#984 七階の情報と後半塔攻略編成会議
思いっきり戦争やバトルを書いてますけど、しっかり二回とも黙祷をしたとんしです。
お盆前ということで改めて更新の予定を告知致します。8月13日(金)~8月16日(月)まで毎日更新致します。2回目のコロナ禍でのお盆休みとなりますが皆さんが少しでもいいお盆休みを迎えられるように頑張って更新を続けて行こうと思います。
結局呼ばれるまでスキル上げをしてしまった。二回ゴールデンパンプキンキングを倒した結果がこちら。
『職業召喚師のレベルが上がりました。ステータスポイント3ptを獲得しました』
『職業召喚師のレベルが上がりました。スキルポイント3ptを獲得しました』
『槍のレベルが40に到達しました。槍【スクリューランサー】を取得しました』
『海魔法のレベルが20に到達しました。海魔法【シースパウド】、【メイルストロム】を取得しました』
『イオンの時空魔法のレベルが35に到達しました。時空魔法【アクセラレーション】、【テレポート】を取得しました』
『ノワの暗黒魔法のレベルが10に到達しました。暗黒魔法【ライフドレイン】、【マジックドレイン】を取得しました』
『リアンの海魔法のレベルが10に到達しました。海魔法【ハイドリックプレス】、【マリンスロウ】を取得しました』
『和狐の連続詠唱のレベルが20に到達しました。連続詠唱の最大数が1増加しました』
『和狐の同時詠唱のレベルが20に到達しました。同時詠唱の最大数が1増加しました』
『アリナの竜技のレベルが20に到達しました。竜技【ドラゴンダイブ】を取得しました』
『チェスの海魔法のレベルが10に到達しました。海魔法【ハイドリックプレス】、【マリンスロウ】を取得しました』
『ゲイルの地魔法のレベルが10に到達しました。地魔法【ウォーリングロック】、【ランパード】を取得しました』
『ダーレーの片手剣のレベルが20に到達しました。片手剣【連続斬り】を取得しました』
『ダーレーの竜技のレベルが20に到達しました。竜技【ドラゴンダイブ】を取得しました』
『ルーナの妖精技のレベルが10に到達しました。妖精技【フェアリープランク】を取得しました』
『ストラのレベルが40に到達しました。進化が可能です』
『コーラルの風魔法のレベルが30に到達しました。風魔法【ダストデビル】、【フライ】を取得しました』
『コーラルの風魔法が疾魔法に進化しました。疾魔法【ソニックブーム】、【スーパーセル】を取得しました』
『千影のレベルが40に到達しました。進化が可能です』
『千影の仙術のレベルが30に到達しました。仙術【仙郷移動】を取得しました』
『リオーネの水魔法のレベルが30に到達しました。水魔法【ブレスレイン】、【サブマリージ】を取得しました』
『リオーネの水魔法が海魔法に進化しました。海魔法【カーレントラピッズ】、【ウォーターワールド】を取得しました』
ヒクスが進化したからついはしゃいでしまった。それでもレベルに気を付けなければならない俺である。具体的にはゴールドパンプキンたちの討伐とゴールデンパンプキンキングの間に僅かな時間があるからそこで編成を変えたりしていた。本当にバランスを取るのが大変だ。
ステータスポイントは俊敏性に回して、残りのスキルポイントは117ptとなった。スキルポイントが増えるとまた増えだしたなと思ってしまうのは俺が慣れて来た証拠なんだろうな。
今回の戦闘でミールが覚えた植物召喚トリカブトとセフォネの吸血鬼技ブラッティブーストを確認してみた。まずミールのトリカブトを使用するとフィールドの一部分にトリカブトが生える。これだけでは効果が発動せず、ミールは花蜜でカボチャを誘導する。するとカボチャたちは集まり、致死毒になるがそこから動くこと無く、結局致死毒で死んでしまった。
恐らくトリカブトは危険察知系と加護スキルをすり抜けているんだろう。効果範囲はトリカブトが発生している範囲だから広くは無いし、誘導の必要性があるけど、罠としてはかなり厄介な物になりそう。
次にセフォネのブラッティブーストだが、どうやら味方を対象に血を吸った者のスキルを短時間だが獲得出来る強化スキルのようだ。問題点は時間の短さとステータスの変化はない点だな。俺のスキルを獲得したセフォネは調子に乗って、魔力切れで倒れている。
「つまりリリーたちの血を吸えば竜化とかドラゴンフォースも使えるようになる訳か」
天昇とか神威解放とかどうなるのか非常に気になるところだ。するとここでリリーたちが叫ぶ。
「「「「タクトー!」」」」
「ふふふふふ」
「「「「ひ!?」」」」
リリーたちが叫ぶが既に手遅れでセフォネに完全にロックオンされるのだった。
新しく覚えた海魔法は既に判明している。シースパウドはイオンが覚えているクワトロシースパウドの一つバージョンの魔法だ。特徴はトルネードより速いという所らしい。次にメイルストロムは渦潮の魔法バージョンだが、魔法の方が範囲と威力が高いそうだ。
ここで塔に向かうと皆疲れていた。しかし進化したヒクスを見たチロルたちは一気に元気になる。するとヒクスはチロルたちが乗るのを翼でガードすると俺の背中を頭で押してきた。どうやら俺の許可が必要だと言っているようだ。
「なんていい奴なんだ! 帰ったら、大好物のお肉をあげよう」
「ピィ!」
「なんかタクトさんが餌付けしていると言うより、上手に転がされているように見えるんですけど…」
「そんなことはない! ヒクスはいい子なんだよ!」
真実はヒクスのみが知る。チロルたちがはしゃいでいる間に俺は他の人から現状を聞く。五階を一回失敗して、六階を一回挑み失敗。そして現在、三回目の六階に挑んで攻略に成功した所らしい。
そしてここで新しいインフォが確認された。それはこの階層を一度でもクリアすると夜にこの階層のモンスターが登場しなくなるらしいのだ。まだサフィンドルイドがいるけど、町中の人を誘拐するのはかなり厳しくなったと思う。
「流石だな。アロマ、アルさん、雷電さん」
「あ、ありがとうございます…でもこれ、何度もやることになるんですよね…」
「かなりきつかったですよ…」
「あぁ…死に戻りも少し出たし、かなり厳しかったですね…アルさんが町の全てを破壊する作戦を行ってくれなかったら、負けていたと思います」
隠れる場所を無くしてからの広範囲攻撃でジャック・ファトゥスを仕留めたらしい。
「凄いことしますね」
「タクトさんがウィザードオーブを更地にしましたからね。あの町も行けるんじゃないかと思っただけですよ」
あれはアテナがしたことなんだけどな。それにみんなも思いっきり攻撃していたはずだ。俺だけのせいにされても困るところだね。まぁ、攻略のヒントになったのなら、よしとしよう。
それでも疲労困憊の様子だから次に挑む人は責任重大だな。そんな中、次の階に挑む人を決める。
「ここでボクたちなんですね…」
「まぁ、ずっと挑んでいなかったからな…そろそろ来ないと可笑しいだろう」
「俺は一度挑んだんだけどな」
というわけでルークと裂空さん、タクマが七階に挑んだ。そして負けて帰って来た。
「もう一回挑ませてください!」
「あんなの納得できるか!」
「勝っていたのにあんなのあんまりだろ!」
「わかったわかった。取り敢えず説明してくれ」
七階で登場したのはサウィンドルイドとウィッカーマンだ。この階層の問題は時間制限があることだった。時間を経過するとウィッカーマンの中に囚われてしまうようだ。ただしこれはウィッカーマンを倒すことが出来たら、もちろん時間制限は解除される。
しかしこの三人なら攻略出来そうな気がしたんだが、問題となったのはサウィンドルイドの道連れスキル。このスキルのせいで火力がある召喚獣の数を減らされたのが敗因の一つだ。
もう一つはウィッカーマンの回復特化能力。攻撃してもすぐに回復されてしまう程の能力を持っていた。流石木の巨人と言うべきだね。因みに攻撃もして来たらしい。ただし踏みつけやパンチぐらいだったらしいのだが、威力が覇撃並にあるそうだ。これを聞いたサバ缶さんが名乗り出る。
「七階の攻略には私が参加します! マッカレルオンならウィッカーマンに負けることはありません!」
「壊れていたはずでは?」
「このイベントのアイテムで治したのよ…許可も取らずに黙ってね」
それはいけないね。ルインさんも頭を抱えているからみんなからバッシングがあったんだろう。一応ギルマスをしているから悪いことをした罰則を与えよう。俺はマモングリモワールから解体されていない山のように積み上がったカボチャを出す。
「黙って貴重なイベントアイテムを使った罰です。解体頑張ってください」
「ちょ!? タクトさん!?」
「あら? いい考えね。タクト君」
「じゃあ、みんなの分もお願いしようっか」
「「「「異議なーし!」」」」
こうしてサバ缶さんはイベントが終わるまで皆が集めたカボチャと格闘することが決まった。そしてルークはどうしてもサフィンドルイドと戦いたいと言ったので、七階担当で決定する。最後の一人に選ばれたのは、大型召喚獣が多いマヤさんだ。
道連れ対策を取るか迷ったところだけど、ルークが道連れ対策として広範囲攻撃が有効だと言ったので、その意見を尊重した。つまり道連れスキル持ちを一人で複数倒した場合はその対象は一人に集中するという考え方だ。ルークはエルフや妖精召喚獣特化だから見事にやってのけてくれるだろう。
これで七階までのメンバーが決まったので、ここからは最後に挑むメンバーを決めていく。
「タクトさんとメンバーを組むのはタクトさんと裂空さんに決まりですね」
「そのことなんだが、タクトの場合だと俺たちと組むより他のプレイヤーと組んでタクトの召喚獣を多くした方が強いんじゃないか?」
「「「「確かに」」」」
確かにグレイたちに乗って貰えれば問題はないな。
「その前に担当する階を決めないか? 現状結構主力メンバーが残っていることだし、鉄心さんたちが最上階に挑んでみませんか?」
数人が驚く中、挑戦するみんなは考え込む。
「確かに私たちのパーティーに満月、与一、レイジ君、アーレイ君などが残っている。最上階に挑む価値はあるか」
「でもギルマスはいいんですか?」
「俺は別にいいですよ。もう一通り称号は持っちゃってますから」
相手が神にしろ魔神にしろ称号は獲得してしまっている。それだったら、みんなに称号を獲得して貰い、戦力を上げた方がいいと思ったのだ。
「ギルマスに譲られた以上は責任を持って、倒さないといけないな」
「そうですね。しかしそうなると主力メンバーは温存したいのが本音です」
「では、次の八階の偵察はタクトさんとタクマさんと裂空さんの三人で行きましょう。そこでタクマさんと裂空さんには敵になれて貰います。後は敵を見てもう一人を判断しましょう」
残ったメンバーを考えるとまずこの二人の名前が挙がるだろう。
「そして九階はタクトさんに担当して貰います。メンバーはタクトさんが選んでくれますか?」
「分かりました」
手を挙げる人が続出する。既に担当する階が決まっているメル、リサ、シフォン、トリスタンさん、チロルは当然却下だ。寧ろ担当する階が決まっているのに何故手を挙げるのか聞きたい。
「じゃあ、手を挙げているミライと手を挙げていないシャローさんでお願いします」
「…兄様なら選んでくれると思ってた」
「えぇ!? 私ですか!? でも」
「強い人を温存しつつ、俺たちとの戦闘経験が豊富で騎乗戦闘にも慣れている人材となるとシャローさんになるんですよ」
シャローさんたち漁師と召喚獣との相性の良さはアトランティスで証明されている。ミライはグレイたちと仲良しだから起用した。十階は回復役のワイフがいるから大丈夫だと思うし、動ける回復役がいると俺たちも安心して戦えるだろう。
「しかし」
「あたしはいい人選だと思うわ」
「私もそうだと思います。漁師のクラスチェンジのためにも頑張ってみたら、どうですか?」
やっぱりみんなもシャローさんの評価が高かったんだな。次々に声が上がるとシャローさんも折れる。
「わ、わかりました! では、頑張らせて貰います」
後は残ったメンバーで十階となる。話し合いが決まったところで俺たちはログアウトすることになった。




