にさせる。


『ブランの成長が完了しました。超加速、大気壁、溶波動、時空操作、神岩結界、日輪、光球、奇跡を取得しました』

『大天使の加護がウリエルの加護に進化しました』

『アリナの成長が完了しました。時間加速、王撃、雷化、物質化、荷電球、大気ブレス、奇跡を取得しました』

『天空竜の加護が疾翔龍王の加護に進化しました』

『燎刃の成長が完了しました。融解、炉心暴走、王撃、溶ブレス、猛爆、核爆、奇跡を取得しました』

『太陽竜の加護が終焉龍王の加護に進化しました』


今回初めてブランの進化する加護先を選ぶことが出来た。ブランもミカエルと迷っていたけど、俺がウリエルにすることを薦めた。そりゃあ、ウリエルの武器を持っているんだからミカエルの加護持ちのほうが加護が増えて有利になる点はある。


しかしウリエルの事が好きならここは曲げてはいけない所だと思うのだ。特にブランには曲げて欲しくはなかった。そういうところを気にするタイプだからね。悔いがない道を選んで貰いたい。


それにミカエルの加護が欲しいなら聖杯で出せば事足りるからね。


「強引なんですから…でも、ありがとうございます」


こうして成長したブランは標準装備の鎧がウリエルの鎧にそっくりな装備となった。それを見たブランが嬉しそうな顔を浮かべた瞬間を俺は見逃さなかった。


次は新しい魔法を確認しよう。まずは俺が覚えた魔法からだ。疾魔法のツイスターはトルネードと別名で同じ竜巻という意味で使われる。このゲームではトルネードの上位魔法で巨大竜巻を発生させる魔法だ。


次にオゾンホール。南極や北極にあるオゾン層が薄くなると穴が空いているように見える現象だ。このゲームでは上空に魔方陣を設置する魔法でそこから紫外線の雨が降り注いでいる間ダメージを与え続ける魔法でこの紫外線の雨は遮断結界レベル以上じゃないと防ぐことが出来ない魔法らしい。


これだけでも厄介な魔法なのだが、紫外線の雨を受けるととんでもない激痛が発生し、まともにスキルを使えなくなる。これに耐えるスキルを持っていれば問題ないのだが、ないととんでもない目に合う厄介な魔法だ。


次は暗黒魔法のサクリファイス。意味は生贄でこのゲームでは自分の生命力を一残し、選んだ味方に自分の全ステータスを付与するエンゲージバーストの単体版とも言える魔法だ。普通に使うと自分を犠牲にする魔法に見えるが奇跡を持っていれば色々凶悪な使い方がある。


例えば魔力が少なく全回復したい場合にこれを使えば味方の強化をして、自分がダメージを受けると全回復で復活出来る。俺としては遅延魔法との組み合わせがやばく感じている魔法だ。


次の魔法も癖があるベルセルク。味方や敵を狂戦士化される魔法で味方には強化、敵には魔法やスキルを封じる弱体化として使える。場面で使い分けが求められる魔法だ。これを聞いていたノワが興味を示した。


「…早くノワも覚えたい」


「珍しいな。ノワが興味を持つなんて」


「…これを使えばみんなを強制的に動かすことが出来る。ノワは休み放題」


何ともノワらしい理由でした。因みにノワが考えるように中々出来ないと思う。少なくとも暴れさせる魔法なのでホームで使われたら、溜まらないので、みんなに使うには許可が必要と言うことにした。


次は雷魔法のサンダーボルト。ブリッツの上位魔法で強力な雷を浴びせる魔法で射線上の敵全てが攻撃対象で威力と魔法の速度があることから結構使われている魔法だ。


次のエレクトロニックレンジは日本語では電子レンジ。こっちはマグネットサークルの上位魔法で設置した魔方陣の上にいる全ての敵を麻痺と火傷を発生させてプラズマによるダメージまで与える魔法。気付かれやすい魔法なだけに中々使われない魔法だ。決まればかなり強力な魔法なんだけどね。


次は爆発のソーラーフレア。日本語では太陽フレアという名前で知られている太陽で発生する爆発現象だ。このゲームでは魔方陣から灼熱の太陽を発生させると爆発し、周囲の敵を麻痺らせると共に爆発した太陽の灼熱の炎が降り注いでくる魔法でかなり派手な魔法として知られている。欠点は爆発までの時間が長いことで魔法破壊などで防がれ安い魔法というところでレッカも中々使わない魔法だ。


そして爆魔法の主流になっているニュークリアエクスプロージョン。何度も見て来た核爆発を発生させる魔法だね。


次はユウェルが新しく覚えたドラゴンフォールボム。彗星規模の石像のドラゴンを落下させる魔法で落下すると隕石のように爆発し、衝撃波と共に周囲の敵を吹っ飛ばす魔法だ。直撃するととんでもないダメージが発生する魔法だが、落下スピードが遅いので、壊され安い魔法という印象。そこをどう当てるかが課題だね。


最後はアリナが覚えたドラゴンスクリーム。魔方陣から現れたドラゴンが絶叫すると周囲に防御無視の衝撃波を発生させて、敵全てを吹っ飛ばす魔法だ。ダメージは少ないが回避や防御が難しい全体攻撃魔法は貴重な魔法と言える。


これで魔法の確認は終わり。次は燎刃が覚えた炉心暴走スキル。これを使うと短時間の間、炎属性の攻撃全てが物凄く強化されるスキルで弱点はこれが終わると逆に炎属性の威力が下がってしまう弱点があるスキルらしい。


現実では原子力発電で事故が発生した時に使われる言葉の一つでメルトダウンという核燃料が融解する重大事故が起きて取り出せなくなると原子炉が暴走してしまう。これが炉心暴走だ。このゲームではイクスのDEMバーストに似ているスキルという印象を持つ。


えげつないところは煉獄のダメージまで上昇するところだろう。地味だが常時ダメージを与えるスキルのダメージ上昇は案外強力だと思う。最初の頃はよかったが、今では瞬間回復の回復量の相殺スキルになりがちだからね。


最後にマザーシップに行って、イクスの切り札の一つを作ろう。流石にマザーシップにはシルフィたちは乗せることは遠慮して貰った。これを許可するとほぼ間違いなくイクスは怒るからね。緊急時以外は遠慮して貰うことにした。


それじゃあ、近接戦闘に特化しているジェノサイドユニットを作ろう。このジェノサイドユニットは防具に武器が装備されている感じで防具の耐久値が無くなるとジェノサイドユニットは壊れてしまう特徴がある。


防具と違うところはイクスのステータスに直接影響を与えてスキルもイクスに追加される点だ。実際に装備したイクスを識別するとこんな感じになった。


名前 イクス デウスエクスマキナLv21


生命力 404→504

魔力  404→504

筋力  404→504

防御力 404→504

俊敏性 404→504

器用値 404→504


スキル


高飛翔Lv44 多重兵装Lv43 時間遅延Lv17 神感覚Lv31 神瞳Lv40 

千里眼Lv42 光速激突Lv19 白熱刃Lv8 万物切断Lv22 魔力切断Lv1 

時空切断Lv1 武器破壊Lv20 溶断Lv1 溶接Lv1 遠距離狙撃Lv44 

必中Lv42 透過Lv15 詳細解析Lv28 量子演算Lv45 指揮Lv26 

多照準Lv38 次元照準Lv13 行動予知Lv41 遠距離索敵Lv43 魔力感知Lv34 

反射Lv22 神装甲Lv32 魔力超回復Lv37 太陽炉Lv1 連射Lv36 

無限連撃Lv1 加速Lv30→超加速Lv30 転瞬Lv1 星虹Lv17 神バリアLv30 

空間把握Lv22 次元拘束Lv13 瞬間換装Lv14 格納Lv5 神リンクLv39 

支援要請Lv29 超連携Lv26 遠隔魔力充電Lv26 電弧放電Lv12 追尾光線Lv24 

拡散光線Lv8 光閃Lv1 重力球Lv2 衛星砲Lv6 荷電砲Lv3 

星波動Lv14 神波動Lv19 放射熱線Lv11 雷化Lv3 光化Lv12 

光分身Lv5 リミッタ解除Lv4 DEMバーストLv10 神威解放Lv3 神の加護Lv22


見た目は背中から上下左右に合計四本の自由に動く高周波エネルギーブレードを装備したアームが追加された。分かり安く言うとロボットアニメでいうところの換装パーツに近いと思う。


ここで初めて太陽炉スキルが登場したので、調べてみるととんでもない代物だった。これを使うと暫くの間、魔力が無限になり、全攻撃スキルに炎属性と光属性が追加されるそうだ。ただし一日の戦闘で一度しか使えないらしい。


この装備を獲得したことでイクスで接近戦で太刀打ちできるのは恐らく俺の仲間では手数で超えている虎徹しかいないがイクスの演算能力を考えると厳しいだろうな。


もちろんジェノサイドユニットが壊されると元のスキルとステータスに戻るようだが、真っ赤なジェノサイドユニットを装備したイクスを見ると本当に壊せるのか疑問に感じる次第だ。


ここで新しい溶接スキルについて調べ見ると簡単に言うと復活を封じるスキルだった。斬った箇所を溶接した金属で覆うことで復活が出来なくなる。スルトも持っているらしいが、溶接は実体で無くなると解除される欠点があり、そもそも液状化するクリュスが相手では十分に実力を出せなかったみたいだ。


「マスター、装備のテストをお願いします」


「あぁ。暴れるにはいい場所を知っているからそこに行こうか」


俺が選んだのはゴルゴーン島だ。流石にボス戦は無理だろうし、ここで倒してアテナの神石を貰っても装備を作る時間がない。なのでただ暴れさせて貰うとしよう。

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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