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ウェポン・マスター





 学園に行く途中で1人の男子生徒と出くわす。


「よっ、桐堂」

「ああ」


 僕のクラスメイトであり、まだまだ数少ない友人の一人、安良川だ。


「どうした、朝から疲れた顔して」

「あー、いや。ちょっと自主練が捗ってな」


 休日休んだ分、今日の鍛錬はかなり厳しかった。今度は武器を奪われた後、潔く諦めて徒手で勝負を挑んだが、案の定秒殺だった。


「そっちはどうだ?最近調子は」

「俺ぇ?」


 安良川は様々な武器を状況によって使い分けるオールラウンダーのような、僕と少し似た様な戦闘スタイルだ。何かしら安良川からもヒントがもらえるかもしれない。


「まぁまぁだなぁ。最近は試験対策のシュミレータで遊んでるけど、安定して群れの駆竜は全滅出来るようにはなった感じだな」

「群れをか。すごいな」


 1人で少なくとも2人分は動いている。


「ちなみに何のハウンドを使ってるんだ?」

「別に特別なもんは持ってねぇぞ?学園支給のロッカとソウレンと、シオンと。あとは・・・」

「多いな」


 僕のように2種類のハウンドを使うのは少なく無いが3つ以上のハウンドを一人で使う者は中々見ない。


「だってさぁ、選べねぇんだよ。それに全載せってなんかカッコよくね?」

「カッコいい、か?」


 確かに手数が多いのは利点だ。特にそれこそ群れを相手するような場合は特に。燕翔寺の様な例外もいるが。


 それに


 深海との鍛錬を思い出す。武器を失い、取り返そうとしてその隙を突かれた。諦めて徒手で挑むも勝負にならなかった。


 だがあの時、他に武器があったなら?


 確か深海は刀やナイフの他、槍も得意だった。射撃も実戦ではハンドガンしか見たことが無いが、シオンで狙撃のような芸当も披露していた。


 やはり彼女からはまだまだ沢山学ぶことがある。


「成る程な。ありがとう、少し参考になった」

「おう。何の役に立ったか知らんけど、どういたしまして」


 そんなこんな話していると自分達の教室が見えて来た。僕はこれからもっと強くなってみせる。安良川にも勿論、負けてられない。


「そういやさぁ、桐堂」

「ん?なんだ?」

「イメチェンした最近の深海さん、可愛くね?」

「・・・・」


 先程まで少し感心していたが、それは一瞬にして消え去る。


 安良川は安良川だった。










 

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