記憶
薄暗い道。走ると音を立て響くヒール。
片手にはモデルガン。
薬の塗られた弾丸が沢山入ったベルトのようなものがついたポーチが重く余計動きづらい。
息を切らしながら私は何をやっているのだろうとつくづく思う。
ーーー君は優秀だ。ーーー
良く分からない偉そうなおじさんが私に言った。
当時、12歳私は訳もわからず喜びそしてその言葉を誇りに思った。
あれから6年たったのかとコンクリートの瓦礫で隠れながら思う、
18の女の名は石神 める。
21XX年、私の生まれる3年前に地下がウィルスによって汚染し
感染した人々は地下で生活をすることを強いられたそうだ。
地域によっては酷いところもあり、ガスマスクのようなものをつけた組織の人たちが地下への入口の門番を義務付けられる場所もある。
それからというものの、地上の人々はその組織の入ると優秀だということが広まり、親は子に組織へ入るよう促す世界に変わっていった。その中の子の1人に私も入る。
特に取り柄のない私は学校に通い必死にとはいえないが、認められる程度の勉強はしたつもりだ。
そんな時、隣の席の女の子が笑いながら言った。
「ほんと、この世界ヤになっちゃうよね。」
岩田翔衣の言うことだ。
特に深い意味はないだろう。きっと勉強が嫌いなんだ。
等と勝手な考えを脳に貼り付け、参考書に向かう。
「めるちゃんはそう思わない?」
その一言でパソコンのキーボードを打つのに手が止まった。
さっきから話しかけてくるのはなんなんだろう。
もうすぐで人生が決まるんだぞ。どうしてもそんなによゆーなんだ。
彼女とは幼なじみで長い付き合いだが逆に心配になる。
「勉強しないの?」
「うん!だって私は組織なんて入りたくないもの」
最もな理由だ。
「へぇ。じゃ何するの」
「普通に地上で生活をするの。もちろん感染しないように」
この子のように言う人も少なくはない。
だか、それでは負け組だ。
呑気な声で私を呼ぶ男の子。岩田羽季。翔衣の双子の兄だ。
きっと彼も普通の生活をとかなんだろうと決めつける。




