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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
オリハルコン鍛冶クエストと色欲の魔王
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#1036 天狗の魔王とゲームの真実を告げる時

帰って来た俺は休憩してから早速千影の進化をさせることにした。進化先はこちら。


天魔


これも第六天魔王を指す言葉なんだけどな。説明ではどうなっているか見てみよう。


天魔…仏道の修行を妨げる魔王にして天界に住んでいる珍しい魔王。あらゆる生命を堕落させ、天界から蹴落とす魔王で天界に行くための最終試練装置と言われている。天狗の中でも最も変化の術に長けており、どんな武芸も使いこなす天狗最強の武術の達人。


このゲームでの仏教で天界に行くためには天魔に勝たないといけないのだろうか?でも、みんなの桜花の話では聞かないな。あ、天照大神とかは神道系だから仏教とは別になるのか。


千影が爺さんのようにならないのか祈りつつ、進化を実行する。仏道天狗の宝珠から黒と何故か白の光が発生し、千影に流れると進化が発生する。


『千影が天魔に進化しました』

『格闘、蹴り技、多刀流、太刀、千里眼、無我、神足通、神速、万物貫通、先制、第六感、天言、神感覚、格納、魔力切断、時空切断、残像、堕落、空振、流星群、電弧放電、閃電、雷轟、多重障壁、荷重操作、重力操作、天候支配、闇潜伏、闇移動、多乱刃、雷化、魔王技、起死回生、神威解放、仏の加護を取得しました』

『格闘【点穴(てんけつ)】を取得しました』

『蹴り技【空衝脚】を取得しました』

『刀【木の葉斬り】を取得しました』

『多刀流【才気煥発(さいきかんぱつ)】を取得しました』

『太刀【流星一文字(りゅうせいいちもんじ)】を取得しました』

『魔王技【曼荼羅結界】を取得しました』


名前 千影 鞍馬天狗Lv40→天魔Lv1


生命力 100→150

魔力  166→216

筋力  257→327

防御力 61→111

俊敏性 320→380

器用値 198→248


スキル


飛翔Lv39→高飛翔Lv39 格闘Lv1 蹴り技Lv1 刀Lv43 多刀流Lv1 

太刀Lv1 杖Lv18 紐Lv17 棒Lv20 扇Lv3 

暗視Lv35→神瞳Lv35 千里眼Lv1 気配遮断Lv29→空虚Lv29 無我Lv1 天耳通Lv32 

他心通Lv39 神足通Lv1 空脚Lv33→転瞬Lv33 練気Lv36→神気Lv36 仙気Lv33 

見切りLv31→心眼Lv31 神速Lv1 万物貫通Lv1 先制Lv1 第六感Lv1 

天言Lv1 神感覚Lv1 暗黒刃Lv29→魔素刃Lv29 格納Lv1 魔力切断Lv1 

時空切断Lv1 透過Lv25 残像Lv1 堕落Lv1 空振Lv1 

流星群Lv1 電弧放電Lv1 閃電Lv1 雷轟Lv1 妖術Lv16 

多重障壁Lv1 夢幻Lv26 暗黒魔法Lv2 神道魔術Lv15 仙術Lv30 

念動力Lv16 荷重操作Lv1 重力操作Lv1 天候支配Lv1 強奪Lv3→物真似Lv3 

変わり身Lv23 影分身Lv35 影縫いLv13→闇呪縛Lv13 闇潜伏Lv1 闇移動Lv1 

集中Lv11→超集束Lv11 鎌鼬Lv26→神鎌鼬Lv26 連撃Lv34→多連撃Lv34 多乱刃Lv1 雷化Lv1 

魔王技Lv1 起死回生Lv1 神威解放Lv1 仏の加護Lv1


進化した千影は翼が紫色になり、目元に赤い紋様が出来ている。


「強くなったであります!」


「あぁ。ん?」


「ち、千影ちゃんに裏切られました~!」


「えぇ!? どうしたでありますか!? 恋火お姉様!?」


千影の胸が急成長したのが、恋火は許せなかったらしい。


千影の強さはとにかく武技にあるな。スキルで初見なのが物真似。この物真似スキルは変化(へんげ)した敵のスキルをそのまま自分の物にしてしまうスキルらしい。流石にステータスは変えられないみたいだけど、自分のスキルと敵のスキルを使うことことが出来るので、物真似した敵よりスキルの数では確実に上回ることが出来る。


弱点は物真似する相手がいないとこのスキルは使えない点だ。後、必ず変化(へんげ)をしなければならない。制限はあるけど、かなり強いスキルだろうな。


次は武技を確認する。まずは格闘の点穴。爺さんも使っていた技で効果は竜穴と同じで動きの停止だ。ただし点穴は人間やモンスターなどが対象。このモンスターの中には竜は含まれていないそうだ。更に神様やアンデッドにも効果は無い。悪魔や魔王に効果があるだけでも竜穴より使い道が多く感じる。


後、不明なのは多刀流の才気煥発。これは自分が格納や装備で持っている武器を連続で使用して敵を攻撃する技。持っている武器で連続攻撃が変化(へんか)するらしい。


「武器以外にも爆弾なども使いこなせるであります! それにスキルがない武器も武技は使えませんけど、ある程度使いこなせるでありますよ」


どんな連続攻撃を披露するのか楽しみだな。凄い連続攻撃を見る為にも俺たちが頑張らないとね。


そして最後は魔王技の曼荼羅結界。これは自分を中心に結界を貼るとその結界の中にいる敵にダメージを与える技らしい。この上、攻撃も出来るらしいからかなりの不意打ち攻撃となる。正直俺はいきなり結界に閉じ込められてダメージを受けている所に流星一文字を使われたら、躱せる気がしない。


これで千影の強さ確認は終了だ。疲れたし、寝るとしよう。そう思うと糸でぐるぐる巻きにされた。速いな。


「あたしとの約束を忘れて貰っては困るであります。お館様」


こうして連行されるとリリーたちの前で千影が質問する。


「烏魔天狗が言っていた誠吾という名前のことやゲーム内とか言っていたことについて、説明してほしいであります」


「あぁ…えーっと…」


まさかの質問が飛んできた。すると俺が何かを誤魔化そうと察知したリリーたちが言ってくる。


「隠し事はダメだよ! タクト!」


「今までタクトさんの事情が何かあるんだとは思ってましたが夫婦になりましたし、今日全てを話して貰うまで寝かせません!」


ここは家の中だから別にログアウトしようと思えば出来なくはないんだけど、リリーたちの覚悟は本気みたいだし、これ以上隠し通せる感じがしないことから俺は全てを打ち明けることにした。


このゲームの事と俺が生きている世界の事をリリーたちに説明する。これを聞いたリリーたちの反応は俺の予想外の物だった。


「やっぱりタクトはこの世界の人じゃなかったんだね」


「ちょ、ちょっと待て。リリー。もしかして気付いていたのか?」


「タクトが普通の人と違う事はずっと前から知ってたよ」


あまりの衝撃的な告白に思考停止する俺である。


「ずっと前ってどのくらいだ?」


「うーんとね。タクトが変だと言ったのはイオンちゃんが最初だったかな? 確かファストの町にまだいた時だよ」


滅茶苦茶最初の頃じゃん!イオンが説明する。


「タクトさんが一度寝ると何をしても起きませんし、いつも決まった周期で朝に起きたり、夕方まで寝ていたりを繰り返していましたからね。流石に可笑しいと気付きますよ。他にも用事があるから冒険が中々出来ないとか言ってましたけど、タクトさんはずっと寝ているだけですし」


マジか…恐らくこの事は運営も見ているだろう。きっと衝撃を受けているに違いない。確かに普通に考えると平日でのゲーム内での俺は夜に寝て、翌日の夕方に起きている事になる。それが五日も続いて、二日は普通に生活している感じだとそれは確かに変に感じるだろう。


そして用事の件は俺の落ち度だな。テスト期間での話だと思うのだが、現実の俺はテストという用事があるがこのゲームでの俺は自室で寝ているだけ。用事があり、出て行っているわけじゃないから明らかな矛盾点だ。


イオンの指摘に納得はいったが、聞かないといけないことが出来た。


「ちょっと待て。何をしても起きないって、寝ていた俺に何をしていたんだ?」


俺の質問にリリーたちは揃って顔をそらした。絶対にリリーたちは俺で遊んでいただろう。最初の頃のリリーなら俺の上で飛び跳ねていたりしそうだな。考えたら、お腹が痛くなってきた。


セフォネは血を吸っていそうだし、イクスに至っては寝ている俺の手をカプセルに置いて、魔力供給とかしていそうだ。運営に管理責任を追及したい!


「まさかとは思うが個室で分かれて寝るのを嫌がっていたのはそれが理由じゃないよな?」


「それは違うよ! タクト! 今でも寂しいんだからね!」


「それに心配なんですよ。寝ているタクトさんは寝息を立てませんし、今のタクトさんとは違うタクトさんになっている気がするんです」


「…ん。もしかしたらずっと起きないかもといつも心配している」


これは運営の落ち度だな。ただリリーたちが感じているのをゲームの世界で表現するにはまだ技術が追い付いていないのだろう。寝息や体温ぐらいは設定できるだろうが俺とは違うアバターになってしまうというのはどうしようもない所だと思う。


「そっか…悪かったな」


「全くです。まぁ、タクト様が話さないのは私たちの事を考えたことだとも思ってましたからみんなで話し合って触れない事にしていたんですよ」


「ボクたちからするとタクトといられればそれでいいからね」


「しかし主の本当の名前などはもっと早くに教えて欲しかったです」


「ブランの意見に同意します。マスター」


味方がいない…ここでリリーが聞いて来る。


「これからタクトのことは誠吾って呼んだ方がいいの?」


「いいや。千影には言ったけど、この世界でみんなと冒険してきた俺はタクトだから今のままで呼んでくれ」


「「「「わかった(わかりました)!」」」」


リリーたちは笑顔で返事を返してくれた。ここで解放された俺は千影と寝る事にした。自分たちの事を知ったリリーたちが今のまま、俺と一緒にいる事を選んだ事を運営はどう思っているんだろうか?俺には運営の事は分からないけど、少なくとも俺はとても嬉しく感じた。

天魔の説明は長くなるので、本編では割愛しました。というのも仏教の世界感の説明をしないと説明出来ないんですよね。というわけでここで軽く説明させて頂きます。


まず仏教では六道という世界観があります。これが地獄から自分達が生きている世界、更に天国が含まれています。


地獄から人間が生きている欲望に囚われている世界を欲界(よくかい)と呼んでいて、天国には無色界(むしょくかい)色界(しきかい)という世界が存在しているそうです。


更に天国には六欲天ろくよくてんという天国の下層の世界があります。この世界はまだ欲望に囚われている世界のため、欲界に属しているそうです。


六欲天は名前の通り、六つの天国に分かれていて、一番上が欲界の最高位で他化自在天たけじざいてんと呼ばれています。ここにいるのが天魔だと言われてます。


自分で書いておきながらややこしい…これでも分かり安く説明したつもりです。補足しておくと天界から蹴落とすとか最終試練装置とかは自分の勝手な解釈であり、このゲームの設定ですので、誤解がないようにお願いします。

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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