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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
ウィザードオーブ戦争
1005/1718

#958 ベリアル軍団VSリープリング

ルークにぶっ飛ばされたベリアルが起き上がる。


「てめぇはあの時の坊やじゃねーか。また遊んで欲しいのか?」


「今日は一人じゃない。この前のお返しをさせて貰うぞ! ベリアル!」


「あぁ~…可愛い顔していいね。さっきの召喚師を逃がしちまったし、仕方ねえか。おまえたちで遊んでやるよ! 天軍!」


堕天使たちが召喚される。その中には第五進化もいた。


フォールンセラフィム?

? ? ?


フォールンスローン?

? ? ?


フォールンケルビム?

? ? ?


それぞれ堕天使の第五進化だ。それが五体ずついる。更にまだまだ敵が増える。


「折角のパーティーだ! 全員で楽しまねーとな! 魔軍!」


床から悪魔たちが召喚される。いつもいないのが三体がいた。


アークデーモン?

? ? ?


バフォメット?

? ? ?


共にグレーターデーモンの第五進化だ。こちらも五体ずつ。そして何故かいるのがこいつ。


ベリアルスライム?

? ? ?


女性陣が全員叫ぶ。


「「「「悪魔や堕天使は分かるけど、なんでここでスライム!?」」」」


「あん? 俺様のペットに決まっているだろ?」


これを聞いた女性陣は一斉に後ろに下がった。ベリアルのスライムなんて嫌な予感しかしないだろう。そしてアーレイが本来なら最初に言うべきことを言う。


「ちょっと待てよ。多すぎじゃね?」


「今頃、弱音を言うの? タクトに俺に任せとけとか言ってた癖に」


「弱音じゃねーよ! し、指摘?」


「なんで疑問形なのよ」


呆れるミランダ。こればっかりはアーレイだから仕方ない。するとベリアルが召喚師たちと恋火たち召喚獣を岩場に転移させる。


「このまま時間切れを待っても良かったんだが、退屈になりそうだからな。少しは俺様を楽しませてくれよ」


もしベリアルがここで一人だけ後方に下がっていたら、ルークたちが使った切り札が不発に終わってしまっていたかも知れない。ここでネフィさんが杖を構えるとチロルたちもこれに続く。


「ん? そいつは…はは! なるほどなぁ! こいつは楽しめそうだ!」


「「「「封印石召喚!」」」」


名持つの天使たちが召喚される。それは最初の時にベリアルがあっさり倒した天使たちが今回はその中にネフィさんが召喚したウリエルの姿があった。ベリアルが嬉々としてウリエルに拳を放つ。それをウリエルは双剣で止めた。


「久しぶりじゃねーか! ウリエルゥウウウ!」


「また人間を堕としたみたいですね。ベリアル! あなたの素行はもう看過できません! ここで仕留めさせてもらいます!」


「言うようになったじゃねーか! 生真面目なウリエルちゃんがよ!」


二人が激しくぶつかり合うとウリエルが押される。


「く!? しまっ!?」


「あばよ! ウリエルゥウウ! ッ!?」


「はぁああ!」


ウリエルのピンチにブランがブリューナクで割って入る。


「てめぇ…俺たちの戦いの邪魔をしているんじゃねーぞ!」


ベリアルの拳にブランは蹴りを放つ。


「俺様にそんな攻撃が通用するわけ」


「それはどうでしょうね!」


ブランはベリアルをぶっ飛ばした。


「ベリアルの拳に勝った? ふふ。強くなりましたね。ブラン」


「主が私の我儘を聞いてくれたおかげです」


ブランの靴はベリアル対策に俺がブランに預けたヴィーザルサンダルだ。これでブランはブリューナク、神盾イージス、ヴィーザルサンダルの三つの神の武器を装備していることになる。


ベリアルを相手にするためにはこれぐらいはしないと止めれないと思ったし、何よりブランがベリアルとの勝負を望んだ。なら俺は信じて託すのみ。


「厄介な盾を持っている上に槍と靴もかよ。更にウリエルや他の天使たちまでいると来た。ははは! 最高だな! 超興奮するじゃねーか!」


「来ますよ! ブラン!」


「はい! ウリエル様!」


しかしこれでもまだベリアルに押される上に二人をサポートしていた召喚師や召喚獣をベリアルは狙い出した。しかし皆も雑魚ではない。しっかり陣形を組んで、守りを固める。突破されるとすかさず恋火たちやルーク、獣の召喚獣たちがベリアルに攻撃し、サポートを潰すことを阻止していた。


ベリアル側が激闘をしている一方でルインさんは全員に活を入れる。


「どれだけ言っても敵は減らないわ! やるしかないのよ!」


「その通りだな。クラスチェンジした力を試すにはいい量と思うとしよう」


「鉄心さんらしいですね」


「全部倒されないでくれよ! 父さん!」


結論を言うと大苦戦。数が多い上にバフォメットは魔法、回復、デバフ特化の悪魔だ。中でも俺たちをエステルイベントで苦しめた浪費スキルと回復をダメージにしてしまう痛恨の魔眼でサポートを封じられているのが痛い。


浪費スキルのせいでご飯や回復アイテムを使わないといけない。しかしこれを使うと逆にダメージを受けてしまう状況だ。ましてや全回復アイテムを使うと即死するというプレイヤーにとっては最悪の状況と言っていい。


しかも再生スキルまでダメージになってしまっている。救いがあるとすれば痛恨の魔眼は見た者にしか発動しないからアースウォールなどの壁を作れば防ぐことが出来る。


それでも加護無効でほとんどのデバフを付与してくるバフォメットは最優先で撃破するべき存在とすぐにみんなは判断する。しかしバフォメットに辿り着くのが難航する。


まずフィールドの重力のせいで全員の俊敏値が大幅に落ち込んでいる。更にバフォメットを守っているのが立派な鎧と大盾と大剣を装備しているアークデーモン。こいつの守りを中々突破出来ない。


更には格闘戦を得意としているフォールンスローンと紫炎の剣を持っているフォールンケルビムなどの堕天使が空から襲い掛かって来て、プレイヤーたちは中々進めない。そして時間をかけるとフォールンセラフィムの魔法が飛んで来る。


「あぁ~! うざったい!」


「悪魔と堕天使の組み合わせがここまで厄介だとは思わなかったわね…ゴエティアでは王とされるだけはあると言ったところかしら?」


ベリアルは八十の軍団を率いているともされている。数こそこれに遠く及ばないがその役割をはっきり分けている戦闘はまさに軍団といった印象をプレイヤーに与えていた。ここでシフォンが提案する。


「一点突破するしかないと思いますけど…」


「完全に誘っているな…」


「それでもこのままじゃあ、ジリ貧よ。シルフィ姫様たちも苦しめられているし、やるしかないわ」


ルインさんの言葉に全員が頷く。アーレイたちが盾を構え、鉄心さんたちが飛び出す構えを取る。


「「「「英雄波動!」」」」


アーレイたちの攻撃は空間歪曲に吸い込まれる。その隙に鉄心さんたちが飛び込むが上から弓矢堕天使たちが弓矢、悪魔たちが魔弾を撃ち込んで来る。それをダメージ覚悟で突っ込むとアークデーモンが立ち塞がる。


「「「「おらぁあああ!」」」」


プレイヤーたちが一斉に飛び掛かる。その結果、鉄心さんたちが自由になる。アークデーモンの股の下を通り抜けて、バフォメットにやっと挑めると思ったその時、鉄心さんたちの前に現れたのはベリアルスライムだ。


「邪魔だ! 時空切断!」


ベリアルスライムが真っ二つに斬られる。するとぺリアルスライムは爆発し、鉄心さんたちにピンク色の霧が包み込んだ。


「これは!? う!?」


全員仲良く魅了の状態異常になった。これで自由に動けなくなってしまった。そしてバフォメットが周囲に展開している四つの水晶から黒雷を降らせ、更に杖を構えるとレッドスプライトが鉄心さんたちを襲った。


「「「「ぐぁあああああ!?」」」」


鉄心さんたちがダウンするとそこに堕天使たちが追撃を加え、死に戻るがワイフさんが蘇生させる。


「くそ…ベリアルスライムを見逃していたか」


「だけど、これでベリアルスライムは倒した。次こそ…はは。冗談だろ」


バフォメットが今までプレイヤーが頑張って減らした敵を全て蘇生させる。これはつまりバフォメット同士の蘇生もあり得るということ。流石にこの状況で心が折れそうになるプレイヤーだが、ここで援軍が到着する。クーフーリンたちだ。


「よ! また随分と楽しそうな戦闘をしているな! お前ら!」


「予想通りオイフェたちも俺たちの仲間になったわ。ルインはん。それと外の連中ももうすぐ援軍として来るみたいや」


「そう。正直助かるわ。どうにも厄介な状況でね」


ルインさんが状況を伝えるとスカアハ師匠が提案する。


「なるほどな。それならまずはバフォメットを仕留めるか。使えそうなのは空にいる堕天使だな。行けるな? オイフェ」


「えぇ。もちろんよ。姉さん」


「「影転移!」」


堕天使の羽で発生した影に転移した二人はそれぞれ堕天使を足蹴にして、槍を構える。


「ゼノ・ゲイボルグ!」

「ゲイボルグ!」


空から三十の鏃となったゲイボルグがバフォメットたちに狙う。しかしスケープゴートたちが身代わりを発動し、攻撃を受けた。それを見た二人は一度引く。


「これはすぐにどうこう出来る物じゃないな」


「えぇ。下手に下の悪魔に影転移をすると悪魔の影の能力を喰らってしまうでしょうし」


「分かっているじゃないか」


「姉さんは私を馬鹿にしてませんか!?」


姉妹の仲の良さに一瞬笑みが浮かぶ一同だが、気を取り直す。そしてルインさんが攻略の糸口を暴れているクーフーリンを見て、思いつく。


「こうなったら、それぞれ部隊を五つに分けて、同時にバフォメットを倒すしかないないわね」


「奇襲が通用しないならば、それが最も現実的だろうな」


「しかしこの戦力では」


「そうね。だから援軍の到着を待ちましょう」


プレイヤーたちはルインさんの作戦指示で防衛に専念していると突如フィールドが変化し、悪魔たちのステータスが上昇した。


「なんだ!?」


「急に強くなったぞ!?」


「落ち着いて! これはたぶんタクト君がボスを順調に追い込んでいる証拠よ」


「「「「なるほど!」」」」


そしてこの異変はシルフィ姫様と戦っているサラ姫様にも起きる。


「ぐぁあああああ! もっと! もっと! 欲しい! 力を! 愛を! 私の邪魔をするなぁあああ!」


「くぅううう!?」


サラ姫様の強烈な剣の一撃でシルフィ姫様は後ろに吹っ飛ばされるがなんとか踏みとどまる。


「あぁああああ! ッ!?」


サラ姫様が剣を振りかぶった瞬間、シルフィ姫様の手が光輝き、サラ姫様の斬撃は黄金の剣に止められていた。


「やぁあああ!」


「く! はぁああ! 何!?」


シルフィ姫様はサラ姫様の剣を弾いて、斬りかかるがサラ姫様はバックステップで避けるとシルフィ姫様を横薙ぎに斬り裂いたように見えた。しかしサラ姫様の剣はシルフィ姫様に届いてはいなかった。黄金の光が斬撃を止めている。これを見たサラ姫様は距離を取る。


シルフィ姫様が契約したフレイは勝利の剣と呼ばれる剣の持ち主だ。シルフィ姫様が取り出した神剣がその勝利の剣で勝利の剣に敗北はない。故にこの剣を持っている限り、シルフィ姫様を傷つけることが不可能となる。まさにチート武器だ。しかしここで一つ問題が発生する。


「(剣なんて使ったことないんですよね…)」


流石の勝利の剣も剣術を知らないシルフィ姫様に剣の達人であるサラ姫様を相手に勝利を届けるのは無理がある。それでもサラ姫様がどれだけ剣を弾いてもシルフィ姫様の手から勝利の剣は離れることが無く、どれだけ隙だらけになっても、サラ姫様はシルフィ姫様を傷付けることが出来なかった。


「うざったい!」


「誇り高いフリーティアの王女がそんな言葉を言ってはいけません! タクト様に嫌われますよ!」


「余計なお世話だ! そもそも嫌われるのはそっちだろう! そんな剣術では失望ものだ!」


「だからタクト様には見せてないんですよ! それを言うならサラは!」


こうして姉妹喧嘩はタクトの名前を連呼しながら、激しくなっていた。それを援軍として到着したメルたちとシグルドさんたちが目撃する。グレイたちは後始末をしている。


「えーっと…あれは何かな?」


「兄ちゃんの取り合い?」


「…流石兄様。知らないところで女の争いの火種になるなんて」


「色々言いたいことがあると思うけど、こっちも限界ギリギリなのよ。お願いしていいかしら?」


メルたちが頷くと満月さんたちが分かれて壁となり、陣形を整える。クーフーリン、スカアハとオイフェ、フェグルスとディルムット、シグルド、ワルキューレたちをそれぞれ編成した五つの部隊を組んだ。


後は敵を押していくだけだ。戦線の見極めはルインさんが行った。アークデーモンを突破し、ベリアルスライムも討伐するとメルたちは一斉に道を開けた。


『今よ!』


英雄たちの攻撃が同時にバフォメットを仕留めた。これで蘇生されることはない。後は堕天使たちと残りの悪魔を討伐して、ベリアルと戦うだけだ。そのベリアルだが、ずっと笑いっぱなしだった。


「ははは! ウリエルが消えたって言うのに粘るじゃねーか!」


「当たり前です! あたしたちは負けません! 妖刀解放!」


「おっと! なんだ? この水の蛇はよ!」


妖刀解放の八岐大蛟がベリアルの拳を受けて、石になると砕ける。そして恋火にベリアルの拳が迫ると恋火は迎え撃つ。


「狐炎之舞!」


「おせーんだよ! 爆拳!」


「な!? きゃあああ!?」


ベリアルは恋煌の刃を横から殴りつけ、がら空きとなった恋火はベリアルの拳を受けると大爆発し、地面に落下する。


「うぐ…まだ…」


「はっはー!」


ベリアルが恋火を踏みつけようとしたが恋火はこれを回避し、ベリアルは逃げた恋火を追撃する。ここで千影が恋火の救援に動く。


「影分身! 天國! 宝剣解放! 三千大千世界!」


一瞬でベリアルを連続で斬り裂く。しかし響いたのは金属音だった。


「速さはあるが今度は威力が弱いんだよ! あん?」


「あたしじゃ勝てないことは重々承知しているであります」


故に千影はベリアルの影に天國を刺していた。


「そんなもんで俺様を止めれるか!」


それでもベリアルは恋火の攻撃を中断し、天國を外すしかない。その隙に恋火は距離を取り、和狐が切り札を切る。


「式神【天逆毎】!」


式神の札が投げられ、水の竜巻と蒼雷を発生されて、天逆毎が召喚される。


「あちらさんを倒してください」


天逆毎が和狐の願いを聞き、蒼い刀を構えて、ベリアルに襲い掛かる。ベリアルは拳を放ち、天逆毎の刀とぶつかり合う。


「あん? どわ!?」


ベリアルが吹っ飛ばれる。自分がなぜぶっ飛ばれたのかベリアルはすぐに理解する。


「反転か。しかも俺様たちと同じ存在かよ。面倒臭いな!」


そう言いながらベリアルは天逆毎と戦闘する。結果は互角。ベリアルは反転スキルのせいで本気の攻撃が出来ず、天逆毎もベリアルの守りを突破出来なかった。そこでベリアルは狙いを召喚主である和狐に変える。


「てめぇさえ消えれば」


ベリアルの前に雷化した天逆毎が現れる。


「そんな簡単には行かねーか。だがどうするよ? お前じゃ俺様には勝てないことぐらいわかるよな?」


ベリアルの言う通りで雷が得意な天逆毎ではベリアルと相性が悪い。しかしここで天逆毎が最後の攻撃に移る。今まで冷静に戦っていた天逆毎の顔が般若の顔へと変貌すると膨大な妖気が発生する。


「なんだ?」


「神技。不平不満ふへいふまん! アァアアアアア!」


天逆毎の絶叫が響き渡ると空気が激しく振動し、それと同時に空間全てに雷が降り注いだ。この結果ベリアルは至近距離でこれを受けて、雷を浴びながら吹っ飛ぶことになった。そして天逆毎は元の美人に戻ると笑顔で消えた。それはまるで夫への不平不満をぶちまけてすっきりした顔の様にプレイヤーたちには見えるのだった。


「えーっと…」


「これはタクトに教えないといけないわね…和狐に不満を貯めすぎるとこうなるって」


「何をいってはるんですか! ファリーダはん! うちがタクトはんに不満なんて」


「やってくれたな! くそあまぁあああ! っ!?」


ぶっ飛ばされたベリアルが和狐に襲い掛かろうとするとグウィバードラゴンとエンゲージバーストをしたネフィさんが割って入る。


「やらせません」


「へ! なら俺様を止めてみろよ!」


二人が殴り合うとネフィさんが押される。


「ははは! 良いぜ! 良いぜ! 結構楽しいじゃねーか! だが、これでしまいだ! 魔神波動!」


「くぅうう! きゃあああああ!?」


拳が腹に決まったところから魔神波動をベリアルは放ち、ネフィさんは壁に激突し、エンゲージバーストが解除される。しかしこれを悲しんでいる場合ではなく、エンゲージバーストしたタクマと裂空さんがベリアルに挑む。


「はぁあああ!」


「らぁあああ!」


「気持ちいいな~…ふぅ~!」


「「どわぁあああ!?」」


ベリアルは二人の攻撃をノーガードで受けると衝撃波で二人をぶっ飛ばした。そこにアロマとチロルが挑む。


「グリフィンジャスティア!」


「狂戦士化! はぁあああ!」


「ははは! あめぇ! あめぇ! もっと俺様を楽しませろよ! ほらよ!」


「「きゃあああ!?」」


ベリアルはチロルの頭を掴むとアロマに投げつける。ここで空に飛び上がっていたファリーダが拳を構える。


「魔王技 デモンクラッシャー!」


「魔神技 デモンクラッシャー!」


ファリーダが放った後にベリアルもデモンクラッシャーを放つ。


「魔神になってから出直してきやがれ! 小娘!」


「くぅうう!? きゃあああ!?」


先に放ったにも関わずベリアルのデモンクラッシャーはファリーダのデモンクラッシャーを破り、直撃する。


「ははは! 惜しかっ」


「神波動!」


「おっと。あぶねーな! おい!」


イクスの神波動を躱したベリアルはイクスに襲い掛かる。するとリビナが朱雀の鞭でベリアルを拘束し、セフォネが襲い掛かる。


しかしベリアルは朱雀の鞭を握るとリビナをセフォネに向けてぶつけるとベリアルは再度イクスを狙うために視線を反らした。するとベリアルにリビナの蛇が噛みつき、ベリアルも一緒に吹っ飛び、リビナはベリアルを地面に叩きつけた。


更に召喚師たちは波動技をベリアルに浴びせるとその召喚師たちにベリアルが向かう。しかしベリアルの攻撃が召喚師たちに届く前にメルたちが乱入する。しかし最初に奇襲を仕掛けた鉄心さんの斬撃でもベリアルの体を傷付けることが出来なかった。


「馬鹿な!? ぐあ!?」


「なんだ? 倒したのか? 中々やるじゃねーか。それじゃあ、追加だ」


ベリアルがそういうと指を鳴らすとさっきの倍の悪魔と堕天使が召喚される。


「「「「負け確定イベントだろ! これ!」」」」


プレイヤーたちがそういうのも無理はない。正確にはベリアルとまともに戦うためには神との正式契約と神様の武器が必要であることは明らかだった。するとベリアルが恋火たちに言う。


「これで本気を出す気になったか? お前ら」


何故か恋火たちだけベリアルと戦っているにも関わらず、獣化などの切り札を使っていなかった。他の亜人種たちは切り札をどんどん使っているのにだ。それはベリアルの目からは舐めていると映っていた。しかし実際はそうではない。恋火たちがそれぞれ光を放つとベリアルに悪戯が成功したかのように舌を出して言う。


「「「「あたし(私)たちの勝ちです」」」」


そういうと恋火たちはその場からいなくなる。


「あん?」


ベリアルが疑問に思うがこの場にいる全員が確信する。


「どうやら勝負ありのようだね」


「あぁ。さて、もう少しだけ我々に付き合って貰おうか! ベリアル! 神刀解放!」


「全員、鉄心さんに続いて! 最後にありったけの必殺技を浴びせるよ! アスカロン! 聖剣解放!」


鉄心さんたちは最後の力を振り絞り、ベリアルと追加で召喚された悪魔と堕天使たちに勝負を挑んだ。

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動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
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