06:クリア
『コングラチュレーション!』
文字がデカデカと主張してくる。
『クリアおめでとうございます』
『「魑魅魍魎の陣の破壊」を見事達成されました』
『ロール別総評に移ります』
総評?
『ロール:裏チートキャラ』
いきなりこれが来たということは個別に総評されているのか。
『すべてのロールミッションを完璧にこなし、裏チートキャラとして他プレイヤーと極力関わらず手助けを行った。大幅加点』
『一部において無駄な被害を出した。やや減点』
えっ、無駄な被害って絶対に神蛇のことだよな……大義名分でもダメか。
『総評:S』
『ロールを上手くこなし上手く立ち回ったこと、かなり評価に値します』
ロールミッション通り進んでいたのにな。これ簡単にS取れそうだな。しかもやや減点が入ってこれだぞ。ざるだなざる。
『評価に応じて報酬が付与されます』
『S:Sランクスキル獲得・次回キャラでの潜在能力大幅上昇』
……おいおい、次回もあるのか。ただただ文字が出てくるだけだから質疑応答の暇がない。
それに次回があるのなら受け取る必要がある。今よりももっと酷い世界があるかもしれないのだから。
『スキル「神具武装」を付与』
ふむふむ。これは手にした武器がすべて神格級になるスキルか。鬼神のスキルと言い十二神獣だけじゃなくて俺も強くなっているのがポイントが高い。
あっ、いつ世界が終わるか分からないしこのスキルが引き継がれるか分からないがポイントはすべて割り振って二段階進化させておく。
『クリアしましたがやり残したことがあればやり直すことが可能です』
えっ、そんなことなくないか? 俺はSでやり残したことはないとは思うが。
『この状態でクリアすれば死亡しているプレイヤーは次の世界に行くことができません』
ほぉ、いいこと聞いた。つまり今は俺と星宮さんの二人しか次に行けないのか。
『レベルや総評のランクを上げたければやり直すことをお勧めします』
……もしかしなくてもこの状態のまま次に行けるのか? 俺はSだからやり直す気はないが、評価が低い人は次に備えるために知った世界を強くてニューゲームするわけか。
『投票は過半数で可決されます。ちょうど半分であった場合は投票はやり直されます』
『やり直す』
『次の世界に進む』
『残りプレイヤー 2/2』
やり直すか次の世界に進むかの選択肢が出てきた。人数まで出てきたということは星宮さんにもこちらのことが分かっていることになるな。
俺はもちろん次の世界に進みたいところだが星宮さんがやり直すのならやり直してもいいとは思っている。
ハッキリ言って星宮さんはかなり綺麗どころで何でも許してしまいそうになる。だからやり直しても問題はない。面倒ではあるがやる気はある。
そこは星宮さんの意思を尊重して星宮さんの選択を待つことにした。
待つと言っても近くにいる神子の視覚で星宮さんの様子を見るけど。
『待て……二人?』
あぁ、そうか。星宮さん目線では最後の一人ということだったから残りプレイヤーが二人になっているから困惑しているのだろう。
『き、君がプレイヤーなのかい?』
恐る恐る神子にそう尋ねたが神子は顔を横に振って否定する。
『……もしかして、あの大きな揺れや大きな生物はもう一人のせいなのか……?』
俺は見えていないようだが誰かが戦っているのは分かっていたのか。
『……君も、そのもう一人のプレイヤーが遣わしたのかな?』
その問いに神子は肯定する。
『それならずっと僕を守っていたのか……その人はどこにいるんだい? 直接会ってお礼を言いたい』
素直に頷いて星宮さんの肩から降りて案内する神子。少しして星宮さんの方を見れば全く動いていなかった。
『す、すまない……動けないんだ……!』
えっ、どういうこと? 俺は……動けない。全く気付かなかった。
力でどうこうできるわけではなく、動くことができない。
……ゲームが終わったからこれ以上動きたいのならやり直せってことか。
『これ以上はやり直さないといけないということか……』
星宮さんも同じ考えに至ったから少し嬉しくなる。
『……もう一人は特別な立ち位置だったのかな? だから僕たちの人数には入らなかった。でもこのゲーム自体には関わっていて、ロールを与えられていた? ……やり直せば会うことができる? いや、何か特別な条件が……?』
おっ、何だかんだ分かってくれているな。さすがは星宮さん。
俺の思った通り、この『裏チートキャラ』は二週目以降じゃなければ会うことができないキャラになっている。
会うことができないというかそのヒントすらないから二週以上しないといけないってことだな。
こちら側会おうとしてもそれはロールに違反するからどうなるかは分からないしクリアするだけなら裏チートキャラに徹していればいいからこちらから公開するのは旨味がない。
だから裏チートキャラとしてのロール総評で高ランクをとることができたわけだ。
さぁ、二週目行くか? それとも次の世界に行くか? 俺が星宮さんの立場ならまあ一回くらいはやり直すな。
『考えていても仕方がないか、次の世界に行こう』
おっ、次の世界に行くのか。
他の三人を放っておき、俺とは会わずに、次の世界に行くのか。
『助けてくれた人にこれ以上付き合わせるわけにはいかないし、何より次の世界で会えると信じている』
そういう選択をするのか。まあ俺はどちらでも良かったから何も文句はない。
ただ次の世界に行くことについて、俺と星宮さんがセットなのかということが気掛かりだ。
たぶんセットだとは思うが別々という可能性もなくはない。でも星宮さんのエッチなパンツはこれからも見たいし星宮さんはね……タイプだよね。
こういう王子様タイプのボーイッシュ女性は現実では会ったことがなかったがリアルで会うとかなり突き刺さるものがある。
それに意外にも神子も気に入っているみたいだし次も一緒の世界になりたい。
ということで『次の世界に進む』を選択すれば残りプレイヤーが一人になり、それに気が付いた星宮さんも投票をすれば残りプレイヤーは0/2になった。
『全員の投票が終わりました』
『やり直し 0』
『次の世界に行く 2』
『過半数で次の世界に行くに決定しました』
『お疲れさまでした。そしていってらっしゃいませ』
その表示が出た瞬間に世界が崩れているのが分かった。
さらに顕現させていた十二神獣は俺のもとに戻ってきて意識が薄れていく。
俺は最後にステータスを確認してこの世界を終わることにした。
『天日晴明
Lv100(100/100)
攻撃:S
防御:S
速度:S
魔力:S
P:0
スキル
十二神獣・鬼神・神具武装』
『十二神獣
暗黒能源異能神子
八咫鏡回帰神牛
風神雷神破天神虎
豪華絢爛吸魂女王神兎
天炎業火胎蔵再誕神龍
海吞枯渇星喰神蛇
星間跳躍流星神馬
乖離三界自在神羊
千手千具降魔神猿
反転暗転夢幻神鳥
斬切断絶剣璽神犬
衝斥虚空超新星神猪』
まだまだ使っていない十二神獣たちがいるからこいつらと一緒に次の世界に行きたいし星宮さんのパンツもまだまだ見たいところだ。




