#1087 魔神ファリーダと北欧の守護霊
不機嫌そうにそっぽを向いているファリーダをさっきとは違う父親の表情で見ていたイフリートが立ち上がる。
「まだお前たちの結婚については全く納得いっていないが試練のクリアは認めてやる。イフ…いや、すまん。ファリーダよ。こっちに来るがいい」
娘の昔の名前を言おうとした瞬間にファリーダに睨まれていた。父、よえー。だが、気持ちが分かってしまう俺も大概なんだろうな。
ファリーダがイフリートに近付くとイフリートは手をファリーダに向けると炎がファリーダを包み込むと炎がファリーダの身体の中に入っていく。そして進化が始まった。
『ファリーダが魔神に進化しました』
『二刀流、精霊眼、爆破の魔眼、神感覚、魔力回復、空間歪曲、空間転移、時間遅延、溶断、時空切断、溶岩壁、黒霧、冥波動、黒雷、火山雷、噴火、溶岩流、溶ブレス、魔神域、魔素化、放射熱線、死滅光線、星震、爆心、煉獄、覇撃、惑星魔法、精霊門、魔軍、耐性無効、加護無効を取得しました』
『魔神技【シャイターン・ラッシュ】を取得しました』
『魔神魔法【シャイターン・アイン】を取得しました』
『惑星魔法【マーズ】を取得しました』
名前 ファリーダ 魔王Lv30→魔神Lv1
生命力 232→332
魔力 388→488
筋力 534→634
防御力 185→285
俊敏性 262→362
器用値 242→342
スキル
戦斧Lv42 魔拳Lv32 二刀流Lv1 舞踊Lv10 精霊眼Lv6
爆破の魔眼Lv6 強激突Lv18 無視Lv18→無我Lv18 危険予知Lv18 魔力感知Lv14
念動力Lv22 神感覚Lv1 空脚Lv37→転瞬Lv37 荷重操作Lv37 魔王覇気Lv41→魔神覇気Lv41
魔力回復Lv6 魔力飛行Lv24 紅炎Lv26 空間歪曲Lv3 空間転移Lv3
時間遅延Lv3 焼尽Lv5 溶断Lv1 時空切断Lv1 陽炎Lv22
火炎装甲Lv24→炎熱装甲Lv24 溶岩壁Lv1 黒霧Lv1 炎魔法Lv21 暗黒魔法Lv19
爆魔法Lv41 時空魔法Lv41 集束Lv35→超集束Lv1 堕落Lv21 黒炎Lv16→獄炎Lv16
再生の炎Lv1 物理破壊Lv42→万物破壊Lv42 防御無効Lv32 戦闘高揚Lv32 肉体活性Lv26
魔力支配Lv36 炎熱操作Lv13→炎熱支配Lv13 引力操作Lv20→引力支配Lv20 重力操作Lv30→重力支配Lv30 焼失弾Lv32
消滅弾Lv1 魔王波動Lv27→魔神波動Lv27 炎波動Lv15→溶波動Lv15 冥波動Lv1 熱波Lv25
黒雷Lv1 火山雷Lv1 噴火Lv1 溶岩流Lv1 溶ブレスLv1
多連撃Lv33 多乱刃Lv36 流星Lv5→流星群Lv5 諸刃の一撃Lv9→捨て身の一撃Lv9 魔神域Lv1
魔王技Lv27→魔神技Lv27 魔素解放Lv28 魔素化Lv1 炎化Lv1 放射熱線Lv1
死滅光線Lv5 星震Lv4 爆心Lv3 煉獄Lv1 覇撃Lv3
魔王魔法Lv14→魔神魔法Lv14 惑星魔法Lv1 妖精の輪Lv5 精霊門Lv1 魔軍Lv1
耐性無効Lv5 加護無効Lv1 魔王の加護Lv26→炎精魔神の加護Lv26 破壊の加護Lv30 魔神化Lv7→神格解放Lv7
進化したファリーダは魔神化した時の姿になった。さっき見た映像のファリーダと違っていて、新鮮だ。そしてステータスの上がりとスキルの多さはセフォネを超えた。恐らく弱いルートを選んだ差がこれなのだろう。とんでもない強さだぞ。
「やっとここまでこれたわね…それじゃあ、帰りましょうか。タクト」
「む…もう少し話さないか?」
「試練があるんだから別にいいでしょ?」
「来てくれるのか? イフリータ」
「もちろんよ。お父様」
怖い…ファリーダの笑顔が怖い。だが、イフリートはファリーダの狙いに気が付いていない。その結果、あっさり俺たちは元の場所に戻って来た。俺はイフリートに同情する。
「ふぅ…なんとか気付かれなかったわね…さぁ、タクト。出してちょうだい。戦利品」
「はいはい…強欲門」
そこからイフリートの斧が二つとネックレス、ブレスレット、アンクレットが出て来た。
イフリートバトルアックス:レア度10 両刃斧 品質S+
重さ:200 耐久値:5000 攻撃力:3000
効果:火属性アップ(究)、爆属性アップ(究)、闇属性アップ(究)、覇気、武器破壊、万物切断、魔力切断、溶断、時空切断、多乱刃、放射熱線、爆心、砂嵐、炎吸収、炎熱支配、荷重支配、溶波動、火山弾、大噴火、紅炎、大焦熱、覇撃、魔斧解放、無効破壊、破壊の加護、炎精魔神の加護
イフリートが使用する炎属性の戦斧。あらゆる炎を吸い尽くす能力があり、相手がどれだけ炎に強くても焼き尽くす能力を持っている。また装備しているだけで火属性と爆属性の攻撃の全てを無力化する力もあり、炎と砂漠の魔神が持つに相応しい武器となっている。
イフリートネックレス:レア度10 装飾品 品質S+
効果:火属性キャラがレベルアップ時、生命力+5、魔力+5、魔力二倍アップ、火属性アップ(究)、爆属性アップ(究)、闇属性アップ(究)、熱無効、魔力飛行、魔力超回復、魔神障壁、魔神域、魔素解放、炎精魔神の加護
イフリートが装備しているネックレス。イフリートの魔力をサポートすることに特化している。
イフリートブレスレット:レア度10 装飾品 品質S+
効果:火属性キャラがレベルアップ時、筋力+5、防御力+5、筋力二倍アップ、炎属性アップ(究)、爆属性アップ(究)、暗黒属性アップ(究)、熱無効、魔神覇気、戦闘高揚、肉体活性、狂戦士化、逆鱗、炎精魔神の加護
イフリートが装備しているブレスレット。イフリートの筋力をサポートすることに特化している。
イフリートアンクレット:レア度10 装飾品 品質S+
効果:火属性キャラがレベルアップ時、俊敏性+5、器用値+5、俊敏性二倍アップ、炎属性アップ(究)、爆属性アップ(究)、暗黒属性アップ(究)、熱無効、神足通、神速、重力支配、星震、爆轟、炎精魔神の加護
イフリートが装備しているアンクレット。イフリートの俊敏性をサポートすることに特化している。
全強奪で奪った物だ。これらは全てイフリートの神殿クエストで手に入るらしい。逆に言うとこれを手に入れると後は契約や魔神石、イフリートの魔導書ぐらいしかイフリートの神殿に行く意味がないそうだ。
つまりファリーダは最初からイフリートの神殿には行く気がなかった。ファリーダはここまで考えて作戦を立てたのだ。俺はちゃんとそんなことしていいのか聞いたんだが、ファリーダはこう答えた。
「いいのよ。娘が使うんだから問題ないわ」
俺はイフリートの不憫さに涙が出そうになったよ。この理論が成立するなら全財産娘に使われ放題ということになる。理恋と未希にもそんな所があるからもし俺の子供が生まれたら、そこら辺の教育はちゃんとしないといけないと肝に銘じた。
そしてファリーダは全て装備する。これだけ強くて、装備も充実したなら暫くはもう大丈夫だろう。気になるとしたら防具だが、ファリーダは軽装の防具を好みそうだ。よって、そこまで急ぐほどの事じゃない。
それじゃあ、倒れながら、リースの進化に行ってみよう。進化先は一つ。
ハミンギャ
フィルギャと同じで北欧神話に登場する幽霊だ。類似点も多くて個人に憑り付き、幸せにするとされている。このゲームの説明を見てみよう。
ハミンギャ…人を幸せにする守護霊。時に家族も幸せにするとも言われており、幸運の象徴とされている。悪い霊がやって来ると必死に戦ってくれる優しく勇敢な守護霊。
ほぼ伝説の通りだな。それじゃあ、進化行ってみよう。リースが輝くと進化した。
『リースが進化しました。闘気、挑発、見切り、憑依、譲渡、幸運操作、光線、光雨を取得しました』
名前 リース フィルギャLv20→ハミンギャLv1
生命力 51→71
魔力 62→92
筋力 64→94
防御力 61→91
俊敏性 59→79
器用値 53→73
スキル
浮遊Lv1 剣Lv1 盾Lv1 闘気Lv1 危険察知Lv1
挑発Lv1 見切りLv1 守護Lv1 風魔法Lv1 光魔法Lv1
光弾Lv1 光線Lv1 光雨Lv1 幻術Lv1 霊化Lv1
憑依Lv1 譲渡Lv1 幸運操作Lv1 連撃Lv1
リースは小人から赤ちゃんサイズに成長した。やはり全体的にフェアリーより強くなっているみたいだ。
「ま…まうー!」
頑張って声を上げてみたらしい。みんなに見られ続けた結果、ブランの後ろに隠れてしまった。
「ふふ。頑張りましたね」
「「「「じー」」」」
「な、何ですか? 皆さん」
ブランに聞かれるとみんな無言で歩き出した。
「な、何か言ってください! 気になるじゃないですか!」
イオンたちが言いたいのはきっとブランがリースを自分の子供のように接しているところだと思う。恐らく新婚の夜での出来事が影響しているのかも知れない。まぁ、微笑ましく見守ればいいだろう。今日はこれでホームに帰るとリリーたちが正座して玄関で待っていた。
「「「「お納めください!」」」」
リリーたちが料理を差し出して来た。こんなことを教えたのはメルたちだな。シフォンたちが教えるとは思えない。そして料理が出来ないユウェルたちまで持っている。わざわざキキに作って貰ったな。
「あのな…こんなことをしなくてもそこまで怒っていないから大丈夫だぞ? ただ行儀が悪くて怒っただけだからな」
「「「「あれよりもっと怒るの!?」」」」
気にする所はそこか。とにかく今日はユウェルと寝る。
「うぅ…寝づらいぞ」
「今日は散々だったからな。まぁ、そういう日もあるさ」
「どうしてそれが結婚式の日なんだ…リリーとイオンの呪いか?」
二人の抗議の声が聞こえた気がした。俺は完全に拗ねているユウェルに頭を撫でるとユウェルは段々丸まっていき、寝息が聞こえて来た。
「本当に散々な日みたいだな。よいしょっと」
何もしないのは可哀想な気がするので、丸くなったユウェルを抱いて寝る事にした。
「おやすみ。愛してるよ。ユウェル」
そういうとログアウトした。




