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Skills Cross  作者: 敷儀式四季
第一章
12/130

<4>~二人は統一された幸福な世界を知り、そして…。~ (2)

サブタイトルが長いのが癖なんですが。

最初にあんな風に書いちゃいましたから。

意外とああいうの考えるの難しいんですよー。


「空気を読めよなお前ら……」

 そこにいたのは、白道とスーツの男だった。

 白道は前と同じ喪服のような黒いスーツを着ていた。

 だが、腰に何やら付けている。

 もう一人はこの前殴った奴とは違うようだ。

 燕尾服を着ていた。


「は、白道!?」

 紅も驚いている。


「じゃじゃ馬姫ちゃん久しぶりー、よっ」

「何故捕獲対象と友達のような感覚で話そうとしているんだお前は……。それでも“today”のリーダーか?」

「そういわないでくださいよ“ウィンド”さん。」


 なんか世間話っぽいの始めた!!


 だが、その会話に驚いている人が約一人いた。

「白道が“五日間ファイブデイズ”のリーダーの一人で、もう一人はあの“花鳥風月”の一人ってこと…?」

「どうした?紅。」

 紅が急にガクガクと震えだした。


「ん? そぉかそぉか。お前等は俺達の肩書きを知らなかったんだよな。俺は“today”のリーダー、はくどうつきかげ。隣のこの人は“花鳥風月”、《風のウィンド》さん」

「何故名乗る…?普通は隠すものだぞ。それに本名を出してはコードネームの意味が無かろう」

「だから“ウィンド”さんのは言ってないですよ。その前に、あなたの名前も知らないですけどね」



「“today”? “花鳥風月”? 何だそりゃ?」

 いきなり何を言い出したんだこいつら。


「あ、赤井……。まずいわよ……。こ、こいつらは……」

 紅はどんどん青さめていくし。


「まぁキャンセラー赤井君は知らないよねぇ。じゃじゃ馬ちゃんの代わりに説明するか。まず“五日間”、こいつは“統一された幸福な世界オールワン・ハッピーワールド”の行動部隊みたいなもんだ。駒とか、兵とか、軍隊的なものだと思ってくれ。そんでこの部隊ってのが五つに分かれてる。だから“五日間”なんだけど。そしてこの部隊の一つ一つに名前があってな。“day before yesterday”、“yesterday”、“tomorrow”、“day after tomorrow”、そして“today”。ちなみに“day before yesterday”は“DBY”、“day after tomorrow”は“DAT”って訳されるがな。俺はこの“today”のリーダーなのさぁ」


「ん、なんとなく分かったような。でもなんでこんなに紅は怯えてるんだ?」

 この怯え方は尋常じゃない。

 

「ん? 俺達が強いからじゃない?」

「自分で強いとか言うな。悲しいぞ」


「おいおい、またそっちで話を始めんなよ。“花鳥風月”ってのは聞いてねえぜ?」

 なんかこいつらのペースだな。


「そうだね。“花鳥風月”ってのは俺の上にいる才能者4人のことを言うんだよね。四天王って奴さ。言っとくけど、俺より相当強いぜ? 多分」

「どうして敵となるかもしれん男にこうもべらべらとお前は喋っているんだ……」

「いいじゃないですか。盛り上がりますよ?」

「盛り上がりを気にするな。」


 つまり、白道の隣にいる人は花鳥風月の風の人ってことか。


「赤井、逃げるわよ!! 家に戻るの!!」

 気がつくと、紅が今来た道を急いで振り返った。

 ダンッと地面を蹴る音が大きく聞こえたかと思うと、斜め45度で跳んだ。

「高っ! そして速っ!!」

 赤井が紅のほうを向いて、よく分からんが俺も逃げようかと思ったとき、


「逃がさないよぉ。“花鳥風月”の人まで連れてきちゃったんだから」

 後ろから声が。

 白道の声だった。

「“白眼視ホワイトアイズ”。止まれ」


 ピキン。

 何かが起きた気がした。


 瞬間。


 紅が空中で、跳んでいる途中で、


 停止していた。


 これは……、最初に会った時のあれか!?


 そう、最初に紅や白道と会った時にもこの感じのときがあった。

 あの時も紅は止まってしまった。


 白道のほうを向く。


才能スキルかよ!」

才能スキルだけど」


 ここで戦う気か!?

「しゃーない!!」


 こうなったら紅にもう一度触れて直してから逃げるか戦うかだな。

 そう思い、逃げた。

 背を向けて。

 別に本当に逃げようとしたわけではなく、とりあえず紅に触れてから考えようと思った。


「“ウィンド”さん、後は任せましたよぉ」

「言われずとも」


 ドンッと後ろから音が聞こえた。

 空気が振動するような音。

 紅の跳ぶ時の音に似てるな……。

 音も気になったので白道たちのほうを向くと……。


 大砲のように“ウィンド”が突っ込んできていた。

 まさしく黒い砲弾のようだった。


 その人は人間とは思えない速度でこちらの間合いを詰めてきて、あっという間に赤井を追い抜いた。



「嘘だろっ……!」

「嘘じゃない、現実だ」


 “ウィンド”は赤井の前で止まった。


「速すぎだろ……。」


 この人は強い。

 直感で感じた。


「眠れ」


 瞬間、“ウィンド”が目の前に見えたと思うとグッと腹部に痛みが走った。


 そして、赤井はどさりと倒れこんだ。



「意外と弱いじゃないか」

「実力を出し切れなかったってのもあるのかもですよぉ」

「そうか……」


ウィンド”はそういうと、赤井に手錠を掛け始めた。


「さてさて赤井君、“都市・・”までの道中色々と聞かせてもらうぜぇ。どうして君が“才能帰却スキルキャンセラー”なんて能力にがついた(・ ・ ・ ・)のとかねぇ」


 白道の呟きは、誰にも聞こえなかった。

これにて1章が終了しました。

もちろん2章に続くわけですが。

2章は遂に都市偏スタートです!!

ただし2章に行く前にちょこちょこなんかします。


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