<2>~二人は学校へ向かい、今度は変人に出会う。~ (7)
「さて、そんな“創造”の力を知った赤井君、我が秘密基地へようこそ!!」
廻家に連れてこられた場所は、
「ただの廃ビルじゃねぇか!!」
そう、ただの廃ビルだった。
見事に廃れていた。
システムデスクなどは少し残っている。
「叡○塾じゃねえんだからな!!」
忍野でもいるのかここは。
「いやいや、こういうところのほうが意外と安全だったりするんだぜ?人の注意も向かないしな」
「そんなもんなのか?」
確かに人の注意は向かないだろうな。
なんとなく納得。
「さて、赤井君、才能者同士の戦いで一番何が大切だと思う?」
廻家は廃ビルの2階についたところで机に腰掛けいきなり語りかけ始めた。
この質問には聞き覚えがあった。
これは……、崩野が質問したんだ。
「相手の攻撃をすべて受けない、かな」
……。
そう答えると廻家は思案顔になり、
「どこでその答えを知った?」
と言った。
「ん、何かいけなかったのか?」
あえてとぼけてみせる赤井。
もしかしたら廻家も“創造主”と同じように“崩壊”を知っているのかも知れないから、探りを入れてみた。
「そうだな、駄目だ」
廻家は厳しく、心なしか強い姿勢で答えた。
それは単に、その考えが駄目だったというよりも“崩壊”の考えをそのまま言ったからかも知れない。
「しかし随分と早くこんな問いに答えられたな、しかもその答え、誰かに聞いたのか?」
やっぱり廻家は“崩壊”を知っている。不思議とそう確認できた。
「これは昔ある人を助けてくれた男に同じ問いを聞かれてな。そいつの答えがこれだった」
「そうか、その男は……」
「崩野響輔だ。“創造主”って奴にも同じ事聞かれたな。崩野は、何かしたのか?アイツは自分のことをただのしがない脱獄囚だとか言ってたが、アイツが刑務所に入った理由とかと関係があるのか?」
アイツは法を犯すような男じゃない。
自分でも無実を晴らすといっていた。
ならば、どうしてアイツが刑務所に入れられていたのか。
それはずっと謎だった。
「何か、したか……。アイツはとんでもないことをしでかしてるな」
「さて、今日はもう帰れ。夜も遅い。明日放課後にでもここに来てくれ。紅嬢にもよろしく言っといてくれんか。出来ればここに来て欲しいしな」
「あぁ、分かった」
廻家さんに話を聞いた後、もう夜も更けてきたので帰ることにした。
正直今日は色々なことがありすぎた。
創造主とか言う奴の才能、そして、崩野の秘密。
信じられなかった。
まあ、なるようになるか。




