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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
自由の国フリーティア
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#99 王女たちとフレンド交換と誠吾の裁判

ハチミツジュースショックから立ち直った姫様と再交渉。俺が提供するのは新作のハチミツジュース二種類。普通のとホットなだけだけどね。効果が違っている以上は二種類とカウントするらしいのだ。で、俺は二種類のレシピを公開したので、報酬は2倍になるわけだが、こちらが勝手に作ったものなので報酬二倍は申し訳ないのだ。そこでアンリ王女から提案される。


「それではこのお店の必要品を私たちが報酬として揃えるというのはいかがでしょうか?」


「それは…よろしいのですか?」


「はい。あなたがお店を出してくれれば市民にもハチミツジュースが行き渡りますし、何より三ツ星シェフと聞かされたら、この国の王女として是非お店を出してもらいたいのです。そのための出資ならば痛くも痒くもありません」


すげー。言い切ったよ。この子。


「これは王女からの提案です。お引き受けしていただきますね?」


これって脅しだよね?王女の提案断ったら、打ち首か何かですか?


「こちらとしてはありがたい限りです。断る理由などありません」


「では交渉成立ですね」


そしてアンリ王女からハニービーのハチミツドリンク分だけの報酬を貰う。


え?報酬高すぎない?いや、考えてみれば国の王女からの報酬なのだ。これぐらい当然なのかも知れない。俺が金額に驚いているとアンリ王女が更にとんでもないことを言い出した。


「それと私とフレンド交換しておきましょう」


この爆弾発言には驚いた。王女とフレンド交換っていいのか?NPCとフレンドになれるのはモッチさんと交換したので知ってはいたが。


「大丈夫ですか? フレンド交換などしてしまって」


「大丈夫です。あなたは天然でこちらの予想を超えていきそうな気がするのです。もしかしたらお姉様の病気を治したりしてしまうかも知れません」


それは持ち上げすぎでしょう。一応料理には薬膳料理というものもあるがこれはあくまで看病の領域だ。治療ではない。恐らく作ったとしてもハチミツジュースと似た効果になるはずだ。やはり病気のことは医者に任せるのが一番なのだ。


「もしお姉様の病気が直せる可能性があるなら私との連絡をいつでも取れたほうがいいと判断しました」


まぁ、断る理由はないのだが、そしてその後、なぜか同じ理由でヒポクラテスとフレンド交換してリーゼ様と執事さんとも交換した。そしてこの時の執事さんの名前が判明した。この執事さんの名前はオリヴィエだった。


やばいですね。道理で強そうな気がしたんだ。強いに決まっている。だって、この名はシャルルマーニュ12勇士で有名な人物の名なのだ。


流石に主人公のローランやオルランドほどではないがフランス軍きっての常識人であり、知将として有名だ。この知将の言うことを聞いていればロンスヴォーの大敗はなかったと言われているぐらいだ。


剣の腕も折り紙つきでロンセスバージェスの戦いでは敵将を討ち取った数はローランを上回っていたと聞いたことがある。事実かどうかは知らないけどね。


しかしこれで有名人は3人目だ。鍛冶の神様、現代医学の父、知将のパラディン。ラインナップが滅茶苦茶だな。これでとりあえず解散ということになった。


俺も夕飯なので一旦落ちないといけない。その前にセチアに糸について説明すると喜んで試してみるという話だった。では、ログアウトする。


夕飯を作っていると佳代姉からメールが来る。大事な話があるらしい。間違いなくアーサーの話だな。逃げることは可能だが何をしでかすかわからないからここは逃げずに説明するしかないな。


夕飯後にビデオチャットする。佳代姉の他に理恋と未希もいる。完全に怒ってます。


「さて、第一回せい君裁判を開始します」


「判決、無罪。閉廷」


「せい君?」


自分で振ったネタのくせになぜに怒る。佳代姉が仕切り直す。


「分かってると思うけど、私たちも動画を見たよ」


本当にどうしようもないな。これ。


理恋と未希が聞いてくる。


「兄ちゃんがあんなに強いなんて聞いてないよ!」

「あんなに怖い兄様、初めて…」


初めてじゃないんだけどな…俺が佳代姉たちと暮らし始めた最初の夏祭りの時に佳代姉たちが男たちに襲われたことがあった。その時に俺は佳代姉たちを助けて、襲ってきた男たちをボコボコにしたことがある。


もちろんゲームみたいに首を飛ばすことは出来ないから金的止まりだ。その男たちは佳代姉が呼んだ警察に連れて行かれて、この事件は終わりとなった。


この事件前まで佳代姉たちとの関係はギクシャクしていたんだが、一気に改善することになる。とはいえ三人はあの時逃がしたので、俺の戦う姿は見ていないはずだから今回が初見なんだな。


「怖がらせたなら謝るよ…ごめん」


「謝らないでいい…それより説明して欲しい」


「そうだよ! なんで兄ちゃん、あんなに強いの!?」


「話してくれるよね?」


逃げ場がない。そもそも三対一の時点で勝ち目がない。仕方ないか。


「はぁ。わかったよ」


じゃあ、話すとしますか…俺と戦闘狂の化物爺さんの話を…

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