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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
スサノオクエストと最後のイベント告知
1210/1718

#1139 ナーガラージャの山林と禁呪取得

ラーマたちの村にやって来るとルインさんたちも来ていた。どうやらメルたちが連れて来たようだ。


「何度もタクト君や他の攻略組が往復する手間が無くなるでしょ?」


「確かにそうですね」


ここでメルたちから一緒にクエストに同行する話が出て、途中までクエストをすることになった。アスラたちが村を襲いに来た時点で分かれる予定だ。


メルたちはしっかり不死殺し対策の金剛石装備を揃えていた。クロウさんたちも頑張っているね。俺はセフォネ、コノハ、スピカ、クリュス、ルミを選んだ。


「じゃ、俺たちは後衛に下がるな。魔法の援護は任せろ!」


「ホー!」


「いつもは前に出たがるのに急に楽をしだしたね。タクト君」


「まぁ、召喚師としてはこれが普通なんだがな」


そんなわけでヴリトラがいると思われる山に向かって進んでいく。すると早速たくさんのナーガが出て来る。ただこれは現在の俺たちにとっては敵じゃない。


「シャー!」


「…即死の魔眼」


「シャ!?」


ルミのサリエルの大鎌に装着されている魔眼を見たナーガが倒れ込む。後衛といってもこのゲームでは後ろから襲われることが結構ある。なので俺の役割はレッカたちの護衛でもあるわけだ。


「タクトがいると安心感がやっぱり違うね」


「…うん。後ろを気にしなくていいから集中出来る」


「信用されすぎるのも問題なんだけどな」


そんなことを言ってもナーガたちの奇襲にしっかり対応するみんなを見て、その安心感も俺を感じる。そんな中、レッカから聞かれる。


「そういえばタクトはもう禁呪を覚えたのかな?」


「いや、まだだよ。昨日はごたごたしていたから使い忘れたな。使ってみるか」


戦闘中に堂々とアイテムを使う俺である。みんなも気になるのか覗いて来るとナーガが背後から襲い掛かって来た。


「五月蠅いわよ」


クリュスの尻尾にある吸血刃で首を斬られてしまう。哀れすぎる。アイテムを使うがインフォが来ない。


「戦闘中だからか」


「ならさっさと終わらせるのじゃ」


「ホー!」


コノハがアバランチを発動されて、ナーガたちが雪崩に飲み込まれた。蛇にこの雪は辛すぎる。そして雪崩から顔を出すとそれを待っていたメルたちに首を斬られて、終わる。これで戦闘終了。念願のインフォが来る。


『時空魔法のレベルが80に到達しました。時空魔法【タイムフリーズ】を取得しました』

『時空魔法のスキルレベルが上限に到達しました』

『称号『魔道の極みへの挑戦者』が称号『魔道を極めし者』に進化しました』

『魔法阻害が魔法破壊に進化しました』


称号『魔道を極めし者』

効果:魔力+30、器用値+30、スキルポイント+20pt、一部スキルの解放

魔法スキルを上限まで上げた者に与えられる称号。


時空魔法のカンストは一番乗りだ。タイムフリーズは名前の通り時間停止だろう。最近の俺にとっては馴染みがある。一切動けなくなるあれが魔法で発動されるのだろう。どれだけ止められるかは後で確認しよう。


称号の効果である一部スキルの解放は星座魔法や惑星魔法、宇宙魔法が該当している。残念ながら竜魔法は取得できない。あれはドラゴニュートやドラゴン、竜騎士のみが使える魔法となっている。これらの魔法は取り敢えず今回パスする。召喚獣が使えるからね。


それよりもやっと貯まりに貯めたスキルポイントを使う時が来た。禁呪が取得可能になっており、100ptを消費して取得する。


『禁呪スキルを取得しました。時空魔法の禁呪【クロノディスインテグレーション】を取得しました』

『以後の禁呪の取得には各魔法スキルの上限への到達とスキルポイントが100pt必要になります』

『称号『魔導士』が称号『禁呪魔導士』に進化しました』


称号『禁呪魔導士』

効果:魔力+50、器用値+50、スキルポイント+50pt、全魔法威力アップ(究)、魔法ダメージ半減、一部スキルの解放

禁呪を取得した者に与えられる称号。


これに追加する形で魔力回復を50ptで取得する。魔法使いたちは普通に覚えるらしいが召喚師だと覚えられないんだよね。まぁ、そこらへんの差は出さないと行けないのだろう。すると禁呪魔導士の称号の効果で魔力超回復になる。


今回だいぶ変わったので、纏めるとこんな感じになった。


名前 タクト 究極の召喚師Lv27


生命力 383

魔力  706→786

筋力  505

防御力 300

俊敏性 548

器用値 562→642


スキル


格闘Lv46 蹴技Lv46 杖Lv50 片手剣Lv50 槍Lv45 

刀Lv50 二刀流Lv43 軍略Lv27 恩恵Lv8 念動力Lv38 

神気Lv34 英気Lv5 神瞳Lv37 神障壁Lv18 詠唱破棄Lv45 

魔力支配Lv30 魔力超回復Lv1 魔力切断Lv49 時空切断Lv3 魔法阻害Lv17→魔法破壊Lv17 

空間歪曲Lv20 空間索敵Lv25 第六感Lv41 天言Lv31 神感覚Lv44 

召喚魔術Lv50 封印魔術Lv45 ルーン魔術Lv42 阻害無効Lv31 騎手Lv55 

錬金Lv33 採掘Lv41 伐採Lv42 解体Lv68 鑑定Lv60 

識別Lv69 疾魔法Lv25 炎魔法Lv22 地魔法Lv24 海魔法Lv24 

暗黒魔法Lv28 神聖魔法Lv33 雷魔法Lv60 爆魔法Lv61 木魔法Lv45 

氷魔法Lv54 時空魔法Lv68→Lv80 獣魔魔法Lv21 遅延魔法Lv30 禁呪Lv1 

連続詠唱Lv50 遊泳行動Lv36 転瞬Lv38 神速Lv5 心眼Lv37 

無我Lv35 大気震Lv1 海震Lv1 帰還Lv3 叡智Lv34 

料理Lv56 釣りLv23 シンクロLv39 エンゲージLv31 マリッジLv9 

超連携Lv45 絶対防御Lv9 雷化Lv1 神鎌鼬Lv5 大雷霆Lv1 

逆鱗Lv1 英雄技Lv3 巨人の加護Lv36 破壊神の加護Lv5 

アテナの加護Lv30 スサノオの加護Lv3


俺の残りスキルポイントは189ptとなった。そこまで減った感じは受けないが久々にやってやったぜ感を感じる。魔法の意味的には時空崩壊だと思うのだが、重力崩壊でコラプスという単語を使っているからディスインテグレーションを使った意味が分からない。


まぁ、これは使ってみればわかるだろう。とはいえ流石にナーガには使う気がしないな。ナーガにはタイムフリーズを使ってみよう。


結構時間が掛かってから発動する。


「タイムフリーズ!」


「「「「シャ!?」」」」


フィールド上にいるナーガたちの動きが止まる。中には空中で止まっている者もいた。かなりの広範囲な上にクロノスクロックの時間停止エリアよりも早く展開された。ただ掛かる時間がみそだな。あ、遅延魔法でストックしとけばいいのか。因みに禁呪は遅延魔法でストック出来ないらしい。これが出来たら、禁呪の連射が一人で可能になるからそこは運営も禁止にしたようだ。


「えーっと…攻撃していいのかな?」


「良いんじゃない?」


「ていうか早く攻撃しないと損だよ! 姉ちゃん!」


みんなが倒したが時間停止時間が終わる。そして俺の魔力はゼロになり、倒れる。どうやら俺の魔力で時間停止する時間が決まるようだ。


「タクトが時間を停止している間、安全なら僕たちは安心して禁呪の詠唱が出来るね」


「…俺より時間停止時間が長いのがレッカたちだろ? そっちが俺の禁呪の時間を作ってくれ」


というか複数の魔法使いがタイムフリーズを覚えたら、時間停止ループが可能になる気がする。まぁ、それが通用するのは雑魚だけだと思うけどね。


魔力をポーションで回復し、順調に進んでいた俺たちだったが俺とレッカが空間索敵で異常事態を把握する。


「敵が急に増えた!? 物凄い数に囲まれている!」


「でかいのもいるな。いよいよ本番みたいだ」


「後衛職は真ん中に! 私たちは前! シフォンちゃんたちは右! ブルーフリーダムは左! 帝さんたちは後ろをお願いします」


メルの指示ですぐさま方円陣(ほうえいじん)が引かれる。俺たちも指示通り、真ん中に移動する。召喚師は後衛職だからね。


森の木や地中、地面を這う形でナーガが現れると四方からラミアタイプの敵が現れた。


ナーガラージャ?

? ? ?


性別は男女があるらしく、どちらも武器は槍でしっかり防具が装備している。恐らく下半身の蛇はキングコブラの物だろう。


ナーガラージャはインド神話ではナーガ族の王の総称として使われる。というものナーガラージャは1000体いるとされている。その中でも特に有名な存在はちゃんとした名前があるのだが、1000人も王がいればどうしても目立たない王がいるものだ。


つまりナーガより強いが名前持ちのナーガラージャより弱い者がナーガラージャを名乗っていると思われる。結構強いと思われるナーガラージャたちだが、ちょっと様子が変だ。


「人間に召喚獣…敵は排除する!」


みんながぶつかり合う中、クリュスは感じ取る。


「お父様、あいつら何かに怯えているわ」


「ヴリトラか? いや、ナーガとヴリトラには関係が無かったよな?」


「…うん。同じ蛇だけど、ヴリトラはアスラ。つまり悪魔や魔族に属してる。だから関係性は全くない。原因として考えられるのはこの森のボス。ナーガラージャが出てきたなら有名な悪者のナーガラージャがいる」


確かにいたな。有名なのが…ただ怯えるほどに強いかはちょっと疑問だ。俺たちが想像しているのは力が強いというよりずる賢いタイプだからね。ただナーガラージャより強いのは間違いない。


考察はここまでにして、戦闘に集中する。メルたちといい勝負をしている。武器の扱いも中々のもので石突まで使う器用な戦闘を見せた。どうしてもラミアのようなタイプは中距離タイプとなる。


何せ尻尾での攻撃も槍も中距離だからね。ただ近距離で勝ったつもりでいると噛みつかれるから注意が必要だ。更に必殺技も披露した。


「蛇技! スネークファング!」


髪が無数のキングコブラになり、みんなに襲い掛かった。これはメデューサでも確認されている技だ。向こうは噛みつかれると石化するのだが、こちらはどうやら毒のようだ。


「お前がリーダーだな! 勝負しろ!」


「ほら、メル。呼ばれているぞ」


「どうして背後から声を掛けられないといけないのかな!?」


だって、みんなの指揮をしているのはメルなのは事実だ。しかも俺は現在、禁呪の詠唱中で動けない。するとクリュスが割って入って来た。


「お父様は今、手が離せないのよ。私が相手をしてあげるわ」


「女が俺の邪魔をするか!」


「えぇ。男なら実力でお父様に辿り着いてみなさい」


「言ったな! せあ!」


クリュスはナーガラージャの槍をアイアース・アスピスで止めるとディオメーデースの槍で突きを返す。これに対してナーガラージャは上体を後方に反らせて攻撃を躱すとすぐさま上体を起こす。この動きはラミア系の独特の動きだ。


クリュスに噛み付こうしたナーガラージャだったがそれを読んでいたクリュスはアイアース・アスピスでナーガラージャを顔を強打する。それを見たみんなが言う。


「あやつ、終わったのぅ」


「…うん。パーパがあいつを許すはずがない」


もちろん標的にしたいが既に禁呪の発動場所は固定されており、あいつを直接狙えない。ここが大規模魔法の欠点と言えば欠点なんだよな。


みんなの戦闘が続く中、クリュスはアイアース・アスピスで防御を主体の戦闘をする。完全に俺の禁呪待ちだ。


それに対してナーガラージャをイライラを募らせる。


「ドラゴンブレス!」


「多重障壁! ふふ」


「く…! おぉおおお!」


ナーガラージャが槍で連続攻撃をするがクリュスは全てガードする。


「おのれ! 戦う気があるのか! 蛇技! スネークファング!」


「黄金障壁!」


黄金の壁にスネークファングが噛みついて破壊するがそれで終わりだ。するとナーガたちがクリュスに襲い掛かって来た。


「…暴風雪」


ナーガたちが吹雪を受けて、凍り付く。一対一で無くなったことでルミたちも動いたがここで準備が出来た。さぁ、行くぞ!


「禁呪! クロノディスインテグレーション!」


魔方陣が発生していた空間がひび割れ、砕かれることで時空の穴が発生すると凍ったナーガやナーガラージャが時空の穴に吸い込まれる。


「な、なんだ!? これは!? ぐぅうううう!?」


吸い込まれたナーガたちの体が分解されて時空の穴に消滅していく。なるほど、分解の要素と崩壊が意味があるディスインテグレーションを選んだわけなんだな。一方ナーガラージャは槍を地面に突き刺して耐えている。


「さようなら」


クリュスがナーガラージャの槍をこついて外す。


「き、貴様ぁあああ!?」


結果、時空の穴に吸い込まれて、体が分解されて時空の彼方に消えて行った。そして他のみんなも次々同じことをして敵が全滅すると時空の穴はちゃんと閉じた。


「広範囲の即死魔法かな?」


「あの感じだと蘇生封じもありそうだな」


防げない魔法では無さそうだけど、問題は自分たちが吸い込まれそうなのに味方はその影響を受けなかったところだ。これじゃあ、敵はやられ放題になってしまう。その上でもし吸い込まれたら、確定の死が待っている。結構使い方が要求される魔法だな。時空の穴をどこに開けるかもポイントになりそうだ。少なくとも真下に出現させられたら、助かる道があるのか疑問に感じる魔法だった。


時空魔法は結構補助が多く、癖が強い魔法という認識になっている。その感じが禁呪にも適応された感じだ。まぁ、タイムフリーズと合わせてリリーたちの戦闘を助ける魔法として活躍するだろう。何より不死身の敵でも即死させる魔法は初だ。そこに意味があると思う。


また魔力をポーションで回復して、森を進んでいくとインドの遺跡後のようなものが出て来るようになった。どうやら確実にボスに近付いているらしい。

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