<3>~救出者達、その裏側。~ (白道の語り)
話も佳境に近づいてきた……、かな?
「どうして父さんがここに!?」
「お前捕まってたんじゃなかったのか!?」
親子がここに感動の出会いを迎えた。
「へぇ、あれが赤井のお父さん。結構かっこいい人なのね」
「でも怪我してる!! 足!!」
「あれは……、かなりきつい痛手だと思いますよ」
「でも凄く普通に会話してるじゃん?」
「驚きー。痛くないのかなー」
赤井が出てきた通路からぞろぞろと出てくる。
篠崎、紅、相馬、染山、十島だった。
「どうして白道、お前がここにいる? 持ち場を離れて、更に捕まえていた者達を放すとはどういう神経をしているんだ?」
その感動のシーンに水を差すように言葉が入ってくる。
廻家との戦いを終えたのであろう“創造主”だった。
「別に俺はアンタが真面目にこいつらと戦わせてくれてたら戦ってたさ。ただ、まるで左遷みたいに俺だけ戦闘の前線に立たせてくれないなんてよぉ、酷いじゃねぇか。だから、ちょっといたずらをしよぉと思ったわけよ。あ、そうだ。解除」
自分は悪くないとでも言いたげな顔でいけしゃあしゃあと白道は言った。
白道が最後に言った言葉で、“痛”も動き出した。
「るよ? ってあれ? 何が起きてんだ?」
どうするよ?と言おうとしていたのだろう。
変なところで区切られたせいで『るよ』なんていう訳の分からない単語になっていた。
時間を止められていたせいで、今の赤井親子が揃っていたり他にも間之崎の捕まっていた生徒がここにいることに訳が分からないでいる様子だった。
「そういえばお前はそんな性格か……」
“創造主”も頭を抱えている。
「でも赤井はともかく、どうやって、いやむしろなんで他の彼らまで助けたの? 赤井君、あ、夢斗君の方ね。夢斗君に助けてってお願いされたの?」
叶が不意に白道に聞いた。
「お前、自分の生徒だろ……。助けてもらったことを素直に喜べよ。後、赤井少年から助けを求められては無い。赤井君からすれば、俺が裏表無く助けようとしているなんて想像もつかなかっただろうから」
そこで白道は赤井を見る。
悪かったな、といった風な顔をしていた。
「ならどうして助けたのよ?」
「だからお前の口調助けて欲しくなかったみたいにとれるって」
「だって、白道の性格なら気に入った赤井君とかならともかく、他の生徒たちまで救いそうに無いんだもん」
それは太陽にとっても同感だった。
この白道がどうでもいい捕まっていた赤井の友達を助けるだろうか?
「そこまで言われるとちょっとへこむぜ。まぁ、それはどっちかっつーと俺じゃなくてそこの三人に聞いた方が速いと思うぜ?」
白道は振り返って三人、相馬、染山、十島の方を見る。
「確かに、そうじゃん」
「えへへー」
「では、誰から簡単に話しましょうか」
「じゃ、時間軸的に俺達からじゃん? 多分」
「では、時間を少し戻してみよー」
最初に説明してくれるのは染山と十島のようだ。




