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Skills Cross  作者: 敷儀式四季
第一章
11/130

<4>~二人は統一された幸福な世界を知り、そして…。~ (1)

「はっ!!」

 気がつくと、天井が見えた。


「あ、よかった!! 目が覚めたよ、お兄ちゃん!!」

 ん、誰の声だっけこれ。

 ていうかここはどこだ?


「よかったよかった! 直前で手加減したとはいえ意識を失ってたからね」

 なんか忘れてるな。

 今俺の顔を覗き込んでいる男の人は誰なんだろう?

 こういうときは今日の行動を思い返すといいらしい。


「赤井くーん? 大丈夫ー? 意識飛んでない?」

 朝起きて、誰か…、

 紅か。

 紅とどこかに向かってて…

 そうだ、紅の家だ。

 それで紅の家に着いたんだった。

 それで確か誰かに会


「ああぁあぁああぁあぁぁあぁああ!!」

 そうだった!!

 今ここで覗き込んでいるこの男の人がいきなり丸太を振り回してきたような威力で殴ってきたんだった!!


 そこで俺は飛び起きた。


「誰だお前!!」

「ごめんなさい」

「謝られた…」


 最初あったときはいきなり殴られて、次にあったときにはいきなり謝られたよ!!


「ちょっと待ってください。あなたは誰なんですか……」

 いよいよ状況が理解できなくなってきたぞ……。


「あ、あぁ。今回は俺が早とちりしちまって殴ってすまなかった……。俺はくれないさくら。鍵音の兄だ。よろしく。そして殴っちゃってごめんなさい」

 そういうと桜は正座をして、

 腰を折りたたみ額を床につけた。


 俗に言われる土下座だった。

 英語で言うとDOGEZAだった。


 そりゃもう見事な。


「いやいや、頭上げてくださいって! 俺いま意味分からなさすぎて訳わかんなくなってんですよ。どうして、その、俺を殴ったんですか?」

「それが、その……、鍵音がいきなり都市から何の連絡も無く帰ってきてさ……、男連れてきて、結婚でも申し込まれるのかと思っちまって……」

「ま、まさかそれで俺を?」

 いやいや、そんなことで。

 初対面の人を殴るわけ無いって。


「いつの間にか身体が勝手に動いちまってたんだ……。手が滑っちまった((キリッ。」

「どんな手の滑り方だよ!! 意識失ってたよ!!」

 ていうか決め顔でそんなこと言うなよ!


「それにしてもとんでもない威力で殴ってきたぞ大丈夫かお前の兄ちゃん。」

「でも強かったでしょ?あれでも最後は手加減してたから。本気なら赤井、死んでたよ。」

「死!?」


 と、こんなとんでもない自己紹介を終えた後。


「今何時?」

「もう5時よ…」

「やべ、早めに帰んねぇと!!」

 なんせ4時間かかっちまうとこだからな。


「本当にごめんなさい」

 結局桜さんは最後まで謝ってた。


 しかし跡とかほんと残ってないな。

 ある意味殴り方がよかった?(殴り方がよかったってなんだ。)


「お邪魔しました」

 そうして俺が紅の家から出ると、誰かが追いかけてきた。

「ち、近くまで送るわよ…」

 紅(鍵音)だった。


「ごめんなさいね。私のお兄ちゃんが……」

「正直戸惑いすぎて怒るタイミングとか無かったからな……。もういいよ」

「そう……」

 珍しく紅がしおらしい。


 この際気になることも聞いておこうか。

「ところで気になったんだけど、お兄さん、桜さんって何者なんだ?」

「何者って?」

「あのパンチ力、只者じゃないっていうか……。何をしてるのかなと」

「只者じゃないって、そりゃそうだよ。だってお兄ちゃんは無才能の一般人の中ではだから」

「は?それってどういう」


「会話中すまないけど邪魔するぜ?」

「こいつらが、創造主クリエイターの言っていた……」


 俺がその奇天烈な答えにどういう意味か聞こうとしたとき、

 目の前に二人の男が現れた。

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