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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
魔王討伐同盟とハロウィンイベント
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#982 ティアマトのドラゴン

活動報告に書きましたが、無事に回復しました。結構きつい副作用が出ましたが、これからも更新を続けていくので、よろしくお願い致します。

最初に口火を切ったのは黒鉄のミサイルだ。それを合図に俺たちは一斉にウシュムガルに襲い掛かった。


ウシュムガルは尻尾でミサイルを弾こうとした瞬間、虎徹が現れ、尻尾の切断に挑む。しかし予想外に硬く、尻尾で逆にミサイルと一緒にふっ飛ばされてしまう。


次にウシュムガルの目が捕らえたのはダーレーとの超連携をしている俺の姿だ。


「はぁあああ!」


「グォオオオ!」


神剣グラムとウシュムガルの竜爪がぶつかり合う。最初はぶつかり合った俺だが、爪の下に神剣グラムを滑らせ、距離を詰めるとそのままウシュムガルを斬り裂いた。そしてウシュムガルに炎の多乱刃がまるで竜巻のように襲い掛かった。


これを合図に全員が一斉攻撃に襲い掛かる。俺は再度ダーレーと共に襲い掛かろうとするとダメージを確認した。みんなの攻撃で土煙が上がっているせいで確認出来ないがどうやら魔剣解放を使われてしまったらしい。


すると俺たちに向かってバスターカリバーが飛んできた。既に剣を構えていて良かった。


「爆風波!」


爆風波とバスターカリバーがぶつかり合うとこれが互角に終わる。これを見ていたタクマとアロマは背後、リリーたちは真上から襲い掛かる。


これに対してウシュムガルは叫ぶと砂嵐が発生する。これに全員が巻き込まれた。この結果、ウシュムガルの姿を見失う。


『イオン、ブラン! 天候操作だ』


『『はい! 天候操作!』』


砂嵐が晴れるとリリーがウシュムガルに食べられそうになっている所だった。


「んぎぎぎぎ~! リリーは食べ物じゃないよ!」


「ガァアアア!」


「情けないわね! カラミティカリバー!」


花火ちゃんのカラミティカリバーが炸裂して、リリーは解放される。


「ありがと~」


「べ、別にお礼なんて言わ」


固まっていた二人はウシュムガルの尻尾で地面に叩きつけられた。仲がいいな。


「何やってるんですか…あの二人は…む」


「ブレスですね。イオンお姉様」


「えぇ。お願いします。ブラン。みなさん、ブランがブレスをあいつに返します。攻撃の準備をしてください」


俺もイオンから指示を受ける。最初の頃は作戦を聞いてばかりだったのに立派になったもんだ。俺が嬉しい気持ちを剣に込める。


ブランが神盾イージスを構え、ウシュムガルはドラゴンブレスを放つ。ブランは見事にこれを跳ね返し、皆が攻撃を浴びせる。


「バスターカリバー!」


最後に俺のバスターカリバーが命中し、ウシュムガルは消え去る。そして俺に道連れスキルが発動し、これを無効化して勝負ありだ。


皆が安全エリアで休憩をする。その間にタクマが花火ちゃんをおちょくっている。どうやらリリーにお礼を言われたことが嬉しかったようだ。リリーが首を傾げているのがなんとも辛い。ここでボスの話をする。


「恐らく敵は最後のティアマトの怪物ムシュマッヘだろう。ウシュムガルの進化先だ。レベル的に言うとヒポグリフと同じかそれ以上だと思ってくれ」


「そうなるよな。確かヒュドラのような敵だったか?」


「ですね。恐らく攻撃面ではヒポグリフを上回るでしょうね」


「ヒポグリフはスピードタイプだったからな。因みに叡智で調べたがウシュムガルの進化先ということしかわからなかった」


ヒポグリフの強さをイベントで見たから俺たちはよく知っている。その強さが今回は攻撃で発揮されることになると思うと流石に警戒度は最大になる。


「とにかく七つある首に集中攻撃をされるのだけは避けないといけない。どういうメンバーで七つの首を相手にするのかまず決めよう。それとさっきの砂嵐対策だな。ムシュマッヘが使ってくると思うと明らかに脅威だ」


作戦が決定し、いよいよボス戦に挑む。扉を開いて中に入ると何もない広い部屋のフィールドだった。この部屋を見ると塔の中という実感が出てくるような部屋だった。


「なんか不気味じゃないか?」


「あぁ…」


「おい。危険が迫っているぜ」


アロマの堕天使ちゃんが装備しているオハンが警告を発する。これは既に敵がいて、狙われていることを意味している。視界にはいない。ならいるのは上しかない。俺たちが上を見上げるとそいつはいた。


ムシュマッヘ?

? ? ?


既に息を吸い込んでおり、攻撃態勢だ。


「「「逃げろ(てください)!」」」


「「「「グォオオオ!」」」」


召喚師三人が同時に指示を出し、全員がバラバラに散る。一方ムシュマッヘは七つある首の内、五つからドラゴンブレスが放たれる。


「うぉおお!? こんな奇襲ありかよ!」


「されたんだから有りなんだろう」


「いくよ! みんな!」


リリーたちが距離を詰めに動くとやはり砂嵐を発生させてきた。これの対策は前回と同じだ。


「「天候操作! あ、あれ?」」


しかし砂嵐が止まらない。やられた!天候支配持ちだったか!


『アロマ! メデューサの天候支配を使ってくれ!』


『既にお願いしましたが駄目でした! 既にこのフィールドの天候がムシュマッヘに支配されているという事だと思います!』


完全に手順を間違えた。砂嵐を使ってくることは分かっていたのに…俺のミスだ。すると砂嵐の中、いきなり色々な悲鳴が聞こえて、地面にとんでもない衝撃が発生した。更に戦闘音が続く。間違いない。天井からムシュマッヘが下に落ちて来て、みんなが襲われているんだろう。急がないと取り返しがつかないことになる。


そう思っていると俺たちに異変が生じる。生命力と魔力が減り出したのだ。更に他のステータスも100減少してしまった。ムシュマッヘの七つの首は全てウシュムガルの首となっていた。つまりこれは七つの首にある魔剣の内、六つの魔剣解放の効果と見るべきだろう。厄介な能力を持っている。


俺がそう思っていると今度は俺とダーレーが麻痺の状態異常になる。これは魔眼か?加護無効持ちもこれで確定だな。そう思っていると何かが落ちて来る音が聞こえた。それは俺が聞いたことがある音だった。


『流星群が使われているぞ!』


『マジかよ!?』


『うぅ…』


『おい! アロマ! 大丈夫か!?』


どうやらアロマが狙われたらしい。というか俺もこのままじゃあ、やばい。明らかに狙われている。するとヘッドギアを付けているイクスがやって来てくれた。ヘッドギアを完全にゴーグルの用途で使用していた。まさかの使い道をよく見つけたもんだ。


「神バリア! ご無事ですか? マスター」


「助かったぞ。イクス。麻痺を受けている。どこかに魔眼を使っている奴がいるはずだ。ホーミングレーザーで見つけてくれ」


「イエス、マスター。ホーミングレーザー、撃ちます!」


発射されたホーミングレーザーがムシュマッヘがいる方向に飛んでいく。攻撃を加えたいが動けない。そしてホーミングレーザーが命中すると爆発で砂嵐の中、灯りを確認出来た。


「どうやら外れを引いたようです。マスター」


「大丈夫だ。続けてくれ」


『黒鉄! 生きてるよな? 誘導弾を使いまくってくれ』


更に俺はみんなに指示を出す。


『今からミサイルで敵に攻撃を当てる。爆発で灯りが発生するからそれを目印に攻撃をしてくれ』


『わかった! 任せておけ』


『りょ…了解しました』


『任せて! タクト!』


あちこちで爆発が起きて、俺の麻痺も解除された。更に砂嵐も止み、状況が判明する。イオンや恋火、花火ちゃん、堕天使ちゃんなど主力がいなくなっていた。確認するとどれも防御力が低い召喚獣ばかり狙ったようだ。


倒せる敵から倒していく。シンプルな作戦だけど戦力が減ったこちらにとっては大ダメージだ。これがティアマトが生み出した最強のドラゴンか。俺が感心していると再び砂嵐を起こす。


「イオンたちを倒した借りは返さないとな」


何より俺たちの仕事はここを早くに突破して、次の攻略に挑む人たちに繋げることだ。俺は神剣グラムに変えて、近衛を構える。


「相手は七つ首のドラゴン。一つ少ないがあんたの相手に相応しいだろう? スサノオ」


ここで切り札を使う気は無かったけど、状況的に勝つためには切り札は使わないといけないだろう。それに近衛の真の力を早めに見ておくのは悪くない選択肢だと思うんだよね。


「近衛! 神威解放!」


近衛の刃が蒼く発光したと思った次の瞬間、蒼嵐(そうらん)が発生し、砂嵐を消し飛ばす。そして俺の背後にスサノオが現れた。


『相手はそいつか。中々のドラゴンじゃねーか。俺様の力の一部、使いこなして見せろ!』


近衛(神威解放):レア度10 刀 レア度S+

重さ:100 耐久値:10000 攻撃力:6000

効果:神特攻(究)、竜殺し、大物殺し、破魔、万物切断、時空切断、英気、神気、戦闘高揚、雷光刃、雷光、雷轟、大雷霆、浄火、空振、多乱刃、旋風刃、暴風壁、天候支配、重圧、烈日、後光、陽光、全滑走、神撃、蘇生、復活、加護無効、神刀解放、太陽の加護、嵐神の加護、神刀技【雲外蒼天(うんがいそうてん)

嵐の神スサノオの力が解放された神刀。刀には緋緋色金、鞘には神鹿の鹿角が使われている。一振りで雷嵐を呼び、緋緋色金の輝きは世界を明るく照らす。このことから天候を象徴する刀となっている。必殺技の雲外蒼天はどんな困難も一刀両断する威力を誇る。


近衛から物凄い振動を感じる。まるでさっさと力を振るわせろと言ってるかのようだ。しかしこの振動を強く握り、抑え込む。こうでもしないとこの状態での近衛を振るえない。とんでもない暴れん坊だ。


俺が近衛に苦戦している所にムシュマッヘが攻撃しようとするがそれよりも早くリリーたちが攻撃を加える。


「やっと見えた!」


「散々やってくれましたね!」


「タクトの準備が出来るまで相手をしてやるよ!」


「やられた借りを返しますよ! みなさん!」


皆が時間を作ってくれている。俺は近衛のコントロールに集中する。


「すぅ…ふぅ…暴れたいんだろう? 俺も同じだ。だから俺に任せてくれ。あいつをぶった斬るぞ! 近衛!」


俺は居合斬りの構えを取ると近衛が大人しくなる。いい子だ。


「タクト!」


「「「「シャー!」」」」


ムシュマッヘが俺に向かってくる。


「神刀技! 雲外蒼天!」


俺が言った瞬間、見えたのは壁だった。そして俺は自動で近衛を掲げる。すると向かって来ていたムシュマッヘの四つの首が横一閃に真っ二つになる。そして四つの首が室内では発生するはずがない日の光に照らされて、蒼い光の粒子となって、消滅した。


「シャー! シャ?」


ムシュマッヘが恐らく倒された首を復活させようとしたんだろうがそれが出来ることは無かった。これが雲外蒼天の効果か。刹那の瞬間に放たれる広範囲の復活封じの即死攻撃。元々加護無効もあるからかなり酷い必殺技だぞ。


「ガァアア!」


これを見た虎徹も勝負に出る。全ての刀を解放し、虎徹の必殺技とも取れる連続攻撃を披露する。その虎徹の連続攻撃で真っ二つにならないことに驚きだ。これを見たリリーが力を貯めている所にムシュマッヘが襲い掛かる。これの撃退に動いたのはブランだ。


「エンジェルダイブ!」


ブランが蹴りの状態でエンジェルダイブを使うと完全にライダーキックの構えとなり、ヴィーザルサンダルのライダーキックが眉間に決まり、地面に叩きつけた。


最後の首には黒鉄がホールドし、タクマとアロマのそれぞれ異なる獣魔魔法が放たれた。そしてリリーが力を解放する。


「竜技! ドラゴンノヴァ!」


これで消滅する。しかし紫の霧が発生し、そこから七つの首が俺たちに襲い掛かって来た。


「わ!?」


「やば!?」


「回避を!」


「デウスエネルギーキャノン! 狙い撃ちます!」


デウスエネルギーキャノンを構えていたイクスの攻撃が命中し、ヘッドギアを外す。


「計算通りです」


凄いドヤ顔だ。相手が起死回生で蘇生するのを完全に待っていたな。流石と言うかなんというか。呆れているとインフォが来た。


『ハロウィンの塔五階をクリアしました』

『ボーナスアイテムの獲得に成功しました』


これで取り敢えず俺たちの仕事は果たした。クリアした俺たちは外に転移し、攻略情報を伝えると非常に疲れたため、早めにログアウトさせて貰った。

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異世界転生した鼠小僧は義賊になる
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