久しぶり
透子さんに連絡をしようと決めたのに、思い立った時間は深夜だった。次の休日は明後日なのに、明日連絡するには急すぎるだろうか?
そんなことを考えながら僕は眠りに付いた。
翌日。朝起きてすぐに透子さんにライムをする。
『おはようございます、急にごめんなさい。明日、そっちへ帰ろうと思います』
メッセージした後に顔を洗っていると返信が来た。
『明日? 急だね』
『はい、急に決まったので。少し会えそうですか?』
『うん、明日私も休みだったから、大丈夫だよ』
『ありがとうございます』
* * *
透子さんと僕は翌日、お昼頃待ち合わせをした。待ち合わせは駅の改札口。僕は久しぶりの再会にドキドキしながら電車を下り、改札口へ向かった。数カ月ぶりの再会だ。もうすぐ透子さんに会える。歩き続けること数分、改札口が見えて来た。
透子さんの姿が見えた瞬間、僕の心臓がドクンと音を立てた。僕は嬉しくて走り出したい衝動にかられながら、駅の改札口を出た。
透子さんも僕に気付くと笑顔を向けてくれる。僕は透子さんに向かって駆け出した。
「透子さん!」
「一希くん!」
僕達は目の前まで来ると立ち止まり、僕は透子さんの手を握った。
「お久しぶりです」
「ひさしふりだね」
僕達は会えなかった分、お互いの瞳をしっかりと見つめ合った。
「透子さんに見せたい景色があるんですけど、少し遠いですけど良いですか?」
「うん、良いよ。どのくらいかかるの?」
「ここから電車で移動して3時間くらいです」
「うん、大丈夫」
とりあえずお昼を食べようという話になった僕達は、近くにあった和食のレストランに入った。
食事をしながら会えなかった分の時間を埋めるように、僕達は語り合う。
「あ、透子さん店長から聞きましたけど、透子さんの周りに男性がまとわりついているとか……大丈夫ですか?」
「ああ……うん、大丈夫だよ、彼氏がいるからって言って分かってもらえたから」
「そうなんですね、良かった」
僕はホッと胸を撫でおろす。食事を終えた僕達は電車に乗り移動した。電車は山の方へと向かっている。
「山が凄いね、近づいて来てる」
「そうですね」
僕達か向かっているのは、星が綺麗に見えると言われている所だ。到着すると辺りは薄暗くなって来た。少し歩いて僕達は見晴らしの良い所へたどり着いた。
インターネットで調べたから間違いはないはず。人は僕達しかいない。山の中だからか空気がひんやりしている。空は雲一つなく、星がとても良く見え美しく煌めいている。
「透子さん」
僕は隣にいる透子さんに声をかけた。




