#998 火山島トラップと洞窟発見
山の頂上の探索は危険が多いと判断して、海岸線をまず一周探索を目指しているとずっと聞こえていた声に違和感を感じた。
「今の鳴き声、変じゃなかったか?」
「はい。聞こえて来た方向が違うと言いますか…二つの声が聞こえたと言うか声か…変な感じがしました」
「言いたいことは分かるぞ。とりかえずこの辺を重点的に探索してみるか」
たぶん洞窟か何かがありそうだ。俺たちが探索を開始すると声がしなくなった。そこは鳴けよ。場所が分からないじゃん。
「お! 採掘ポイント発見」
いや、これは何か罠がある感じがする。残念だったな。運営よ。俺は日々学習しているのだ!そう思っていると聞き慣れたスイッチ音がした。俺は踏んでない。
「す、すみませ…ぬ~!?」
燎刃の下から火山ガスが噴出し、燎刃は空を飛んだ。俺たちが見上げていると急に俺たち全員が致死毒の状態異常になった。この火山ガスのせいか!
「ここから離れるぞ! こっちだ!」
俺は安全なところまで引いてからみんなからの致死毒を治すと燎刃は申し訳なさそうだ。
「す…すみませぬ…タクト殿」
「俺やリリーたちが一度は通った道だ。気にしなくていいよ。それよりさっきから触っているけど大丈夫か?」
「だ、大丈夫です! いきなりで驚いただけですから!」
思いっきり尻尾や尻尾に直撃する形となったから心配したんだけど、大丈夫と言うならこれ以上の心配は止めておこう。どうやら恥ずかしかったみたいだしな。完全に火山ガスが見えなくなったことを確認してから向かう。どうにもこの辺りには罠が沢山ある気配がするんだよな。ここはロコモコに変えて罠撤去があるぷよ助を呼ぼう。
「ぷよ助、罠を撤去してくれ」
ぷよ助が次々罠を外していく。
「多いな…」
「ここは恐ろしい場所だったんですね」
運営は一体どれだけの数の火山ガス尻噴射を狙っていたのかよくわかった。しかし俺は食らいませんとも。そして残る採掘ポイント。怪しいな。
「これは罠じゃないんだな? ぷよ助」
ぷよ助が上下に跳ねる。大丈夫っぽいな。しかしこのパターンはデスニアさんの水性石を思い出す。
「何が起こるか分からない…警戒してくれ」
俺は採掘すると溶性石が手に入った。完全にあの時と同じ状況だ。さて、何が起きる?
「…何も起きませんね」
やってくれたな!運営!くそ。知らない誰かの笑い声が聞こえて来る気がする。するとぷよ助が突いてくると地面に広がり、立体的な地図を作る。
「あ…空間索敵」
ぷよ助が丸を描く。ずっと使って探索していたのに採掘ポイントのせいですっかり失念していた。ここで俺はスライムに敗北したことを認めよう。早速使用すると洞窟を見つけた。
「ただ大岩で入口を隠すとか深読みしすぎたか…」
塞いですらいないところがムカつく。見つけていたら、がっかりしていただろうからな。
「あはは…でも、これで道が二つあることになりませぬか?」
「そう言うことになるな。このまま火口に行く道と洞窟を進む道…さっきも言ったけど火口は見るからにやばそうだからこの洞窟を進んでみ」
洞窟の中から赤い二つの光を見えた瞬間、第六感が発動する。
「俺から離れろ!」
俺が爆発する。
「タクト殿!?」
「大丈夫…恐らく爆発する魔眼の攻撃だ。来るぞ!」
俺はぷよ助を抱きかかえて、みんなと一緒に洞窟から距離を取ると洞窟から敵が現れる。
エクスプロード・バジリスク?
? ? ?
今度はバジリスクの亜種か。かなり大きいな。それに洞窟の中には入れる気が無いらしい。ここでエクスプロード・バジリスクの目が光る。また俺狙いか。するとコーラルが翼を前に広げて代わりに受けてくれた。
「ピィー!」
「シャアアア!」
コーラルが突撃するとエクスプロード・バジリスクは溶岩のブレスをコーラルに放つ。しかしこれでコーラルは止まることはなく、神炎爪でエクスプロード・バジリスクに目を潰した。どうやら俺の仇を取ってくれたようだ。するとエクスプロード・バジリスクの尻尾がコーラルに命中すると爆発し、コーラルは地面に倒れ込む。
「シャアアア! シャ!?」
俺のライダーキックは躱されると俺を締め付けようとしてくる。ここでパラス・アテナの槍に竜巻が宿る。
「スクリューランサー!」
貫くことは出来たけど、貫通することは出来ず、俺は締め付けられる。強いな。
「シャー!」
「させぬ! 爆心!」
「シャアア!」
燎刃とエクスプロード・バジリスクが同時に爆発する。しかし燎刃はすぐに体制を整えて拳を握る。
「まだまだ! 爆拳! はぁあああああ! タクト殿を放せぇえええ!」
次々、両者の間で爆発が起きる。凄い戦いだな。燎刃は再生の炎を発動させて、爆発をダメージを回復しながら戦い、エクスプロード・バジリスクは再生スキルで回復している。回復量では燎刃が上回っているからこのまま押しても燎刃が勝ちそうな気がするが、締め付けられている俺が持つ保証はない。
燎刃のお陰でエクスプロード・バジリスクは自身の状態に気が付いていない。締め付けられているこの状態でも使える技があるんだよ。俺は地面に避難させていたぷよ助に視線で合図を送る。
『燎刃、引け』
『え? は、は!』
「シャー! シャ!?」
エクスプロード・バジリスクの上から大量の水が流れ落ちて来た。ぷよ助の瀑布だ。そして忌々し気に上を見たエクスプロード・バジリスクは光を見る。
「神撃!」
顔は避けられたがでかい胴体に神撃が炸裂した。
「シャーーー!?」
すかさずゲイルとヒクスが俺を救出してくれて、その間にコーラルは空に上がって、燃え上がっていた。それを見た俺はコーラルに巨人の加護を恩恵で与える。
そしてコーラルの必殺技である捨て身の一撃がエクスプロード・バジリスクに決まる。そして起死回生でコーラルが蘇生するのだが、それを読んで来たエクスプロード・バジリスクがコーラルの背後から襲い掛かる。
「ピィ!」
「シャ!?」
コーラルの神炎尾がエクスプロード・バジリスクの口を強制的に閉じさせ、空中で一回転したコーラルはそのままエクスプロード・バジリスクの頭を神炎爪で押さえつけ、地面に叩きつけた。ここでエクスプロード・バジリスクの爆心が発動し、コーラルは死ぬが今度は普通に空で蘇生する。そして息を吸い込むとゴッドブレスを放つ、エクスプロード・バジリスクを見事に倒した。
「最後は出る幕が無かったな」
「はい。見事な戦いでした! コーラル殿!」
「ピィーーー!」
「ギャオオオ!」
コーラルが勝利の雄叫びを上がるとまた声が響いて、火山が噴火する。空気を読んで欲しい物だ。火山弾と火山雷に対処している間に群がったメルトスライムたちを流して、エクスプロード・バジリスクを解体する。
エクスプロード・バジリスクの魔眼:レア度10 素材 品質S
見た物を爆発される能力がある魔眼。主に指輪や杖などの武器に取り付けて使用される。爆発自体そこまでの威力はないが防御をすり抜けて爆発するため、使い勝手が非常にいい。攻撃に使うアクセサリー素材は珍しく、魔眼の中でも非常に人気が高い素材。
エクスプロード・バジリスクの皮:レア度10 素材 品質S
触れると起爆する危険な蛇皮。主に格闘家のグロープや靴、鞭、盾の素材して使用される。防御性能はほぼないので、服には使用しない方がいい。
解体スキルが絶好調である。エクスプロード・バジリスクの魔眼は指輪を作りたいな。説明を見た感じ相手に指輪を向けるだけで爆発する指輪になりそうだ。かなり強いと思うんだよね。エクスプロード・バジリスクの皮はリビナの鞭だな。そうしないとリビナが怒るだろう。
「流石にみんなボロボロだし、洞窟探索はまた明日だな」
「賛成です」
ゲートポイントを洞窟に設置し、帰る。早速和狐にリビナの鞭を注文すると怒られる。
「その前に服の修復が先どす! 早く脱いでください!」
「…はい」
高校生なのに小学生の叱られた方をされた俺は和狐に頭が上がらなかった。




