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龍虎






「………ああ、おかえり」

「チッ」


 燕翔寺を連れて再びシュミレーションルームを訪れると深海と大江山が対峙していた。


「深海様に大江山様……?これは、一体……?」


 お互い右手にはそれぞれの得物を手にしていた。まるでさっきまで斬り合っていたかの様。


「覚えておけ」

「さっきから何言ってるかサッパリね」

「……あまり調子に乗るなよ」

「フッ」


 鼻で笑われ今にも噴火しそうな勢いで怒りを燃やす大江山。しかし、僕の方をチラ見すると何やら口角を上げる。


「お前もあの女も、纏めて奈落の底に突き落としてやる」

「………そうかい」


 やはりコイツは要注意だ。100%あり得ないだろうが、深海が対処しきれない場合、僕が燕翔寺を守る。


 そのためにも、この力をものにしないと。


「はぁ、貴方本当に面倒な相手に目をつけられたのね」

「まぁな」

「何でそんなに誇らしげなのよ」


 この学園は馬鹿しかいないのかしら?と深海がまたため息を吐く。


「まあ良いわ。調整が終わったところだし、2人で遊んでらっしゃい」

「深海は?」

「私は外で見学」

「そうか」


 というか深海がおかしいだけでこの怪我の状況で戦闘するなんて普通あり得ない。第三者の燕翔寺がいる以上、怪しまれる事は避けたい。


「気になることがあったらドンドン指摘してくれ」

「言われずとも。智恵も、行ってきなさい」

「は、はい!」





________________________________________________






「…………」


 先ほど襲撃してきた男のことを思い返す。大江山竜、表向きは学生だが私と同様裏の顔がある。


 私たちとは別の粛清部隊。危険な能力者を秘密裏に始末するサイキックキラー。


 私たちの仕事が起きてしまった現象の後始末ならアイツらは予防。この現状を見てその役目を果たせてるかと聞かれたら微妙だが。


 方針の違いから衝突する事もあったが、やはり聖杯にも目をつけていたわけだ。


「先代とは違う、と言っても納得は出来ないでしょうね」


 何せ御子は前科がある。


「まあ面倒ごとは上に任せて、私は私の仕事をするだけよ」











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