#1160 タクトVSスサノオ
俺たちはスサノオの元を訪れた。すると出雲大社に複数の人影があった。近付くと天照大神、月読、建御雷神がいた。
「…お久」
「あなたたちと弟が戦うということで私たちが来ました。あなたたちが本気で戦うと桜花がどうなるか分かりませんからね。特別に異空間を作らせて貰いました」
「俺はスサノオとの喧嘩友達として見学させて貰うぜ。お前さんたちと殴り合いが出来ない以上、これぐらいはさせてくれ」
「構いませんよ。それに近い内に俺より強い子があなたに挑むと思います」
リサが建御雷神を狙っていることを俺は伝えられていた。
「へぇ…そいつはいいこと聞いたな。それじゃあ、楽しみにしておくか」
「…戦闘馬鹿ばっかりで疲れる」
「いいではありませんか。月読。私たちでは手に余る弟をボコボコにしてくれると言うんですから応援しましょう」
「…それについては超応援」
「聞こえているからな? お前ら」
スサノオが現れると二人は顔を逸らした。なんか俺とメルたちと似ているんだよな。この三人。
「それで準備は出来ているんだろうな」
「当たり前です。作らなかったら、桜花の上空で戦うなんて言われたら、作るしかないじゃないですか」
「天界と冥界で暴れても怒るんだからここか異空間しか暴れる所がないだろうが」
「はいはい。それじゃあ、転移させますよ。あなたのメンバーはその子たちでいいですか?」
ここで改めてクエストのインフォが来る。
特殊クエスト『嵐神スサノオとの決闘』:難易度SSSSS
報酬:神剣天羽々斬
嵐神スサノオと勝負し、勝利せよ。
「はい」
俺たちとスサノオだけが転移するとそこは大空のみの世界だった。
「へ? タク~!?」
つまり飛行スキルがないユウェルは落下するしかないフィールドだった。
「大丈夫か? ユウェル」
「うぅ…酷い仕打ちだぞ。神様なんて嫌いだ」
「ぷはははは! あぁ! もっと言ってやれ! 俺が許す!」
笑うスサノオに日輪が降って来るがスサノオはあっさり躱してしまう。
「さて、酷い女神がお怒りらしいからさっさと始めるか」
「はい」
リリーたちが構えを取るとスサノオは髪をかく。
「あぁ~…違うだろ? さっさとマリッジバーストを使え。時間が伸びているんだ。俺たちの真剣勝負ならそれで決着が付くだろう?」
「そうですかね?」
「あぁ…寧ろ今、使わないとお前の召喚獣が先に潰れるぞ? 俺はお前たちとそんなつまらない戦いはしたくはない。戦いは楽しいから良いんだよ。だから最初から最後まで本気で来い。俺は小娘とは違う。小細工無しで戦ってやるよ」
これがスサノオか。そこまで言われたら、やるしかないね。
「後悔するなよ?」
「は! するかよ!」
「みんな!」
「「「「マリッジバースト!」」」」
アテナの時と同じマリッジバーストが発動するが俺の体から星の光が発生する謎の現象が起きて、発動するとリリーたちが言う。
『前と何か違うよ? タクト。キラキラしている』
『タクトさんが契約したエリュシオンの力のせいでしょうか?』
『そうだろうな…取り敢えず追加されたスキルはないようだし、いつも通り戦うぞ』
『『『『おぉー!』』』』
俺たちは何が起きているのか分かっていないがスサノオの目にははっきり俺たちのマリッジバーストの変化を取らえていた。
「く! ははははは! あの小娘と戦った時よりずっと力が増しているな! あぁ! これだよ! 俺が見たかったものは! さぁ! 始めようぜ! 神と竜の最高の殺し合いをな!」
神剣グラムと天羽々斬がぶつかり合うと衝撃波で周囲の雲が吹っ飛び、稲妻が発生する。
「は、ははぁ!」
「く! はぁあああ!」
お互いに弾け飛ぶが危なかった…普通に押し込まれそうになったぞ。この状態の俺たちでやっとこれぐらいのレベルなのか。
『タクト、我儘だと思うけど、パワーで勝ちたい!』
『某も同じ気持ちです。それにあの神様もそれを望んでいるように思います』
一方でスサノオはこの最初のやり取りの感触を確かめていた。そして獰猛な笑みを浮かべると再び襲い掛かって来る。俺は武器をアルカディオンに変えてぶつかり合う。
「ん? お!」
「はぁあああ!」
今回は完全に押し返した。そしてアルカディオンを構える俺を見たスサノオは歓喜して襲い掛かって来る。リリーたちが言ったことは事実だったようだ。スサノオは小細工無しでガンガン俺たちにぶつかって来た。
するとアルカディオンが限界を迎える。スサノオの破壊神としての力にアルカディオンが対応出来ていない。
「へ! 雷神熱閃!」
『格納! 重斬の魔竜剣!』
俺の手に重斬の魔竜剣が現れると片腕で思いっきり振り回す。いつもの俺ならこんな隙だらけな事はしないがパワー勝負なら遠心力と腰の捻り、踏み込みがものを言う。
『光閃!』
『雷光!』
『溶断!』
『…重力支配』
スサノオの必殺技とぶつかり合い、俺たちの爆心の効果で爆発が発生するが吹っ飛ばされたのはもちろん俺たちだった。だがスサノオの必殺技を喰らわずに止めた事実はでかい。その犠牲が重斬の魔竜剣で一撃で刃毀れとひび割れをしていた。燎刃の悲しみが伝わってきます。
「旋風刃!」
爆煙を吹っ飛ばす巨大な竜巻の刃が俺たちに向かってくる。しかも早い!
『アリナに任せるの! 真空!』
真空スキルは指定した場所を真空状態にする。この結果、風系のスキルを無効化することが出来る。更に宇宙空間にいるときのように通常の飛行が出来なくなり、また呼吸が出来ないことでダメージも発生する。
俺たちの前に出現した真空空間が壁となり、旋風刃から俺たちを守ってくれた。するとこれを見ていたスサノオは雷速で突きを放ってくる。俺たちはこれを神剣グラムで止めると神剣グラムにもひび割れが発生する。
「はっはー!」
スサノオが拳を握ると雷が宿る。
「神技! 雷神拳!」
狙いは神剣グラムの破壊だ。それを感じ取ったユウェルは格納で神剣グラムを消すと俺たちに雷速の拳が迫る。それを手の甲を当てて、攻撃を晒そうとしたがスサノオの拳はびくともすることなく、俺たちは吹っ飛ばされる。追撃を発生させないのは俺たちを強化させない為か。脳筋のようで脳筋じゃないところがあるのがスサノオという神だった。
「おら!」
吹っ飛ばされた俺たちにスサノオは踵落としをして来る。それを俺たちは両手で止めると足を掴んで回転しながら、投げ飛ばした。しかしすぐ止まってしまう。
「は! っ!」
『ドラゴンクロー!』
『核拳!』
『金剛拳!』
スサノオに俺たちの拳が決まると核爆発に包まれる。だが、俺たちはびくともしていないスサノオの岩のような腹筋の感触を感じていた。
「は!」
スサノオの手が俺たちの頭を掴もうとしてくる。
『脱出なの!』
後ろに下がって、回避すると俺たちは格闘戦、スサノオは天羽々斬を持ちながら応戦してきた。俺たちの攻撃は入っているが純粋な体の硬さが堅固のレベルじゃない。神鎧を使っているにしても全然ダメージを与える感じがしなかった。
『超電磁! 行くの!』
「電磁場! 神嵐!」
アリナが周囲の武器をレールガンで撃ち出すとスサノオの体から稲妻が発生し、稲妻のバリアのようなものが貼られるとそこに向かっていった武器たちが止まると神嵐でボロボロになりながら武器たちが飛んできた。それを帰還と格納で消してくれたユウェルが言う。
『この武器たちを直すのはもしかしてわたしか?』
ユウェルがとんでもないことになっていることに気が付いてしまった。そしてリリーたちが頷いたことでユウェルが気持ちの上で撃沈する。
スサノオがアテナと比べた理由がよくわかった。アテナは武器や防具、そして戦略を主軸としていた。だが、スサノオは純粋に極められた肉体と力で押してきている。
「荷電球! おらおらおら!」
『核爆!』
『水爆!』
超爆発の中、スサノオは全く意に介さず爆発に飛び込み俺たちに突っ込んで来た。
「はっはー! 捕まえたぜ! 電弧放電! 大気震! 冥波動! 神波動! 超集束! おら!」
頭を掴まれた俺たちは電弧放電で感電させられた後、蹴りと共に放たれた大気震でぶっとばされ、太極ブレスのような攻撃を上から放たれ、墜落する。そしてすぐさま追撃してくる。これに俺たちもすぐさま起き上がり、武器と格闘戦になる。
『全然効いている感じがしないよ~。タクト』
『泣き言を言う前に攻撃してください! リリー!』
『しかし闇雲に攻撃ばかりしていては相手が戦闘高揚と肉体活性で強くなる一方です! こちらのほうが強化する速度は圧倒的なはずなのに…無事な武器がある内に決めなければ勝機を失うかと』
『燎刃の言う通りだと思うの。お兄様』
俺たちのほうが恐らく強化する力は圧倒的に上のはずだ。それでもこんなことになっているのはスサノオが最初から全力ではなく、どんどん強くなる俺たちに対して、自分の本来の力を徐々に解放して行っているからだろう。
ただ俺たちを舐めている感じを受けない。寧ろスサノオがいる領域に早く登ってこいと言われている感じがした。後は俺たちを動揺させ、焦らせる意味もあるだろう。この辺りは戦い慣れしている証拠だと思う。俺たちは神剣エスカトンリープリングと草薙剣を構える。
「『全宝玉解放!』」
神剣エスカトンリープリングと神鎧グランサーペントメイルの力が解放される。
「その程度の強化で俺を止められるのか!」
草薙剣と天羽々斬がぶつかり合う。そして神剣エスカトンリープリングを振る。
「時空切断!」
スサノオは下がると俺たちが放った斬撃はスサノオの神鎧を斬っていた。やはり武器で戦うしかないと確信する。そしてスサノオもこの結果に笑う。
「へ! 空爆拳! おらおらおらおら!」
攻撃は最大の防御と言わんばかりに攻撃を仕掛けてきた。空爆拳は圧縮された空気の拳を放つ技でこれに触れると圧縮された空気が破裂し、衝撃波を受けた。防御無効の格闘スキルだった。
俺たちは息を吸い込み、ドラゴンダイブでダメージを受けながら体当たりするとドラゴンブレスを放ち、スサノオに直撃すると爆発する。残った周囲の武器からそれぞれの波動が放たれ、更に全ての魔導書からは拡散光線が放たれ、不規則に動き回る光線たちがスサノオに殺到する。
「は! そんなもん全然効かねーな! 覇撃!」
『グランドサザンクロス!』
斬撃がぶつかり合うと爆ぜる。
「疫災!」
斬撃が爆ぜた際に発生した爆煙が禍々しい紫の雲に飲み込まれて、こちらに迫って来る。
『…疫災』
ノワが同じスキルで相殺する。するとスサノオの手が下に手を向けるととんでもない悪霊がスサノオの手に集まり、凝縮されていく。神技だと感知した俺たちも魔力を高める。
「神技! 根国激流波!」
悪霊のとんでもない大きさの奔流が俺たちに迫る。根国は根の国のことと思われる。日本神話では冥界の一つとされている場所だ。そこは罪穢れが押し流されて集まる場所とされており、悪霊や鬼が根源的に生まれる場所とされている。
スサノオとは話によって違うが元々スサノオがここにいるとする話があり、その関係でこんな技が使えたのだろう。
「『『『全波動!』』』」
俺たちの全属性の波動とぶつかり合う。
「「おぉおおおおお!」」
俺たちの波動が徐々に悪霊たちに包まれていく。このままじゃ、やばい。しかし他の武器や魔導書で攻撃を加えてもびくともしない。
『不味いよ!? タクト!』
『切り札を使うしかありません!』
竜化を使うと的がでかくなる。ならこっちの切り札に賭けるしかない。
『…大丈夫。きっと何とかなる…気がする』
『はい。某もそんな気がしています』
『リリーも! こんなのに負けないよ!』
『流れと言うからには負けるわけにはいきません!』
俺たちの全波動が負けて、悪霊たちが俺たちに迫る。この切り札に勝負を託す!
「『『『神竜解放!』』』」
俺たちの鎧が下から紫色に変化していく。
名前 タクト 究極の召喚師(神竜解放)Lv29
生命力 2607→2807
魔力 3825→4025
筋力 3564→3764
防御力 2249→2449
俊敏性 3262→3462
器用値 3011→3211
スキル
格闘Lv46 神拳Lv35 金剛拳Lv20 爆拳Lv28→核拳Lv28 蹴技Lv46
神竜角Lv35 高飛翔Lv100 杖Lv50 片手剣Lv50 大剣Lv50
鎚Lv24 槍Lv50 刀Lv50 太刀Lv27 二刀流Lv50
神鎖Lv13 原初鎖Lv11 万物武装Lv41 万物貫通Lv27 万物破壊Lv54
防御無効Lv27 武装創造Lv32 影創造Lv41 軍略Lv38 譲渡Lv3
恩恵Lv8 脱出Lv26 超電磁Lv30 念動力Lv68 武装射出Lv28
神気Lv83 竜気Lv84 英気Lv53 冥気Lv37 紅炎Lv33
灰燼Lv1 浸食Lv1 弱化毒Lv1 神魔毒Lv1 永遠毒Lv1
瘴気Lv20 爆心Lv24 星芒Lv14 精霊眼Lv1 神竜眼Lv100
魔竜眼Lv35 真空の魔眼Lv1 爆破の魔眼Lv16 石化の魔眼Lv16 氷結の魔眼Lv17
即死の魔眼Lv1 光速激突Lv37 強激突Lv47 空振Lv43 堅固Lv51
不屈Lv1 強行Lv27 呪滅殺Lv34 呪撃殺Lv11 闇移動Lv26
影死針Lv32 土潜伏Lv21 影潜伏Lv41 影封陣Lv35 影召喚Lv34
炎分身Lv15 水分身Lv33 光分身Lv15 影分身Lv22 神鎧Lv42
虚無壁Lv18 黄金障壁Lv31 多重障壁Lv19 神障壁Lv30 魔霧Lv37
暴風壁Lv18 溶岩壁Lv1 金属壁Lv27 天氷壁Lv18 竜鱗装甲Lv58
空間装甲Lv15 炎熱装甲Lv1 金剛装甲Lv1 天氷装甲Lv33 反射装甲Lv24
超装甲Lv39 再生の炎Lv22 瞬間再生Lv55 強化復活Lv12 大気壁Lv22
石板壁Lv1 詠唱破棄Lv45 金属創造Lv14 宝石創造Lv2 水晶投擲Lv3
宝石投擲Lv8 魔力支配42 魔力吸収Lv20 魅了吸収Lv24 光吸収Lv22
影吸収Lv25 超充電Lv19 重圧Lv12 荷重操作Lv36 天候支配Lv28
空間支配Lv1 炎熱支配Lv19 大地支配Lv23 樹海支配Lv1 海流支配Lv31
粒子支配Lv1 魔素支配Lv1 気圧操作Lv15 地圧操作Lv18 重力操作Lv38
引力操作Lv26 斥力操作Lv22 電磁操作Lv38 水圧操作Lv21 光圧操作Lv18
物理無効Lv1 魔力超回復Lv48 魔力切断65 時空切断30 魔法破壊Lv17
空間歪曲Lv35 空間跳躍Lv30 空間索敵Lv25 音伝達Lv24 魂探知Lv35
他心通Lv60 第六感Lv100 天言Lv85 神感覚Lv100 超低周波Lv20
電子分解Lv28 融解Lv1 侵食Lv1 堕落Lv25 神炎Lv1
獄炎Lv29 星虹Lv32 多連撃Lv82 多乱刃Lv41 神鎌鼬Lv29
旋風刃Lv24 空輪Lv1 炎輪Lv18 天転Lv1 溶断Lv31
猛焔刃Lv1 氷雪刃Lv46 星光刃Lv24 魔素刃Lv1 召喚魔術Lv50
封印魔術Lv45 ルーン魔術Lv42 阻害無効Lv31 騎手Lv56 錬金Lv33
採掘Lv46 伐採Lv42 解体Lv69 鑑定Lv61 識別Lv71 鍛治Lv32
復元Lv1 豊穣Lv1 回帰Lv1 罠設置Lv8 氷牢Lv22
聖櫃Lv10 牢獄Lv16 天光Lv20 後光Lv1 暗転Lv1
星間雲Lv17 火山雷Lv1 蒼天雷Lv36 氷雷Lv27 黒雷Lv23
氷旋風Lv19 疾魔法Lv28 炎魔法Lv25 地魔法Lv27 海魔法Lv31
暗黒魔法Lv35 神聖魔法Lv40 雷魔法Lv70 爆魔法Lv68 木魔法Lv45
氷魔法Lv65 時空魔法Lv80 獣魔魔法Lv21 遅延魔法Lv30 竜魔法Lv44
惑星魔法Lv23 禁呪Lv3 連続詠唱Lv50 空圧弾Lv25 焼失弾Lv14
鉱石砲Lv15 消滅弾Lv19 放射熱線Lv13 荷電光線Lv20 石化光線Lv20
冷凍光線Lv30 極光Lv12 日光Lv28 死滅光線Lv20 拡散光線Lv1
大気波動Lv22 溶波動Lv16 石波動Lv26 大海波動Lv30 極寒波動Lv16
神波動Lv30 無波動Lv34 全波動Lv1 爆風波Lv1 電弧放電Lv23
衝撃放射Lv1 電磁場Lv1 熱波Lv14 放射冷却Lv1 烈日Lv6
死風Lv16 遮断結界Lv9 多重結界Lv10 高速遊泳Lv53 転瞬Lv45
神速Lv48 超加速Lv31 雷光Lv42 光閃Lv35 陽炎Lv13
残像Lv38 蜃気楼Lv18 時間遅延Lv35 時間加速Lv1 時間停止Lv1
心眼Lv51 空虚Lv33 無我Lv48 迷彩Lv28 透過Lv27
大気震Lv16 海震Lv1 星震Lv23 次元震Lv1 水鏡Lv18
全反射Lv23 乱反射Lv23 変光Lv16 ガンマ線Lv14 身代わりLv24
格納Lv24 帰還Lv3 叡智Lv34 料理Lv73 釣りLv23
シンクロLv39 エンゲージLv31 マリッジLv9 超連携Lv45 超集束Lv46
戦闘高揚Lv33 肉体活性Lv29 夢幻Lv19 炎化Lv5 液状化Lv1
砂化Lv1 光化Lv18 魔素化Lv18 雷化Lv1 物質化Lv8
自動防御Lv8 絶対防御Lv18 神鎌鼬Lv5 焼尽Lv13 氷柱Lv30
霧氷Lv21 神雨Lv38 黒雨Lv6 神水Lv10 間欠泉Lv8
地割れLv9 海没Lv1 溶岩流Lv13 磁気嵐Lv1 熱嵐Lv4
砂嵐Lv4 猛吹雪Lv1 渦潮Lv13 寒冷渦Lv1 星渦Lv11
満潮Lv1 大噴火Lv5 津波Lv11 瀑布Lv13 雪崩Lv1
氷山Lv1 流星群Lv18 彗星Lv4 日輪Lv1 月輪Lv1
大雷霆Lv8 爆轟Lv17 雷轟Lv20 真空Lv1 煉獄Lv2
氷獄Lv13 月海Lv3 月光Lv1 落月Lv1 落陽Lv1
慈雨Lv11 光合成Lv1 疫災Lv7 黒死病Lv28 死の宣告Lv19
宝石解放Lv10 魔素解放Lv20 逆鱗Lv21 捨て身の一撃Lv12 覇撃Lv21
神撃Lv12 冥撃Lv16 起死回生Lv16 自爆Lv1 奇跡Lv1
星核Lv1 英雄技Lv4 竜技Lv50 竜化Lv30 大気ブレスLv1
炎ブレスLv1 石ブレスLv10 氷結ブレスLv1 ゴッドブレスLv1 腐蝕ブレスLv1
ドラゴンブレスLv50 神竜域Lv5 荷電球Lv1 核爆Lv1 惑星Lv1
水爆Lv1 光球Lv1 黒星Lv1 加護無効Lv1 巨人の加護Lv36
星霊の加護Lv1 破壊神の加護Lv5 疾翔龍王の加護Lv33 終焉龍王の加護Lv33 豊穣龍王の加護Lv29
絶海龍王の加護Lv36 聖輝龍王の加護Lv35 邪冥龍王の加護Lv35 アテナの加護Lv30 スサノオの加護Lv3
スサノオは悪霊に飲み込まれた俺たちを見る。
「終わりか…」
『…侵食』
悪霊たちが闇に喰われて、俺たちの中に入ると聖輝龍王の加護で消滅する。侵食は自分から発生させた闇に触れた物全てを自分の中に引きずり込むスキルだ。体感的には無茶苦茶気持ち悪く感じた。例えるなら体の中でもぞもぞと何かが動き回っている感じ…恐らく相手が悪霊だったせいだと思うがなるべく使いたくなくなったスキルだ。
「っ!? はは! そんなわけにはいかねーよな!」
神竜解放をした俺たちの姿は今までとは異なる紫色のドラゴンの鎧に関節部は黄金と各種の宝石に包まれた俺たちの姿だった。そして翼は黒の中に星が輝いているようになっていた。それは星空の翼と評するに値する翼だった。
その俺たちに時計の針が出現すると時間が進む。その間にスサノオが襲い掛かって来ると俺たちの拳がスサノオの腹筋に入ると今までと違うめり込む感触がした。
「ぐ…どは!?」
スサノオは悶絶しながら吹っ飛ぶ。俺たちが新しく覚えた時間加速は俺たちの時間を早めるスキルだ。これにより時間経過で発生する俺たちの強化が一気に進むことになった。その結果がこれだ。ただしこのスキルはマリッジバーストなどの時間も早める為、諸刃の剣にもなっている。
『ドラゴンウイング! 行くの!』
俺たちの翼からまるで宇宙空間のような巨大な翼が展開されるとスサノオでも辛うじて視認出来るレベルの速度で攻撃する。その攻撃している間にもどんどん速度が上がっていく。するとスサノオは翼を握って止めて来た。
「調子に乗ってんじゃねー! 雷神熱閃!」
俺たちの翼が斬られる。
『ドラゴンテイル!』
それでも俺たちは怯まず強烈な尻尾の一撃でスサノオをぶっ飛ばすとスサノオが砂嵐に襲われ、上から流星群や氷山を降らす。そしてこの間に翼は強化復活で元に戻る。
「しゃらくさい! 神嵐!」
俺たちの攻撃は吹き飛ばされる。だが、まだ俺たちの攻撃は続いている。
『『『『ドラゴンブレス!』』』』
「ぐ!? はっはー! いいぜ! いいぜ! 最高だぜ! お前ら! 俺も本気にならないといけねーな! 神威解放!」
フィールド全体が蒼い稲妻に覆われ、暴風を発生させた状態の本気となったスサノオが降臨する。
建速須佐之男命?
? ? ?
背中に弓と矢箇、太刀を持ち、腰に天羽々斬がある。これがスサノオの本気か。その圧倒的な迫力に押しつぶされそうになるがここで引く訳にはいけない。
『リリー!』
『うん! ドラゴンフォース!』
ここからは時間との勝負だ。
「あぁ…そうくるよな! だが、まだだ! もっと思うがままに暴れ回ろうぜ! 逆鱗!」
「受けて立ってやるよ! 逆鱗!」
スサノオは太刀と天羽々斬で来る。対する俺はユウェルの新たなスキル復元で修復された星天の神剣アルカディオンと草薙剣でぶつかり合う。復元スキルは武器を元の状態に戻すスキルだ。ユウェルは俺たちが戦っている中、次々傷付いた武器を直している。自分の仕事を無くすなら今しかチャンスがないからね。
「「おぉおおお!」」
剣と剣がぶつかり合う度に空間が砕けて、修復される。天照大神が滅茶苦茶頑張っているようだ。絶対に後で文句を言われるだろうがお陰で何も心配することなくぶつかることが出来る。
「旋風拳!」
「ドラゴンクロー!」
スサノオの拳に竜巻が発生し、殴りかかって来る。これに対してドラゴンクローを放つと火花が散る。まるでドリルだ。
「へ! 雷化!」
「雷化!」
そして本気となったスサノオはパワーもさることながらとにかく速い。流石嵐の神と言った所か。お互いに斬撃と波動やスキルの打ち合いをしているとスサノオが構えを取る。
「雷神蒼嵐波!」
『神竜角!』
『ドラゴンダイブ!』
「おっと! はっはー! 生弓矢、伝説解放!」
やはり背中に装備していた二つの武器はスサノオが管理していた三つの神器の内の二つか。スサノオは根の国にいる話で生大刀、生弓矢、天詔琴という三つの神器を管理していた。
これらは日本という国を作った大国主神に盗まれるのだが、スサノオに見つかり、追いかけ回されるエピソードがある。今、目の前のスサノオに追いかけられるのがどれほどの恐怖か俺にはわかる。
盗んだことにはちゃんと理由があり、大国主神は敵対していた八十神という兄さんたちに一度殺されている神様でスサノオの娘のことが好きだった。彼らに勝ち、スサノオの娘と結婚するためにはどうしてもスサノオの武器が欲しかったのだ。
まぁ、愛が理由だとしても人の物を盗んでいい理由にはならないけどね。事実この神話ではスサノオは最終的に三つの神器を大国主神に託している。なので盗まず相談していたら、スサノオを怒らせることが無かったかも知れないのだ。案外盗むことはダメだと示唆している神話なのかも知れないね。
大国主神はその後スサノオに言われた通り八十神を倒し、一目ぼれしていたスサノオの娘と結婚。その後はスクナビコナと共に国作りを達成するというのが大国主神の物語だ。
つまり生弓矢と生大刀の力は大国主神を一度は殺した八十神を倒す力があるということだ。そんなとんでもない弓矢を構えると矢に蒼雷が集まる。
「この一射で覇の理を下々の神に教えよう! 神技! 破神蒼嵐撃!」
とんでもない力が宿った一撃が俺たちに放たれる。避けられないと思った俺たちは守りを固めて、全ての武器をユウェルが格納でしまう。そして俺たちが使った防御スキルの全てが破壊され、直撃すると俺たちは全てを破壊する嵐に包まれ、ボロボロになった。それでも俺たちはまだ生きている。再生の炎と瞬間再生を発動しながら周囲の武器たちを再度展開すると俺たちはスサノオを睨む。
「は! マジかよ! やっぱり最高だな! お前たち! この戦いを見ている神共も少しはこいつらを見習って欲しいもんだぜ! だが、これはどうする? 生大刀! 伝説解放!」
生大刀を上に掲げる。
「この一撃を持って、王の理を下々の神に教えよう! 神技! 破神雷光斬!」
生大刀から天を貫くほどの蒼い雷光の巨剣が出現し、俺たちに向けて落下してくる。
「舐めるな! リリー!」
『うん! 星光刃! 天涯両断!』
星の巨剣と蒼い雷光の巨剣同士がぶつかり合う。ここでアリナが俺に伝える。
『お兄様! もう時間がないの!』
『わかった!』
「おおおりゃあああ!」
後から放った俺たちはわざと斜めに攻撃をぶつけて、攻撃を力任せに逸らした。そしてアルカディオンから近衛に武器を変える。
「神刀解放! 神威解放!」
俺たちの構えを見たスサノオは俺たちの時間がもうない事を察知して、舌打ちする。しかしスサノオはすぐさま気持ちを切り替える。最後の一瞬まで楽しんでこその英雄神。それにスサノオがここで勝てばスサノオにとってはこの最高の時間はまだ続くことになる。
「天羽々斬、伝説解放!」
一度は桜花を叩き斬った天羽々斬が姿を見せた。あの必殺技をなんとかするためには草薙剣で止めるしかない。そして俺たちの最後の攻防が始まる。
「はぁあああ!」
「らぁあああ!」
俺たちは斬撃の応酬になるがスサノオの片方は太刀だ。小回りと振る速さでは俺たちに分がある。そう思っていたのだがスサノオは普通の剣と同じように扱って見せた。それを可能にしているのは振りの少なさ。剣を振る大きさも降った後の大きさも最小限することで俺たちの攻撃に対応してきた。
『凄い…』
『武器の重さに流されるのではなく、自分の力で武器を制御している…』
普通なら武器の重さで流されるのが普通だ。それを止める為にはしっかり武器を握って、自分の力で止めないといけない。刀や剣なら難しくはないがこれを太刀でするとなると次元が違ってくる。正直俺にとっても未知の技術だ。重い武器を完全制御するのはそれほどまでに難しい。
しかし感心させられてばかりではいられない。俺たちは今日、このスサノオに勝ちに来たのだ。俺は両方の剣を突きに構える。
「ぬ!?」
「でぇややややや! 邪魔! は!」
「ち!」
俺の連続の突きにスサノオは対応しようとするが生大刀の大きさが防御の邪魔をする。そして俺は罰当たりも承知で生大刀を蹴り飛ばすと振り下ろされた天羽々斬を草薙剣で止める。ここだ!俺は受け止めた天羽々斬を受け流して、剣を構える。
『流水乱舞!』
『ミーティアエッジ!』
「英雄技! 霹靂閃電!」
「ふん! おら!」
続いていた連続ラッシュだったがスサノオは生大刀を手放し、霹靂閃電の初撃を手を握ることで阻止してきた。そして蹴り飛ばされた俺たちの目にあの日、桜花を真っ二つした必殺技を見る。俺たちは草薙剣を構える。
「天空雷覇斬!」
「神斬!」
二つの斬撃がぶつかり合うが大地の草を薙ぐ草薙剣と天を斬り裂く天羽々斬とは規模が違う。それでも斬撃を一瞬でも止めてくれたことが大きい。
スサノオの周囲に空間歪曲から武器がレールガンで襲い掛かる。だが、これをスサノオは受けて見て、俺たちはぶった斬られる。しかし俺たちは奇跡で蘇生すると再び襲い掛かる。
「強化が切れた状態で俺に勝てると思うな!」
飛び込む俺たちに天羽々斬が振られると俺たちはこの斬撃をインフィニットエクスカリバーで止めた。
「どうな状態でも勝って見せるさ! 俺たちはそうやって旅を続け来たんだからな! 伝説解放!」
「な…おぉ!」
「無駄だ! これで決める! 宝刀解放!」
先に攻撃したのはスサノオだ。その攻撃に対応するために下からぶつけるように攻撃を放った俺たちに分がある。それを証明するように天羽々斬は流されて、空振りする。
そしてユウェルが再装備した時に腰に装備された神息を抜刀する。
「永劫回帰! おぉおおお!」
「ぐ…らぁあああ!」
俺たちの無限に続く連続攻撃を喰らったスサノオだが、すぐさま対応して見せるがインフィニットエクスカリバーに対応出来ていない。しかしこちらも時間的な余裕はない。
するとスサノオに神息が弾き飛ばされたことで永劫回帰が止まる。そして俺はインフィニットエクスカリバーを両手で握る。
「『『『聖剣技! インフィニット・コールブランド!」』』』
「ぐ!? おぉおおお!?」
至近距離でのインフィニット・コールブランドがスサノオに直撃した。流石にこれは死ぬだろう。だがこれで終わるとは思えなかった。その予感は的中し、スサノオは奇跡で復活する。
「まだだ! まだ終わらせねーよ! 雷騰雲奔!」
近衛の技も使って来るのか。考えてみるとスサノオの力なんだから当然だな。雷速で向かってくるスサノオの動きが止まる。
『神鎖』
『…原初鎖』
神を封じるための鎖である神鎖と神の力を奪う原初鎖によってスサノオは拘束される。
「こんなもんで俺が止められるか!」
スサノオは純粋な力で破壊する。とんでもないがこれで終わりだ。
「聖剣解放!」
インフィニットエクスカリバーの聖剣としての力が解放されると次元を超えて、星の光がインフィニットエクスカリバーに集まっていく。
インフィニットエクスカリバー(伝説解放、聖剣解放):レア度10 専用装備 品質S+
重さ:なし 耐久値:なし 攻撃力:25000
効果:聖剣技【インフィニティ・オーバーレイ】、神殺し、魔神殺し、大物殺し、灰燼、無詠唱、無限魔力、無限詠唱、譲渡、無波動、時空切断、魔力切断、次元震、未来予知、時間停止、絶対防御、無限乱刃、無限連撃、無限のルーン、無限復活、不死身、全反射、天候無効、加護無効、支配無効、封印無効、領域支配、勝利の加護、星の加護
制限時間:1分
星から無限の力を授かり、新たに生まれ変わったエクスカリバー。強さでは主神クラスを滅ぼす能力を有しており、神に忌み嫌われている聖剣となった。一方で星の最終兵器という役割持ち、鞘には不死身となる力が宿っており、神々の武器を超越した最強の聖剣。ただし無限の力は人間には強すぎるために5分経過すると持ち主は死んでしまうので、制限時間には要注意。
俺たちがインフィニットエクスカリバーを両手で構えるとインフィニットエクスカリバーが星光に包まれる。
「聖剣技! 奥義!」
「『『『インフィニティ・オーバーレイ!』』』」
世界を覆う無限の星光の奔流をスサノオは見ると両手を構える。
「神技! ゴッドフォース! 天羽々斬! 神威解放!」
スサノオの体から巨大な嵐を伴う雲が発生するとその雲が天羽々斬に宿り、黒い雲になると帯電する。
「天よ! 見よ! 我が荒れ狂いし、暴力の力の奔流を! 神技奥義! 天破轟嵐破」
天羽々斬から帯電した暗黒の雲がインフィニティ・オーバーレイとぶつかり合うととんでもない稲妻が発生する。
「『『『『いっけぇえええええ!』』』』」
「負けねぇえええええぞぉおおお!」
『某たちも負けるわけにはいかない! 捨て身の一撃!』
捨て身の一撃の発動がきっかけとなり、俺たちが一撃が暗雲を消し飛ばすとスサノオがインフィニティ・オーバーレイに包まれた。
「『『『ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ…』』』」
俺たちが息切れしつつ、インフィニットエクスカリバーを仕舞う。これ以上使えば前回と同じとなる。そしてこのタイミングでマリッジバーストも切れた。すると俺たちの前に人影が映り、ボロボロのスサノオが姿を見せた。
「へ…よくやった」
そういうとスサノオは満足そうな笑顔を見せて倒れるのだった。
「勝った?」
「みたいだな」
リリーの疑問に俺が答えるとようやくみんなも実感し出す。
「やった…勝ったの! お兄様!」
「やりましたよ! タクトさん! あの化け物に勝ちました!」
「凄い…凄い事ですよ! タクト殿!」
「…ん!」
「わたしたちが最強だー!」
ユウェルの言葉にリリーがショックを受ける。
「ユウェルちゃんに言いたいこと言われたー!?」
激戦を終えて、いつもの俺たちに戻った俺たちは笑いに包まれ、元の世界に転移するのだった。
大国主命とスクナビコナの国作りにはう〇こ我慢勝負など二人の仲の良さが伝わる馬鹿馬鹿しくも笑えて温かい気持ちになれる物語があるので興味がある方は是非調べて見て下さい。その際は結果だけでなく、二人の最後まで見て欲しいです。最後まで見ないと温かい気持ちにはなれませんので、ご注意下さい。




