<1>~二人は対立し、五人は囃し立て、篠崎は紅のために動く。~ (1)
4月25日火曜日。
まだ学校までの道があやふやな赤井は紅に、「一緒に行こうぜ!」と誘ったのだが、
何故かこっぴどく怒られた。
なんであんな怒ってたんだろ…。
鈍感男は、気づかないまま登校した。
8:00AM 間之崎学園2-A。
紅と共に登校した赤井は、五人に詰め寄られた。
「十島が“天啓”使ったからたぶん大丈夫だとは思うけど、どうだったじゃんよ?」
「大丈夫だったのか?」
「とりあえず怪我等は無いようですが」
「普通に登校してきてよかったよー」
「でも……、何があったか……、謎……、なのです……」
五者五様。
心配してくれたり何があったか聞いてきたり。
「そう一気に喋るなよ。実はかくかくしかじかでな」
かくかくしかじかって便利だね。
実は廻家さんが普通(?)の人だったり。
今日も会うことになったとか。(昨日は結局肝心な話が出来なかったそうだ。)
“創造主”のことはもちろん、崩野関係のことは伏せておいた。
しかし赤井は気づいていないことがあった。
「ちょっと、何それ!? 私知らないわよそんなこと!? アンタの帰りが遅かったこととなんか関係あるの!?」
紅の存在だった。
紅は門の出来事を知らず、一緒に来たことをすっかり忘れていた。
「あー、えっとな、昨日門の前である人に会って、その後俺がその人に付いて行った話の続きになる」
「そ、そういうこと……。もっと早くに言いなさいよ!」
「お前に迷惑かけたくなかったしよ、それに帰ってきたとき部屋真っ暗だったじゃねぇか」
「なら朝話せばよかったじゃない!」
「朝はお前が怒ってただろうが!」
「……痴話喧嘩?」
「私はこの状況に一時離脱させていただきます」
相馬一抜け。
「俺も一時撤退するじゃんよ」
「同じくー」
染山と十島が二抜け。
「あー、俺も逃ーげよっと」
藤崎三抜け。
「あ……、あれ? 僕をほってかないでよっ!」
天音四抜け。
「大体私はアンタを心配してたのよ! 何よその言い草!」
「つってもあの状況で言えるわけ無いだろうが!」
そんな喧嘩の途中でキーンコーンとチャイムが鳴った。
すると紅は背をくるりとこちらに向け、「ふんっ」と言いながら席に戻っていった。
俺紅の隣の席なんだけど、気まずくなるよな……。
そう思いながら席についた。




