#1082 アーサー王伝説の白竜
帰って来た俺は島に行き、最初にイオンたちの成長を済ませる。
『イオンの成長が完了しました。空間歪曲、星震、雷轟、天撃を取得しました』
『恋火の成長が完了しました。空間歪曲、気力融合、炎波動、天撃を取得しました』
『コーラルの成長が完了しました。惑星魔法【マーズ】、超集束、溶波動、火山弾を取得しました』
『コーラルの炎熱操作スキルが炎熱支配スキルに進化しました』
これでよし。さて、お待ちかねの進化タイムだ。ジークの進化先はもちろんこちら。
グウィバードラゴン
ネフィさんとシルフィ姫様が使っているドラゴンだ。アーサー王伝説に登場するドラゴンだけど説明ではどうなっているかな?見てみよう。
グウィバードラゴン…神秘的に発光する白いドラゴン。美しい見た目に反して非常に厄介な毒で敵を弱らせ、味方には回復と強化を行うサポートに特化しているドラゴン。ダメージを半減させる特殊な力を持っており、長期戦を得意としている。ウェルシュドラゴンとはライバル関係で有名。
告白します。グウィバードラゴンが半減スキル持ちであることは知ってました。シルフィ姫様がレヴィアタンの攻撃を受けても生きていたのはこの半減の能力と土のドラゴンの第五進化のタラスクの力が大きい。
ただレヴィアタンには直接的なデバフは無効にされていたことは判明しているから半減スキルは攻撃のダメージにのみ発動していたんだろう。
こんな力を持っているシルフィ姫様と戦って勝つためにはこちらも色々準備しないといけない。ただレヴィアタン戦でシルフィ姫様に時間停止が有効であることが証明された。
ジークも待っているし、進化させるとしよう。
『ジークはグウィバードラゴンに進化しました』
『他心通、神感覚、天言、無我、空虚、万物破壊、時空切断、白熱刃、魔力超回復、脱出、空振、光圧操作、重圧、戦闘高揚、肉体活性、堅固、時空魔法、空間歪曲、空間転移、時間遅延、神魔毒ブレス、神魔毒、永遠毒、弱化毒、侵食毒、天竜域、日光、変光、乱反射、極光、ガンマ線、光吸収、毒吸収、夢幻、天撃、覇撃、光化、半減、天昇、起死回生、奇跡、物理無効、耐性無効、加護無効を取得しました』
名前 ジーク セイントドラゴンLv32→グウィバードラゴンLv1
生命力 204→404
魔力 258→458
筋力 318→518
防御力 154→354
俊敏性 288→488
器用値 139→339
スキル
飛翔Lv44→高飛翔Lv44 竜牙Lv30 竜爪Lv37 竜鱗Lv37→猛毒竜鱗Lv37 竜尾Lv33
竜眼Lv31→天竜眼Lv31 他心通Lv1 神感覚Lv1 天言Lv1 無我Lv1
空虚Lv1 万物破壊Lv1 時空切断Lv1 白熱刃Lv1 魔力超回復Lv1
脱出Lv1 羽投擲Lv24 暴風Lv17→暴風壁Lv17 空振Lv1 光速激突Lv35
光圧操作Lv1 重圧Lv1 騎乗Lv20 戦闘高揚Lv1 肉体活性Lv1
堅固Lv1 疾魔法Lv5 神聖魔法Lv4 時空魔法Lv35 空間歪曲Lv1
空間転移Lv1 時間遅延Lv1 後光Lv15 聖ブレスLv31→天ブレスLv31 神魔毒ブレスLv1
神魔毒Lv1 永遠毒Lv1 弱化毒Lv1 侵食毒Lv1 天竜域Lv1
光線Lv27→拡散光線Lv27 日光Lv1 変光Lv1 多乱刃Lv29 連撃Lv29→多連撃Lv29
聖療Lv8 聖雨Lv28→天雨Lv28 超速再生Lv28→瞬間再生Lv28 竜気Lv36 疾駆Lv34→超加速Lv34
反射Lv23→全反射Lv23 乱反射Lv1 障壁Lv19→天障壁Lv19 烈日Lv16 光芒Lv11→天芒Lv11
聖波動Lv26→天波動Lv26 虹光Lv14→星虹Lv14 極光Lv1 ガンマ線Lv1 集束Lv12→超集束Lv12
光吸収Lv1 毒吸収Lv1 残像Lv22 夢幻Lv1 聖鎖Lv16→天鎖Lv16
天撃Lv1 覇撃Lv1 光化Lv1 竜技Lv33 竜魔法Lv16
逆鱗Lv6 ドラゴンブレスLv32 半減Lv1 天昇Lv1 起死回生Lv1
奇跡Lv1 物理無効Lv1 耐性無効Lv1 加護無効Lv1 聖竜の加護Lv32→聖輝龍王の加護Lv32
ジークはネフィさんと同じドラゴンに進化した。改めて見ると大きいな。そして全ステータスが200も上がっているね…ジークは切り札を使ったのだろうか?
こんなに強いのに聖輝龍王様の下なんだよな。それにこんな強いのが恐らくドラゴニックマウンテンには次々出て来る可能性が高い。本当にきついぜ。その分、竜石とか物凄く落ちそうな気がしているんだけどね。
最後に進化したジークの実力を見よう。相手にするのはジークに確認をするとパイアと戦う。メンバーは狐子、夕凪、スキアー、叢雲でジークの強さを信じることにした。
パイアを出すとやはり森に向かおうとした瞬間、ジークのドラゴンクローが決まると更に身体を回転されて、尻尾の一撃を与えるとパイアがぶっ飛ぶ。
パイアは態勢を整えて、ジークに突進するとジークは光速激突で受けて立つ。ぶつかり合いの結果はジークは負けて空に打ち上げられてしまったがその状態でジークが発光すると身体中から光線が放たれ、パイアを貫くと態勢を整え、パイアを空から踏みつぶした。
最初の奇襲でもうパイアの持ち味の一つである防御力は四分の一になり、激突のしあいで筋力は半分になっている。ここからはジークが攻撃をするたびにステータスはどんどん下がるしかない。結果、ジークだけでパイアを最速撃破タイムで圧倒してしまった。倒す自信があったわけだよ。
「きゅー--!」
「ぎ~…」
勝利の雄叫びを上げるジークと欠伸をする叢雲が対照的だった。叢雲は戦闘に興味が無さそうだな。大丈夫だろうか?レベルを確認するとジークがいきなりレベルが三も上がった。レヴィアタン戦の分が経験値で一気にあがったんだな。解体すると外れ。
もう一回パイアを倒せば叢雲を進化出来そうだ。パイアを予想以上に早く倒してくれたからな。イベントの前だし、もう一回行ってみるか。
メンバーをそのままでパイアと戦闘する。現れたパイアは運悪くジークの前に現れると重圧と光圧操作を受ける。しかしパイアはジークに向かってくる。ここでジークは口から侵食毒を放つとパイアはそれを受けながらも進んで来た。
ここでジークは尻尾でパイアをぶっ飛ばすとジークの手にドラゴンクローが発生すると更に稲妻が走る。
「きゅー--!」
ジークの覇撃がパイアに決まるがまだ起き上がった。そしてジークではなく、近くにいた俺たちを狙って来た。慌てるジークだがパイアのほうが速かった。だが夕凪が守りに入ってくれた。だが押される。
側面から手に白熱刃を出していたジークが襲い掛かるがパイアは相手にしていない。完全にジークは混乱状態だ。まだ進化したばかりだから自分の力の使い方を理解していない感じだな。
『おちつけ。ジーク。お前の最大の武器である半減スキルは手数が多いほど半減させることが出来る。それこそ多乱刃だけで十分なんだよ』
「きゅ!」
ジークはなるほどと手を叩く。そんなことをする前に攻撃して欲しい。ジークは爪を振る度に多乱刃が発生し、パイアを傷付けるとみるみる防御力が減っていった。その間にスキアーは夕凪の甲羅を登ると夕凪の上から初めて攻撃した。
スキアーの攻撃を浴びたパイアは熱風を発動させるがスキアーには熱無効があるから効かなかった。怒るパイアだが、最後はジークが白熱刃でパイアを両断して終わった。ここでインフォが来る。
『叢雲のレベルが16に到達しました。進化が可能です』
計算通り。それじゃあ、叢雲を進化させるとしよう。進化させるのはダークドラゴンだ。説明はジークの時に見たからそのまま進化させる。
『叢雲がダークドラゴンに進化しました』
『呪滅擊、蘇生、竜気、黒霧、猛毒、闇波動、竜技、逆鱗、ドラゴンブレスを取得しました』
『竜の加護が邪竜の加護に進化しました』
『竜技【ドラゴンクロー】を取得しました』
名前 叢雲 レッサードラゴンLv16→ダークドラゴンLv1
生命力 80→110
魔力 64→114
筋力 110→130
防御力 70→80
俊敏性 96→116
器用値 64→94
スキル
飛行Lv1→飛翔Lv1 竜牙Lv1 竜爪1 竜鱗Lv1 竜尾Lv1
突進Lv1→激突Lv1 水中行動Lv1→騎乗Lv1 光魔法Lv1→闇魔法Lv1 恐怖Lv1→威圧Lv1 火ブレスLv1→闇ブレスLv1
呪滅擊Lv1 蘇生Lv1 竜気Lv1 俊足Lv1→疾走Lv1 黒霧Lv1
猛毒Lv1 闇波動Lv1 竜技Lv1 逆鱗Lv1 ドラゴンブレスLv1
竜の加護Lv1→邪竜の加護Lv1
叢雲は真っ黒なドラゴンになった。ジークと同じ西洋タイプのドラゴンだが、最大の特徴は頭にある角。いい感じに後ろに曲がっていて、かっこいい。
ジークの場合はそのままだったけど、ドラゴンは進化すると光魔法を忘れて、それぞれの属性の魔法に置き換わる変わった特徴を持っている。因みに通常のドラゴンの場合は光魔法のままらしい。ここで進化した叢雲にノワが残酷な事実を伝える。
「…叢雲は進化したから今日から家の中に入れない」
「ぎ!? ぎー!」
叢雲が抗議の視線を俺に向ける。
「俺を見られてもな…そうだ。いい所があるぞ」
「ぎ?」
俺は叢雲に洞窟温泉を薦めた。
「ぎ~…」
いい湯だな~という顔をしている。どうやらお気に召したらしい。そんな叢雲の様子をみて、イオンが心配ごとを言う。
「このまま、叢雲はこの洞窟に住み着きそうですね…」
「…ん。こういう所は大好き。落ち着く」
邪竜ってどうして洞窟が好きなのかな?暗いからか?まぁ、住み着いても問題はないだろう。戦いたくないとか出たくないとなれば俺には引きずり出す手がいくつもある。伊達にノワで苦労していないのだ。
「…今、とても失礼なことを考えた」
「そんなことはないぞ。さぁ、今日はこれで引き上げよう」
家に帰るとファリーダと寝るんだが、その前にファリーダが仕掛けて来た。
「どうかしら? タクト。新しいパジャマよ」
「…この前、買ったやつだな。わざわざ今日の為に取っておいたのか?」
「そうよ。でも、流石に薄いから寒いわね…もっと見せてあげたいけど、早くベッドに入らせてちょうだい」
なら何で着たんだよ。いや、俺の為に着てくれてならこんなことを言うのは失礼か。とにかく急いでベッドに入る。
「やっぱりこのベッドはいいわね~。ところでタクト? どうして離れるのかしら?」
「…分かっているだろ」
「今まで何人と寝てきていると思っているのよ。薄いパジャマぐらいで動揺なんてしないの。ほら。手を回して抱き寄せる」
ファリーダに主導権を握られる俺である。我ながらよえー。するとファリーダが笑う。
「急にどうしたんだよ」
「まさか私が人間と結婚してこんな事をするなんて昔じゃ全然想像出来なかったから急に可笑しくなったのよ。サンドウォール砂漠にいる時は自分一人で最強を証明したいとか思っていたけど、今はタクトと仲間たちと一緒にいられればそれでいいと思っている。本当に変わったものだわ」
なるほど。最強を証明するためにピラミッドに挑んで返り討ちにあったわけだな。
「それを言うなら俺もだいぶ変わったぞ。基本的なところは変わっていないと思うけどな」
「それでいいのよ。私たちは変わらないあなたのことが好きで変わったところは私たちの影響を受けたからでしょ? だから私たちはきっとタクトの全部が好きになったのよ」
むぅ。恥ずかしいことを言われたな。するとファリーダに鼻をつままれる。
「言っておくけど、満足だけはしないでね。もっと好きにさせて貰わないと困るわ」
「ふぁかりひゃりた(わかりました)」
「よろしい。それじゃあ、そろそろ寝ましょう。ダーリン」
「それはやめろって」
ファリーダの頭にキスをして、ログアウトした。




