秘策?
通話が終わった様で深海がこちらへ戻ってくる。
「日程を少し変更してもらったわ。休みは明日から。ただし外出は禁止。食事は教員がそれぞれの自室に運ぶ事になってた」
「そうか」
しかし、それ以上に良い手は無いだろう。なにしろ血を吸う化け物がいつ襲ってくるかもわからない。
それに、メラノさんへの悪評も広まりかねない。
「勿論私は桐堂の護衛に専念する。メラノ、自分の身くらいは守れるわね?」
「うぅ……」
「メラノさん1人は大丈夫なのか……?」
メラノさんが少しかわいそうな気がして深海に声をかけると大きなため息をつかれる。
「メラノを狙ったのはあくまで今後この学園で動きやすくするため。十中八九貴方が狙いよ」
大体お前は人の心配が出来る立場か?と逆に叱られてしまった。
「問題は奴らをどう始末するか、ね」
侵入者を排除しない限りこの場は一向に好転しない。いつまでもビクビクと怯えて過ごすわけにはいかない。
「戦力は少しだけだけど確保できた。あとは到着を待つだけだけど……おそらくその前に奴らは来る」
まともに奴らとやりあえるのはこの場で恐らく深海のみ。一斉に来られたら深海はともかく僕は凌げない可能性が高い。
「一つ、思いついたのだけど」
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「で、なんで僕が女装しなきゃいけないんだよ!!!」
「桐堂様、どうか落ち着いて……!」
しかもここは燕翔寺の部屋。そう、女子の部屋だ。
最上階で僕たちの部屋とは違いかなり広い。その上メイドさんみたいな方までいる。
「(いやまあ、この人数でも不自由なく生活できそうだし、狙われそうな人間を一点に集めた方が深海が守りやすいってのは分かるんだが……!)」
だからって、これは酷い。
「………まあ、似合ってるわよ」
「変な気遣いはやめてくれ……全く嬉しく無いし悲しくなる……」
「ふっ」
「笑うな!!!」




