<4>~最終決戦!!~ (5)
どうやら小説家になろうの利用規約が少し変わったそうです。
投稿数が増えたから盗作対策だとか。
パロネタもやりにくくなるのかな?
「どうして桜さんが!?」
さっきまで優勢だった桜さんが吹き飛ばされた!?
赤井は思わず叫んでいた。
「桜島!! お前が何でそっち側にいるんだ!?」
「今の俺は“痛”だ。桜島じゃない」
桜を吹き飛ばしたのは、今まで白道の“白眼視”で止まっていたはずの“痛”こと桜島だった。
桜は動かなくなっている桜島の姿を見ててっきり黒服である白道に止められているんだなと思っていた。まだ白道が黒服を裏切っていることを知らなかったのだ。
「お前、黒服の側だったってことか。ならどうしてお前が止まっていたのかが謎なんだが」
「そこでゼーハー言ってる白道が裏切って俺を止めていたまでのことさ」
「ちょ、ちょっと待って!!」
二人の会話に赤井が入る。
「どうやってお前、“痛”は“白眼視”から動けるようになったんだ!?」
白道はやわな男じゃない。
そう簡単に才能を解除するとは思えないが……。
「俺の左手のことを、忘れていないか?」
その問いに答えたのは“創造主”だった。
「そ。“創造主”は頭いいから、吹っ飛ばされながらも左手で俺に触ったんだよな」
“創造主”の左手は才能を全て無効化する。
だから触ってしまえば“白眼視”ですら消し去れる、ということか。
「本当は銃を撃ちながら下がって触れるというのがベストだったんだが。まぁいいだろう」
“創造主”は殴られたことなどこともなげに言う。
「歩法:縮地」
「危ねぇが、無駄」
桜は二人が喋っているうちに先ほど“創造主”との間合いを詰めたときの“歩法:縮地”音も無く近づき、“痛”を殴り飛ばそうと思ったが、“痛”は見もせずに左手を振ると、突っ込んできていた桜が“痛”から見て左、桜から見て右に吹っ飛んだ。
しかも回転しながら奥のほうにあった壁にさっきより強く激突する。
大きなホールの端っこだ。ざっと30mは飛んだろう。
「さ、桜さん!?」
赤井から見れば、いきなりホールの中央に現れた桜が吹っ飛んでいったのが見えた。
それだけ“歩法:縮地”は完璧だった、にも関わらず“痛”は見もせずに桜を吹っ飛ばした。
「お前瞬間移動才能者じゃねぇんだから、縮地とか実際に出来るわけ無いだろ?」
嘲け笑うかのように“痛”は言う。
「本当に、あの桜島先生が黒服側だったなんて」
姫岸はその態度に、本当に桜島先生は“痛”なのだと確信する。
だが、その口調は前に一度聞いていたかのようなものだった。
「あれ? 姫ちゃん俺の言ったこと信じてなかったの?」
「あのね、確かに信じてはいたけど、生で見るとやっぱり驚くものよ」
どうやら教えたのは高原のようだ。
「俺の“観察眼”に死角なし。もっとこれからは信じてよね」
高原は少しむくれているようにも見えた。
間之崎にいた時に富士叶と戦っている“痛”こと桜島を“観察眼”で見ていたのだ。
「だがな、確かにお前の“歩法:縮地”ってやつはかなり凄いとは思うがな。センサーを張っていなけりゃ気づくことすら出来なかった」
「センサー?」
“痛”のその言葉が引っかかった。
「そうだな、出血大サービスで教えてやる。俺の“超・念能力”はなんにでも活用できるって言ったろ? 重力のように使うとかだ。それでだ。ほんの少しだけ、物なんて決して動かせないぐらいの念を俺は自分の周りに送り続けてるのさ。それで、念が途切れたり消えたりしていればすぐに気がつける」
つまり、“痛”に不意打ちは通用しないということだ。
「しょうがない。赤井君、協力してまずは“痛”という男を倒すぞ。姫ちゃんの助力は得られないのは分かってるな。“創造主”との戦闘では俺は戦えないが、桜島先生、“痛”ならば俺の才能もフルに使える」
「わかりました。でも、どうしましょう」
「良い考えがあるが、それをするには“創造主”という男が邪魔だ。だから、俺が“創造主”の気を引くから、お前は何とかして“痛”を捕まえていてくれ。場所は、あそこだ」
高原は指差してその場所を指差した。
「捕まえるときは腰を思いっきり掴んで離さないようにしろよ。何が何でも放すな」
「でも、どうするんですか?」
「それはな―――――――――――」
「さて、そこの三人でも倒させてもらうかな。ま、この二人が戦う=お前らの絶望だけどな」
“痛”と“創造主”は、赤井、高原、姫岸を睨むと、“痛”は高らかに宣言した。
ちゃ、ちゃんと伏字とかにしてるから大丈夫だよね!
シリアス展開なのにあとがきがゆるいなぁ……。