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Skills Cross  作者: 敷儀式四季
第二章
15/130

<1>~二人は白道と共に“都市”へ向かい、ある男に出会う。~ (2)

 考えて見れば簡単に辿り着く質問である。

 才能検査ですら引っかからないその才能。

 もちろん、他の才能者に会ったことがあるなら別だが、今の社会で高校生くらいの年代であれば、親族に才能を持つものがいない限り会うことは難しい。


「……君のことは独自に少し調べた、というか聞いたんだけど。お前の家族に才能を持つものは居ないよね」

「……。どうやって知った?」

「君のお母さんって結構なおしゃべりだよね」

「アイツか……」

 絶対聞かれたら喋るだろうな。

 そうですけど何か?みたいな。


「これは本当に興味本位、アフレコだからどうでもいいっちゃどうでもいい。さっきお母さんに聞いたって言ったけどよ、本当は別件で行ったついでに聞いたもんだから。もしかしたら俺達の仲間にもう一度聞かれることもあるかもしれない、てかあるだろう。特に創造主はえらい食いついてたからな」


 別件?

 少し気になっていると、白道が自分から答えた。


「あぁ、別件って言うのは赤井君のお母さんに赤井君が才能を手に入れたってことを伝えて、都市にしばらく滞在するってことを伝えただけ。別に襲っちゃいないよぉ」


 また上手く都市への滞在理由とか付けやがったな。

 てか襲うって。


「で、どうなんだよ? 教えてくんねえのぉ?」

 ほら、ほら、と言った感じで迫ってくる。

 おっさんうぜぇ。

 いや流石に言わないけどさ。


「昔色々あったんだよ、色々な」

「なんだよ、黒歴史でもあるキャラってかぁ?痛いぜ?」

「黒歴史って言うな。あと痛いとも言うな」

 人の過去にけち付けるな。

 確かに黒歴史的に不思議だったことは認めるけどな。


「そう、色々あったんだ。まぁ言いたくないんなら俺もそれで良いかな? 多分」

「随分簡単に引くんだな」

「そうかい? アフレコだし、こんなので君の事を知れるとも思ってないしぃ」

 お前みたいなタイプは絶対聞いてくると思ってたんだが。

 正直ここで迫られたらどうやって話を逸らそうかと思っていただけに、この反応は意外だった。




「赤井君にじゃじゃ馬姫、寝ておいたほうが良いぜぇ。こっから結構長旅だし。俺はもう寝るなぁ」

 数分後。

 白道がそう言ってあぐらをかいてトラックの横の壁にもたれかかったので、もう一度横になることになった。

 とはいえ、トラックの荷台の床、金属質で固くてめっちゃ寝にくい。

 正直気絶するか貫徹した後じゃないと寝れる気がしない。

 紅はどうなのかな、と思って紅の方を見てみると、目が合った。

 紅も同じようだ。


(こんなとこで寝れるかお前?)

(寝れるわけないでしょ)


 白道もああは言ったものの絶対寝れてないなと思って見ると、


「ZZZ……」


 爆睡していた。

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