<2>~二人は互いに話し合い、今の状況を理解する。~ (1)
さて、大晦日と三が日も終わったので連載再開ですよー。
ちなみに赤井君の過去話も有りますがー、それが出るのはまだまだ先になりそうですー。
「行っちまった……」
「行っちゃった……」
二人はトンネルの中で呟いた。
…………。
「じゃあ、ぼちぼち聞かせてもらうか。なんで君が残念なことに黒い服な喪中軍団に追われてんのか」
少しの沈黙の後、赤井が女の子に対して話を切り出した。
「ちょ、ちょっと待って!」
だが、女の子はとても混乱していた。
「あなたは何?何なの?それにどうやって火を消したの? 訳わかんないのよ」
そりゃまぁいきなり会った男に「助けてやる」なんていわれた挙句追手をぶちのめした、なんて意味分からんよな。
ここは俺の方から自己紹介をしたほうがいいかもな。
「何、といわれると、人間としか答えられないわけなんだが…。俺は赤井夢斗。赤は普通に色の赤、井は井戸の井、夢はそのまま、斗は北斗七星の斗だ。16歳で高2」
「って、そんなことはどうでもいいの!?何よあれ?」
この女の子は俺の自己紹介が気に入らなかったらしい。
「何って、何だよ」
「アンタ、赤井…、だっけ? どうやって火を消したの?赤井は一般人でしょ? 才能は無いはずなのに…?」
やっぱりそこか。
説明するしかないよなー。
「しかしクエスチョンマーク多いな、後人の名前にクエスチョンマークは付けるな。簡単に言うなら、俺には才能があるんだよ。絶対に才能検査じゃひっからない、な」
「どういうこと?さっき白道が言ってたキャンセラーってやつが関係してるの?」
よし。
いい感じのタメだな。
本当はタメとか考えちゃ駄目なんだろうけどなー。
「そ。才能:“才能帰却”。こいつの能力は簡単。才能によってできているもの、例えばさっきの火とかもそうだけどよ、ああいうのに触れると無条件で消しちまう、残念なことにな。それを俺が持っている」
「も、持っているって……、そんな才能聞いたこと無いわ!あ、有り得ないじゃない! そんな、事……」
女の子は明らかに動揺していた。
「おいおい、有り得ないなんて言うなよ。そんなこと言ったら才能、なんていう超能力はみんな有り得ないだろうが」
「そ、それはそうだけど……」
渋々納得。
「よし、じゃあ答えてもらうぞ。君はどうして追われているのか、後名前も教えて」
赤井が最初の話題に戻した。
「……、私は、紅鍵音。紅はべにっていう字の紅、鍵はそのまま、音はおとっていう字。ちなみに赤井と同じ16よ」
そこまで言うと、ふぅ、と息を吐いた。
「私はあの黒服連中、“統一された幸福な世界”の秘密を、知ってしまったのよ」
「ほうほう、よくある展開だな、そりゃ。で、何を知っちまったんだ?」
赤井が聞き返すと、紅が妙なことを言い出した。
「絶対笑わないでね、嘘じゃないから」
「え………?」
最初は意味が分からなかったが、すぐ後の紅の言葉で分かることになった。
「世界征服よ」




