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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
魔王討伐同盟とハロウィンイベント
1027/1718

#976 北と南の砦情報と伊雪の告白

告知致しましたが明日もいつもと同じ時間に更新を致します。23日も更新しますので、連日更新となります。


また今年のお盆休みである8月13~16日にも連日更新を行う予定でいます。コロナと猛暑で大変な夏ですが、頑張って乗り越えて行きましょう。

みんなが戻って来るまでの間に俺はスキル一覧と睨めっこして、新しいスキルを選んだ。


『魔力操作スキルが魔力支配スキルに進化しました』

『魔法阻害スキルを取得しました』

『障壁スキルを取得しました。障壁スキルが神障壁スキルに進化しました』


名前 タクト 究極の召喚師Lv11


生命力 269

魔力  552

筋力  385

防御力 190

俊敏性 358

器用値 392


スキル


格闘Lv42 蹴技Lv42 杖Lv48 片手剣Lv50 槍Lv39 

刀Lv50 二刀流Lv31 軍略Lv21 恩恵Lv3 念動力Lv34 

神気Lv10 神瞳Lv12 神障壁Lv1 詠唱破棄Lv43 魔力操作Lv27→魔力支配Lv27 

魔力切断Lv41 魔法阻害Lv1 空間歪曲Lv10 空間索敵Lv8 第六感Lv33 

天言Lv10 神感覚Lv39 召喚魔術Lv50 封印魔術Lv43 ルーン魔術Lv42 

阻害無効Lv26 騎手Lv51 錬金Lv33 採掘Lv40 伐採Lv42 

解体Lv60 鑑定Lv55 識別Lv61 疾魔法Lv21 炎魔法Lv18 

地魔法Lv20 海魔法Lv17 暗黒魔法Lv18 神聖魔法Lv30 雷魔法Lv55 

爆魔法Lv58 木魔法Lv40 氷魔法Lv45 時空魔法Lv65 獣魔魔法Lv17 

遅延魔法Lv26 連続詠唱Lv50 遊泳行動Lv34 転瞬Lv26 心眼Lv27 

無我Lv25 叡智Lv29 料理Lv53 釣りLv23 シンクロLv37 

エンゲージLv26 マリッジLv3 超連携Lv39 絶対防御Lv2 巨人の加護Lv12 

アテナの加護Lv12


魔法阻害が25pt。魔力支配と障壁が30pt。これで一気に俺のスキルポイントは114ptまで減ってしまった。だが、後悔はない。どうやら障壁スキルはアテナの称号で進化したっぽいな。これで俺も立派な魔法使い職だ!物凄い今更なのは言っちゃいけない。


そんなことをしていると皆がやって来た。ここで報告会を開く。まず砦の攻略をした人たちはみんな仲良くウィッカーマンに捕まり、呪いを受けた。そしてサンタクロース作戦をした生産職は捕まることが無かった。やはり魔女のルール違反にはならなかったらしい。


更に魔術殺しの魔導書を使ってみた結果は呪いの無効化には成功し、代わりに蘇生はされないという結果に終わった。デスペナがカボチャでホッとした。もし違っていたら、実験して貰った研究員の人に申し訳ないからね。


生産職たちが無事だったお陰でナオさんから伊雪の指輪を貰うことが出来た。告白は後にしてこれからの事を会議をする。まずは砦を守っていた敵についてだ。


「そっちに出て来たのはラミアとエンプーサだったのか」


エンプーサは召喚獣として既に知られており、インプの進化先でレベル的にはヴィヴィアンと同じくらいとなる。足が一本の女性の悪魔で幻術や妖術を得意としている。またラミア同様に吸血スキルも持っている悪魔だ。それがボスとして五体現れたそうだ。チロルが質問する。


「強かったんですか?」


「うん……破壊の加護がある靴と棘が沢山付いている鞭を装備していてね。何人か武器と防具を壊されちゃったよ」


メルから話を聞くと鞭は攻撃を受けると出血という持続ダメージが発生する状態異常を発生させる鞭でこれを避けながら距離を詰めるのは至難の業だったらしい。


結局状態異常になることを承知で接近戦を挑むと今度は強烈な蹴りが飛んで来る戦い方をしたそうだ。その蹴りの威力はリサがガードしても地面に叩きつけられるほどの威力だったらしい。


魔法や遠距離攻撃でも幻術で避けられることと男性が挑むと女性プレイヤーに変化されて堕落スキルの餌食になることから女性プレイヤーが中心になって、倒したらしい。


「「「「ちゃんとラミアは倒したから」」」」


女性陣から絶対零度の視線攻撃を受けて、男性プレイヤーたちが黙る。きっと酷い戦場だったに違いない。今度は俺たち側の情報を話す。これを聞いた神話を知っている人たちはある女神の存在を疑う。


「モルモーにラミアとエンプーサ……これは偶然かしらね?」


「サウィンドルイドたちから女神というキーワードも出て来ましたからね…しかもハロウィンと関係がある女神です。ラスボスとして登場する可能性はかなり高いんじゃないでしょうか?」


俺たちが登場を疑っている女神の名はヘカテー。ギリシャ神話に登場する冥府の女神だ。強さ的にはギリシャ神話の冥府においてはハデス、その妻ペルセポネに次ぎ三番目に強いと言われている。ラスボスの資格は十分にあるだろう。


更にヘカテーは様々な称号で呼ばれている女神でハロウィンにおいては『境界の女神』と呼ばれてオカルトの世界ではハロウィンはヘカテーを祝うお祭りでもあるらしい。


「タクト君はヘカテーに勝てると思うかしら?」


「正直戦ってみないと分かりませんね。神話の通りのヘカテーと戦うことになるとしたら、勝てないと答えます」


「そうなるわよね」


それほどまでにヘカテーは強い女神だ。しかも俺とは相性が悪い。何故ならヘカテーはアルゴノートで有名な魔女メーデイアに厚く信奉されており、魔術と関りが深い女神として知られている。


こうなると思い出すのがモルガンとの戦いだ。あの時は魔術殺しの魔導書で魔法を封じることが出来たけど、果たして女神に通用するのか疑問が残る。もし、通用しなかった場合は魔法戦となる。その場合は勝てる気がしない。アテナがヘカテーと戦って、勝っていれば勝算はあるんだが、戦った神話はないと思う。


「とにかくこれは保留にしておきましょう。まだ登場するか分からないし、結局どのくらい強いのか戦わないと分からないから議論の意味がないわ」


「ですね。では、話を明日攻略する砦の話に移りましょう。どうでしたか? 銀」


「はいはーい! 既に見つけて、両方砦の前にテントを設置済みだよん」


「…折角なので砦内の偵察も行いました」


銀たちの偵察の結果、北と南は砦内が泥になっている砦でクルールという魚人が守っていることが判明した。


「ここにきてどちらも同じなの?」


「ボスが違うみたいです。掲示板の情報によると北のボスがラハム。南のボスがラフムだそうです。どちらも最初は泥人間の姿らしいですがドラゴンに変化するのが確認されています」


「北と南はメソポタミア神話ですか…」


「これでラスボスにティアマトの可能性が出て来たわね」


クルールとラハム、ラフムはメソポタミア神話に登場する原初の海の女神ティアマトが生み出した十一の怪物として登場する。この場合はラハム、ラフムは同じ怪物として分類しているけど、他の怪物たちが登場する可能性は高まった。ここで問題となるのはルインさんが言ったティアマトだ。俺は自分の考えを話す。


「ティアマトがラスボスの可能性は低いんじゃないでしょうか?」


「原初の海の女神だからですか?」


「はい。塔に現れるのは不自然ですし、ティアマトだとハロウィンとの関係性は恐らくありません。それに今回のキーポイントになっているサウィンリッチはみんなの話によると魔法使いなんですよね? それだったら、ヘカテーがラスボスの可能性の方がしっくり来ます」


俺の言葉に全員が納得する。


「タクトさんの言う通りだとしてもわざわざティアマトの十一の怪物を登場されたということは他の怪物たちが塔に登場する可能性はあるでしょうね」


「わざわざ塔を用意したのはメソポタミア神話と関係を持たすためでしょうからね」


「つまり今回のイベントの敵はティアマトの十一の怪物と今まで登場したハロウィンモンスターの混合ってことになるのかな?」


「恐らく間違いないでしょう」


その後はどちらが北と南の砦を攻略するか議論し、俺たち召喚師はラフムがいる南を担当することが決まった。なぜそうなったのかというとラフムが男でラハムが女という掲示板情報が入って来たからだ。


攻略情報も共有し、生産職にも耳よりの情報がもたらされた。カボチャモンスターたちを集めることが出来るアイテムが見つかったのだ。それがこちら。


幽鬼の灯石(あかりいし):イベントアイテム

効果:幽霊モンスターを集める

淡い橙色に輝く石で幽霊モンスターをこの石に集めることが出来る。


これがあるなら生産職だけでゴールドパンプキンを捕まえることが出来るだろう。そのためカボチャ漁のやり方を議論している。俺たちは俺たちでゴールドパンプキンの倒し方を話し合う。そこで注目を浴びたのが暗黒魔法のベルセルクだ。


この魔法は指定した人を狂戦士化の状態異常にして、防御力を0にする代わりに防御力減らした分だけ筋力に回すことが出来る魔法だ。主に最後の一押しが足りない時に使われて来た魔法なのだが、今回はこれを味方ではなくゴールドパンプキンに与えてことで狂戦士状態にし、逃走と回避を封じる作戦が立てられた。


「問題は付与させて貰えるかだが…」


「この魔法は強化と弱体化が一つになっているような魔法ですからね。どう判断されるか微妙な所です」


「…待って。ベルセルクとサンクチュアリの融合魔法があった。バーサーカーフェスティバルだって」


雫ちゃんが言った魔法名を聞いた俺たちの脳裏に狂戦士たちがお祭りをしている映像が過った。嫌なお祭りだな。しかしこれなら月食と対して効果は変わらないだろう。


それぞれ明日の行動が決定したところでそれぞれ分かれる。俺は伊雪にエンゲージリングを渡すために二人で蘇った町を探索する。


「こうして改めて見ても綺麗な町ですね」


「あぁ…魔女は町を復活させるだけらしいから、この町は間違いなく人間の手で作られた町だ。この光景は魔女の影響が強いんだろうけど、俺には魔女に必死に抗って来た人間の意地のようなものを感じる」


「意地ですか?」


「そうだよ。魔女はルールで縛って、最小限の物しか人間に与えていない。そしてそこには与えられたものを飾る決まりは存在していないんだ」


「あ…つまり町にあるランプなどは人間が自分の意志で取り付けたということですね」


正解したので、俺は伊雪の頭を撫でながら町を見る。


「その通りだと思う。だからこの光景は魔女に人間が見せつけているように俺には見えるんだ。お前が支配してもこれだけ綺麗な町を作ったぞ。ってね」


「そう考えると町の景色が違って見えますね」


俺たちはそんな会話をしながら、町の外に出る。流石に町中での告白は不味い。町の近場だとカボチャモンスターは出ないからプレイヤーの姿もない。


「なんかここで伊雪に告白するのは間違っている気がするな」


「私は全然気にしませんよ? お父さんの気持ちが一番嬉しいですから」


く…嬉しいことを言ってくれる。伊雪の笑顔が眩しい。それじゃあ、俺もこの笑顔と気持ちに応えるとしよう。ポケットからエンゲージリングを取り出そうとするとその隙に伊雪は俺の首に回る。


「ふぅー」


「うお!? とっと! セーフ。伊雪」


「ふふ。ごめんなさい。お父さん。最近これをしなかったなと思いまして」


「時と場所を考えろよ。エンゲージリングを落とすところだったぞ」


「お父さんに限ってそれはあり得ませんよ」


いや、滅茶苦茶危なかったのをまじかで見てたよね?俺が伊雪を見ていると伊雪が近づいて来た。


「私は悪い女です。天女など偽りの名。その実は死神の系列で人間に恐怖を与える存在です。こんな私でもお父さんは愛してくれますか?」


「当たり前だろ? そもそも伊雪に指示しているのは俺なんだ。伊雪が気にする必要なんてないよ。ただ他人に悪戯するのは止めるようにな」


「言いましたね? では、私の悪戯はお父さんにだけすることが決定しました。最初はお父さんのベッドの中を雪だらけにして、リリーお姉様たちが入れなくしようと思います」


「…おい」


「冗談ですよ」


全く冗談に聞こえなかった。目が本気だったんだもん。すると伊雪が手を差し出して来る。


「こんな悪いことばかり考える女ですけど、指輪を付けてくれますか?」


「もちろん。どんな伊雪でも愛することをこの指輪に誓うよ」


俺が伊雪に指輪を付けるとインフォが来る。


『伊雪とエンゲージが結ばれました』


ホテルへの帰り道、伊雪に聞いてみる。


「なんか告白だったのに伊雪に持ってかれちゃったな」


「他の皆さんはお父さんの告白を聞くために結構待つ人が多かったので、女の格の違いを見せるために私から攻めて見ました」


やっぱり狙っていたのか…道理で主導権を握られていた感じを受けたわけだ。その後、ホテルで伊雪と寝るわけだが、手には雪だるまを持っていた。


「ベッドの中に入れるのはダメだぞ」


「悪戯してもいいと言ってくれましたよね?」


「言ってない。既成事実を作ろうとするなよ。ほら、寝るぞ」


「はーい…ふふ。そんなお父さんが大好きです」


最後まで伊雪に振り回される夜だった。

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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
[一言] 伊雪ともやっとですね。おめでたい!
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