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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
オリハルコン鍛冶クエストと色欲の魔王
1091/1718

#1037 ギリシャ神話最強の怪物

翌日、海斗たちにオリハルコンクエストに挑む事を告げる。


「遂にか…という事は全員進化させたのか?」


「いいや。まだ月輝夜とハーベラスがまだだ。でも、月輝夜の進化は大きくなるだろうからな。クエストの上限も30でヘーパイストスと俺を抜けば28しか選べないからな。装備の準備も今日、出来るから挑む事にしたんだ」


「誠吾君…もしかしてみんなの為に無茶してない?」


「ずっと無茶してきたと思ってるぞ」


「「「う!?」」」


自覚があったらしい。改めて姫委員長に言う。


「どんな無茶でも仲間の命が掛かっている勝負に手抜きはしないから安心してくれ。切り札もあるしな」


俺たちがここまで戦って来れたのはヘーパイストスがいたからだ。それはリリーたちも同じ思いだろう。だからこそこの大勝負には勝たないといけない。例え相手がギリシャ神話最強の化け物だとしてもだ。最悪の場合はエクスカリバーという切り札が俺にはある。


「そっか…私に何が出来るのか分からないけど、頼れる所は頼ってね」


「もちろんそうさせて貰うさ。取り敢えずアスモデウスに勝ってくれ」


「うん。エクスカリバーを取らせて貰ったから頑張るよ」


「もし姫がとどめを刺したら、色欲の魔導書を姫が手に入れる事になるのよね…気を付けなさい。誠吾」


「椎名ちゃんは何を言っているのかな!?」


俺にはリビナがいるし、神の加護などもあるから魅了は通用しないと言いたい。


学校が終わり、速攻で家に帰った。明日は誕生日で料理をしなくていいから買い物せずに帰って来れた。そしてログインすると俺の予想通り、武器と防具が完成していた。


プラズマハルペーアックス:レア度10 戦斧 レア度S+

重さ:250 耐久値:2500 攻撃力:1400

効果:不死殺し、大物殺し、雷属性アップ(究)、万物切断、英雄障壁、雷光刃、雷轟、閃電、電磁操作、避雷針、充電、雷放電、雷波動、雷化

金剛石とアダマンタイド、雷精石で作られた不死殺しの戦斧。かなり重たい戦斧だが、雷精石を組み込んだことで雷速での攻撃を可能にした。大きな不死の怪物に多大な効果を発揮する能力を持っている。


これをファリーダはあっさり持ち、振り回す。


「かなりいい武器ね。気に入ったわ」


「良かったです」


次はアリナの武器だ。


ホーリーハルペーフライヤー:レア度10 短剣 レア度S+

重さ:150 耐久値:1200 攻撃力:600

効果:不死殺し、大物殺し、光属性アップ(究)、万物切断、英雄障壁、日光、光速激突、浄火、守護結界、聖療、全反射、聖波動

金剛石とアダマンタイド、天性石で作られた不死殺しの短剣。短剣としてはかなり重たく作られており、空に浮かせて使用することを想定して作られている。遠距離攻撃に防御、回復の能力があり、味方と自分のサポートに特化している短剣。


アリナが持つが一本でギリギリだ。


「お、重たいの…」


「…つんつん」


「きゃ!? っ~!? …ノワお姉様」


プルプル震えているアリナの背中をノワがつつくと驚いたアリナがホーリーハルペーフライヤーを落として、アリナの足に直撃した。これは痛い。


「…ごめん。つい」


「許さないの!」


二人が追いかけっこする。悪戯をしたノワが悪いな。アリナにすぐに捕まってしまったノワに聖杯の事を伝える。


「…何をお願いすればいいと思う? にぃ」


「俺もずっとノワの事は考えていたんだけどな」


「…照れる」


武器の事なんだけどな。まぁ、本人が嬉しそうだから何も言うまい。話を進めよう。


「ノワなら魔導書かアクセサリーになるな。そうなるとブリーシンガメンか天使シリーズの魔導書、魔術殺しの魔導書ともう一つ気になっている物がある」


「…何?」


「ランスロットさんが持っている指輪だ」


ただ鑑定させて貰わないといけない。というわけでランスロットさんに会って、お願いするとあっさりさせて貰った。


解呪の指輪:レア度10 アクセサリー 品質S+

効果:魔法無効、術無効、呪い無効、湖の加護

ランスロットが湖の乙女から送られた指輪。魔法や術を無効化することが出来る指輪で湖の加護で水の中でも自在に動くことが出来る能力を持っている。


魔術殺しの魔導書と同じ効果だと思ったけど、破壊するのではなく無効化するのか。これが微妙に違うな。これは予想外。ランスロットさんに話を聞くとかなり便利らしい。


まず結界をこの指輪は擦り抜けることが可能らしい。結界は破壊されると一目でバレるがこれなら察知されない限りバレる事はない。しかも最強の遮断結界も無効化してしまうから侵入を許してしまうそうだ。更に結界の効果も無効化するから侵入してから結界内で暴れる事も可能。


一番いい所は魔術殺しの魔導書と違って、効果は個人で自分の魔法を使えなくすることはない点だ。これはノワの装備は決まったな。ノワは潜入に特化している。ここにこの指輪の効果が加われば色々やれることが増えそうに感じだ。というわけで聖杯を使い、ノワに上げる。


「…おー。綺麗」


「気に入ったか?」


「…ん」


嬉しそうだが、ここでノワのちょっとした異変に気が付いた。


「もしかして何か悩んでいるか?」


「…バレた」


「これでもずっと見て来たからな。もしかして強さで悩んでいるのか?」


「…ん。最近あまり活躍してないから」


そんなことはないと思うのだが、影の能力とデバフが効かない敵が増えてきているのがノワの不安の原因みたいだ。ドラゴンブレスや刑罰など大技はあるから活躍はしているんだけどね。


一応ノワの武器について、考えた事は何度もあるのだ。ただどれもしっくり来なかった。


「ノワは武器を使うなら鎌がやっぱり一番いいのか?」


「…重いのは使いたくない」


普段は影で武器を作っているノワは重さを感じていないらしい。影なら当然と言えば当然だ。


「重さが気になるなら一番簡単なのは魔導書だよな。手に持つ武器なら短剣か細剣になるか? うーん…ちょっと考えさせてくれ」


「…ん。楽しみにしてる」


俺の中で考えはあるんだが、ノワに合うのか色々精査したい。考えながら生産作業を終えて、装備の最終チェックする。


「どうだ? 千影?」


「大丈夫であります!」


「皆もいいな?」


「「「「うん(はい)!」」」」


俺たちは島から戻り、リリーにソーマ酒の料理を使い、他のみんなにも俺が作れる最高の料理を用意した。


「「「「お、美味しい~」」」」


「「「「ガゥ~」」」」


そこでヘーパイストスに声を掛ける。


「行くんですね。皆さん、よろしくお願いします!」


「任せて! リリーたちが絶対にヘーパイストスを守るからね!」


「パパを…死なせないで」


俺は泣きそうなパンドラの頭を撫でる。


「あぁ…絶対に死なせない。必ずパンドラの元に帰すから留守番よろしくな」


「うん!」


俺が味わった親の死をパンドラに味合わせない為にも全員に作戦を説明し、切り札の使用も許可した。俺が選んだメンバーはリリー、イオン、セチア、恋火、イクス、ノワ、リビナ、リアン、和狐、ブラン、セフォネ、ファリーダ、ユウェル、アリナ、燎刃、グレイ、虎徹、コノハ、黒鉄、ダーレー、ルーナ、伊雪、ヒクス、ディアン、ストラ、クリュス、千影、リオーネだ。


流石に洞窟の中ではヒクス、ストラは不利と判断して温存してスタートをする。


俺たちが洞窟の扉の前に集結するとサイクロプスたちが話しかけて来た。


「本当に行くつもりなんだな」


「おらたちが言うのもなんだけど、気を付けてな」


「ありがとう。それじゃあ、行くぞ。ヘーパイストス。しっかり摑まってろ」


「はい!」


基本的な作戦はダーレーに乗った俺とヘーパイストスをリリーたちが護衛する作戦だ。クエストの達成条件がテューポーンに勝つことじゃないから当然そういう選択肢となる。扉が開いて飛び出すと早速以前見たデルピュネーが六体現れると封鎖スキルを使用してきた。


「一気に突破するよ! みんな!」


みんなが一斉にデルピュネーに襲い掛かると俺たちの側面を流れている溶岩の滝から第六感が反応する。いきなりの奇襲!?


「ブォオオオオ!」


現れたのは今までで一番巨大な猪だった。どのくらい巨大かと言うとまず洞窟のサイズに収まっていない。全体が見えていないけど、識別に成功する。


パイア?

? ? ?


パイアはカリュドーンの猪の母と言われている猪だ。セチアたちが結界で守りを固めるがパイアの突撃に一撃で木っ端微塵になる。しかも上から落石まで発生している。なんて傍迷惑な猪だ。


「黒鉄! ディアン! 止めろ! 和狐! 獣化で向かい打ってくれ! 防御も逃げも出来そうに無い!」


「はいな! 獣化!」


黒鉄がドリルにした両手で突撃し、獣化した和狐が襲い掛かってくれたおかげでパイアの突撃範囲から抜けることが出来たが和狐は黒鉄とディアンと共にパイアの突撃を諸に受けて、溶岩の壁に押し付けられた。


「お姉ちゃん!?」


「恋火ちゃん、ダメだよ!」


「こいつらを早く倒さないとタクトさんたちはいつまでたっても先には進めないんですよ!」


「う…ならすぐに終わらせ」


「才気煥発!」


いきなり千影が仕掛けた。一体のデルピュネーが盾を構えると千影がスルーし、ミスリル鋼線で縛り上げると同時に俺が沢山渡したダイナマイトを地面にばら撒いた。結果、デルピュネーは逃げられず、爆炎に包まれると顔を天國で斬った後に如意金剛錫杖で壁に叩きつけた。


厄介な盾を糸で拘束することで構えさせなかった見事な連続攻撃だった。


「戻るであります。如意金剛錫杖。これで一人目であります」


「「アァ!」」


千影にデルピュネー二体の槍が迫るが進化した千影にはその攻撃は遅すぎた。


「伸びよ! 如意金剛錫杖!」


槍を跳んで躱すと丁度顔の高さで如意金剛錫杖を伸ばすとデルピュネー二体の首に伸びた如意金剛錫杖が炸裂する。更に如意金剛錫杖に千影は乗るとそのまま天國でデルピュネーの顔を突き刺し、下がると同時にダイナマイトをばら撒き二体目を倒した。


「戻るであります。如意金剛錫杖」


如意金剛錫杖で元に戻すと天國と共に構える。


「進化したあたしは結構強いでありますよ?」


「「「ア…アァ!」」」


三体同時に襲い掛かって来る。するとここでリリー、ブラン、クリュスが横から乱入し、デルピュネーをぶっ飛ばす。


「独り占めはダメだよ! 千影ちゃん!」


「それに強くなっても慢心したら、ダメですよ。強くなった時こそ気を引き締めなければなりません」


「はい! ブランお姉様!」


そういうブランはデルピュネーの盾を蹴り上げて、がら空きの腹をブリューナクで貫いた。


「はぁ! 倒しました!」


更にリリーも神剣アルカディオンで押し勝ち、勝利する。残りは一体だ。


「よっと。今だよ!」


リビナが星霊海蛇の鞭で盾を縛り上げる。これで盾を構えるのを封じた。


「参る! 爆心!」


「狐炎之舞!」


「影分身! はぁあああ」


「ガァ!」


燎刃がデルピュネーに顔を爆心で攻撃し、腹に潜り込んだ恋火が狐炎之舞で連続で斬り刻むと距離を取り、その隙を踏めるように影分身した千影が身体中を斬り刻むと最後は虎徹が五月雨斬りで決めた。


そしてみんなが俺の方を見るとパイアという壁がすぐそこまで迫っていた。


「扉に飛び込め!」


イオンが扉を開けて、みんなが慌てて扉の奥へと入るとイオンが扉を閉める。和狐たちは入れなかったがこれはどうしようない。扉にパイアがぶつかった音だけでゾッとする。


「「「「はぁ…はぁ…ふぅー…は?」」」」


落ち着いた俺たちが見た光景は巨大な火口に壁から溶岩が流れているフィールドだった。それならまだいい。問題は俺たちの目の前にいる火口の中心に陣取る化け物だ。


魔獣怪父テューポーン?

? ? ?


テューポーンの顔は巨人の顔にドラゴンの角が生えていた。両肩から無数に生えているのはストラそっくりの頭。背にはドラゴンの翼が六枚ある。体は黄金の竜の鱗に覆われているが基本的には以前戦ったエキドナ・リバースと似ていると見ていいだろう。


ただしやばさのレベルが全然違うけどね。すると背後から再び物凄い音が聞こえた。どうやらパイアもここに来る気らしい。するとテューポーンが口を動かく。


「星の神の加護を受けし、人間! 封印されている俺を笑いにでも来たか!」


凄いとばっちりだ。無数のドラゴンの頭がドラゴンブレスの態勢になる。


「俺は決してお前たちを許さん! あいつらを崇めている人間も同罪だ! この世から跡形もなく消し去ってくれる!」


「まぁ、戦闘にはなるよな…行くぞ! 封印石解放!」


セチアのサポートを受け、テューポーンの前にアジ・ダハーカとケツァルコアトルが現れる。


「ふはははは! まさかお前と戦える日が来るとはな! テューポーン!」


「アジ・ダハーカとケツァルコアトルか…まさかお前達を召喚して来るとはな…面白い! ずっとここに封印されて暴れたくても暴れられなかったのだ!」


「ならばお互いに全力で殺し合おうではないか!」


「やれやれ…私はあなたたちのようなドラゴンではありませんが相手をしてあげましょう」


ここでケツァルコアトルは火口の外に出る。それを見たテューポーンも追いかけようとするが火口に設置された封印で外には出られなかった。


「貴様ぁあああ!」


テューポーンが叫ぶと火口が激しく振動し、火口のマグマが上がって来る。


「やばい!? 噴火する!? 全員壁側に避難しろ! ユウェル! なんとか溶岩を防いでくれ!」


「任せろ! タク! 金属壁!」


ユウェルは壁の周囲に金属壁を展開してなんとか噴火を耐えた。


「そんなもの我らには通用せんぞ!」


マグマを浴びながらアジ・ダハーカが襲い掛かる中、俺たちは安全と判断して、金属壁から出ると俺たちが出て来た扉がぶっ壊れて、パイアが現れた。そんなのありか。しかし俺たちにいい事もあった。パイアの背後で爆発が起きる。黒鉄のミサイルだ。


更に和狐とディアンも攻撃している。そこで俺はあることに気が付いた。


『ディアン! 斥力場を使って、パイアに体当たりをしてくれ! 全員壁側に集まれ!』


「「「「シャー!」」」」


ディアンが背後から迫っているのを気にせず、こちらを突進しようと向きを変える。するとこちらを向いた瞬間、ディアンの斥力場体当たりが命中し、問答無用でパイアは押されると火口の穴に押し出される。


後は空を走られないかが問題だけど、今まで猪のモンスターで空を走った奴は見たことが無い。そして俺の予想通り、パイアは火口に落下していた。


「よし!」


「見事な判断です。マスター」


「シャー! シャ!?」


「マスターを褒めている時間を邪魔するとは、万死に値します」


イクスが攻撃したので、沢山のドラゴンの頭が俺たちを狙ってくる。


「行くぞ!」


『太極ブレス!』


「「「「シャー!」」」」


和狐とディアン、黒鉄がドラゴンの頭を攻撃する。


『ここはうちらが受け持ちます!』


『頼む!』


俺たちが火口を回るような道を進んでいく。火口の空を飛んで降りると噴火が来て、逃げ場がない。ヘーパイストスの安全を考えるなら道を行くしかない。すると次々ドラゴンの頭が俺たちに襲い掛かって来る。


「やらせません! 氷獄!」


「…ドラゴンブレス!」


「閃電!! 先に行きなさい! タクト!」


「ここは私たちが引き受けます!」


まずはイオンとノワ、ファリーダ、燎刃が足止めに動く。プラズマハルペーアックスで頭を一つ潰したファリーダが入れば大丈夫だろう。


しかし次々別の頭が来る上に時々アジ・ダハーカとケツァルコアトルの隙をついて、テューポーンのこちらを向いて来る。


「何処へ行くつもりだ!」


テューポーンの真っ赤な目から真っ赤な光線を放たれると触れた所が爆発する。爆発属性の光線なんてあるのか。更にドラゴンの頭から雷ブレスが放たれる。


「効かないの! そして行くの! 光速激突!」


「ギャオ!?」


「やったの!」


「シャー!」


アリナが雷ブレスを防いで、ホーリーハルペーフライヤーが光速でドラゴンの頭の目に命中するが今度は別のドラゴンの頭が炎ブレスを放ってくる。


「水鏡! 恋火お姉様!」


「はい! やぁあああ!」


リアンが水鏡でガードして、その隙に恋火が襲い掛かる。


「レギオン召喚! 来い! ヒクス! ここを頼むぞ」


「「「はい(なの)!」」」


更に進むと今度は頭上から無数のドラゴンの頭から隕石が飛んで来る。


「レギオン召喚! 来い! ストラ!」


「「「「シャー!」」」」


ストラのドラゴンブレスで隕石はバラバラとなり、そのままストラはテューポーンのドラゴンの首たちに襲い掛かった。するとまた正面からドラゴンの頭が無数に現れる。


「ホー!」


コノハが神威解放を使い、大気壁で群がっていたドラゴンの頭を壁に押し付ける。


「ペネトレイトアロー!」


「狙い撃ちます!」


「吸血鬼技! ブラッディクリエーション! 先に行くのじゃ! タクト! ヘーパイストス!」


「おっと…あなた達は行かせないわ。封鎖!」


みんなを援護を受けながらドラゴンの頭を突破する。するとテューポーンの胴体付近で溶岩の滝から次々オルトロスとケロべロスが現れた。


「邪魔だよ! カラミティカリバー!」


リリーの一撃で吹っ飛び、俺たちは抜けるが追ってくる。


「伸びよ! 如意金剛錫杖!」


「ガ!?」


「ここは私が引き受けます。お父さん」


伊雪がそう言うと襲い掛かるオルトロスたちに対して、伊雪は如意金剛錫杖を回転させて、オルトロスたちを弾くと天の披帛がオルトロスに巻き付き、地面に叩きつけると伊雪の元に戻り、伊雪は如意金剛錫杖を構える。


「相手としては不足ですが相手をしてあげますよ」


次に溶岩の滝から顔を出して着たのはヒュドラの亜種。


メルトヒュドラ?

? ? ?


ここまで来るとテューポーンが関わった魔獣シリーズは全部出て来る気がして来る。


「ドラゴンダイブ! 行って! タクト」


「頼んだぞ! リリー!」


そして俺たちはゴールと思われる洞窟を視界にとらえた。しかしそこには厄介な奴らが陣取っていた。それがスフィンクスにプロテクションドラゴンだ。更に背後からメルトネメアと知らない敵が追加で現れる。


メルトキマイラ?

? ? ?


これで挟まれた。思わずヘーパイストスが聞いて来る。


「ど、どうするんですか?」


「そんなの決まっているだろ? 突っ込むぞ!」


「「「「はい!」」」」


ゴールがあの洞窟ならスフィンクスにプロテクションドラゴンを突破するしかない。


「ここまでありがとう。グレイ! 後ろの敵は任せろ! 竜化!」


「ガァ!」


メルトネメアの突進をユウェルは身体で止めるとぶん殴り、ドラゴンテイルでぶっ飛ばす。するとメルトキマイラが両手をドリルにして突っ込んで来る。


『万物武装! くらえ! 巨大化!』


予期しない頭上から迫る小さな星球を気にしなかったメルトキマイラは巨大化した星球に上から潰された。


俺たちが近付いて来るとプロテクションドラゴンが大気壁を飛ばして来る。すると虎徹が斬り刺した。更に連続で飛ばして来るが虎徹は全て斬り裂いて前へと進む。


すると当然スフィンクスが石化光線を使って来ようとした飛んだ瞬間、千影とリビナが動いた。


「闇転移! 伸びよ! 如意金剛錫杖!」


「影移動! 魔王波動!」


飛んだことで下ががら空きになったのだ。更に下から突き上げられたスフィンクスの前に無数の宝石が飛んで来ると眩い閃光を放って、超爆発する。


更にプロテクションドラゴンの多重障壁に虎徹が挑むが中々突破出来ないでいると横からエンジェルダイブで蹴りを入れるブランがヴィーザルサンダルの効果で多重障壁を破壊するとそのままプロテクションドラゴンをぶっ飛ばした。


これで障害は無くなり、洞窟の奥へ俺とヘーパイストスが向かっていく。ここでダーレーも人型となり、リビナとグレイ、千影、本来の姿になったリオーネがスフィンクス。虎徹、ブランがプロテクションドラゴンと敵対することになった。

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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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