#1051 冥界神の番犬
返って来た俺は早速ハーベラスを進化させる。まず進化先はこちら。
プルートケルベロス
聞いたことがないケルベロスだが、要はハデスのケルベロスと言いたいのだろう。更に冥王星も関係していそうだ。説明を見てみよう。
プルートケルベロス…冥府の神ハデスの忠犬でハデスの宮殿の警護をしているケルベロス。蛇のお菓子は好きだが、それよりも命令を忠実に守る性格で警護の間も決して眠る事はない。蛇の尻尾が追加されており、強力な連続攻撃と何度死んでも狙った獲物を殺すしつこさを誇っている。
地獄の番犬としてのケルベロスじゃなくて、ハデスと一緒にいるケルベロスの設定なんだな。確かにケルベロスにはこの二種類が存在している。しかしそれなら宝珠の名前に違和感があるな。まぁ、ケルベロスの宝珠だからこんな名前にしたんだろうけどね。
名前にいちゃもんを付けた所で進化をさせるとしよう。ハーベラスの前に地獄門番の宝珠を置き、進化を実行する。すると地獄門番の宝珠から亡霊が噴出し、ハーベラスの中に入るとハーベラスが進化が始まる。嫌な演出だな。
『ハーベラスがプルートケルベロスに進化しました』
『爆破の魔眼、他心通、神感覚、空虚、無我、神速、呪殺撃、魂探知、空間感知、肉体活性、大噴火、火砕流、炎分身、放射熱線、死滅光線、炎魔法、暗黒魔法、惑星魔法、熱波、冥波動、星ブレス、黒雷、魔霧、毒域、空間捕食、強化復活、魔力超回復、封鎖、冥府鎖、刑罰、流星群、超集束、魔素化、即死、耐性無効、霊化、逆鱗、超覚醒、破壊の加護を取得しました』
『惑星魔法【プルート】を取得しました』
名前 ハーベラス ケルベロスLv40→プルートケルベロスLv1
生命力 220→270
魔力 302→362
筋力 456→516
防御力 104→154
俊敏性 345→405
器用値 150→190
スキル
噛み砕くLv37 気配察知Lv29→天耳通Lv29 暗視Lv32→神瞳Lv32 爆破の魔眼Lv1 危険予知Lv34
堅牢Lv28→堅固Lv28 魔法耐性Lv25→魔法無効Lv25 物理破壊Lv27→万物破壊Lv27 疾駆Lv35→神足通Lv35 他心通Lv1
神感覚Lv1 空虚Lv1 無我Lv1 神速Lv1 先制Lv31
激突Lv33→強激突Lv33 呪滅撃Lv21 呪滅封印Lv21→呪滅封陣Lv21 呪殺撃Lv1 致死毒Lv31
神魔毒Lv31 炎の牙Lv35→獄炎の牙Lv35 火炎爪Lv32→獄炎爪Lv32 魂探知Lv1 空間感知Lv1
恐怖Lv18→重圧Lv18 戦闘高揚Lv29 肉体活性Lv1 灼熱Lv33→紅炎Lv33 火炎弾Lv28→火山弾Lv28
大噴火Lv1 火砕流Lv1 黒炎Lv18→獄炎Lv18 炎分身Lv1 放射熱線Lv1
死滅光線Lv1 炎魔法Lv10 暗黒魔法Lv10 惑星魔法Lv1 熱波Lv1
多連撃Lv36 咆哮Lv24→冥府の咆哮Lv24 衝撃波Lv15→空振Lv15 冥波動Lv1 炎ブレスLv22
暗黒ブレスLv17 猛毒ブレスLv16→神魔毒ブレスLv16 星ブレスLv1 黒雷Lv1 魔霧Lv1
毒域Lv1 守護Lv10→守護結界Lv10 空間捕食Lv1 強化復活Lv1 魔力超回復Lv1
封鎖Lv1 冥府鎖Lv1 刑罰Lv1 流星群Lv1 超集束Lv1
魔素化Lv1 即死Lv1 耐性無効Lv1 霊化Lv1 狂戦士化Lv4
逆鱗Lv1 超覚醒Lv1 破壊の加護Lv1 冥府神の加護Lv25
進化したハーベラスは尻尾が蛇になり、紫の鬣に棘がある首輪があるケルベロスとなった。
「「「へっへっへ!」」」
「はいはい。よーしよし」
毛並みはサラサラだ。それもその筈で防御手段がない。完全に攻撃されて、死んでも蘇ることを前提にしたスキル構成だ。何気に恐ろしいのは魔法無効だな。取り敢えず新しいスキルを確認して行こう。
まず死神系の召喚獣で確認されている魂探知。まずいい所は空虚スキルを使っていても魂探知は見つけ出すことが可能。その為、探知系のスキルの中では一番凄いとされている。ただ弱点はゴーレムや機械系のモンスターは見つけ出すことは出来ない。魂が無いと言われている所が少し悲しくなるところだ。
因みにエクスマキナは探知されるらしい。サバ缶さん曰く、コアに魂がある設定ではないかという話だ。調べるか聞かれたけど、丁重にお断りした。その為だけにイクスのコアを外すのは嫌だった。
冥府の咆哮は即死効果がある咆哮スキル。他の咆哮系のスキルと同様で追尾能力がある。これでチェック終了。星座魔法が来るかと思ったけど、ケルベロス座は現在星座として残っていないから登録されなかったみたいだな。最も魔法名がケルベロスになってしまうから難しい所だったのかもしれない。
そしてこれで取り敢えずの進化ラッシュは終わった。残すはスピカ、クリュス、ジーク、夕凪の進化だ。出来ればレヴィアタン戦に間に合わせたいけど、きついだろうな。
ここで時間を確認する。当然まだまだ時間がある。本来なら火山島に行く予定だったがここでリリーたちにちょっとしたサプライズをすることにした。みんなを呼んで提案する。
「今から食材とか買い物に行こうと思うんだが、一緒に行ってくれるか?」
「「「「もちろん!」」」」
こうしてみんなで町に買い物へ向かった。セチアたちも息抜きをさせる。
「タクトと買い物! タクトと買い物!」
リリーやユウェルなどはご機嫌だが、流石に冷静なイオンたちは聞いて来る。
「急にどうしたんですか? タクトさん」
「実はもうすぐ用事で暫く冒険が出来そうにないんだ」
「例の期間ですか…」
「あぁ。冒険も出来そうに無いし、この期間中にみんなのレベル上げと五つ星シェフに挑戦しようと思ってね。その為にいくつかオリジナル料理を考えたから今日はその買い出しなんだよ」
これを聞いたリリーたちは振り返り、イオンたちは目が輝く。
「「「「それは頑張らないと行けませんね!」」」」
やる気満々となったリリーたちは真剣に食材を吟味する。
「うぅ…これもこれも美味しいそう…でも、こっちも。うぅ~」
「どれも美味しそうです…どうしてお姉ちゃんたちはあっさり決めれるんですか?」
「見分けるポイントがいくつかあるんどす。恋火とリリーはんも経験を積むいい機会どすから頑張って選ぶんやよ」
「「うぅ~!」」
一生懸命臭いを嗅ぐリリーと恋火の姿に店員のプレイヤーもにやついている。面白いよな。逆に鮮魚店のプレイヤーは苦笑いだ。イオンとリアンが一番美味しい魚を吟味しているからな。しっかりリリーたちも自分が美味しそうだと思ったお肉を選んでそれを買う。一方で俺はどんどんお肉を買っていく。
「「は、速い…」」
絶句された。焼き肉店のバイトで知識はあるし、伊達にスーパーという戦場で戦って来たわけじゃない。この時点で銃の儲けは消し飛んでいる。
次はリリーたちが欲しい物を買ってあげる。折角の買い物デートなのだ。それぐらいはしてあげたい。結局全員の手に一杯の荷物となった。分かっていた事だが容赦ねー。現実では欲しい物は何でも買ってあげるなんて言わない事を心に誓ってログアウトした。




