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Skills Cross  作者: 敷儀式四季
第五章
111/130

<5>~全員はある異変に気づく。~

何と、まだ終わりませんっ!!


別にこれをずるずると引きずる気はありませんがー。

「終わっ、た?」

 全員が唖然とする。


【マァ、ソウナルナ】

 “雷”はこちらに向かって歩いてきながら言う。


「しかしあっけないというか、何と言うか、ですね」

 相馬は呆然としながら呟く。

「確かに、歴史なんてものはこんなものだがな」

 太陽は見てきたかのような口ぶりで言う。


「ん?」

 そんな結末に少し違和感のようなものを抱く全員を尻目に、赤井があるものに気がついた。


「どうしたの? 赤井?」

「いや、あの“創造主”の右手が少し動いたような……」

 赤井が“創造主”を見ていると、ピクリと右腕が動いたような錯覚を受けたのだ。


「でも、“創造主”は別に死んだわけじゃないんだから」

 “創造主”は意識を失っているだけだ。

 だが、妙な胸騒ぎを感じた。

 まだ終わっていないような。


「でもよ、あの右手何かおかしいじゃん?」

 赤井の言葉を聞いて、その異変に最初に気がついたのは染山だった。


「紫瀬どうかしたのー?」

 十島が答えた。


「いや、何か黒くなってないか?」

 そう、“創造主”の右手が黒く染まり始めていた。


「言われてみれば……」

 最初よりは黒くなってきている気がする。

 それにじっと観察してみると、その黒はだんだんと濃くなっている。



 そして“創造主”の右手は真っ黒に変色してしまった。



「一体何が起こってるって言うの?」

 紅は訳が分からなくなっている。


「俺もアイツとはかなり長い間一緒にいたが、あんな状況は初めてだな……」

 廻家も知らないようだ。


 その時、“創造主”の黒くなってしまった右腕から何かがゆっくりと染み出すように出てきた。

 それは霧のような感じで、“創造主”の周りをくるくると回りながらも集まっていき、同時に“創造主”の右腕からは黒色が消えていく。


 そして集まった霧は人が一人くらい入れそうな球となった。


 全員が固唾を呑んで見守る中、()()は黒い球から現れた。


「ふぅ。ようやく出てこれやがったってもんだ」

 ()()は真っ黒な人影がそのまま立体になったような黒さをしていた。

 よく探偵物とかで途中で出てくる黒い犯人を示す人影のような。

 その人影は左腕が途中から無いという点を除いては、ある男にそっくりだった。


「……“創造主”?」

 その人影は、“創造主”と瓜二つだった。

基本ですかね。

ラスボスを倒したかと思ったら……、みたいな。

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