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グレイル・フォース・アイズ  作者: 九六式
月夜の晩餐
89/108

女子会









「桐堂様、お茶のおかわり如何ですか?」

「えっと……」


 メイドさんに声をかけられしどろもどろになる。よく顔を合わせる紅葉さんもメイド服を着ているが、それとは違ったなんと言うか、本物のメイドさんって感じで


「ささ、遠慮なさらず。お嬢様♪」

「おいクソメイド、桐堂を揶揄うな」

「うふふふ」


 しっしっ、と手で払うと深海が隣に座る。その手には肌身離さず小夜時雨……を偽装した傘が。


「これはこれで怪しいな」

「そのままぶら下げるよりはマシでしょ」


 あれから2日。特に進展は無く、メイドさんを合わせて5人の生活を続けている。


「桐堂、何か欲しいものとかあるかしら。飲み物とか」

「それくらい自分でそこの自販機で買ってくるよ」

「バカ、なんのために私がいると思ってるの」


 またため息をつかれる。その時、何処からか着信音が。


「ん?何かしら」


 深海は端末を開くと通話を開始する。何度か会話すると僕を見て端末をいじり始める。


 すると画面が浮かび上がり、僕にも会話の相手が見える様になる。


『あ、あー、聞こえるか?桐堂』

「は、はい、先生」


 僕たちのよく知ってる傘草先生だ。いくら対策部のメンバーとはいえ先生たちにも危険は及んでる。元気そうで安心した。


『色々話したいことはあるが、早速本題に移る。今お前たちがいる2棟だが、今朝奴らが立ち入った痕跡があった』

「………嗅ぎつかれたって事ですか?」

『恐らくな』


 ちなみに本来僕と深海の部屋があるのは4棟、メラノさんは普段は使ってないが1棟。つまりそういうことだ。


『そしてもう一つ。また1人、犠牲者が出た』

「っ……」


 これで3人目だ。恐らく相手はこちらが動き出す様に挑発している。これは罠。だけど、僕がいるせいでこれからも


『分かってると思うが何があっても部屋から出るな』

「わかってます……」


 何もできない悔しさ、不甲斐ない自分への苛立ちが募る。


『瑠花さん……』

「ええ、桐堂のことは任せなさい。元々それが私の役目」

『俺の他に1人、メンバーが2棟で警備にあたってます。どうかお気をつけて』











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