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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
魔王討伐同盟とハロウィンイベント
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#969 スキル上げ収穫祭

俺たちは遠出して再びカボチャ集めを再開する。なぜ遠出することになったのかと言うとリリーたちがカボチャを集めすぎたのが原因だ。他の人たちの分が無くなり、その心配がない遠くに足を運ぶことになった。


カボチャ集めの時間は夕飯までの予定でいる。折角なので、ここでスキル上げをリリーたちに指示した。戦闘能力がほぼ皆無の敵だ。スキル上げに使わない手はないだろう。


俺はエンゼルファミーユで時空魔法を覚えていない皆にアクセラレーションを掛けながら、解体作業。はっきり言おう。倒されたカボチャモンスターが貯まる一方だ。俺が解体ばかりしている姿が面白いのかリリーたちは笑顔で積んでいく。


「スキル上げ! スキル上げ!」


特にリリーは歌いながらノリノリだ。そんなリリーを見ていたら閃いた。


「恩恵。リリーに解体スキル」


「え?」


リリーに解体スキルを与えた。これで俺は解体作業から解放されることとなった。


「リリー、解体役交代だ」


「えぇえええ!? なんで!?」


「リリーが一番スキルレベルが高いだろう? それに皆のお姉ちゃんなんだから頑張ってくれ。ぷよ助、粘着糸の罠を研究しているところ悪いが譲渡してくれるか?」


「う…そこを言われると…あ」


リリーの目に全員の目が輝いている姿が映る。


「リリーなら速いですし、もっとスピードを上げて大丈夫ですよね」


「…ん。これは頑張らざる負えない」


「タクトの苦労を知る貴重な機会を貰えて良かったね。リリー」


「もっと知ってもらうために頑張りましょう」


いつもみんなはリリーに振り回されている側だからな。この絶好の機会にリリーを振り回す気満々だ。俺も遅延魔法を上げるために頑張るとしよう。


「ちょっと待って~!? みんな~!?」


リリーの目の前にカボチャの山があっという間に出来上がった。するとプラチナパンプキンキングが現れる。これに俺たちが挑むのを見て、リリーは飛び出そうとするがユウェルがドローミで拘束する。


「リリーお姉ちゃんはカボチャの解体だぞ」


「酷いよ~! ユウェルちゃん!」


「タクの指示だ」


これを言われたら、リリーは何も言えない。リリーが地面に手を付いている中、俺たちは戦闘する。俺たちが囲むと予想通り影分身を使った。しかし影分身を使えるのはこちらにもいる。ここで活躍したのが千影だ。


千影は影分身を使い、素早い接近戦をすることが出来るからプラチナパンプキンキングの影分身をすぐに潰してくれた。おかげで身代わりは封じること成功する。


「はぁああ!」


「カボ!」


イオンが斬りかかると霊化で逃げようとするが、今回は逃がさない。イオンの装備をルナティックミスリルソードに変えてあるからイオンは問題なく霊化しているプラチナパンプキンキングを捉え、倒した。


「やりました!」


「全員でかかるほどじゃ、無かったな。千影、お疲れ様」


「お役に立てて何よりであります!」


リリーがプラチナパンプキンキングを解体するとリリーが白銀カボチャに埋もれてしまった。マモングリモワールで収集すると白銀カボチャが百個落ちたことが判明する。これはボーナスモンスターを倒すか捕まえるかは結構重要になりそうだな。


そしてカボチャがまたどんどん増えていく。


「こんなにたくさん無理だよ~!? タクト~」


「いや、時間はかかるがリリーなら出来るはずだ」


「う…リリーよりイオンちゃんのほうが速いよ! タクト!」


「何でも人に押し付けるのは悪い癖ですよ。リリー。今日ぐらいは苦労を学びなさい」


暫くすると恩恵の効果切れでリリーは解放された。最後にイオンが覚えた竜魔法を見せて貰うことにした。


「竜魔法! ドラゴンコールドフロント」


魔方陣から青いオーラのドラゴンが出現すると現れた方向に向かって飛んでいく。するとドラゴンが通り過ぎた後ろ全てが青い世界となる。その青い世界に入ったカボチャモンスターたちは凍り付いてしまった。


魔方陣より後ろには効果を及ぼさないみたいだが、ほぼ全体攻撃と言っていい魔法だな。威力はカボチャモンスターを一撃で倒すくらいはある。詳しい威力はこれから調べていくとしよう。


この魔法のいい点は逃げ道を確実に封鎖するところにあると思う。イメージ的には囲い込み漁をしている感じに見えたからな。魔法の発動地点から後ろのフィールドを使えなくして、フィールドの端まで追い込んでそのまま倒す感じだ。


悪い点は青いオーラのドラゴンが普通のスピードであることとフィールドの端に追い込んでも逃走スキルがあれば逃げられるという所だな。実際にゴールドパンプキンには逃げられている。


ただこれは使い方が下手だからだと思う。初めて使ったんだから仕方が無いんだけどね。今回のゴールドパンプキンの漁で結構使えそうな技だと思った。


ここで戦闘をやめたので、インフォが来る。


『連続詠唱のレベルが50に到達しました。連続詠唱の最大数が1増加しました』

『連続詠唱のレベルが上限に到達しました』

『セチアの雷魔法のレベルが35に到達しました。雷魔法【マグネットサークル】、【サンダーヴォルティックス】を取得しました』

『リアンの雷魔法のレベルが35に到達しました。雷魔法【マグネットサークル】、【サンダーヴォルティックス】を取得しました』

『ブランの天使技のレベルが20に到達しました。天使技【エンジェルダイブ】を取得しました』

『セフォネの連続詠唱のレベルが10に到達しました。連続詠唱の最大数が1増加しました』

『ファリーダの魔王技のレベルが20に到達しました。魔王技【デモングランドクラック】を取得しました』

『ユウェルの土魔法のレベルが20に到達しました。土魔法【アースクェイク】、【レジストストーン】を取得しました』

『ダーレーの片手剣のレベルが15に到達しました。片手剣【ハヤブサ斬り】を取得しました』

『狐子の闇魔法のレベルが20に到達しました。闇魔法【チャーム】、【ダークナイト】を取得しました』

『ミールの木魔法のレベルが35に到達しました。木魔法【シードドレイン】、【シック】を取得しました』

『ヒクスの風魔法のレベルが30に到達しました。風魔法【ダストデビル】、【フライ】を取得しました』

『ヒクスの風魔法が疾魔法に進化しました。疾魔法【ソニックブーム】、【スーパーセル】を取得しました』

『スピカの雷魔法のレベルが35に到達しました。雷魔法【マグネットサークル】、【サンダーヴォルティックス】を取得しました』

『千影の闇魔法のレベルが20に到達しました。闇魔法【チャーム】、【ダークナイト】を取得しました』

『千影の妖術のレベルが10に到達しました。妖術【祟り】を取得しました』

『リオーネの闇魔法のレベルが20に到達しました。闇魔法【チャーム】、【ダークナイト】を取得しました』

『ルミの氷魔法のレベルが5に到達しました。氷魔法【フリーズ】、【アイシクルアロー】を取得しました』

『夕凪の雷魔法のレベルが15に到達しました。雷魔法【レジストパラライズ】、【ブリッツ】を取得しました』


結構なスキル上げになったな。案外今回のイベントはスキル上げ要素が強めなのかもしれない。


「終わった~!」


「…まだ全然終わってない」


「どうするの? お兄様?」


「収集出来るかな?」


試して見ると倒したモンスターも収集することが出来た。なんて素晴らしい魔導書なんだ。マモングリモワール。これを見ていたイクスがリリーに止めを刺す。


「これでいつでも続きが出来ますね」


「もう勘弁して~!」


その後、白金カボチャを金カボチャに交換して、サバ缶さんに教えて貰った宿ホテルに行くとシフォンたちがいた。


「随分魔法を撃ちまくっていたな。タクト」


「スキル上げにはいい機会だと思ったからな」


「「あ」」


意外にもシフォンとアーレイは気付いていなかった。流石にミランダは気付いていたみたいだな。一応召喚獣が一緒でもいいか確認が取れた所で一番大きな部屋を頼もうとするとイオンが急にお願いをしてきた。


「ここは私に任せてください。タクトさん。んん! このホテルで一番高い部屋をお願いします」


「かしこまりました。ご案内致しますね」


「ありがとうございます」


イオンの謎の行動にリリーたちが声を上げる。


「いいな~。イオンちゃん」


「大人の女性な感じがします!」


「そうでしょう。実はずっとやってみたかったんです」


まぁ、人生で一度は言ってみたい言葉かも知れない。俺たちはフロントの人に案内され、エレベーターに乗る。ここで俺に悲劇が襲った。


「わ!?」


「きゃ!?」


「なんですか!? これ!?」


「うぐ…」


初めてのエレベーターに乗ったリリーたちは独特の浮遊感に驚き、よろめいた結果、俺の両足は踏まれ、恋火の肘打ちが溝に決まった。完全に油断していた。


その後は平和でリリーたちと一緒に案内された部屋に入る。


「「「「おぉ~!」」」」


「「「「可愛い~!」」」」


「「「「かっこいい~!」」」」


まぁ、評価はそれぞれだ。部屋は皆がくつろぐには十分な広さがある部屋だった。内装はハロウィン仕様だ。ベッドから壁までジャックオランタンがいる。そしていつものベッド争奪戦が始まるとあっという間にくしゃくしゃだ。ホテルの人に申し訳ない。


折角の部屋なので、ちょっと見て回ることにした。するとジャグジー風呂を発見する。流石最高級のホテルで一番高い部屋だ。ちょっと舐めていた。


「それじゃあ、寝るか」


「「「「どうぞ! えい!」」」」


俺のスペースを開けて、俺が寝るとリリーたちは飛び込んで来た。どれだけ高級な部屋でも変わらないリリーたちを撫でてログアウトした。

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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