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Skills Cross  作者: 敷儀式四季
第二章
20/130

<2>~二人は学校へ向かい、今度は変人に出会う。~ (1)

「さて、これからどんな生活が繰り広げられるんだろうな?」

「私は普通だと思うわよ?才能のない学校生活を知らないからどう思うかは分かんないけど」

 白道の話を聞いた後、3人で紅の寮まで行くと白道は、

「じゃあ、赤井君の部屋は302。じゃじゃ馬ちゃんの隣だから。後は寮長とかじゃじゃ馬ちゃんに寮のルールとか聞いといてくれよ。学校は紅ちゃんと一緒に登校して、そのまま職員室に行ってくれればいい。話は通してあるからよぉ」

 それじゃ。

 と、白道は手を挙げるとすぐに立ち去った。


 その後は、寮長さんに話を聞いたり、紅に話を聞いたりして大体の生活は分かった。

 この日は日曜日だったので、紅に色々と“都市”について紹介とかしてもらった。

 そして次の日。

 今日は4月24日月曜日、朝のこと。

 学校に登校している途中での会話で、冒頭に戻る。


「そうそう、聞き忘れてたんだけどよ。“都市”の人たちは寮暮らしが多いのか?」

 赤井がこう思ったのも無理はない。

 圧倒的に行き道に寮が多かったのだ。


「だって“都市”に来れる人は才能を持つ人だけ。才能ってのは遺伝とかの可能性が低いらしいから、家族離れ離れになる可能性も高いのよ」

「それって結構つらいな……」

 才能検査ってのは2歳からある。

 2歳で子供を一人暮らしさせるんだからな。

 そう思っていると、心を読んだように紅は言葉を続けてきた。

「大丈夫よ、6歳くらいまでなら親も“都市”に入れる発行所が出るし、そうでなくても手続きを取れば何とかなるのよ」

「なるほどなぁ。それでも寂しいとは思うけど、しょうがないか」

 そういうルールだから。

 仕方がないか。


「そういや、俺料理とか出来ないんだけど。紅は出来るの?」

「あ、赤井、料理できないの!?」

 めっちゃ驚かれた。

 男子なんだからしょうがねぇだろ!


「この“都市”の8割の人は料理が出来るわよ」

「なんで!?」

 俺の学校じゃ女子くらいしか出来なかったぞ!?

「だって学校で詳しく学ぶじゃない。小学校から」

「小学校から!?」

 こういうところが“都市”と外の違いなのか……。

「そうじゃないの?」

「中学校から週一のペースだよ。学べるわけないだろ料理なんか」

「ありえないわね……。料理が出来ないなんて……」

「有り得ないのか…」

 むしろその意見の方が有り得ないけどな。

 男子だからな! 高校生だからな!

 そりゃ出来るやつもいるかも知んないけどほとんど出来ないやつばっかだぞ!


「ところでよ、2歳ごろにここに来たとしたら一体どうなるんだ? 流石にいきなり一人暮らしはないだろ?」

「ああ、中学まではおんなじ施設で暮らしてるわよ?」

 そういうことね。

 なるほどなるほど。


 そうして喋っていると、周りの登校生が増えてきた。


 すると、目の前に建物が見えてきた。

「あれが、間之崎まのさき学園よ」


 それが俺の通うことになる間之崎学園だった。

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