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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
オリハルコン武器と嫉妬の魔王
1104/1718

#1047 サタナキア討伐戦

改めて皆さん、メリークリスマスです!


今日は年末年始の更新の予定を発表されて、貰います。大晦日31日と元日1月1日は朝7、昼12時、夜23時に更新を行います。皆さんと一緒に今年最後と新年をお祝い出来たら、良いなと思います。

俺たちを前にしたサタナキアは再び指を鳴らすと魔方陣が描かれ、新たなテンプル騎士団が現れるがそいつらには名前が表示される。


ユーグ・ド・パイヤン?

? ? ?


ロベール・ド・クラオン?

? ? ?


ジェラルド・リドフォール?

? ? ?


ジャック・ド・モレー?

? ? ?


彼らに加えて、バフォメットにアークデーモンが多数召喚される。


ユーグ・ド・パイヤンがテンプル騎士団の初代総長。テンプル騎士団を作った人物だから間違いなく評価が高い人物だ。


ロベール・ド・クラオンはマニアックだが、知る人ぞ知るテンプル騎士団の二代総長。テンプル騎士団が多大な成功するきっかけとなる経済システムを考えたのがこの人だと言われている。総長になるぐらいだから強さもあったと思うがそれよりも賢さは相当なものだと思う。何せ銀行システムを最初に考えた人だとも言われることがある人物だからだ。


ジェラルド・リドフォールはテンプル騎士団の歴史の中で悪い意味での有名人だ。エルサレムがサラディンに奪還された時の総長がジェラルド・リドフォールで色々な悪い噂が絶えない人物として知られている。


総長になったのも不正をして、総長になったとかサラディンに捕まったのに殺されず、捕虜となり、最後には解放されたことからイスラム教に改宗したなど言われている。このため、テンプル騎士団の権威が一気に落ちるきっかけとなった人物として有名だ。


最後のジャック・ド・モレーはテンプル騎士団の最後の総長で火あぶりの刑で死んだ人物の一人として知られている。またフランス国王に呪いを掛けたのもジャック・ド・モレーだと言われており、このゲームでは鹿に騎乗して登場した。


あの鹿は恐らく呪い殺されたフランス国王が森の中で見かけた十字架を付けた鹿だろうな。確か追いかけられて、身体が麻痺したと言われているはずだ。ジャック・ド・モレーの呪いに関係がある鹿としてこのゲームで登場したんだな。


サタナキアが自慢げに言う。


「彼らと私を相手に勝てますか?」


「面倒臭い事になったよ。タクト」


「バフォメットはデバフもそうだが、味方を一度に全て蘇生させて来る。それが複数いるということは」


「同時に倒さないといけない訳か」


レッカの言う通り、面倒な事になった。ご丁寧にアークデーモンがバフォメットを守っている。みんなの話ではベリアルの時と同じ陣形だが、アークデーモンの数もバフォメットの数も圧倒的に多い。


プレイヤーの数の多さが原因なのかサタナキアの大将としての力がこれなのか分からないがやらないといけないことは大体わかった。まずバフォメットとアルシャト・バフォメットを同時撃破しないとこちらに勝機はないだろう。


そう考えているとここで攻撃が飛んで来る。壁役が削られた状況だが、盾持ちの大英雄たちが壁役を引き受けてくれた。すると四人の総長がやって来る。こいつらを暴れさせるわけにはいかないな。


「ジャック・ド・モレーは俺が引き受ける! 行くぞ! ダーレー!」


「では、僕がユーグ・ド・パイヤンの相手をします!」


「あの悪そうなジェラルド・リドフォールは俺が相手をしてやるぜ!」


「ならロベール・ド・クラオンの相手は私がしよう!」


俺がジャック・ド・モレー。ブルーフリーダムのリーダーがユーグ・ド・パイヤン。アーレイがジェラルド・リドフォール。鉄心さんがロベール・ド・クラオンの相手をする。


その間にみんなが担当する敵を決めて、攻めに出る。するとそれを察知したサタナキアが動く。


「私を忘れて貰っては困りますね。む!?」


「グォオオオオオ!」


城をぶっ壊した月輝夜のパンチがサタナキアを襲うがサタナキアは回避した。


「やれやれ…野蛮な攻撃ですね。く!?」


外で大きくなるであろうサタナキアの為に待機していた与一さんたちが攻撃に参加する。そこには城に入れてない黒鉄、ディアン、ストラ、ジークの姿があり、更にヒクス、スピカの姿もあった。銃撃を障壁で防いでいたサタナキアにヒクスとスピカが襲い掛かるがこれも止められた。


「この程度で攻撃が通ると」


「グォオオオオオ!」


二人が離れると月輝夜の降ろされた裏拳が直撃し、障壁をぶっ壊すとサタナキアは地面に落下した。攻撃が通りました。


月輝夜が俺たちの戦場を広げてくれたお陰で俺たちは一気に戦いやすくなった。しかしサタナキアは一度砦を直している。また城内戦闘を強制される前に俺は強引な手段に出る。


「あいつらを外に追い出すぞ! ダーレー!」


『任せろ!』


「超連携!」


俺とダーレーの超連携に対して、ジャック・ド・モレーもこれに応じて来てくれた。二人がぶつかり合うと俺はダーレーに恩恵で巨人の加護を与えて、ジャック・ド・モレーと鹿を外にぶっ飛ばした。


これを見たみんなも動く。


「グォオオオ! グォ!?」


「ぬん! 舐めるな! ジャイアントスイング!」


『プロテイン』のリーダーがアークデーモンの大剣を掴んで止めるとそのまま大剣ごと、アークデーモンを持ち上げ、回すと遠くに投げ飛ばした。他のメンバーもアークデーモンの足や腕を掴んで投げ飛ばす。


これがステータスポイントのほとんどを筋力に注いだ格闘家のパワーだった。この人たちとは戦いたくないと心底思うよ。更に別の格闘家がごついガントレットを構える。


「男のロマンをその身で味わえ! ぬぇえい!」


あっさりガントレットの攻撃はアークデーモンに止められてしまうがガントレットに肘から出ているパイルがガントレットの内部に入っていく。


「消し飛べ! 爆轟!」


ガントレットからゼロ距離の爆轟が発生し、残りのアークデーモンは吹っ飛ばされる。とんでもない物をニックさんたちは作ったな。これを見ていたら、絶対にユウェルは欲しがるだろうな。


飛ばされたアークデーモンは飛行部隊に足止めされ、バフォメットの道が開けた。ここで伝説の武器を持っているプレイヤーたちがバフォメットに襲い掛かるがアルシャト・バフォメットと同時撃破じゃないと仕留められない。


そのアルシャト・バフォメットと開けた空で戦っているルークたちは魔素化や霊化で攻撃を躱してばかりいるアルシャト・バフォメットに苦戦していた。


「くそ! こいつ! おちょくってやがるのか!」


「なんとかしてこいつを捕まえないとみんなが持ちませんよ」


「そうだ! 私に考えがあります! 皆さんは時間を稼いでください! 空から逃がさないにしてください!」


「「「「了解!」」」」


ルークたちが時間稼ぎをしている間にアルさんは自分の召喚獣を乗せて、シャローさんたちを連れて来るとアルシャト・バフォメットを網で絡めとる。ゴールデンパンプキンの時と同じだと思ったアルさんが考えた作戦だった。


「今だ! ルーク! 通信!」


『アルシャト・バフォメットを仕留めに掛かります! 皆さん、合わせて下さい!』


『『『『了解!』』』』


ルークたちが超連携で襲い掛かり、バフォメットたちは伝説の武器をゲットしたプレイヤーたちが必殺技で撃破した。これで蘇生はないと思っていると俺と戦っていたジャック・ド・モレーがいきなり紫色の炎に包まれると消えてなくなる。するとアルシャト・バフォメットが蘇生してしまう。自分の命と引き替えに蘇生させるスキルか!


結果、アルシャト・バフォメットはバフォメットとジャック・ド・モレーを復活させると俺とバフォメットを倒したプレイヤーたちに死の宣告が現れる。やばい!アルシャト・バフォメットが杖を構えようとすると召喚獣たちがさせまいと動くが魔素化で逃げられる。だが、ここで死の宣告はジャンヌ親衛隊のみんなに解除して貰い、振り出しに戻った。


テンプル騎士団総長と戦っている三人からアルシャト・バフォメットが死んだ時に何か動こうとしたことが報告される。恐らく全員ジャック・ド・モレーと同じスキル持ちだな。これでテンプル騎士団総長たちも同時撃破しなくてはならなくなった。


全軍の指示はサバ缶さんに任せて、俺たちは戦っていく。そしてサバ缶さんから同時撃破の指示が出る。


「よ! 行くぞ! ダーレー!」


『おう!』


俺はダーレーの鞍の上に立ち、ジャック・ド・モレーにぶつかっていく。しかしぶつかる前に俺は跳びあがり、近衛を上段に構える。当然ジャック・ド・モレーは俺の攻撃の防御に動くが次の瞬間、人化したダーレーが槍を持ち、鹿の首とジャック・ド・モレーの胸を貫いた。


「超連携だけが連携技じゃないんだよ! 雷光刃!」


俺はジャック・ド・モレーと鹿をぶった斬り、倒すと皆も討伐に成功した報告が来る。そしてこの結果を受けて、ようやくサタナキアが動く。


「まさか人間たちがここまでの力を付けているとは思っても見ませんでしたよ。いいでしょう。あなた達の力を認めて、私も本気で戦って上げましょう! 魔軍!」


アークデーモンたちの他に新たなデーモンが追加される。


ジェネラルデーモン?

? ? ?


エグゼキュートデーモン?

? ? ?


パルマコスデーモン?

? ? ?


ジェネラルデーモンは軍服にマントを装備したデーモン。武器は大剣で大きさは通常のオーガ位の悪魔だが、新たなに現れた敵の中では一番強そうだ。こいつが四体いる。


エグゼキュートデーモンはチェーンソーのような大剣を装備しているデーモンだった。大きさはグレーターデーモンと同じくらいだが、どうしても武器の凶悪さに目が行く。


パルマコスデーモンは俺たちより小さいデーモン。パルマコスはギリシャ語でのスケープゴートの事だからこの大きさは当たり前なのかもしれない。


「行きなさい!」


サタナキアが指示を出す一方でこちらも倒された仲間を全員復活させて、回復もする。俺は移動要塞で待機しているチャルメラさんたちの所にいき、移動要塞をアマゾネスから護衛をお願いしていたチェスと夕凪と合流した俺たちは召喚石に一度戻したグレイたちを再召喚することで集めるとみんなでご飯を食べる。地味にバフォメットの浪費スキルが俺たちを苦しめていたからだ。


ここで回復した俺たちに敵がやって来る。グレイたちのご飯の時間の邪魔をするとはいい度胸だな。


「「「「ガァアアア!」」」」


グレイたちの怒りの一撃が放たれるが無傷で敵が現れ、グレイたちが逆に膨大なダメージを受けてしまう。


「パルマコスデーモンの力か…」


「死ね! カラミティカリバー!」


ジェネラルデーモンの大剣の一撃を攻撃していなかった黒鉄が止めてくれた。この隙に全員にパルマコスデーモンを先に倒すように指示する。スケープゴートは身代わりスキルを持っている。パルマコスデーモンはここに身代わりで受けたダメージを敵に返す技があるんだと思った。


それなら先にパルマコスデーモンを倒さないと大技が使えない。するとみんながパルマコスデーモンを仕留めに動くと攻撃が次々躱される。逃走スキルを持っている上に空虚スキルで隠れて、通常だけでもかなりの速度があるデーモンであることが判明した。


「「「「うぜー! うお!?」」」」


ただでさえうざいのにデーモンたちの攻撃が飛んで来るのが厄介だった。俺がどうするか考えているとサタナキアがエメラルドをちりばめた剣で斬りかかって来た。あの剣はやばい!


俺は攻撃を避けるとサタナキアはがんがん追撃を仕掛けて来た。


「ふふふ。どうしました? それでは勝負になりませんよ!」


叡智がサタナキアの剣がソロモン王の剣シャムシール・エ・ゾモロドネガルであることを教えてくれる。伝説の通りなら癒えない傷を与える武器だったはずだ。それだとそこまでの脅威は感じないけど、あのソロモン王が所持していたとされる武器だからどうしても警戒してしまう。


それにこれでサタナキアがソロモン王の財宝を所持している可能性が高まった。俺は全員に悪魔と天使の召喚を禁止させた。ソロモン王の伝説で一番有名なのはソロモン王の指輪だろう。神様から贈られた物でソロモン王はこれを使って、悪魔と天使を使役したと言われている。つまり悪魔と天使まで操られる可能性が出たわけだ。


「ははははは! フリーティアの英雄も大したことなぶ」


俺は攻撃を躱して、普通にサタナキアの顔をパンチした。パルマコスデーモンの効果でダメージを受けてしまうが巨人の加護はダーレーに与えているから大したダメージにならない。


「…なんですか? この力がないパンチは?」


「お前の剣術があまりにもみっともないからつい手が出てしまったよ。悪かったな。ほら、かかって来いよ。悪魔の大将さん。俺がお前がどれだけ剣術が下手か教えてやるよ」


「舐めるなよ! 人間風情が!」


そういうサタナキアだが、俺は次々パンチを与えて行く。爺さんと戦ってからどうにも敵の動きが遅く見えてしまっている。


「この! 王撃!」


俺はサタナキアの剣を持つ手を掴むと強引に斬撃を逸らした。


「な!? ぐ!?」


驚くサタナキアに近衛の柄でみぞおちを強打した。手を抜くのも大変だ。


「こんなことで驚くなよ。攻撃を逸らすのにそこまでの力は必要ない。そもそもこんな近くでそんな大振りの攻撃が当たるはずないだろう?」


流石にサタナキアは接近戦では分が悪いと分かったのか距離を取る。


「宝石創造! いけ!」


剣から宝石をたくさん作り出し、宝石が俺に向けて飛んで来る。流石にこれはゲームオリジナルだな。宝石がある剣だからこんな設定が追加されたんだろう。


「宝石解放!」


「空間歪曲!」


「空間支配!」


空間歪曲の中で宝石解放が爆発し、俺は距離を詰めると日光が天波動、ガンマレイバーストが飛んできたが全部対処すると今度は魔法を使って来た。


そうなると俺は不利なんだが、俺がスキルを斬っているとここでレッカの準備が整った。全員が町の外に一斉に逃げ出す。


「待ちなさい! しまった!? これは!?」


サタナキアはレッカが展開した魔方陣を見て、狙うべき相手を間違えたことを悟った。


「禁呪! ハイパーノヴァ!」


サタナキアの都が極超新星で消し飛ぶ。この結果、レッカはほとんどの敵に発生したハイパーノヴァのダメージを受けて倒れる。だが、これでアークデーモンと新しいデーモンたち、サタナキアは生き残ったが、パルマコスデーモンは全滅させた。レッカはよく志願してくれたよ。まぁ、折角スキルポイントをかなり使ってやっと取得できた禁呪を使いたかっただけかも知れないけどね。


そしてすぐさまみんながデーモンたちに襲い掛かる。これはサタナキアと俺との勝負に口出ししない為なんかじゃない。ただサタナキアを狙うのにデーモンたちが邪魔だったからみんなが狙っただけだ。しかしサタナキアはそんなこととは思わなかった。


「やってくれたね! ぬ!?」


「「「「忍術! 封殺(ふうさつ)(じん)!」」」」


サタナキアの影から飛び出した火影さんたち、上忍が謎の忍刀をサタナキアを囲んで構えると謎の陣が描かれ、サタナキアに麻痺が発生する。


「これは!?」


「桜花の忍びの里に伝わる封印の忍刀でござる」


「本来は口寄せの術の為に必要な契約の際に化け物の動きを封じるための刀だ。簡単には逃げれないだろう?」


「く…いつ私の影に入った! そんな隙は…まさか」


火影さんたちが潜んでいたのは俺の影だ。俺がボスに狙われる率が高いからこんな作戦に引っかかるんだよ。とどめはアーレイたちが担当する。


「「「「聖剣解放!」」」」


エクスカリバーの一撃がサタナキアに襲い掛かる。


「私はこんなところで終わる訳にはぁあああああ!?」


消し飛んだかと思うとサタナキアは起き上がり、空へと上がっていく。しぶといな。


「よくも…よくも! やってくれましたね! もういい! あなたたちを終わらせて差し上げますよ!」


魔法陣が展開される。それを見たマグラスさんが言う。


「任せろ」


「お任せします」


俺は十分殴ったし、デュランダルの本気を見せて貰おう。


「聖剣デュランダル。伝説解放!」


デュランダルから眩い閃光が発生する。こっそり識別してみた。


聖剣デュランダル(伝説解放):レア度10 剣 品質S+

重さ:150 耐久値:なし 攻撃力:6000

効果:聖剣技【エラードイ・デュランダーナ】、大物殺し、魔王殺し、人特攻(究)、神聖属性アップ(究)、英気、英雄障壁、高速再生、時空切断、多乱刃、多連撃、旋風刃、白熱刃、光閃、帰還、変形、荷重操作、空振、灰燼、光速激突、聖波動、後光、神祝、覇撃、神撃、聖剣解放、破壊の加護、聖母の加護

聖剣デュランダルの真の姿。デュランダルの破壊の力と柄にある聖母の聖遺物の力が増幅されており、一個師団を一撃で全滅させる程の力を持っている。また不滅の刃で決して折れる事はなく、いつまでも戦うことが可能な聖剣。


おや?灰燼スキルが追加されてるの。元々やばい武器だったけど、更にとんでもない事になったぞ。そのデュランダルの必殺技をマグラスさんは見せてくれる。


「聖剣技! エラードイ・デュランダーナ!」


デュランダルが輝くとデュランダルが巨大化していく。月輝夜を超える程、大きくなる。なんじゃこりゃ。これに対してサタナキアも必殺の魔法を放つ。


「魔神魔法! セルグティ・ストリーム!」


ピンク色の巨大な魔力の奔流が俺たちに向けて落ちて来る。次の瞬間、巨大化したデュランダルが光速で振るわれるとセルグティ・ストリームが消し飛び、そのままサタナキアも消し飛ぶことになった。


「おっかねー」


「お前にそう言われると今後の自信になるな」


これでサタナキアが死に俺たちは残りの悪魔を掃討して、インフォが来る。


『サタナキアの領地を解放しました』


『職業召喚師のレベルが上がりました。ステータスポイント3ptを獲得しました』

『職業召喚師のレベルが上がりました。スキルポイント3ptを獲得しました』


全員に久々の大幅レベルアップが来たか。やはり女性が今回いない分、貰える経験値は多かったようだ。強さは案外大したことがない印象だったけど、悪魔を組み合わせたコンボとも言える戦術の厄介さは滅茶苦茶あった。プレイヤー全員の強さが要求された戦いだったな。これでもし女性が操られていたりしたかと思うと勝てなかったと思う。


ステータスポイントは俊敏性に回して、残りのスキルポイントは169ptとなった。事後処理をするとまずサタナキアのドロップ報酬が落ちていた。


シャムシール・エ・ゾモロドネガル:レア度10 剣 品質S

重さ:80 耐久値:1500 攻撃力:800

効果:全属性アップ(究)、詠唱破棄、天言、未来予知、念動力、高速再生、日光、天祝、天撃、天波動、ガンマ線、超集束、回復封印、宝石投擲、宝石創造、宝石解放、魔軍、天軍、王撃、起死回生、王の加護

ソロモン王の剣。剣を持ったまま、魔法の使用が可能になる剣で天界と魔界から天使と悪魔を呼び出すことが出来る。宝石を作り出す能力もあり、斬った相手の傷を治せなくする能力を持っている。


魔法剣扱いにはならないんだな。まぁ、魔法剣はエルフの技術という設定だったからソロモン王の武器には適応出来なかったのか。それでも詠唱破棄があるから剣を持ったまま魔法を使うことが出来る武器らしい。


それに天軍と魔軍を使えたんだな。危なかった。寧ろこんな武器をよくノリノリでサタナキアは使って来たな。もっと色々な戦い方があっただろうに。戦いで思考まで熱くなったら負けた例だな。


「勝ったな。セチアにいい報告が出来そうだ」


能力からみてセチアとヘーパイストスの魔法剣のほうが遥かに優秀だと思う。帰ったら、教えるしかないな。これは倒したマグラスさんの物だ。最もマグラスさんは同じギルドの人に上げるみたい。


「いいリーダーですね」


「関係がないプレイヤーの手伝いやばら撒きをしているお前には負けるさ」


掲示板での俺の評価はやばい事になっているらしいな。更に俺が警戒していた物も落ちる。


ソロモンリング:レア度10 アクセサリー 品質S+

重さ:10 耐久値:3000

効果:悪魔使役、天使使役、動物念話、神威解放、神の加護

ソロモン王が神から贈られた指輪。悪魔と天使を使役する力がある特殊な指輪で動物の声が聞こえるようになるとも言われている。


これは欲しい!だが、欲しいのはみんな一緒だ。動物の声が聴きたい召喚師と悪魔と天使を使役したい普通のプレイヤーの争いとなる。


「まぁ、俺はいいか。声が聞こえなくても大丈夫だもんな」


「「「「ガゥ!」」」」


グレイたちに撫でながら言うとみんなは嬉しそうだ。そして俺は雪の女王様を解体した。


氷華の指輪:レア度10 アクセサリー 品質S

効果:氷属性アップ(究)、氷結の魔眼、阻害無効、加護無効

指輪を向けた者を凍らせることが出来る指輪。


雪のティアラ:レア度10 アクセサリー 品質S

効果:氷属性アップ(究)、天候が雪の場合、全ステータス+10アップ、猛吹雪、女王の加護

氷で作られたティアラ。雪が降っているフィールドで実力を発揮する特殊なティアラで装備に合う人物は限られている。


伊雪は氷結の魔眼は無いし、雪のティアラはルミに上げれば平和に終わるはずだ。倒してくれた月輝夜には感謝したい。


その後、レッカが消し飛ばした都を捜索すると地面から宝箱が見つかる。火影さんたちが開けるとそこにはテンプル騎士団の装備一式とテンプル騎士団とゆかりがある聖杯の欠片。更に聖遺物が見つかった。


どれもいい品物なだけにこのままだと揉め事になりそうなので、魔王討伐同盟の本部で一時的に預かり、後日決める事になった。


帰って来た俺は勝利の報告とセチアに魔法剣が勝ったことを伝えた。


「そんなの勝って当然ですよ」


「タクトからは見えないだろうけど、こっちからガッツポーズしたのが丸見えだったよ。セチア」


「…う、嬉しいに決まっているじゃないですか! 少しも喜んだらダメなんですか! それならリビナの分は作りませんからね!」


セチアが壊れた。普段貯め込んでいるのが爆発したみたいだな。一方で伊雪とルミはお互いに見せあいっこしていた。こちらは平和で何よりだ。そんなみんなの様子を見て、ログアウトした。

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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