女子会
「桐堂様、お茶のおかわり如何ですか?」
「えっと……」
メイドさんに声をかけられしどろもどろになる。よく顔を合わせる紅葉さんもメイド服を着ているが、それとは違ったなんと言うか、本物のメイドさんって感じで
「ささ、遠慮なさらず。お嬢様♪」
「おいクソメイド、桐堂を揶揄うな」
「うふふふ」
しっしっ、と手で払うと深海が隣に座る。その手には肌身離さず小夜時雨……を偽装した傘が。
「これはこれで怪しいな」
「そのままぶら下げるよりはマシでしょ」
あれから2日。特に進展は無く、メイドさんを合わせて5人の生活を続けている。
「桐堂、何か欲しいものとかあるかしら。飲み物とか」
「それくらい自分でそこの自販機で買ってくるよ」
「バカ、なんのために私がいると思ってるの」
またため息をつかれる。その時、何処からか着信音が。
「ん?何かしら」
深海は端末を開くと通話を開始する。何度か会話すると僕を見て端末をいじり始める。
すると画面が浮かび上がり、僕にも会話の相手が見える様になる。
『あ、あー、聞こえるか?桐堂』
「は、はい、先生」
僕たちのよく知ってる傘草先生だ。いくら対策部のメンバーとはいえ先生たちにも危険は及んでる。元気そうで安心した。
『色々話したいことはあるが、早速本題に移る。今お前たちがいる2棟だが、今朝奴らが立ち入った痕跡があった』
「………嗅ぎつかれたって事ですか?」
『恐らくな』
ちなみに本来僕と深海の部屋があるのは4棟、メラノさんは普段は使ってないが1棟。つまりそういうことだ。
『そしてもう一つ。また1人、犠牲者が出た』
「っ……」
これで3人目だ。恐らく相手はこちらが動き出す様に挑発している。これは罠。だけど、僕がいるせいでこれからも
『分かってると思うが何があっても部屋から出るな』
「わかってます……」
何もできない悔しさ、不甲斐ない自分への苛立ちが募る。
『瑠花さん……』
「ええ、桐堂のことは任せなさい。元々それが私の役目」
『俺の他に1人、メンバーが2棟で警備にあたってます。どうかお気をつけて』




