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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
自由の国フリーティア
102/1716

#97 第3王女と街中の決闘

リターンでフリーティアに帰り、早速リーゼに報告する。


「おぉ! 見事に手に入れてきたか! 早速ハチミツジュースを作ってもらいたいが、その前にお主に会わせたい人がいるのじゃ。お主の家に連れて行くから待っておるのじゃ。くれぐれも留守にするでないぞ」


そう言われて、素直に待つこと数分。リーゼと他にたくさんの人が来た。な、何事だ?


「すまぬな。タクトよ。話が大事になってしまったのじゃ」


ちょっと待って。この人たち、まさか全員ハチミツジュース狙いなの?なんか騎士っぽい人が多いけど。俺が驚いていると騎士の中からドレスを来た女の子が前に出てきた。


「お初にお目にかかります。私はアンリ。アンリ・フリーティア。この国の第3王女です」


あぁ…お姫様が来ちゃったのね…というか第3王女?第1王女が病気になっている話はアウラさんたちから聞いたが、王女が第3までいるのは知らなかったな。


しかしこの家、何もないぞ…大丈夫か?


「気遣いは無用です。あなたがあのハチミツジュースの制作者ですか?」


「はい。一応ハチミツジュースを作りました召喚師のタクトです」


俺が自己紹介する。すると騎士の一人が俺に言う。


「おい。本当だろうな? 嘘なら容赦せんぞ?」


あれ?喧嘩売られてる?


「お主…タクトを紹介したのはわらわじゃ。わらわの言葉を疑うのか?」


「い、いえ。ただ随分な所に住んでいるもので…」


悪かったな。随分な所に住んでいて。だがこの意見に他の者も賛同する。俺の店を笑う者までいる。

正確には俺の店じゃないが俺たちの拠点を笑われるのはイラっとするな。

その騎士たちの様子にリーゼとアンリ王女様も嫌な顔をする。それを察した執事さんが提案する。


「ほほ。そこまでこの店を侮辱するなら店長と戦う覚悟はあると判断してよろしいかな?」


「はは! 別にいいですよ。しかし相手になりますかね?」


最初に俺に突っかかってきた騎士が決闘を承諾する。それを聞いたリーゼと執事が笑む。あ…これはボコれと言ってるな。


「それは戦ってみないとわかりませんな。タクト殿は戦っていただけますか?」


執事さんに言われるとインフォが流れる。


『特殊クエスト『フリーティア護衛騎士との決闘』が発生しました』


特殊クエスト『フリーティア護衛騎士との決闘』

報酬なし

フリーティアの第三王女を護衛している騎士達に決闘で勝利せよ


クエストね。報酬はなし。さて、どうするかな。


「いいんですか?」


「かまわん。思う存分お灸をすえてやるのじゃ」


「騎士ともあろうものがあのような発言をしたのです。痛い目を見て、己の未熟を知ってもらういい機会です。思う存分に戦って下さって結構ですぞ」


「はぁ。アンリ王女様は承認されるので?」


「はい。正直言ってこの者達は護衛で勝手についてきたのです。それであの物言い…申し訳ありませんが決闘をお願いいたします」


アンリ王女までそういうなら決闘を許可するなら仕方ないな。


「わかりました。その決闘お受けいたします」


俺の回答にリリーたちが盛り上がる。


「タクト! ボコボコにしちゃって!」


「私たちのお店を笑った人たちにお仕置きしてあげてください!」


「タクト様の勝利を信じています」


「タクトお兄ちゃん…頑張ってください」


この子達にそう言われてやる気が増している俺は単純なんだろうな。


「剣を直してもらっているので、素手でいいですか?」


「ふん。貴様はそれでいいのか?」


「俺は素手で十分です」


「…後悔するなよ」


決闘をするために路上に出る。そして決闘が始まった。


剣を構える騎士。それに対して俺は構えを取らない。相手を見ながら自然に立つ。それを見た騎士は頭に血が登り、俺に斬りかかってる。


「つぇやあああああ!!」


武技を使わないのは評価しよう。だがこの程度の挑発に乗るようでは話にならないな。俺の右のクロスカウンターが騎士の顔面を直撃する。吹っ飛ぶ騎士を左手で掴み、引き戻す。そこから顔をひたすらに殴り続ける。


いや、だって、相手は鎧を着ている騎士。こちらは無手。なら防具がない顔を狙うのは当然だ。


「ご、ごめん…なさい…た、助けて…」


そして決闘は俺の勝利で終わる。残ったのは見事に顔をボコボコにされた騎士だ。


「つ…強い…」


「よ…容赦ねー」


騎士たちがざわめく。そこまで強さは見せてないだろうに…とはいえ、これで終わり--


「おもしれー。次は俺が相手になってやるよ」


なわけないか…次に出てきたのは大剣を持った大男の重騎士だ。


決闘が始まる。今度はしっかり構える。それを見た大剣の重騎士は獰猛な笑みで俺に襲いかかってる。


「ぜぁああああ!」


こいつも武技を使ってこないか…だがやはり隙だらけだな。俺は大剣を振り下ろそうとしている騎士に対して、懐に腕を入れて、しゃがみながら相手を投げる。合気道の剣取りの技の一つだ。


「ぐはっ! な、何がおき」


俺はすかさず立ち上がり、ジャンプして、空中で一回転。構えは踵落とし。


「ちょ!? やめ!?」


俺の空中踵落としが大男の首に炸裂する。大男はぴくぴく痙攣している。骨折の手応えはあった。恐らく首の欠損ダメージで動けないのだろう…俺は動けない男をひたすら蹴り、試合終了。


あまりの試合に騎士たちドン引きである。とそこでヘーパイストスがガラスの剣を持ってきた。それを見た騎士達は剣で勝負しろと騒ぎだす。


リリーたちはそれを見て、笑っている。リーゼと執事さんもだ。まぁ、やる気ならやってやるだけだ。


数分後。


「や、やめてくれ!」


「参った! 降参だ!」


「もう斬らないで~」


「痛い…痛いよ~」


路上に哀れに斬り刻まれた騎士たちが転がることになった。そしてクエストクリアを知らせるインフォが流れる。そして格闘と片手剣がレベルアップ。悲しいレベルアップだ。


そして弱音を吐く騎士たちに執事さんとアンリ王女様が言う。


「やれやれ。手加減されて音を上げるとは…情けない」


「全くです。あなた方は城へ帰りなさい」


「っ!? しかし姫!」


「あなたたちに護衛が務まらないのは一目瞭然です。帰って訓練でもしていなさい」


『は、はい…』


護衛の騎士たちはとぼとぼ帰っていった。なんか悪いことしたなー。


名前 タクト 中級召喚師Lv4


生命力 38

魔力  76

筋力  28

防御力 18

俊敏性 24

器用値 55


スキル


格闘Lv1→Lv3 蹴り技Lv12 杖Lv15 片手剣Lv6→Lv8 投擲Lv1 召喚魔術Lv19 

錬金Lv9 採掘Lv12 伐採Lv10 解体Lv19 鑑定Lv9 識別Lv15 風魔法Lv19 

火魔法Lv19 土魔法Lv18 水魔法Lv19 闇魔法Lv18 光魔法Lv22 雷魔法Lv15 

爆魔法Lv15 木魔法Lv15 氷魔法Lv15 時空魔法Lv13 読書Lv5 

料理Lv19 餌付けLv6 釣りLv5 シンクロLv2


合気道を文章で書くのは難しいですね。合気道を知っているわけじゃないので、何か誤りがあったら、教えてくださるとありがたいです。

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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
[気になる点] 王女が一人の冒険者のところまでわざわざ出向くわけがない
[一言] 私は合気道2級を持っているのですがこの話で出てる 合気道の技に関して大丈夫ですよ〜 私が入っている流派には短刀取りや杖技、剣技などもあります。
[一言] 護衛の騎士が一冒険者しかも職業召喚士に負けるとかダメでしょ(笑)
2020/01/08 10:44 退会済み
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