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Elysion Online ~ドラゴニュートと召喚師~  作者: とんし
始めてのVRMMO
10/1716

#9 料理スキルと調理器具

さて、折角解放された料理スキルだがスキルポイントを使ってまで、手に入れるべきか悩んでいるとリリーが声をかけてきた。


「タクト? どうしたの?」


「いや、料理スキルが取得できるようになったみたいなんだが、取得しようか悩んでいてね」


「取得して!」


リリーが期待した目でこちらを見る。だが流石にここは待ったをかける。


「いや、料理スキルが無くても料理出来ただろ? それなら取る意味がない気がするんだが」


ここが問題なのだ。だがどうやら俺が勘違いをしていたらしい。


「料理スキルは料理が美味しくなる他にバフ効果が付くようになるスキルだよ」


詳しく聞くと食べてから一時間攻撃アップなどの効果が付くらしい。それなら取得してもいいかな? 料理好きだし、旅をするなら美味しい料理は欠かせないしな。


《料理スキルを取得しました》


というかわけで取得してみた。これで残りスキルポイントは17ptだ。


名前 タクト 召喚師Lv4


生命力 12

魔力  18

筋力  12

防御力  4

俊敏性 10

器用値 18


スキル


素手Lv1 蹴り技Lv3 杖Lv1 召喚魔術Lv3 錬金Lv1 

採掘Lv2 解体Lv3 鑑定Lv2 光魔法Lv2 料理Lv1


俺が料理スキルを取るとリリーが喜ぶ。


「やったー! これで毎日タクトの美味しい料理が食べ放題……」


酷い理由だな。後、ヨダレを出すのはやめようね。女の子だからさ。


「というか食材とかないと料理は出来ないぞ」


「任せて! ボアをたくさん倒せばいいんだよね?」


そうなのだが、リリーの目が肉になっている。これは前回以上にやばいことになりそうな予感がする。俺がそう思っているとモッチさんに声をかけられた。


「お客さん。えーっと……タクト君だったかな?」


「はい」


「料理の腕前や料理スキル持ちってことで提案があるんだけど、聞いてくれないかな?」


あー、この流れは何となくわかる。とりあえず話だけでも聞いてみるか。


「いいですよ。なんとなく話はわかりますが」


「まぁ、そうだよね。じゃあ、早速だけどここのコックやってみない?」


そうなるよね。だがここで料理ばかり作っているのは回避したい。理由はせっかくゲームしているんだから色々見てみたいからだ。だがその点はちゃんと考えてくれているみたい。


「もちろん、冒険優先でかまわないよ。ただ出掛ける前に料理を作っておいてほしいの。私のインベントリにいれておけば、出来立てでお客さんに出せるからね」


へー、それは知らなかった……。詳しく聞くとインベントリに入れているものは時間経過で傷むことはないが外に出しているものは傷むことがあるらしい。これは覚えておこう。せっかくの料理や食材を使い物にならなくしたら、バイトでお世話になった飲食店の店長達に怒られてしまう。


「で、どうかな? 言い値で雇うよ?」


《依頼クエスト<宿屋のコック>が発生しました。お受けしますか?》


インフォが流れる。こんなクエストがあるのか……。内容を見ると以下の通りだった。


依頼クエスト<宿屋のコック>:難易度E

報酬:一日1000G。

宿屋のコックとして料理を作る。

※料理の質、味、量で上乗せあり。


うん!? 結構高くないか?


「えーっと、この内容で経営大丈夫なんですか?」


「あぁ、大丈夫だよ。うちの一階は酒場にしてるし、宿代もあげるから」


「宿代あげられると困るんですが」


「君達には請求しないから安心して。私もそこまで鬼じゃないよ」


因みに宿代を聞くと一泊食事ありで1000Gにするらしい。上がりすぎだ! だがモッチさん曰く少し安いくらいらしい。それだけ料理スキル持ちがいる宿屋はこの町では珍しく、売りになるという判断みたい。儲かる確信があるんだな。目がGになっている。


義理の姉妹達の働くの禁止! という声が聞こえた気がするが受けよう。


「お受け致します」


「やったね! じゃあ、早速料理をお願い」


「わかりました」


俺がボア肉を焼いているとリリーの楽しそうな歌声が聞こえてきた。


「お肉~お肉~」


一生懸命歌っているが残念ながらリリーの口に入るものじゃない。お肉を焼き終えると俺は気になったことをモッチさんに聞いてみた。


「調理器具って手に入ったりしませんかね?」


まな板とかなら木を伐採出来れば作れると思うが問題は包丁やフライパンだ。これは金属だった。現時点ではクロウさんにも作れそうにないものだ。


「あぁ、それならコックさん専用のお店があるんだよ。気難しい人だけどね。紹介してあげようか?」


「お願いします」


気難しいらしいがとりあえず料理をする以上、避けては通れまい。


というわけでお店に来たわけだが。


「モッチの紹介と言えどどこの骨ともわからん若僧に俺の器具を売るわけにはいかねーな」


ま、こうなりますよね。だがこのおっさんはただの気難しいだけの人ではなかった。


「てめーのコックとしての腕前も見て、判断してやるよ。ちょうどいい肉が手に入ったところだ。こいつを使って、俺に美味しい料理を作ってみろ」


《特殊クエスト<調理器具店のテスト>が発生しました》


インフォがクエスト発生を知らせる。内容は以下の通りである。


特殊クエスト<調理器具店のテスト>:難易度D

報酬:調理器具。※評価により、変動あり。

調理器具店の店長が提供した牛肉のサーロインを調理し、店長に判定してもらう。


リリーが店長が出した牛肉のサーロインを見て、ヨダレが止まらなくなっている。何度も言うがリリーは食べれないぞ。しかしこれは料理人である俺に対する挑戦だな? いいだろう。その挑戦受けてやる!

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最新作『動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います』を連載開始しました。
以下のリンク先で連載中です。


動物保護をしている少年は異世界で虐げられている亜人を救います
― 新着の感想 ―
[気になる点] 料理人とか生産系の職業でなら、料理(生産行為)で経験値を得るのは分かるけど、戦闘職で料理スキル持ってるだけで、キャラのレベルも上がるのは違和感。サーロインは経験値がいいなとかレア度で変…
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