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 試験当日。


「ふぅーっ」


 朝の稽古が終わり、学園に向かう途中深呼吸をすると深海が首をかしげる。


「緊張でもしてるのかしら?」

「そりゃそうだろ」


 今回の試験は一種のふるい、クリアできなければゲームオーバー。僕の夢も役目も、そして深海の任務も、何もかも終わり。さらには大江山という特大の爆弾まで。


「今の貴方ならこの程度訳無いと思うけれど」

「んん……」


 確かに以前より格段に強くはなっただろう。深海との実践的な指導のお陰で咄嗟の判断力や駆け引きは勿論、使える手札も増えた。


「(でも、あまり実感が湧かないんだよな……)」


 相変わらず練習試合では深海にはやられっぱなし、一撃たりとも当てられずにいる。それも近接武器を持たずに、敢えて接近戦で勝負していると言うのに。


 いくらカスタマイズしたシオンとは言え、元は射程が長く威力がある代わりに近接戦が苦手な武器。


「(それに比べて)」


 燕翔寺はまだ良い。手加減されているとは言え斬り合えている。僕なんか剣すら抜いてくれないのに。


「はぁ……」

「私、何か落ち込ませる様なこと言ったかしら……?」


 最近、遠慮がなくなってきたのと同時に深海の感情が豊かになった気がする。前からこんなに分かりやすく困惑したりしなかった。


「(少しは気を許してくれてるって事なのかな)」


 そう考えるとなんか嬉しくなってきた。


「急に笑顔になって、本当にどうしたのよ……?」

「いいや、何でも無い」

「そ、そう……なら、良いのだけど」


 





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