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Skills Cross  作者: 敷儀式四季
第四章
62/130

<2>~“都市”、大荒れに荒れる。~ (7)

 9:40、黒峰学園


 颯爽とは言いがたく降りた桜は、あるところへと向かっていた。


「間之崎ってこっちの方だったかな……」

 桜は降りた後急いで黒峰学園から出ると、間之崎学園へと向かっていた。


 走る。

 疾る。

 駆ける。

 翔ける。


 途中で黒服の姿を何度も見かけた。

 どうやら一般人が拘束され始めているそうだ。

 無論、俺がこんな奴等に拘束されるわけも無いが。


 そうして向かっていた。


 そうして十分程が経った後。

 間之崎学園まで後500mという看板が出たところで、あるものを発見した。

 瓦礫。

 10cmほどの大きなコンクリート塊が地面に落ちていた。

 そこでふと右を見ると、とある大きめな家の垣根が丸く大きな穴を開けていて、何かに壊されていたようだった。

 その大きな穴は家の中まで続いていて、中の様子がわかった。

 中は電気がついておらず薄暗くなっていたが、すごく大柄な人影が見えた。

 その人影はゆっくりとこちらに向かってきた。

 のそりのそりと。

 その人影が家から出てきて、日の光を浴びる。

「仕事完了っと……。ん、なんじゃお主。どうして拘束されておらんのじゃ?」

 それは身長2mを越すかのような大男で、肩幅も広くガタイのいい体だった。

 そして大きな特徴をあげるともう一つ。

 大きな身体には似合わないような黒いスーツだった。


「ん、ようけ見たらどっかで見たような顔やなぁ……」

 その大男は手を口元に添えて考えている。

「おい、その手……!!」

 流石に驚いた。

 その口元に持ってきた手は、紅く染まっていた。

「おお、そうじゃそうじゃ。お前、イレギュラーとか言っておった紅桜じゃな? っと、どうしてそんなに驚いておるんじゃ?」

「何やらかしたんだよ、その手。それ、血だろ」

 桜はその手を指差して言う。

「ああ、そうじゃな。じゃけど、こりゃあ返り血じゃ。ワイの血じゃ無い」

「そういうことを言ってるんじゃねぇ!! 手前、それは……、誰かを殴ってきたってことじゃねぇか」

「ん? それがなんかアンタに問題でもあるんか? あ、ちょっと待ってくれ」

 そこまで言うと、胸元から無線のようなものを取り出した。

「あー、もしもし。“創造主(クリエイター)”かのぉ。今わいの目の前に紅桜がおるんじゃが、どうしたら良いかのぉ」

 電話をしているようだ。相手は“創造主”らしい。

「おぅ。了解じゃぁ」

 何かを了解したようだ。

「どうやら倒せとの命令じゃから、アンタを倒させてもらうかいの」

「ふざけんなよ……」

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