4話 ダンジョンマスター
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2026年7月7日
内容を分かりやすくしながら少し変更しました。
不貞寝を決め込み数時間。
ふと、頭の中で何かが聞こえた気がした。
【ワールドスキル《ダンジョンマスター》により、ダンジョンの変更が可能です】
「………………?」
ルクは飛び起き、辺りを見渡してみる。
「今……誰か喋ったか?」
しかしこの空間には誰もおらず、あるのは砂と岩と、昨日まで食べていた壁だけ……。
「……もしかして……これか?」
もしやと思い、枕代わりにしていた少し大きめの光る石を撫でてみる。
「お前か?」
確かに不思議な石だなぁ〜、とは思っていたのだ!
最初はダンジョンコアかと思ったが、こんな場所がコアルームだとも思えず。とりあえず光ってるから食べずに置いておいたのだ!
そんな光る石をジーッと見つめてみるも……。
それ以上何者かの声が聞こえてくる事は無かった。
「……なんだ、気のせいか」
シュン……。としつつ朝食にと意識を切り替え、岩を食べる。もう食レポはしない!すればする程虚しくなると気づいてしまったのだ。
バリッ!ボリボリ、ゴクリ。
「……ふぅ。ご馳走様?でした」
扉を遠くからチラリとだけ確認し、シャドーウルフが来ていない事を確かめる。
「よし!今日も生き延びた。」
軽く体を動かし、体術の練習
そして、腕立て、腹筋と続け最後に魔力操作の練習を行う。
この数年間で身に付いた日課である。
前世の魔王を超えた最強の魔王になる為の訓練は、かかしてはならないのだ!
するとまた……。
【ワールドスキル《ダンジョンマスター》により、ダンジョンの変更を推奨します】
「やっぱりなんか喋ったぁぁぁ!!!」
急に声が頭の中に響き渡り飛び上がるルク。
ババっと辺りを見回すがやっぱり誰もいない。
「くっ、一体どこだ??」
【ワールドスキル《暴食》により蓄積したストックエネルギーが一定値を超えました。ストックエネルギーを消費し、ダンジョンの変更が可能です】
「……………………。」
「…………………………???」
「何を言ってんのかさっぱりわからんのだが?」
【ワールドスキル《ダンジョンマスター》を使用しますか?
【▶YES はい】
「いやいやいや!!」
何処の誰かは知らんが、余りの適当ぶりに思わずツッコンでしまう。
「絶対意思あるやん!!YESとはいの選択肢とか、どっち選んでも同じじゃないか!!」
だが、腕を組み一度冷静になり考えてみる。
「というか……ダンジョンマスターと言ったか??」
何だそれは?聞いたことがないぞ?
前世で魔王を何百年もやっていたが、そんなスキルは一度も聞かなかった。
「嫌な予感しかしない……。」
スキルのオンオフは……ないか……。
スキル削除は……
勿論ない。
「…………本当に大丈夫なんだろうか??」
ルクが悩みに悩んでいると次の瞬間。
【意志の弱いマスターに変わって、ワールドスキル《ダンジョンマスター》を強制的に起動します。ストックエネルギーを消費。食料を生成します】
ポン!目の前に赤いリンゴが現れた。
「え?今弱いって言わなかったか??」
一瞬イラッとしたルクだったが、目の前に現れた大好物の『それ』を見て完全に思考が固まる。
「…………。リ、リンゴ……なのか?」
「…………。ゴクリ」
恐る恐る一口食べてみる、ここで食べない選択肢などないのだ!
シャクッ。
「!!!!!」
次の瞬間には芯しか残っていなかった。
「うっひょおおおぉぉぉぉーーー!!!!」
「うまぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!」
「甘い!!果汁!!果肉!!これだ!!これが食べ物なんだぁぁぁぁぁぁ!!!!」
自然と涙が溢れてきて止まらない。
「岩じゃない!!壁じゃない!!ちゃんとした食べ物だぁぁぁぁぁ!!!!」
この真っ暗な空間に生まれて8年と少し!
初めてのちゃんとした食べ物である!
「うお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙ん゙!!!」
………………パタリ。
ルクは急激な糖分の摂取と幸せのあまり、気絶してしまうのであった。
————数十分後
「…………はっ!」
パチクリと目を覚まし辺りを見渡す。
「何だ今の……、とてつもなく美味い物を食べたような……。」
しかし、あたりに林檎の木なんて物はなく、どこまでもだだっ広い空間が広がるだけ。
「何だ、夢……か。ふぅ」
【ワールドスキル《ダンジョンマスター》を使用しますよね?
【▶OK もちろん】
「夢じゃなかったぁぁぁぁぁ!!!!」
ここまで来るともう疑いの余地はない!
このスキルはとても有益なスキルなのである!
いつの間に手に入れた?とか代償とかあったら怖いな?
とか、そんな物はもうどうでもいいと飛び起き全力で叫ぶ!
「オケオケオケオケ!!もちろんもちろん!!」
「流石我のスキル!!いやっほぉぉぉぉーーーい!!」
その瞬間、視界いっぱいに文字が表示される。
【ダンジョンマスター Lv1】
食料追加
・リンゴ 2DP
・その他果物 4DP
・水(コップ一杯)4DP
家具追加
・食器 10DP
・布 一枚 50DP
機能
・ランダム転移 200DP
・ダンジョン帰還 100DP
現在ストックエネルギー
9996
「……ええ??……ツッコミどころ満載の一覧をありがとう」
「なんでリンゴだけ半額なんだ?……まぁ好きだからいいけども……。」
しばらく眺めるメニュー表を眺めて、(自称)天才魔王の頭をフル回転させる!
「ふむ?」
どうやらスキル暴食で蓄えたエネルギーをDPとして使えるらしい。
「ランダム転移にダンジョン帰還?……それは一体どこに??」
「スキルよ、説明を求む」
【――――――】
「…………。」
「…………。」
「説明ないんかーーーい!!!!」
シーン。
「おーーーい!!スキルさーーーん!!聞こえてますかーーー!!」
しかし、もう返事が返ってくる事は無かった……。
「何だこのポンコツスキル……。さっきの威勢はどこに消えたんだ……。」
頭を抱えどうするか悩んでみるが、結局もう答えは出ているような物だった。
ここでまた壁生活を続ける気はさらさらないのである!
「……行くしかないな!転移というからには転移なのだろう!」
拳を握りスキルを使い布を生成する。
「八年間壁を食い続けた我にもう怖いものなどない!」
……………………。
「……いや、シャドーウルフとかいうやばいのは別として」
あんなウルフの最上級進化系の1つであるシャドーウルフに勝てるのは、まだまだ先の事なのだ!
「だがしかーし、ここで止まれば、また壁生活だ!!」
それだけは絶対に嫌だ!!
「行くぞ!ランダム転移!!」
「美味い食べ物を探しに!いざ行かん!!」
その瞬間、足元の魔法陣が眩く輝くとルクはこの場から姿を消したのだった。
[ルク8歳ステータス]
体力15魔力50力10守8速11技20運10 MP100SP40DP0ストックエネルギー9796
ポジティブ行き当たりばったり魔王と次回登場する知識系異世界転生者のダブル主人公(予定です)




