表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Skills Cross  作者: 敷儀式四季
第四章
55/130

<1>~“都市”、いたるところで異常発生。~ (7)

 5月1日月曜日、10:00 都市全域。


 その日の“都市”は静かだった。

 何故なら、人々が次々と黒服たちによって拘束され、数箇所に固めて集められ脅されていたからであって。


 9:30ほどから第五地区で始まったこの騒ぎはまたたく間に都市全土に広がり、

 9;50にはほぼ全員が捕まる状態へと陥ってしまった。


 そして10;00。


 みんなが集められているところには一台のモニターが。

 そのモニターは10:00になったとたん電源が入った。


「皆さん、聞こえているでしょうか」

 そのテレビに映っているのはとある男だった。


「我々は“統一された幸福な世界”と言います。そして私はそのボス、“創造主”」

 全員がその演説を固唾を呑んで見る。


「この度は、都市をさせていただきました」

 ……?

 全員がその言葉の意味が分からなくてポカンとなる。

 今時こんなことを考える馬鹿などいない、それが普通だろう。


「侵略といっても、抵抗しない限りはこちらもあなた方に危害を加えるつもりはありません」

 何食わぬ顔でそう言う。

 そして普通の人々にとって圧倒的な正義を踏み潰すかのような一言を言う。


「分かってるかどうか知りませんが、警察に電話しようとか考えるのは無意味ですよ?私たちは警察を掌握させてもらいましたから」


「……うわぁぁ!!」

 一人の男が声を上げた。


『きゃあああぁぁああぁあぁあぁあぁあ!!!』

 それと同時にほとんど全員が叫びだした。

 ダムの決壊のように。



 パンッ!

 乾いた音でありながら、大きな音がそこに響いた。


「うるさい。黙れ」

 そこにいた黒服の声。

 手には拳銃。

 その拳銃の先からは薄く煙が出ていた。


 すると今まで騒いでいた人たちは急に静かになり、ガタガタと震えだし、そして小さな声で話すようになった。


 “創造主”の言うとおりだったな……。

 威嚇で撃った男は思う。


「もしうるさくなったりしたら、とりあえず何でもいいから大きな音をだして静かにうるさいと言ってみろ。面白いほど静かになるから。これは心理学的な話でね、大きな音は人を惹きつける力があるんだよ」

 そう“創造主”は言っていた。


「では、要所要所で伝えますので」

 そこでテレビが切れた。





 都市はこの日、落ちた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ