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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
自由の国フリーティア
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#108 夜の教会とシスター

イベント告知してから結構話があるので、今日からとりあえず一週間2話更新いたします。


誤字が多いとは思いますが、速さと更新を優先させてください。折を見て、修正していきます。

夕飯と風呂を済ませ、ログインする。早速ユウナさんから分けてもらったじゃがいもとレタスを植えるためにヴェルドーレ村に向かう。


村に到着し、畑に向かうと違和感を感じた。なんだ?この違和感…


俺が違和感の正体を探すと俺の隣の畑。ユウナさんの畑で違和感を感じた。荒らされた痕跡はないのだが、野菜の種植えが途中で止まっている。こんなことありえるのか?


ユウナさんとユグさんは木魔法を覚えていた。だからこそ、種を植え、グロウで成長させて、収穫すればいい。中途半端で止める道理がない。


まるで畑をしている最中に何者かに襲われたような…そう思った瞬間だ。突如悪寒が走った。


リリーたちも同時に反応する。俺たちが咄嗟に見たのは教会だった。


夜の教会は怪しいものだが、この教会は異常だった。何せ村人は普通に明かりを付けている。なのにこの教会だけは真っ暗なままだ。


くそ…完全に俺のミスだ。畑に夢中でこんなにもわかりやすい違和感に気づけないなんてな。


教会のドアが開き、誰かがこちらに向かってくる。その人はシスター服を着たNPCだった。


「はぁ…はぁ…お、お願いです。助けて!」


シスターがそういうと再び教会の扉が開き、誰かが出てくる。シスターが振り返る。


「ヒッ!?」


シスターの顔が恐怖に変わり、こちらに慌ててくる。


助けないわけにはいかないよな~。これ。


「イオン、グレイ! 彼女を保護してくれ」


「はい!」


イオンとグレイが走り、シスターを保護し、こちらに来る。その間に後から出てきた人も確認できた。


どうやら神父みたいだが、スピードが尋常じゃない…普通に歩いているだけなのにアスリート走り並みの速度って軽いホラーだ。


なんとかシスターの保護に成功。すると神父がスピードを緩めて近づいて来て、話し掛けてくる。


「こんばんは。召喚師の冒険者さんかな?」


「こんばんは。この度、ここで畑をすることにした召喚師のタクトと申します」


「それはそれは。大変でしょうに…どうですか? 教会でお話でも」


教会の中に入れたいみたいだな。だが危ない所に飛び込むわけにはいかないな。


「せっかくですが遠慮させていただきます。保護した彼女をフリーティアに連れていかないといけないので」


「それはいけませんね」


「へぇ…何故ですか?」


「彼女はここのシスターです。教会の規定で夜を出歩くのは禁止されています。違反した彼女を私は神父として罰しなくていけません」


凄い言い分だな。だがこちらも引くわけにはいかないな。


「すみません。自分は召喚師なので教会の規定についてよく知りません。ですが彼女が俺たちに助けを求めたのは事実です。なので今日のところはこちらで保護させてもらいます」


「困りましたね…こちらも規定を守らないといけないのですよ」


「彼女を罰するのが規定なら後からでもいいのでは? 今すぐ罰する必要はないでしょ? それとも今すぐ罰しなくてはいけない理由でもあるんですか?」


「えぇ。規定で決まってますので」


完全に取って付けたような言い分だな。するとシスターが叫ぶ。


「う、嘘です! 教会でそんな規定はありません! 教会は人々が祈りを捧げる場所です! 人を罰する場所でも人を殺す場所でもありません!」


「それはあなたの勝手な解釈です。ここの教会の神父は私です。ここの教会がどんな場所か決めるのは私なのですよ」


権力者の言い分だな。そして否定しないのかよ。それに教会のルールを決めるのお前なの?詳しくは知らないが司祭とかもっと上の人だろ。


「そうですか…それがあなたの言い分ならフリーティアの国王様に聞いてみましょうか?」


「…何?」


雰囲気が変わったな。


「教会があなたのものなのか、教会の規定はあなたの言う通りなのか。これではっきりするでしょ? 何せこの国の国王なのですから」


「ふん。あなたにそんな権利があると?」


「権利は無いですが第三王女とは親しくさせて貰ってますよ。国王様に話を通して貰うことは可能だと思いますよ」


さて、そろそろ本性出すかな。神父が笑顔を見せる。


「そうですか…では仕方ありませんね。あなたたちにはここで死んでもらいましょう」


すると神父からどす黒いオーラが放たれ、神父の姿が変質していく。肌は黒くなり、背中からコウモリの羽を生やした。


そして、インフォが流れる。


『緊急クエスト『悪魔ネビロス』が発生しました』


「我が名はネビロス。そこのシスター共々、我が贄にしてあげましょう」


おいおい…勘弁してくれよ。俺はそう思わずにはいられなかった。



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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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