#1165 ゴルゴーン島と黄金の剣を持つ巨人
霧を抜け、新しい島を発見した俺たちはその光景に絶句する。
「「「「あ、あれ?」」」」
そこには予想だにしていない自然豊かな美しい島があるのだった。
「あってますよね?」
「はい。ちゃんと目玉の羅針盤はここを指しています。ただもっと邪悪な感じがしましたよね?」
「はい…正直ここの運営なら島中蛇だらけとかして来るものと思っていましたよ」
「「「「あぁ~。わかる~」」」」
この発言がみんなに同意されるここの運営はどうなんだろうね?本来ならここで探索を終わらせるべきなんだろうが、クリュスを進化させたいので、俺たちだけで探索しようとしたがチロルたちが志願してきた。
「いいのか? 完全に俺のわがままなんだが」
「僕たちにもプラスになることですし、今まで色々お世話になって来た恩返しの一つと思ってください」
「そうだよ。それにもうすぐテューポーンと戦わないと行けないし、少しでも強くならないとね!」
そんなわけでシャローさんたちにノアズ・スクナの護衛とノアの修復の手伝いを頼んで島の捜索をする。まず最初は森だ。メンバーはスピカと蒼穹、夕凪を変えて、恋火とコノハ、アラネアを選んだ。
「空間索敵は封じられているな」
「じゃあ、無しで進むしかないですね」
俺たちが森に入ると運営は俺たちのリクエストに応えたように次々蛇が沸く。
「きゃー!?」
「ルークのエルフが木に登っていたアナコンダに拉致…い!?」
「シャー!」
チロルの目の前の茂みからインランドタイパンが現れて、襲われる。
「チロル!? この!」
「シャー!」
「うわ!? ブラックマンバに噛まれた!?」
召喚師のみんなが熱い歓迎を受ける中、俺たちの周囲には何故か何も来ない。
「みんな、楽しそうだな~」
「蛇たちも本能で危険人物を察知しているんでしょうね」
「お、お陰で私たちは安全です!」
リアンのそれはフォローになっているんだろうか?俺が危険人物であることを否定していないよ?そもそも俺だけが警戒されているとは思えないんだが?ここで精霊眼で目の前からとんでもない魔力を感知した。
「避けろ!」
「聖剣解放!」
俺たちがいち早く逃げたお陰で奇襲を難無く躱して敵を視認する。
クリュサオル?
? ? ?
黄金の鎧に黄金の剣、そして首から黄金の蛇を巻き付けた人間がいた。クリュサオルは実物を見るのは初めてだな。彼の武器である黄金の剣はクリュサオル・アオルという名前で確認している。つまりこれが手に入る可能性があるわけだ。
「行きます!」
恋火が襲い掛かると黄金の剣で恋火とぶつかると恋火が押された。
「強い! っ!?」
木の上に潜んでいたクリュサオルが恋火に襲い掛かり、恋火が下がって、攻撃を躱すと黄金の蛇が恋火に噛み付こうと伸びて来る。これに対して恋火は斬り裂こうとしたが弾くにとどまる。しかし触れたことで紅炎が発動する。
「ふん。温いな」
恋火の紅炎は効いておらず、火が消える。それを見ていた俺たちにも次々別のクリュサオルが襲い掛かって来た。どうやら男女で存在しているらしい。
アラネアは木から飛びかかって来た女のクリュサオルをダマスカスワイヤーで攻撃すると剣で弾かれる。着地した所を魔素爪を伸ばして攻撃するが黄金の鎧で止められる。すると魔素爪を切り裂いて、距離を詰めて来た。アラネアは糸で攻撃するが剣で弾かれて、粘着糸を木にくっつけて上に逃げるとそこを別のクリュサオルが攻撃しようとすると隠れていたコノハが拉致する。
「ホ!? ホー!?」
しかしコノハは空に連れて行くことが出来ずに制御が出来なくなったコノハは大木に仲良く二人でぶつかっていた。どうやら重かったらしい。この結果にコノハが拉致しようとした女のクリュサオルは怒り、コノハに襲い掛かった。女性に重さは禁句だよな。
ここでクリュスと俺にも敵が来た。
「く…重い!」
「片手剣でこの重さ…おっと」
受け止めても首の蛇が襲い掛かって来る。リビナに鎧と剣を装備させたような敵だ。しかもかなり剣術と体術、鎧の使い方が上手い。俺が決まったと思った攻撃も黄金の鎧の籠手で防がれてしまった。
「強いな」
「お前こそ」
俺とクリュサオルが戦っていると別の二刀流のクリュサオルが来て、木に黄金の蛇が噛みついた状態であーああーの状態で襲い掛かって来た。これをなんとか躱すが二対一だ。というか滅茶苦茶現れるぞ。
しかもズルいとか邪魔をするなとかそういう感じはせず、二人揃って、武器を俺に構えて来た。つまりこいつらは組織だって俺たちに襲い掛かって来ているのは明白だ。
「そっちがその気ならこっちも手加減無しだ」
俺が魔導書たちを展開して、近衛を構えるとここで背後から大きな音がして、見ると巨大化したクリュサオルがクリュスをぶっ飛ばしていた。
「なるほど、これがお前たちの怪力の秘密か」
クリュサオルは黄金の剣を持った巨人という話もある。なので巨人の加護を持っていても不思議じゃない。
「それが分かってももう遅い」
「生きてここからは出さん」
「そうかよ」
『『『『『アクセラレーション』』』』』
俺が襲い掛かると受け止められるがすぐさま空を蹴って、木の幹を更に蹴り、片手剣のクリュサオルの首を横から狙う。
「黄金」
「閃影!」
黄金障壁を貼られるよりも先に首を跳ばした。
「速い! しかし!」
「「「「シャー!」」」」
首が跳んだクリュサオルの切り口から大量の黄金の蛇が襲い掛かって来て、二刀流のクリュサオルと挟まれる。
「光化!」
「な、消えた!? どこへ」
ここでクロノスクロックの時間停止を使う。そしてその間に大量の魔方陣を展開するとコノハがやって来た。相変わらずちゃっかりしている。そして時間が元に戻る。
「消えた! 探し出 っ!?」
『『『『『プロミネンス』』』』』
『『『『『アークフレア』』』』』
『『『『『トルネード』』』』』
『『『『『チェーンエクスプロージョン』』』』』
俺とコノハの魔法で森がボロボロになる。これで相手の地の利が消えて、味方の位置も把握出来た。
「貴様! 我らの森をよくも!」
「いつのまに…逃がさんぞ! そこの梟!」
『タイムフリーズ』
襲い掛かって来たところでまた時間が止まる。時間停止コンボはいいね。コノハは魔法を浴びせて、俺は串刺しにするとタイムフリーズが解かれる。
「がは!? また」
「大雷霆!」
「がぁあああああ!? あ、ああ…」
『ジャッジメント』
最後にジャッジメントを落として倒したクリュサオルだが、先に首を跳ばしたクリュサオルと共に蘇生する。不死持ちか。
『『ルーンスキル』』
「「ふん!」」
ルーンスキルは弾かれる。ダメか。武器を神剣エスカトンリープリングに変えると二人揃って襲い掛かって来た。
「光化」
俺の体が光となって消えるとクリュサオルの背後に回り、俺は神剣エスカトンリープリングを構える。
「星光刃! 森羅万象!」
神剣エスカトンリープリングから星の刃が出現し、二人を胴体から真っ二つにした。どうせまた蛇が来るんだろう?される前に潰してやる。
『『『『デトネーション』』』』
『『アバランチ』』
『『『『ジャッジメント』』』』
「神鎌鼬!」
胴体を爆破して、雪崩で落し、ジャッジメントを落とすと同時に位置を確定させて神鎌鼬で止めを刺した。すると背後から巨大な黄金の拳が飛んできた。それを上に躱す。
「よくも仲間をやってくれたな!」
「怒るくらいなら最初から喧嘩を売って来るな! 星震!」
「ぐ!? おぉおおお! 白熱刃!」
「星光刃」
巨大化したクリュサオルが同じく巨大化した黄金の剣から巨大な白熱刃が発生する。俺も迎え撃つ態勢になるがこいつと敵対していたクリュスの姿が俺からは見えている。
「うぉおおおおお!」
「竜化! 竜角!」
「が!? は!? 黄金障壁!」
「時空切断!」
竜化したクリュスが振りかぶっているクリュサオルの背後から突進してクリュサオルが俺に向かって倒れる形になるそして星光刃と時空切断で巨大化したクリュサオルの胴も真っ二つにした。
「お、おのれ!」
『体が半分になっちゃって私に勝てるかしら?』
下半身がクリュスの尻尾の吸血刃で突き刺され、上半分は締め付けて噛まれる。しかも腕まで締め上げていた。これは決まったな。
「「「「巨大化!」」」」
一気に巨大化したクリュサオルが二十体くらい増えた。ここに来るまでの敵の数も可笑しかったがこの島はもう滅茶苦茶だ。しかも覇撃の態勢になる。
『タクトさん!?』
『引くぞ! タゲを俺に向けるからその間に撤退してくれ』
『はい!』
俺が魔導書から光線を放ちながら空に上がると恋火たちにも引かせる。すると覇撃の狙いが空を向く。ここで超連携で奇襲を受けて、吹っ飛ばされる。
「ヒヒーン!」
「逃がさん!」
スターペガサスに騎乗しているクリュサオルだ。
「天鎖!」
「「「「覇撃!」」」」
「テレポーテーション!」
ギリギリのところで転移に成功した。転移した先は倒したクリュサオルたちのところで手早く解体する。
「ほいほい」
『お父様、こいつもお願い』
「ほい。引くぞ!」
『えぇ』
俺とクリュスがテレポーテーションで船に転移すると急いで島から逃げ出す。それを察知にした黄金の巨人軍団は武器を構える。
「「「「バスターカリバー!」」」」
「「「「グランドサザンクロス!」」」」
「やめてくれー!?」
「転移、発動します!」
ノアの切実な声が届いたのかギリギリのところで転移に成功するのだった。




