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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
魔王討伐同盟とハロウィンイベント
1019/1718

#968 カボチャ収穫祭とハロウィンのお菓子

俺たちの目に飛び込んで来た光景は無数の空飛ぶカボチャとそれを追いかけるプレイヤーたちの姿だった。その中にはアーレイとシフォンの姿もある。一応識別しておこう。


ゴールドパンプキンLv50

限定モンスター 討伐対象 アクティブ


プラチナパンプキンLv40

限定モンスター 討伐対象 アクティブ


シルバーパンプキンLv30

限定モンスター 討伐対象 アクティブ


カッパーパンプキンLv20

限定モンスター 討伐対象 アクティブ


ブロンズパンプキンLv10

限定モンスター 討伐対象 アクティブ


綺麗にレベル分けされているな。そして当然のように俺はゴールドパンプキンを狙っているアーレイたちの戦いを観察する。


「おら!」


「カボ!」


「やぁあああ!」


「カボ!」


攻撃を全て躱されている。叡智で調べてるとゴールドパンプキンは回避系のスキルと無効系のスキル全てを持っていることが判明した。攻撃のスキルは光速激突と自爆。非常に厄介というか面倒臭い敵だな。しかしリリーたちはやる気満々だ。


「「「「行ってきていい?」」」」


「あぁ。そういえばグレイたちも仮装しないと行けないのかな?」


取り敢えず呼び出してみんなでゴールドパンプキンを狙う。しかし誰も捕まえることが出来なかった。


「「「「カボカボカボ!」」」」


「「「「…」」」」


カボチャたちに笑われたリリーたちからキレる音が聞こえた。そして再び追いかけっこが再開する。


「おーい。時間が無いんだから、遊ぶのはほどほどにしておけよ」


「「「「遊んでいるわけじゃない!」」」」


リリーたちが集まって来て、俺に抗議する。俺はリリーたちを宥めて、ゴールドパンプキンの弱点を探る。厄介なのがやはり逃走スキル。これのせいで電磁操作などの拘束や結界も擦り抜けられてしまう。


それならスキルを封じればいい訳だが、封印無効持ちだから封印出来ない。罠に嵌めれればいいんだけど、それも危険予知で読まれた。


回避を許さない必中の攻撃をすると攻撃より速く逃げていなくなる。これは大魔法も同じで発動を感知すると逃げられてしまう。


「困ったな」


「そんなこと言わないでよ~。タクト」


「馬鹿にされたままじゃ、終われません!」


みんな負けず嫌いだからな。取り敢えず、みんなにはプラチナパンプキンを集めて貰うことにして、俺はシャローさんたち漁師を探すとカッパーパンプキンと戦っている人を発見した。


「すみません。ちょっといいですか?」


「へ? あ、ギルマス。どうかしやしたか?」


「ラーンの網って持ってます?」


俺が思いついたのは人魚の入江でお礼としてシャローさんたちが交換していたラーンの網だ。ラーンの網ならもしかしたら逃走スキルを封じる能力があるかも知れないと思った。


「あっしは持っていやせんね。他の人なら持ってやすよ」


「そうですか…ログインしていますか?」


「あぁ…今日は遅れると言ってやしたね」


無念だ。俺がガッカリしていると生産職たちがカボチャを捕まえるのに使っているタモ網に目が留まる。


「このタモ網で捕まえているんですか?」


「そうでやすよ。捕まえると自動で解体までしてくれるみたいでやす」


それってつまりゴールドパンプキンもこれで捕まえることが出来るってことにならないか?しかし鑑定すると逃走を封じる効果はなさそうだった。だけどこれに逃走を封じる効果がないと生産職たちはゴールドパンプキンを捕獲することが出来ないはずだ。


「…このタモ網ってどこで手に入りますか?」


「へ? それなら町のお店で手に入りやすよ。あっしらは初回だけただでしたけど、戦闘職は最初からカボチャと交換だと思いやす」


「因みになんですけど、これとは違うタモ網があったりしましたか?」


「ありやした。最もサイズが違うだけのタモ網だったと思いやす」


俺にはそれだけとは思えないな。これは急いで調べに行く必要がありそうだ。


「ありがとうございます! リ」


俺が振り返ると手に一杯のプラチナパンプキンを持っているリリーたちの姿があった。やはりプラチナパンプキンのレベルになると問題なく倒せるよな。


「「「「解体して」」」」


「はいはい」


俺が解体していると必要数が集まったんだろう。ボーナスモンスターが出現する。


プラチナパンプキンキングLv50

ボーナス限定モンスター 討伐対象 アクティブ


巨大なモンスターかと思ったけど、プラチナパンプキンに王冠を装備させているだけだ。凄く手抜き感を感じているとリリーたちが一斉に討伐に向かう。しかしそれよりも速くシフォンたちが襲い掛かる。


「シルフィードダンス!」


「カボカボカボカボ!」


「うそ!? きゃ!?」


シフォンの二刀流連撃を普通に躱した。見た目は手抜き感があるが強いな。


「ロードカリバー!」


「カボ~」


「だぁ~! なんかムカつく!」


アーレイの攻撃はまるで余裕と言わんばかりに回避した所でプラチナパンプキンキングはプレイヤーとリリーたちに囲まれる。


「「「「貰ったー!」」」」


「カボ!」


プラチナパンプキンキングは影分身を使い、身代わりでプレイヤーとリリーたちの包囲を抜けた。上手いな。すると魔法使いの上級魔法が発動する。


「ホワイトミュート!」


ホワイトミュートはフィールド全体に猛吹雪を発生させる氷魔法。これでプラチナパンプキンキングに逃げれないと思ったのだが、霊化で躱し、フィールドからいなくなった。この結果に皆は悔しそうだ。


「逃げられた~」


「ごめんなさい。タクトさん」


「あのカボチャさん、誰かに似ている気がしました」


「ノワだろ」


恋火に疑問に答える。掴みどころがないのにやけに上手な所がそっくりだと思う。


「「「「あぁ~。納得した」」」」


「…みんな、とっても失礼。ノワならもっと早くに逃げ出している」


自慢になっていないが確かにこちらをおちょくっている印象は受けたな。それはノワには無いところだ。


「このままじゃ、終われない! 行こう! みんな!」


「はーい。そこまでだ。ちょっと気になることがあるから今からお店に行くぞ」


「「「「お店!」」」」


戦闘より新しい町のお店に興味が行くリリーたちである。俺たちは町を歩きながら物色しているとお店を発見した。


「いらっしゃいませ! あれ? さっきのお兄ちゃん?」


「君はさっき会った子だね。ここが家だったんだな」


「うん! お母さんのお手伝いしてるんだ!」


「偉いな~」


俺が手を伸ばした瞬間、リリーたちから視線攻撃を受けて手を下した。


「タモ網ってあるかな?」


「あるよ! 全部で五種類あるの! ちょっと待ってて! これがメニュー表です!」


一覧を見る。


巨大サイズのタモ網:金カボチャ×1

特大サイズのタモ網:白金カボチャ×1

大サイズのタモ網:銀カボチャ×1

中サイズのタモ網:銅カボチャ×1

小サイズのタモ網:青銅カボチャ×1


ソウルケーキ:金カボチャ×1

バームブラック:白金カボチャ×1

パンプキンクッキー:銀カボチャ×1

キャンディアップル:銅カボチャ×1

キャンディーコーン:青銅カボチャ×1


仮装衣装:白金カボチャ×1


悪いけど、お菓子はほとんど知らないものだ。パンプキンクッキーはそのままカボチャのクッキーでキャンディアップルはりんご飴なのはわかるけどね。他はちょっと知らない。勉強不足だな。


後学の為に実際に見せて貰うことにした。ソウルケーキはケーキというより、クッキーだった。最大の特徴は十字にレーズンが飾られている所だ。これはお店で見たことがあった。名前を覚えておらず申し訳ない。


バームブラックはドライフルーツを入れたパンケーキという印象。正直名前がなんで違っているのか分からない。


キャンディーコーンはトウモロコシの形をした飴で上から白・橙・黄色の三色に綺麗に分けてある飴だった。バームブラックとキャンディーコーンは本当に知らなかった。後で調べよう。


仮装衣装は全部一律だったのは大きい。そしてお店ではカボチャの交換も出来るらしい。一覧がこちら。


金カボチャ×1:白金カボチャ×50

白金カボチャ×1:銀カボチャ×50

銀カボチャ×1:銅カボチャ×50

銅カボチャ×1:青銅カボチャ×50


白金カボチャ×50:金カボチャ×1

銀カボチャ×50:白金ボチャ×1

銅カボチャ×50:銀カボチャ×1

青銅カボチャ×50:銅カボチャ×1


俺は巨大サイズのタモ網を一つ交換する。大きさ的にはカボチャが十個は入りそうなタモ網だ。すると全員から視線を受ける。


「「「「お菓子は?」」」」


「頑張ってカボチャを集めるならバームブラックまで交換してあげよう」


「「「「頑張る(ります)!」」」」


というわけでリリーたちはバームブラック、パンプキンクッキー、キャンディアップル、キャンディーコーンを手に入れた。


喜ぶみんなだが、リリーがタモ網に疑問を持つ。


「それって、必要なの? タクト?」


「タクトさんには何か考えがあるんですよ。リリー」


「マスターは無駄なことはしません。その行動には必ず意味があります」


結構無駄なことをしている気がする俺だが、今回はちゃんと考えて行動している。これを鑑定すると予想通り、逃走無効の能力がタモ網にあることが判明した。


「じゃあ、これで捕まえればいいんだね! タクト!」


「そんな簡単に行きますかね?」


「そもそもこのタモ網に入れないとダメなんだよね? タクト」


「あぁ。これじゃあ、たぶん逃げられるだろうな」


スピードでリリーたちとほぼ互角のゴールドパンプキンをタモ網で確保するのはほぼ不可能だ。そもそも運営はこの攻略法を考えていないと思う。何故なら生産職たちが光速激突や神速を覚えるスキルではないからだ。ならばどうすれば生産職でも捕まえることが出来るのか。答えは簡単だ。セチアに質問する。


「セチア、このタモ網をばらして網だけ使うことは可能か?」


「なるほど! 流石タクト様です! ちょっと待ってくださいね…可能です!」


やはりこれがゴールドパンプキンの攻略法か。タモ網からゴールドパンプキンの周辺を覆える程の巨大な網を作ればゴールドパンプキンの逃走スキルを封じることが出来るんだろう。


俺がイメージしているのは囲い込み漁だけど、相手は魚じゃないからな。具体的な方法は漁の専門家であるシャローさんたちに聞くのがいいだろう。


このことが分かったことで運営が生産職を否定しない訳が分かった。どんな網を作るにしても生産職の力が必要になるからだ。それにこの方法なら生産職でも十分ゴールドパンプキンを捕まえることが出来ると思う。実際にやってみないと分からないけどね。


しかしこれをするには相当な数の巨大サイズのタモ網が必要となる。皆にこのことを知らせても二十一時までに作れるとは思えないしな。俺はこのことを皆に伝えて、白金を狙う事を指示する。


そして再び町の外に歩き出す中、リリーたちはお菓子を食べ歩きしている。まずはキャンディーコーンを食べる。


「「「「う、う~ん」」」」


微妙な評価だ。俺も食べてみると凄く好みが分かれそうな味だった。次はキャンディアップルを舐める。


「「「「甘~い」」」」


これは高評価だ。俺も舐めてみると完全にりんご飴の味だった。次はパンプキンクッキーを食べる。


「「「「うむうむ。美味しい!」」」」


美味しい評価だが、リリーたちの様子から見るとキャンディアップルのほうが美味しく感じたみたいだな。因みにパンプキンクッキーには料理バフがあり、魔力の一時間自動回復があった。


最後にバームブラック。これには何故か料理バフが無かった。不思議に思っているとこれを食べたリリーたちに異変が起きた。


「もぐもぐ。痛いの!?」


「がりってしました!?」


「んん? 何か硬い物が入ってますね」


アリナと恋火がダメージを受ける中、燎刃の口から出て来た物を鑑定する。


修復の砥石(といし):イベントアイテム

効果:武器の耐久値全回復

武器を研ぐことで耐久値全回復させることが出来る不思議な砥石。


どうやらバームブラックは中にイベントが有利になるアイテムが入っている料理らしい。


「食べ物の中に石を入れるな! 料理を馬鹿にしているのか!」


「どうどう。タクトさん。落ち着いてくだ」


「あ、今イオンお姉様もがりってしたの」


思いっきり噛んでしまったらしい。イオンには悪いことをしたな。


「んん? 石ではない何かがありますね。失礼して…これは布?」


「私のほうは指輪です」


「うちはコインどす」


どうやらアイテムはランダムらしい。全員の奴を調べてみた。


修復の布:イベントアイテム

効果:防具の耐久値全回復

防具に押し付けることで耐久値全回復させることが出来る不思議な布。


マテリアルリング:イベントアイテム

効果:幽鬼の加護の無効化、霊化の無効化

指輪の宝石から出る光を敵に当てることで敵の幽鬼の加護と霊化を無効化する魔法の指輪。


幽鬼のコイン:イベントアイテム

効果:アンデッドモンスターと幽霊モンスターから狙われなくなる

持っているだけでアンデッドモンスターと幽霊モンスターから狙われなくなるお守りのコイン。


この他にもポーションや転移する能力がある石など様々なアイテムが出て来た。被害が続出している中、完食したのはユウェルだ。むしろこれは問題なんだけどな。ここでサバ缶さんに報告する。


この限定アイテムは間違いなくこのイベントのキーアイテムになると思う。するとここで研究者からクラスチェンジした博士の一人からバームブラックのことを聞くことが出来た。


どうやら現実でもバームブラックには指輪や布、コインを仕込んで何が出るか楽しむことがあるらしい。これでパンケーキとは全くの別物だと言わざるを得ない。いずれにしてもドッキリにしては悪質だ。これが事前に知っているなら楽しめただろうけど、説明には何も書かれていない。ゲームだから実害はないけどさ。これはちょっと運営に文句を言いたいと思った。

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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
[一言] なるほど、知ってる身としては何バームブラックに思いっきりかぶりついてんだよって感じだけど知らなきゃそんなもんか
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